「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

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始まりの夏!(2/3)

2015年08月04日 | 毎日のしあわせの為の知恵
おはようございます。

・・・と言うわけで、「始まりの夏」も、第二回・・・まあ、少し軽いお話ですから、

軽く受け止めて頂いて・・・でも、この話を読んでいたら、僕が大学生時代に、

「こんな先輩がいたらなあ・・・」

なんて思ったりも、しましたね。


ま、僕側の視点に立ってもいいし、高橋くんや優木さんの視点に立って読んでも楽しめるかなーって思ったりもしていますね。

優木さん、普通に美人だったなあ・・・(笑)。さ、お話に戻りましょう。


さて、その時、某有名私立大学の学食での、僕と学生たちとの会話は続いていました。

「ゆるちょさん・・・例の「Bm7の壁」の話・・・僕の友人にもいますけど、多趣味、多趣味っていうけど」

「実際は、いろいろな趣味に手を出すのはいいんですけど、それが長続きしない奴がいるんですよ」

「僕、それ、単なる飽きっぽい奴だと思っていたんですけど・・・要はそれって毎回「Bm7の壁」にぶつかって」

「挫折してただけって事ですか?」

と、高橋くん(21)。

「だろうね。そういう人間は、人生もダメさ。結局、人間的に中身が無いから、寂しくて新たな趣味に手を出すんだろうけど」

「必ずやって来る「Bm7の壁」にぶち当たったら、もうダメ・・・その都度、尻尾巻いて逃げてたら」

「人生、何にも物にならないよ・・・仕事的にも、一人前には、なれないよね・・・」

と、僕。

「人生と言うのはね・・・何事も深く追求出来るからこそ、モノになるんだ」

「それをちょっとしたハードルで挫折してたら・・・深くなんて追求出来ない」

「ハードルをいくつも超えるからこそ、人生は深くなっていくし、成長していけるって事なんだよね・・・」

と、僕。

「日本文化ってのは、面白くてさ。人間の価値って、すべて、その人間が」

「「どんな仕事をしているか?一人前以上の仕事が出来るのか?」って言う評価で表されるんだよね」

「具体的に言えば、例えば、テレビのニュースを見ると、何か事件が起きて・・・犯人の名前が映されると必ず職業欄が名前の横に出るだろ?」

「大抵、「無職」だったりするけど、「会社員」「公務員」「団体職員」「アルバイト」「自称トラック運転手」とか、まあ、いろいろだけど」

「「ま、無職だったからこそ、日頃、むしゃくしゃして、こんな事件を起こしたりしたんだろうな」・・・なんてストーリーとして、日本人は受け止めたりするんだよ」

「・・・つまり、日本人は、ストーリーも含めて、人間の価値をすべて「どんな仕事をしているか」で評価するんだ」

と、僕。

「・・・と言う事は、社会に出ると言う事は・・・それが自分の価値を伸ばす事だとすれば・・・その仕事で、一人前以上の仕事が出来るようになる事・・・」

「そういう話になりますか?」

と、高橋くん。

「そういう事。だから、「Bm7の壁」ごときに負けてちゃあ、日本においては、自分の価値を永久に高められないって事にもなるんだ」

「だいたい・・飽きっぽい・・・と言うのは、言い訳だし・・・ある意味、言い換え言葉だよ」

「・・・そういう人間は、本来、「低いハードルすら超えられない、こらえ性の無い、自分の価値を永久に高められない、人生的にダメな奴」」

「って、日本では、そういう評価になるんだよ・・・」

と、僕。


・・・なんて話を挟みながら、僕は学生たちのいろいろな質問に答えた。

彼らの疑問は多岐にわたり・・・僕に答えられる事はすべて答えた。


「職業を選ぶ時には、どんな職業を選ぶべきでしょう?」

なんて、本格的な質問から、

「女性を選ぶ時は、どんな女性にすべきでしょう?」「デートはどうやって申し込んだらいいんですか?」

「やっぱり、男性からデートに誘うべきでしょうか?」「女性から、好きな男性に告白したら、ダメですか?」

など・・・結局、真面目な質問から、異性関係にいつしか、シフトしていった・・・ま、そっちの方が彼らにとっては、ある意味大事かもしれない。


「わたし、大学で、恋人を見つけて・・・その恋人と何年かつきあって、人生のパートナーとして、合格ならば」

「その男性と20代前半で結婚して・・・それから、仕事のキャリアを伸ばす人生にするか」

「家庭に入って、子供を生み、家族のしあわせを守る人生にするか、決めようかと思っていたんです・・・」

と、優木さん(21)が発言する。

「ふーん、それで?」

と、僕。

「でも・・・恋人にしたい男性がなかなか見つからなくて・・・」

と、優木さんは、ため息がてら、言葉にする。

「なるほど・・・じゃあ、優木さんに聞くけど・・・恋人にしたい男性の条件みたいなモノはあるのかな?」

と、僕。

「いや、そういう明確な条件があるわけじゃないんですよ・・・」

「母から言われたのは「そういう男性が近くに現れたら、女性なら絶対にわかる」って話だけで」

「・・・ちょっと抽象的なんです」

と、優木さんは微笑む。なるほど、この子は男性にモテそうだ。

「ふーん、って言う事は、そういう男性はまだ、優木さんの近くに現れていないか・・・」

「あるいは、優木さん自身がその男性に気付けていないか・・・そのどっちか、だね?」

と、僕。

「そう・・・言う事になるんでしょうか?」

と、優木さんは不安そうな表情で、僕を見つめて来る。

「ダメだよ。人に答えを求めちゃ・・・さっきも言ったけど、人生はすべて、自分のイエス・ノーで決まるんだから」

と、僕。

「あ、そうでした。・・・そういう意味でも、あるんですね。やっぱり、その言葉、深いなあ・・・」

と、優木さんは言葉にした。


「・・・と言う事で、ゆるちょくんには、来週、もう一度来てもらって、皆の相談に乗ってもらう事になっているから」

「皆さんは、今日の自分の質問の答えに関して、さらに自分で考えてみて、来週、ゆるちょくんに聞く質問を考えておいてください」

「まあ、君らはうちの大学のエースなんだから、それくらいは出来ますよね?」

と、女性の事務長が、学食の一角でしゃべっていた僕らの前に現れて話をしてくれる。

「じゃあ、今日のところは、公の行事としては、解散・・・ま、後は好きにして」

「ゆるちょくんも、そのあたり、よろしくね・・・」

と、女性の事務長は、笑顔を残して帰っていった。

「君の大学、しっかりしているって言うか・・・」

と、僕はいつの間にか、隣に座っている優木さんに話しかけていた。

「最近、女性は強いんです。男性よりも・・・」

と、優木さんは、言うと、素敵な笑顔を僕にくれた。


少し時間を先にずらすと・・・場所を大学のカフェに移動した、僕と高橋くんが、お茶をしている。

「高橋くんの相手は、随分、手強い感じのする女性だね・・・」

と、僕はコーヒーを飲みながら、言葉にしている。

「優木ですか?彼女、男勝りの部分が多いですから・・・僕なんか、まるでオトコとしては、見てもらえていませんよ」

と、高橋くん。ブラックコーヒーを飲んでいる。

「でも、高橋くん・・・彼女が、好きなんだろ。だったら・・・」

と、僕は言葉にしている。高橋くんは苦笑する表情だ。

「うーん、じゃあ、質問しよう。高橋くんは、人生、なにかをしなかった事で後悔する人間かい?」

「それとも、今を何事も無く、生きられればいいと思う人間かい?」

と、僕。

「僕は・・・今をやり過ごすような生き方はしたくない・・・そういう人間ですね」

と、高橋くん。

「もし、高橋くんが本当に優木さんを好きで・・・自分の恋人にしたいと思うなら」

「毎日のように来る「Bm7の壁」にぶつかってみたら、どうだろう?」

と、僕。

「僕が優木に恋の告白をしろ・・・と言う事ですか?」

と、高橋くん。

「うん。人間は今を生きるべきだ・・・男性は何かと過去を美化しがちだ、からね・・・」

「特に社会に出て大人になると・・・皆、学生時代を懐かしがるもんだ・・・そこを隔てるのは何だと思う?」

と、僕。

「え?隔てる?何でしょう?」

と、高橋くん。

「恋のエピソードがあるか、ないかだよ。それがある人間は、その自分を褒める事が出来るし、その記憶に浸れるもんさ」

と、僕。

「だけど、恋のエピひとつ無い人間は・・・自分を褒める事も出来ないし、そもそも浸れない・・・酒も美味しくないって事さ」

と、僕。

「どうだい。将来、酒を美味しく飲む為にも、自分のお尻を叩いて・・・優木さんに、告白してみたら・・・」

「結果がどうあれ・・・「Bm7の壁」にぶつかって行ったと言う経験は、君を絶対に成長させるよ」

「・・・と言うか、君のその後の人生を必ず変える事になる・・・どうだい?」

と、僕。

「うーん・・・僕の「Bm7の壁」かあ・・・」

と、高橋くんは考え込んだ。

「ひとつ言おう。少なくとも君が優木さんの為に、「Bm7の壁」にぶつかって行ったら・・・優木さんの君を見る目は明らかに変わる」

「・・・彼女は、今までに無い高橋くんを見た事になるからね・・・そしたら、恋の可能性も少なからず上がる事になるんじゃないかな」

「何もしないで、毎日をやり過ごしている、今のような時間の過ごし方の高橋くん、よりは、ね・・・」

と、僕は少しきつい表現で、言葉にした。


その言葉に少し打たれた表情の高橋くんが、そこにいる。・・・彼はこれまで、あまり、そういう経験をしてこなかったのかもしれない。


「さあ、高橋くん、ここが決意のしどころだ」

「・・・何もしないで、今をやり過ごすか・・・新しい自分を優木さんに見せ・・・新しい明日を掴み取るか・・・考えるんだ」

「自分の人生の為のイエス・ノーを今、この場所で、決めるんだ!」

と、僕が言うと、さらに高橋くんは、深く考え込んだ。


(つづく)