病室の引っ越し

年明けに入院した際、今まで入っていた病室は他の患者さんが使用していたため、別の病室に入ることになりました。

年末に重症患者さんが入って来られ、ゆうやが入っていた病室を使用することになったのだそうです。
仕方なく、空いている病室へ入ることになったのですが、浴室が付いていて料金が高い部屋でした。

流石に料金が高いだけあって、壁も半分以上は木で、床もフローリングです。
木の色に合わせて照明もオレンジ色でした。
パソコンをするには暗いので、病院と交渉して白い照明に変えて頂きました。

浴室が設置されているため、その分、病室そのもののスペースが狭くなっています。
ベッドから車椅子への移乗やポータブルトイレへの移乗が少々難儀です。

使用しない浴槽には空間がもったいないので、荷物を並べました。
だんだん新しい部屋にも慣れてきたころ、昨日の午後になって副師長さんが病室に入って来られました。

「今から引っ越しをします。」
ゆうやが以前使用していた病室に戻ることになりました。

ゆうやはそれまでウトウト眠っていたのですが、引っ越しとなって目がパチッと開きました。
「え？え？引っ越し？」

移動先の病室は、看護師さんが丁寧に掃除をしてくださっていました。
ゆうやの病室には看護師さんが沢山来てくださり、まず、ゆうやを乗せたままベッドを移動しました。

次にテーブルや車椅子、足こぎ車椅子、多くの荷物をどんどん運んでくださいました。
「わ～！リハビリが始まる～！」
慌ててゆうやを車椅子に移乗させ、看護師さんがリハビリ室にゆうやを連れて行ってくださいました。

私はしばらく病室に残って荷物を片付けていました。
「やっぱりこの病室の方が落ち着くわ～。」

事務の方も来られておっしゃいました。
「ゆうやくんも、慣れた部屋の方がいいですよね。」

慌ただしく引っ越しとなりましたが、慣れた部屋に戻ることができて私もほっと一息つくことができました。


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