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ヒマローグ

毎日の新聞記事からわが国の教育にまつわる思いを綴る。

葬儀運営指針

2025-05-18 09:29:12 | 我が国の教育行政と学校の抱える問題

「学校でも…」5月10日
 『ペットの弔い多様化』という見出しの記事が掲載されました。『家族のように愛したペットを大事に弔いたいという飼い主の気持ちに寄り添うサービスが広がっている』ことを報じる記事です。
 記事によると、『飼い主とペットが一緒に入ることができる墓所』が提供されているという事例や、『墓石は、飼い主の希望に沿うデザインで仕上げる(略)ある家族は円形の墓石の中央に、2匹の猫の姿を配置。窯元に依頼し、写真を陶板に転写して焼き付けた(略)依頼主の娘が幼い時に描いた飼い猫の絵を基に、彫り方を工夫して手描きのタッチを残したデザインの墓石もあった』といった事例が紹介されていました。
 さらに驚くべきことに、『カブトムシなどの昆虫を埋葬する共同墓所』まであるというのです。そんな中、私が注目したのは記事の締めくくりの言葉でした。『その死が命の意味を学ぶきっかけになる。「感謝してお別れすることが大切な教育になる」』というものです。
 教育的価値、効果があるということになれば、犬猫鶏、小鳥にハムスター、カブトムシやクワガタまで、学校の管轄下にある生物については、通夜や告別式を行い、墓を作り、墓石を建て、命日にお参りするというような行為が当然とされるようになるのではないか、と考えたからです。
 「生命」をもち出されると、教育機関である学校は拒絶する際に細心の注意が必要になります。予算がない、という理由では、それなら予算を獲得しろ、となりそうです。校長や副校長のポケットマネーでしのぐのは、回数が多くなれば難しいでしょう。人間と同じで、こうしたことは年々華美になり、費用も掛かるようになるはずですし。
 また、弔いの形も頭の痛い問題になります。仏教、キリスト教、国際化が進展する現在、地域によってはイスラム教やヒンズー教の子供も一定数いるはずです。無宗教という形が無難ですが、我が国では一見無宗教でありながら、実は細部には仏教や神道の影響を受けた儀式形式があるという場合が少なくありません。学校という公的機関が行う以上、予期せぬ苦情が寄せられる可能性は相当高いと思わなければなりません。
 教委が何らかの指針を示すことも考えておかなければならなくなるかもしれません。

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