ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

日米首脳会談とイスラエル問題

2024-04-11 10:16:47 | 日記
日米首脳会談は日本時間のきのう深夜に行われた。その詳細は、きょうの新聞朝刊で明らかになるはずだ。私はけさの起きがけにスマホを取りだし、ワクワクしながら「朝日新聞紙面ビューワー」を開いた。


今回の日米首脳会談で、両国同盟の関係強化が謳われることはわかっていた。「グローバルパートナーシップの重要性」が前面に押し出されることだろう。
私が知りたかったのは、この「グローバルパートナーシップ」の旗印の下で、イスラエル−パレスチナ問題に岸田首相がどういう対処方針を掲げるか、ということだった。


周知のように、バイデン大統領は基本的にはイスラエルを支持しつつも、ガザ地区で軍事作戦を続けるイスラエル・ネタニヤフ首相の対応について「彼のしていることは間違いだ。彼のやり方には賛成できない」と批判している。
どうにも中途半端なバイデン大統領のイスラエル問題への対応だが、我が日本政府はこれにどう関与するのか。イスラエル問題に対する日本の立場を、岸田首相は今回の日米共同声明でどう表明するのか。


だが、私のこの疑問に対する答えは、残念ながらきょうの朝日新聞には見当たらなかった。イスラエルの「イ」の字も、パレスチナの「パ」の字も見当たらなかった。朝日新聞は共同声明について、次のように伝えている。


日米関係をインド太平洋地域を超えた『グローバルなパートナーシップ』と位置づける共同声明を発表。同盟強化のため自衛隊と米軍の『指揮統制』の連携強化を打ち出し、米英豪の安全保障協力の枠組み『AUKUS(オーカス)』と日本との協力検討も表明する。
(朝日新聞4月11日)


これはあらかじめわかっていたことだが、これについては私は一抹の危惧の念を持っている。この危惧の念を、朝日の記事はうまくまとめている。


首脳会談では、日米の防衛装備品の開発や生産、維持整備を促進するための定期協議「DICAS(ダイキャス)」の新設も決まった。(中略)しかし、日米同盟深化の実態は、対中抑止をにらむ米国の軍事戦略に日本がますます組み込まれ、その『下請け化』が進んでいるという側面もある。
(同前)


ますます進む日本の「下請け化=属国化」。嘆かわしい限りだが、この憂うべき日米関係のコンテクストの中で、日本はイスラエル問題に対して、どういう関与をなし得るのか。私が知りたいのは、そのことだった。


今回の共同声明にそれについての言及がないとすれば、私としては勝手に想像をめぐらせるしかない。私が思い出したのは、去年の11月4日に私が書いたブログ記事《上川外相のイスラエル訪問 再び日本の外交姿勢を問う》だった。
(つづく)


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