すきむブログ

東北地方のとある町での暮らしをつづります。
四季折々の花や野山の風景など。
お菓子や田舎料理のレシピも紹介します。

10月の読書記録

2012-11-01 09:24:24 | 読書
秋が深まり、読書のペースも順調です。

10月読んだ本の中で、イチオシは大崎梢さんの
「クローバーレイン」。

挫折知らずの若い出版社の営業社員が、世間に忘れ
去られた作家の原稿を見出し、それを本にして出版
するまでの物語。

一冊の本を世に出すまでの裏話など、興味深く読めて
本好きにはたまらないなぁ!



2012年10月の読書メーター
読んだ本の数:36冊
読んだページ数:11663ページ
ナイス数:1946ナイス
http://book.akahoshitakuya.com/u/3670/matome?invite_id=3670

■f植物園の巣穴
最後に来てすべてがつながった時の感動。これぞ読書の醍醐味。千代さんに対する想いと道彦への想い、不思議な世界観が何ともいえず良かった。
読了日:10月31日 著者:梨木 香歩
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23360797

■屍鬼〈5〉 (新潮文庫)
終わった…。千鶴を神社におびき出してからの展開は凄まじくておどろおどろしい。屍鬼は死者ではないが生者でもない。彼らの望む村など、到底叶うべきものではないけれど…。最後まで屍鬼になることを拒んだ律子や、一人ぼっちになったかおりに共感、静信・信明親子には共感出来なかった。全巻読み終えて五巻の表紙を改めて見ると、物悲しい。
読了日:10月31日 著者:小野 不由美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23355143

■屍鬼〈4〉 (新潮文庫)
とうとう静信と敏夫が袂を別つ。屍鬼に浸食されていく外場の村。クライマックスにむけて物語は加速する。敏夫はたった一人で何が出来るのか。いよいよ結末へ近づいて行く。
読了日:10月30日 著者:小野 不由美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23346491

■屍鬼〈3〉 (新潮文庫)
とうとう正体が明らかになった屍鬼。彼らの目的は一体何だろう?一人奮闘する敏夫の努力が空しく見えてしまう。役場の機能まで奪って支配下に入れてこの先の展開が気になる。次巻へ。
読了日:10月30日 著者:小野 不由美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23331058

■屍鬼〈2〉 (新潮文庫)
相次ぐ謎の死に加えて、夜中に村を引っ越す住人が続出。あまりにも葬式が続く事態を不審に思う村人も増えてくる。ぞわりと恐ろしさが迫ってくる。風変わりな洋館に引っ越してきた桐敷家の人々も謎めいている。続きが気になるので一気に次に進みます。
読了日:10月29日 著者:小野 不由美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23315860

■屍鬼〈1〉 (新潮文庫)
ある夏、外場という閉塞的な村で、次々に人が亡くなる。まだ物語の序章という感じで村の主な人物の関係性を頭に入れながら読んでいるせいか、中々読むスピードが上がらない。じわじわと恐ろしいものが広がるという感覚でこれからこの村に何が起きるのだろうかと期待。次巻へ。
読了日:10月28日 著者:小野 不由美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23295856

■僕は長い昼と長い夜を過ごす (ハヤカワ・ミステリワールド)
非24時間睡眠覚醒症候群という、珍しい病気のメイジ。50時間起きて20時間眠るという特異な生活を送る。契約社員として働く会社の社長から、探偵のアルバイトを頼まれてヒョンな出来事から2億円の裏金を手にしてしまうが、裏金を取り返そうとする奪還者と横どりを企む強奪者とのバトル。ナタネさんのキャラクターが面白くて好き。メイジの両親の秘密は悲しくも切なくて。これは面白くてさくさく読めました。
読了日:10月26日 著者:小路 幸也
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23228581

■未踏峰
挫折を経験した裕也、障害を持つサヤカと慎二、ハンデを背負った三人が北八ヶ岳のビンティ・ヒュッテで伝説の登山家パウロさんと出会う。パウロさんの遺志を継ぎヒマラヤの未踏峰ビンティ・チュリを目指す。山岳小説であるけれど、心温まる物語で感動しました。自分が変われば世界の見え方も変わると信じて一歩を踏み出した裕也。良い本でした。
読了日:10月26日 著者:笹本稜平
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23219286

■一朝の夢
幕末の風雲急を告げる時代に、北町奉行所のうだつの上がらない同心中根興三郎の、朝顔にかける情熱と生真面目な生き方を綴った物語。「幻の一朝」とされる、黄色い朝顔を作る夢と、幕末の政変との関わりが切なかった。初めての作家さんだが楽しみな才能。他のものも読んでみたい。
読了日:10月24日 著者:梶 よう子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23181290

■クローバー・レイン (一般書)
良い本を読んだ~~!書店に並ぶあまたの本、読み手としてしか本には接していないけれど、作品を編み出す作家と、それを世に出す編集者、売り込む営業さん。主人公工藤と過去の人になってしまった作家家永、それぞれ家族の問題も絡めて素敵な話になっている。大崎さんの作品の中では一番のお気に入りになった。
読了日:10月23日 著者:大崎梢
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23161593

■ナラタージュ (角川文庫)
苦手な恋愛小説だけど、最後まで一気に読めました。高校の演劇部の顧問の葉山先生に強く惹かれる泉。先生は大人でそしてずるい。柚子ちゃんのエピソードは悲しくて辛かった。島本さん若い作家さんだけど、素晴らしい才能を持った人だと感動。
読了日:10月22日 著者:島本 理生
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23141365

■ラブレス
貧しい開拓小屋で生まれた百合江と里実姉妹と、その娘理恵と小夜子。親世代の生きて来た時代と生き方。女たちの強さと逞しさに比べると、どの男もろくでなしという思いでいっぱい。百合江の生き方は素晴らしいと思う。
読了日:10月22日 著者:桜木 紫乃
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23124626

■オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ 東京バンドワゴン
どんどん増える登場人物。でも、大家族の賑やかな雰囲気が大好き。文庫になるのが待ち切れず図書館で借りて読了。勘一さん、元気に長生きして、シリーズが長く続きますように!
読了日:10月20日 著者:小路 幸也
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23078047

■希望の地図
内容はルポの形をとっているけれど、不登校の中学生とともに震災後を考えるというストーリーになっている。淡々と震災のあとのことを語るという形式ならば、中学生を登場させる意味はあったのかな?夢と希望の違い、そこはしっかり伝わりましたが。いつもの重松さんの小説のほうが好みだな。
読了日:10月19日 著者:重松 清
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23055361

■女神記 (新・世界の神話)
男と女の太古からの営み。黄泉の国へ幽閉されたイザナミが神となったイザナキのたくさんの妻をくびり殺す…。海蛇の島で生まれたナミマは哀れだと思うが男の身勝手さは昔から変わらないのか?物語としては珍しいけれど、あまり面白いとは思えず。稗田阿礼が登場したのにはビックリ。
読了日:10月18日 著者:桐野 夏生
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23015961

■逝年
リョウが心から愛したのは静香。二人の最初で最期の愛のシーンはステキだと思った。恵が関わってきたのには少し驚きが…。アユムくんの両親のとまどいと理解、こちらも読みごたえがあった。娼年・逝年、続けて読めてよかった。
読了日:10月16日 著者:石田 衣良
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22963959

■娼年
りょうのような男の子を目の前において眺めてみたいと思った私は、りっぱなおばさんだろうなぁ。恵の行動は正義だろうけれど、共感は覚えない。逝年もいっしょに借りておいたのでこれから読みます。
読了日:10月16日 著者:石田 衣良
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22960649

■終の住処
タイトルだけで借りて来て、読み始めたので一応最後まで読んだ…。読み始めたら最後までというのが、私のポリシーなので。うーーーん、読み終えても何の感動も感想も書けないというのが本音。芥川賞受賞作だったのね、で、ちょっと納得。
読了日:10月15日 著者:磯崎 憲一郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22936180

■ヒトリシズカ
切ない。あまりにも壮絶な生き方を選んだ静加。最初の事件のときになんとか出来ていたら、こういう最後にならなくてもよかったのかな?13歳で失踪して17年の時を経ての最期。映像化するには面白いのかな。
読了日:10月14日 著者:誉田 哲也
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22927767

■転がる空に雨は降らない
初読みの作家さん。交通事故で息子を亡くしたプロサッカー選手と加害者となった男の一人息子のサッカー少年。サッカーが主題ではあるけれど、交通事故が被害者・加害者双方の家庭を壊し、人生をも変えて行く悲劇だということを痛感。二人の試合後のシーンが良かった。車の運転、私も気をつけたいとあらためて思った。これは良いお話、好きです。
読了日:10月13日 著者:小野寺 史宜
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22888324

■告解者
23年前に2人を殺め、無期懲役判決を受けた久保島が仮釈放されて金沢の更生保護施設に入寮して来た。同じ時期に市内で殺人事件が起き、執拗に追う刑事がいて。理由はどうあれ殺人を犯したという事実は取り消すことが出来ない。加害者と被害者では思いも違うだろうし、難しい問題を提起された気分。この本のヒロインのさくら、何だか好きになれなくて今一つの印象になってしまったのが残念。
読了日:10月12日 著者:大門 剛明
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22865258

■竜巻ガール
柿谷さんのデビュー作。「竜巻ガール」「旋風マザー」「渦潮ウーマン」「霧中ワイフ」どの話も女のしたたかさが満ち溢れている!浮気性で能天気な夫を捨てた「旋風マザー」が面白かった!
読了日:10月12日 著者:垣谷 美雨
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22856889

■シューマンの指 (100周年書き下ろし)
みなさんおっしゃっているように、前半は音楽評論を読むのが難解で進まず。あの夜の「幻想曲」は聴いてみたいと思いつつ、最後の落ちは何だこれはという…。漢字の謎かけは割と早い段階で気づいてしまった。
読了日:10月11日 著者:奥泉 光
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22847504

■ハタラクオトメ
サラリと読めたけど、あっという間に中味を忘れそうな…。ごっつぁんのキャラクターは好きで良いと思うけれどね。
読了日:10月10日 著者:桂 望実
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22830459

■雪冤
大門さんのデビュー作とのこと。死刑制度・冤罪事件とテーマは重いけれど、我が子の無罪を信じて活動を続ける父の愛情にはぐっと来るものがあった。登場人物が多くて、人間関係を整理しながら読むのがちょっと大変だった。
読了日:10月9日 著者:大門 剛明
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22783675

■おれたちの青空
14人の中学生を預かる児童養護施設の恵子さん。スポーツ万能で虐待の記憶に悩む卓也と服役中の父を持つ優等生の陽介。前作「おれのおばさん」の時からのみんなの成長ぶりが良かった。中学校を卒業してそれぞれの道を歩み始める、このあとの話もいつか読んでみたい。
読了日:10月7日 著者:佐川 光晴
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22752349

■村田エフェンディ滞土録
家守綺譚と対をなす本ということで手にした。土耳古という文明の交差する地で明治時代の学者が滞在するという設定が素晴らしい。最後のディクソン夫人の手紙に涙。鸚鵡の存在がよかった。
読了日:10月7日 著者:梨木 香歩
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22743251

■あのとき始まったことのすべて
中学校時代に隣同士の席で仲の良かった二人の10年後の再会。二人の会話のテンポがよくて楽しめる。過去から現在、二人の想いと現実のジレンマ。白原さんのエピソードが上手く絡んで修学旅行の新幹線のシーンでは思わず涙。四人の未来が明るいものであるようにと読了。中村さん、やっぱりいいわ。
読了日:10月7日 著者:中村 航
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22732206

■彼女はもういない
最後まで読み、タイトルの意味が判明。でも、この主人公鳴沢、あまりにも身勝手で独りよがり過ぎる。グロいシーンも多々あるので、気分が落ちているときは読まないほうが良い作品。西澤さん、多分初読みだけど、しばらく読まなくてもいいかな…。
読了日:10月6日 著者:西澤 保彦
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22722231

■家守綺譚
若くして逝った学生時代の友人の家守をまかされた綿貫。サルスベリの古木を始めたくさんの草木や疏水のある庭のある古い家に起こる不思議な出来事。かっぱやカワウソ、狐に狸。この世界観にすっぽりとはまってしまいたい。ゴローが可愛い。
読了日:10月6日 著者:梨木 香歩
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22703430

■プリンセス・トヨトミ
ありえない設定だけど、あったら痛快で面白いだろうな~。大真面目に大阪国を守り抜く男たち。知らん顔しつつもガッチリ事実は抑えておく、大阪の女たち。赤く浮かび上がる大阪城をちょっと見てみたくなる。
読了日:10月5日 著者:万城目 学
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22687993

■雷の季節の終わりに
地図に乗らない場所「穏」。字面のイメージとは裏腹に、四季の他に雷季という不思議な季節があるところ。古い世界が浄化され、新しい世界が準備されるというそのときに姉がいなくなってしまう。一人残された賢也には「風わいわい」がとりついてしまう。不思議な世界を描く恒川さんの長編は初めて。面白くて一気に読破。
読了日:10月4日 著者:恒川 光太郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22664750

■横浜異人街事件帖
幕末、開港したばかりの横浜居留地を舞台に、元同心衣笠卯之助が様々な外国人絡みの問題を解決する。さらりと読める短編集。
読了日:10月3日 著者:白石 一郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22641672

■漏洩 素行調査官
警察という役所にとって一番大事なのはそこに所属する警察官の既得権益を守ることなのか?キャリア監察官入江と元探偵本郷と人のいい北本のトリオが警察上層部と大物投資家、政治家の絡んだ巨悪に挑む。上司戸田の濡れ衣を晴らそうと必死になる沢井。やや暴走気味の若い刑事の正義感も清々しくてよかった。しかし投資やらマネーロンダリングやら、一般庶民に縁のないお話は理解し難い。
読了日:10月3日 著者:笹本 稜平
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22627027

■紅葉する夏の出来事
拓未さんの作品3冊目。グルメとは関係のないストーリーがちょっと意外だったりして。ゴミ屋敷に暮らす全身を赤く染めた老婆RBと、元エリートサラリーマンの水道工事業者伊東、高校受験に失敗して不良になった悠馬。金髪の少年が両親を殺傷する事件が起き、3人の運命が交錯する。まずまず面白かったとは思う。色んな作風にチャレンジ中なのかな?RBのキャラクターは、樹木希林さんのイメージ。
読了日:10月1日 著者:拓未 司
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22594442

■夏のくじら
従兄弟によさこい祭りに強引に誘われた大学生篤史は、4年前の中学生のときにも参加させられたよさこいでのちょっとほろ苦い思い出が。4歳年上のその人を探すという目的のために、しぶしぶ参加した町内会チーム「鯨井町チーム」。リーダー月島やサブリーダー三雲、カリスマ的なカジなど、魅力ある登場人物や迫力あるよさこいのシーンも盛りだくさん!熱く盛り上がるこういうお話はやはり素敵!本場のよさこい、一度見に行きたくなる。
読了日:10月1日 著者:大崎 梢
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22585240


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