私が週に二回通っているデイサだが、この高齢者介護施設も最近は国際色が豊かになってきた。
外人が二人いる。
一人は、■■■■■■国籍の■■■■■■■・■■■■さん。
もう一人は、■■■■・■■■■■■出身の■■■■さんである。
■■■■さんとは、同じテーブルを囲んで隣り合わせなので、親しく話すようになった。
外人が二人いる。
一人は、■■■■■■国籍の■■■■■■■・■■■■さん。
もう一人は、■■■■・■■■■■■出身の■■■■さんである。
■■■■さんとは、同じテーブルを囲んで隣り合わせなので、親しく話すようになった。
もっとも、■■■■爺さんの彼とのコミュニケーションの手段は、もっぱら■語である。■語のヒアリングもスピーキングも苦手な私は、そのつどけっこうなストレスをかかえこむ。
■■■■さんは■■歳。日本に来てもう■■年になる。■■■■■■関係の仕事(■■■■■■)をしていたそうだ。■■人の奥さんがいる。だから彼は■■語でもコミュニケーションがとれるはずなのだが、私と話すとき、彼はなぜか楽しげに■語を使う。
たぶん初対面の日に、私が(かなり!)無理をして、■語で対応したのが良くなかったのだろう。それ以来、彼は私に対して、「こいつは■語が通じる」と誤解してしまったようなのだ。
それはともかく、先日こんなことがあった。私が通うデイサでは、帰りの時間になると音楽(たいていは懐メロ)を流すのだが、この日は誰かのリクエストでばたやん(田端義夫)の「帰り船」が流された。
この唄は(歌詞から判断する限り)終戦に伴って戦地から故国日本に帰還する日本兵の心情を歌ったものらしい。スクリーンにも、ボロの軍服をまとった日本兵のおぼつかない姿が大写しになった。
この唄を聞きながら、私は、「■■■■は一体、どんな気持ちでこの唄を聞いているのだろう」と気になって仕方がなかった。■■■■を見るのがためらわれ、私はまぶたを閉じて眠ったふりをしていた。
帰りの送迎車はドライバーがこのデイサの■■■だったので、私は後部座席から彼に話しかけてみた。
■■■■さんは■■歳。日本に来てもう■■年になる。■■■■■■関係の仕事(■■■■■■)をしていたそうだ。■■人の奥さんがいる。だから彼は■■語でもコミュニケーションがとれるはずなのだが、私と話すとき、彼はなぜか楽しげに■語を使う。
たぶん初対面の日に、私が(かなり!)無理をして、■語で対応したのが良くなかったのだろう。それ以来、彼は私に対して、「こいつは■語が通じる」と誤解してしまったようなのだ。
それはともかく、先日こんなことがあった。私が通うデイサでは、帰りの時間になると音楽(たいていは懐メロ)を流すのだが、この日は誰かのリクエストでばたやん(田端義夫)の「帰り船」が流された。
この唄は(歌詞から判断する限り)終戦に伴って戦地から故国日本に帰還する日本兵の心情を歌ったものらしい。スクリーンにも、ボロの軍服をまとった日本兵のおぼつかない姿が大写しになった。
この唄を聞きながら、私は、「■■■■は一体、どんな気持ちでこの唄を聞いているのだろう」と気になって仕方がなかった。■■■■を見るのがためらわれ、私はまぶたを閉じて眠ったふりをしていた。
帰りの送迎車はドライバーがこのデイサの■■■だったので、私は後部座席から彼に話しかけてみた。
「ばたやんの『帰り船』ですがね、この曲は戦地から帰還する日本兵の気持ちを歌った唄ですよね。■■■■はこれを聞いて、どう思ったのでしょうねぇ?」
■■■■は■■歳。終戦時は■歳だったことになる。だから彼が「日本の敗戦」に何の感慨も持たない可能性はあるが、自分の祖国・■■■■が我々の国・日本とかつて激戦を交わした敵国同士だったことは、知らないはずがない。
送迎車を運転するデイサ■■■の彼は答えた。
「ああ、そうですね。たしかにこの選曲はまずかったかもしれません。今後はこんなことがないように、スタッフに注意しておきます」
この送迎車には利用者の■爺さんが乗っていた。ばたやんの「帰り船」をリクエストしたのは、おそらくこの(■■歳の)■爺さんではないかと私はにらんでいた。その■爺さんが言った。
「なあに、■■■■だって、太平洋戦争がどうのこうのとか、日本の敗戦がどうのこうのなんて、そんな昔のこと、気にしてはいませんよ」
■爺さんのこの言葉は、この曲をリクエストした自分を正当化しようとして出た言葉に違いなかった。
私はこう言い返したかった。
「あんたみたいに鈍感で無神経なら、たいていのことは気にならないでしょうが、人間、だれもがそれほど鈍感であるわけじゃないですから・・・」
そう言いかけたとき、送迎車が我が家に着いたので、私は何も言えなかった。「それじゃあ、■さん、お先にどうも」とだけ言って、私は車を出た。
*固有名を書くと、必ずクレームが涌く。面倒くせえなあ・・・。
日本国憲法には、こう謳われている。
「第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」
検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」
きのう固有名をめぐって湧いたボウフラは、この憲法21条の理念を蹂躙し、重大な憲法違反の犯罪を犯していることに気づかないのだろうか。これによって私が被った精神的苦痛がどれほどのものなのか、冥土の土産に、損害賠償の訴訟を起こしたらどうかと思案中である。