おととい26日、中国軍機が日本の領空に侵入した。これに対して、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進をかけて対応したという。
このニュースを聞いたとき、私は思った。中国と日本は、領土をめぐって相変わらず虚しい攻防を続けているのだなあ、と。
国の領土は、富士山や国会議事堂のように頑としてそこにあるものではない。人体がウイルスのような外敵の侵入を跳ね返して初めてその健康を保てるように、日本の領土も、中国軍機のような外敵の侵入を退けて初めて存続できるのだ。
この事態を受けた日本政府の反応は次のように報じられた。
「林官房長官は27日の記者会見で『主権の重大な侵害であるだけでなく安全を脅かすもので、全く受け入れられない。極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めた』と強調しました。
その上で『中国軍機の行動や意図、目的などについて確たることを答えるのは控えるが、わが国周辺での軍事活動は拡大、活発化の傾向にある。強い関心を持って注視し、警戒・監視と対領空侵犯措置に万全を期す』と述べました。」
(NHK NEWS WEB 8月27日配信)
官房長官の林芳正氏といえば「親中派」と目される人物だが、この発言は親中派らしからぬ、どことなく肩肘張った発言である。
ははあ、と私は思った。この人、次の自民党総裁選に出馬するそうだから、自民党右派を意識して、あえて「毅然とした」態度をとったのだろう。
いや、これは考え過ぎで、そうではないのかもしれない。官房長官といえば内閣のスポークスマンでもある。彼はこの役割に忠実に、(中国を敵視する)岸田政権の基本姿勢を表明したのかもしれない。
しかしまあ、そんなことはどうでもよい。林氏は中国に対して軟弱な姿勢を見せるでもなく、かといって過度に肩肘張って中国を刺激する強硬姿勢を見せるでもなく、ほどほどの望ましい態度をとったといえるだろう。
きょうのブログを書くために、NHK NEWS WEB のサイトを見ていたら、こんなニュースが目に入った。
「訪中の日中友好議連 中国共産党最高指導部や王毅外相と会談へ
中国を訪問している、超党派の国会議員でつくる日中友好議員連盟のメンバーは、28日、共産党の最高指導部のメンバーや王毅外相と会談します。(中略)
この中では、東京電力福島第一原発にたまる処理水の放出を受けて中国が日本産水産物の輸入停止を続けていることや、日本人に対する短期滞在のビザの免除措置が再開されていないこと、それに、スパイ容疑で日本人が拘束されている問題などについて意見を交わすものとみられます。
さらに、26日、中国軍機が日本の領空侵犯をしたことが初めて確認され、日中間の新たな懸案となるなか、一連の会談などを通して中国側がどのような姿勢をみせるか注目されます。」
(NHK NEWS WEB 8月28日配信)
これは時宜を得て、とても良いことだと私は思う。自民党の二階元幹事長をはじめとする「日中友好議員連盟」のメンバーは「媚中派」などと揶揄されることが多いが、日中間の懸案を武力によるのではなく、外交的な話し合いで解決しようとする姿勢は賢明といえる。
岸田政権が親分アメリカの尻馬にのって中国敵視一本槍の姿勢を見せているだけに、友好的な働きかけの意義も増すというものだ。何よりも中国敵視の総元締めであるアメリカが、武力対決一本槍ではなく、同時に外交的な話し合いも重視している。それがまあ賢明な大人の対応というものだろう。
このニュースを聞いたとき、私は思った。中国と日本は、領土をめぐって相変わらず虚しい攻防を続けているのだなあ、と。
国の領土は、富士山や国会議事堂のように頑としてそこにあるものではない。人体がウイルスのような外敵の侵入を跳ね返して初めてその健康を保てるように、日本の領土も、中国軍機のような外敵の侵入を退けて初めて存続できるのだ。
この事態を受けた日本政府の反応は次のように報じられた。
「林官房長官は27日の記者会見で『主権の重大な侵害であるだけでなく安全を脅かすもので、全く受け入れられない。極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めた』と強調しました。
その上で『中国軍機の行動や意図、目的などについて確たることを答えるのは控えるが、わが国周辺での軍事活動は拡大、活発化の傾向にある。強い関心を持って注視し、警戒・監視と対領空侵犯措置に万全を期す』と述べました。」
(NHK NEWS WEB 8月27日配信)
官房長官の林芳正氏といえば「親中派」と目される人物だが、この発言は親中派らしからぬ、どことなく肩肘張った発言である。
ははあ、と私は思った。この人、次の自民党総裁選に出馬するそうだから、自民党右派を意識して、あえて「毅然とした」態度をとったのだろう。
いや、これは考え過ぎで、そうではないのかもしれない。官房長官といえば内閣のスポークスマンでもある。彼はこの役割に忠実に、(中国を敵視する)岸田政権の基本姿勢を表明したのかもしれない。
しかしまあ、そんなことはどうでもよい。林氏は中国に対して軟弱な姿勢を見せるでもなく、かといって過度に肩肘張って中国を刺激する強硬姿勢を見せるでもなく、ほどほどの望ましい態度をとったといえるだろう。
きょうのブログを書くために、NHK NEWS WEB のサイトを見ていたら、こんなニュースが目に入った。
「訪中の日中友好議連 中国共産党最高指導部や王毅外相と会談へ
中国を訪問している、超党派の国会議員でつくる日中友好議員連盟のメンバーは、28日、共産党の最高指導部のメンバーや王毅外相と会談します。(中略)
この中では、東京電力福島第一原発にたまる処理水の放出を受けて中国が日本産水産物の輸入停止を続けていることや、日本人に対する短期滞在のビザの免除措置が再開されていないこと、それに、スパイ容疑で日本人が拘束されている問題などについて意見を交わすものとみられます。
さらに、26日、中国軍機が日本の領空侵犯をしたことが初めて確認され、日中間の新たな懸案となるなか、一連の会談などを通して中国側がどのような姿勢をみせるか注目されます。」
(NHK NEWS WEB 8月28日配信)
これは時宜を得て、とても良いことだと私は思う。自民党の二階元幹事長をはじめとする「日中友好議員連盟」のメンバーは「媚中派」などと揶揄されることが多いが、日中間の懸案を武力によるのではなく、外交的な話し合いで解決しようとする姿勢は賢明といえる。
岸田政権が親分アメリカの尻馬にのって中国敵視一本槍の姿勢を見せているだけに、友好的な働きかけの意義も増すというものだ。何よりも中国敵視の総元締めであるアメリカが、武力対決一本槍ではなく、同時に外交的な話し合いも重視している。それがまあ賢明な大人の対応というものだろう。
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