すきむブログ

東北地方のとある町での暮らしをつづります。
四季折々の花や野山の風景など。
お菓子や田舎料理のレシピも紹介します。

12月の読書記録

2014-01-01 11:39:38 | 読書
12月、一日1冊は達成ならず。

先月一番印象に残った本は、小池真理子さんの「沈黙のひと」

やはり、父を亡くした直後ということで、娘の目からみた父を描いた
本として何とも言い難い感慨を持ちつつ読了しました。

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a href="http://book.akahoshitakuya.com/u/3670/matome?invite_id=3670">2013年12月の読書メーター
読んだ本の数:29冊
読んだページ数:8496ページ
ナイス数:2310ナイス

巣立ち お鳥見女房巣立ち お鳥見女房感想
次男の養子縁組と婚儀、長男と鷹姫恵以の婚儀、多津の出産と慶事が続いた矢島家、久右衛門の命を賭しての活躍で窮地を逃れたお鷹狩り。最期は悲しい別れとなったが、珠世さんのいつもの笑顔で安心の読書を楽しめた。
読了日:12月31日 著者:諸田玲子
狐狸の恋 お鳥見女房狐狸の恋 お鳥見女房感想
矢島家の長男、次男とも想う相手とめでたく祝言の運びと相成り、ハッピーエンドの今巻。珠世さんの気配りがいつもながら素敵。
読了日:12月30日 著者:諸田玲子
存在の美しい哀しみ存在の美しい哀しみ感想
何とも素敵な物語でした。じんわりと余韻を楽しみたくなる。幼いわが子と離れざるを得なかった母奈緒子の哀しみ。奈緒子の犯した過ちより、そうせざるをえなくなった原因を作った芹沢を責めたくなった。介護施設で働く芳雄の話が良いアクセントになっていて良かった。プラハの美しい町並みと、チェロの音色を思い浮かべながら読了。
読了日:12月29日 著者:小池真理子
モップガールモップガール感想
面白くないわけではないけれど、何となく乗れなかった。終わり方も中途半端で、当然シリーズ化されたのでしょうね。気が向いたら続編を読もうかな。
読了日:12月29日 著者:加藤実秋
おそめ―伝説の銀座マダムの数奇にして華麗な半生おそめ―伝説の銀座マダムの数奇にして華麗な半生感想
ひたすらに、1人の男を愛し尽くした、「おそめ」こと、上羽秀。数々の文化人に愛された1人の女性の一代記をドキュメンタリーとして読ませてもらった。著者の真剣な取材ぶりに好感が持てた一書。モノクロの写真のおそめさんの美しさに圧倒される。
読了日:12月28日 著者:石井妙子
星の民のクリスマス星の民のクリスマス感想
父親が書いた童話の作品の中に入り込んだ娘。金銀のトナカイと、キツツキの子と厚い雲と雪に閉ざされた町の物語。文体がまるで翻訳小説を読んでいるようで、少しなじみにくかったけれど、この時期にぴったりのファンタジー。お父さんが少し気の毒過ぎる気がしました。
読了日:12月27日 著者:古谷田奈月
実さえ花さえ実さえ花さえ感想
江戸は向嶋、花師「なずな屋」を営む新次とおりん夫婦。修業を積んだ霧島屋との因縁、預かりっ子の「雀」、上総屋六兵衛と孫辰之助、吉原の花魁吉野。魅力的な登場人物が盛りだくさんで、とても面白く読めた。ハッピーエンドとは言い難いラストだけれど、あの、みんなに愛される花の由来が少しわかってよかった。みなさんの感想にも多数あるように、理世さんとのことはない方が良かったですね。
読了日:12月27日 著者:朝井まかて
無宿島無宿島感想
江戸時代中期、無宿人になり済ました男らが幕府の隠し金十万両を掘り起こそうと企むと言うことを軸にした物語。プロローグの話がどこでつながるかと思ったら…。あの有名人の妾腹の子供が登場したり、中々面白く読めました。
読了日:12月26日 著者:翔田寛
人は、永遠に輝く星にはなれない人は、永遠に輝く星にはなれない感想
病院に勤務するソーシャルワーカー猪口千夏の物語。事故で体の自由を失った36歳の加藤、1人暮らしの西原寛治老人、子宮体がんの福谷真紀など、1人1人の相談者の気持ちに寄り添い真摯に対応する姿に頭が下がる。人の一生は一瞬の輝きかもしれないが、限りある人生を無駄に生きたくないと思った。好みは分かれるかもしれないけど、私には読み応えのある一書です。
読了日:12月25日 著者:山田宗樹
ファイヤーボールファイヤーボール感想
世界を股にかけて来たビジネスマンの咲元が、ひょんなことから飛び込んだ町内会。そこで「火の玉祭り」なる熱く、危険で、ばかばかしいほど盛り上がるイベントを催すことに。旧来の地域と新興住宅地の確執や、町内会を仕切ってきた役員たちとの対立、家族の再生と盛り沢山な内容だけど、面白くてサラリと読了。
読了日:12月24日 著者:原宏一
凍原凍原感想
桜木さんの作品の中でも、好きな作品になりそうです。17年前に湿原で行方不明になった10歳の弟。高校を卒業して警察官になった姉が釧路署へ刑事として戻ってきたときに起こった殺人事件、そして戦後の混乱期に樺太からの引き上げをしてきた女性の運命が交錯する。キク、克子、つや子、留萌で時を過ごした3人の運命が興味深く、事件を追う比呂と片桐のコンビも好み。この作品は「ホテル・ローヤル」だけしか読んでいない沢山の読者に桜木さんの良さを知ってもらうために読んでほしいと思いました。
読了日:12月24日 著者:桜木紫乃
ラ・プッツン・エル 6階の引きこもり姫ラ・プッツン・エル 6階の引きこもり姫感想
思春期のみなさんにお勧め。あとその世代のお子さんをお持ちの親世代の方々にも。14歳の14歳であるが故の視野の狭さ、世間を知らないこと、それを乗り越えた時彼女、彼らはどう成長して行くのか。短い物語なのでサラリと読了。
読了日:12月23日 著者:名木田恵子
鷹姫さま―お鳥見女房 (新潮文庫)鷹姫さま―お鳥見女房 (新潮文庫)感想
シリーズ3作目。矢島家の当主伴之助の心を労わりつつ、家族全員の幸せを念ずる珠世さんが素敵です。鷹姫さまと久太郎の縁談はどう進むか?二男久之助の恋はどうなる?君江の花嫁姿は素敵だろうなと嬉しくなり。珠世さんの優しいえくぼにまた会いたいので次も読みます。
読了日:12月22日 著者:諸田玲子
荻窪 シェアハウス小助川荻窪 シェアハウス小助川感想
元小助川医院を改装して出来上がった「シェアハウス小助川」。19歳の佳人はその契約第一号の住人として入居することになる。女4人と男2人、大家兼健康アドバイザーのタカ先生、登場人物が善人ばかりなのは、小路さんのお話では定番。安心して読める心地よさですね。1年の契約を終えるころには佳人の将来や、シェアハウスの未来も見えてくる。佳人が修行から帰ってきたあとのシェアハウスも読んでみたいものです。
読了日:12月20日 著者:小路幸也
ヴルスト! ヴルスト! ヴルスト!ヴルスト! ヴルスト! ヴルスト!感想
あと1年で取り壊されるボロアパートで、高卒認定試験の受験勉強をしようと目論んだ勇人は、奇妙な髭面の藤巻のヴルスト作りを無理やり手伝わされることに。元証券マンのこの男は、何故にヴルストに情熱を傾けるのか?原さんのお仕事小説はサラリと読めて楽しいです。勇人の成長物語でもあります。美味しいヴルストを食べたくなる一書。
読了日:12月19日 著者:原宏一
死もまた我等なり(下): クリフトン年代記 第2部 (新潮文庫)死もまた我等なり(下): クリフトン年代記 第2部 (新潮文庫)感想
怒濤の展開!息を継ぐ間もないくらいなスピードで物語は進んで行きますが、やっぱりこの終わり方はないですねー。次が待ち遠しくてたまらない。悪人ヒューゴーの最期は自業自得とはいえ、哀れでした。メイジー、賢い女性なのにあの失敗がすべての発端に。さて、物語はどう動いて行くのか、ひたすら待ちます。
読了日:12月18日 著者:ジェフリーアーチャー
死もまた我等なり(上): クリフトン年代記 第2部 (新潮文庫)死もまた我等なり(上): クリフトン年代記 第2部 (新潮文庫)感想
さすがアーチャー、刑務所内部の事情に詳しい!自己の経験を無駄にしていないって妙なところに感心したり。物語は刑務所に入れられたハリーと、ハリーの死を信じられずに単身アメリカに渡ったエマ、ドイツ軍との戦いに身を投じた親友ジャイルズの章が交互に出てくる。面白さにページをめくる手が止まらない。下巻に行きます!
読了日:12月18日 著者:ジェフリーアーチャー
沈黙のひと沈黙のひと感想
先日父を見送ったばかりの私に、様々な父とのことを思い出させてくれた1冊。リクエストしたのは8月、まさか亡くした直後に読むことになろうとは…。本作は、脳の機能は失われていないのに、病のために話すことも文字盤を指し示すことも出来なくなり、沈黙の人となった父を、最初の結婚で生まれた娘衿子の視点で綴られたもの。衿子の母久子の気丈な生き方と対する2度目の妻華代の変節。老父の性の生々しさとどこか笑える生きざま。女性に対する愛は家族を傷つけることもあって。自分の父と重なる部分もあって、切ない読後感になりました。
読了日:12月17日 著者:小池真理子
神去なあなあ夜話神去なあなあ夜話感想
神去村の暮らしになじんできた勇気くんのその後談。成長ぶりが著しい!そして益々村のことが大好きになっているのが良くわかる。20年前の切ない出来事を経験した清一とヨキ、二人の深いつながりの淵源が理解できたり。親方として村の将来を見据える清一さんが滅茶苦茶格好よくて、山太への愛情あふれるクリスマスパーティーに思わずほっこり。私もまるで繁ばあちゃんになり変わって勇気のPCの文書ファイルを読んでいる気分になれた。直紀さんとのこれからも読みたいので、これは続編希望!ホントに面白かったです。
読了日:12月17日 著者:三浦しをん
蛍の行方―お鳥見女房蛍の行方―お鳥見女房感想
シリーズ2作目。密命を帯びて沼津にいったままの夫伴之助を待つ珠世さんと矢島家の面々。居候の源大夫一家も含め、人柄の良い人物が勢ぞろいする物語。大役を果たして戻った伴之助さんを支えて、これからの展開が楽しみ。次も予約しなくては。
読了日:12月16日 著者:諸田玲子
島はぼくらと島はぼくらと感想
瀬戸内の小さな島、冴島の4人の高校生の物語。島という閉塞感のある場所での人との関わり、将来への不安。でも暗い話しではなく、読後は爽やか。同じように島を舞台にした湊かなえさんの「望郷」は暗いイメージだけど、こちらは希望が見えて好きな物語です。
読了日:12月15日 著者:辻村深月,五十嵐大介
噂の女噂の女感想
高校までは地味で目立たなかった糸井美幸が、短大時代から男好きする色っぽい女に変身する。彼女をめぐる噂の数々、それでも何故か引きつけられてしまうのは、魔性の女ゆえの魅力なのか?地方都市では現実にこんな事例があるような気がする。一気に読める面白さでした。
読了日:12月14日 著者:奥田英朗
終活ファッションショー終活ファッションショー感想
父を見送った直後にたまたま手にした1冊、実にタイムリーな本だった。葬式は誰のために行うか、終わりというものはいつの日か確実に訪れるものだから、自分の生き方をしっかりと確立し、悔いのない人生を送らなければと思った。父の旅立ちの衣装はスーツにネクタイ。心臓を病んでいたため、最後の数カ月は歩くことも制限されていたけれど、お気に入りのウォーキングシューズと可愛い5人の孫たちからのメッセージの寄せ書きを納めて。
読了日:12月13日 著者:安田依央
ホテルローヤルホテルローヤル感想
釧路湿原を望む高台にある「ホテルローヤル」を舞台にした連作短編集。廃墟となったラブホテルを年代をさかのぼって描いて行く。パートのミコさんの話が心に残りました。桜木さん、直木賞おめでとうございます。素敵な作品だと思いました。
読了日:12月10日 著者:桜木紫乃
冬芽の人冬芽の人感想
自分をかばって亡くなった同僚刑事。きっかけとなった強盗殺人と、容疑者の死亡事故。すべての事件と人物のつながりを、警察を止めてOLになったしずりと、刑事の息子が追う。これは中々面白かった。
読了日:12月8日 著者:大沢在昌
あとかたあとかた感想
読んだタイミングが悪かったのか、今一つ入り込めませんでした。また機会をみて再読したらキチンと感想をかけるかな。
読了日:12月2日 著者:千早茜
まともな家の子供はいないまともな家の子供はいない感想
初読みの作家さん。タイトル通りの内容。働かない父親を疎ましく思う14歳のセキコ。セキコの友達も、みなどこか壊れた家庭の子供たち。我が家の子供たちもこの年代の頃、家族や家庭をこんな目線で見ていたのだろうか?家に居場所を持てないと言うのは子供にとって辛いことだと思う。
読了日:12月2日 著者:津村記久子
あずかりやさん (一般書)あずかりやさん (一般書)感想
商店街の一角に、紺地に白い「さとう」の暖簾のかかったお店がある。店主は目の不自由な青年。元々和菓子屋さんのこのお店は、一日100円でものを預かる「あずかりやさん」。とても素敵な物語です。白猫の社長が可愛くて、そして切ない。
読了日:12月2日 著者:大山淳子
はるひのの、はるはるひのの、はる感想
加納さんの新作、待っていました!「ユウスケ」くんが大きくなって、しかも素敵な少年青年へと成長している。「ささらさや」「てるてるあした」をもう一度読み返してみたくなった。ミヤのお話がよかったなぁ。
読了日:12月1日 著者:加納朋子

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