年賀状を書かなくなってから、もう何年が経つだろうか。2011年に脳出血で倒れ、片麻痺の身体になってから、ペンで文字を書くのがしんどくなった。という口実で年賀状をやめ、返事も出さなくなってから、7年余が経過したことになる。
それでも、毎年欠かさず年賀状をくださる律儀な人はいるものである。今年届いた年賀状に、こんな文面が書き添えられていた。
「今年の三月で定年退職します。改組に伴い、文系の学生定員が文科省の指示で削減されてしまったため、私の後任も不補充になってしまいました。」
東北地方の国立大学で教えている(年下の)友人からの報告である。いつの世も文化系、とくに哲学思想系は世知辛い。私が現役だった10年ほど前でも、「退職した教員のポストは補充されない」という話を何度か聞いたことがある。
実学重視の傾向が強まり、文化系の教育と研究が衰退すると、この先、日本の「文化」は一体どうなってしまうのだろうか。ドイツのガブちゃん(マルクス・ガブリエル)にでも意見を訊きたいところだ。
それでも、毎年欠かさず年賀状をくださる律儀な人はいるものである。今年届いた年賀状に、こんな文面が書き添えられていた。
「今年の三月で定年退職します。改組に伴い、文系の学生定員が文科省の指示で削減されてしまったため、私の後任も不補充になってしまいました。」
東北地方の国立大学で教えている(年下の)友人からの報告である。いつの世も文化系、とくに哲学思想系は世知辛い。私が現役だった10年ほど前でも、「退職した教員のポストは補充されない」という話を何度か聞いたことがある。
実学重視の傾向が強まり、文化系の教育と研究が衰退すると、この先、日本の「文化」は一体どうなってしまうのだろうか。ドイツのガブちゃん(マルクス・ガブリエル)にでも意見を訊きたいところだ。