ゆきちゃん通信++日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日を
母親(tomi)の目を通してお伝えします。

1997年10月 (4歳)

2001年01月19日 | ゆきちゃんの日記
これは1997年10月の日記です。
月に一回しか通えなかった
療育センターに持っていくために
書いた日記です。

1日(水)

今日、保育園のお散歩で
慰霊塔まで行ったそうで、

途中にある161段の階段を
がんばって上れたとおたよりにあった。

いつも甘えん坊で
ダッコばかりせがむ由紀子も
がんばっているんだとおもった。


2日(木)

7日に土田先生に面接をしていただくので、

その下調べに保健婦さんが来てくださった。

由紀子の現在の様子とか

小学校の入学の話が出たが

小学校のことは考えれば考えるほど不安になる。

ずーと、保育園に行ければいいのに!


3日(金)

小学校の話を保育園のおたよりちょうに書いたら、

「まだまだ、時間はあります、

クラスの子どもたちとの絆を

強くしてあげることが

これからの由紀子ちゃんにも

良い影響となると思います。

その面はドーンと保育園におまかせ下さい」


との返事だった。

とても心強くてうれしことばでした。


4日(土)



今日は「ふくえまつり」。

若竹の会(障害児の親の会)では
毎年「ねぶた」をひきます。

由紀子も初めて参加したのだけれど、
ムードにのまれたのか

ずっとオンブをせがんで全く歩かなかった。


5日(日)



「ねぶた」2日目。

今日は昨日と違ってずーと、
ねぶたを引いて歩いた。

みんなに応援してもらいながら
がんばりました。

正直いって、
今日はもう出るのは辞めようと思っていた。

でも、出て良かった。

由紀子のがんばりを見ることができて・・・。


6日(月)

今日は保育園でもお祭りごっこをしたそうです。

由紀子はおお喜びで参加していたと
先生に聞いたので、

「おまつり、したの?]

と由紀子に聞くと

「たのしかった!」と答えた。


7日(火)

土田先生に面接をしていただきました。

絵本の世界に入り込みやすい子なので

生活の中で

生の会話で刺激を与えるようにいわれた。

このまま成長すれば

小学校も普通クラスに行けそうなお話で

うれしかったが、

LDになる可能性もある。

また、勉強です


8日(水)

お風呂上がりにお父さんに
ミカンを取ってくれるように頼まれて持っていく。

由紀子も食べたそうな様子だったらしく

おとうさんに

「ゆきもたべるか?]

と言われた瞬間

『うん!』と答えた。

生まれて初めて自分の言葉で

返事をしたそんな気がした。


9日(木)

若竹の会のコンサートまであと少しなので、

きょうはステージで練習をした。

リハビリの研修に来ている学生さんになついて

楽しそうなので

夜の練習も苦になりません。


10日(金)

今日はお天気が良かったので

海までドライブに行きました。

途中でコスモスを見て

「おはなきれいね」

と大よろこびし、

海では

「みずあそび!」

「おおきなうみ!」と

沖へどんどん歩き出したり、

とても良い刺激になった。


11日(土)

今日もコンサートの練習でした。

苦手だった宙返りも

介助の学生さんのお陰で

怖がらずにできるようになりました。

「はじめちゃん!」

とすっかりなついて・・・、

家族と保育園んなどの先生以外で

こんなになついたのははじめてです。


12日(日)

夕方から発熱!

このところいろんな事があったので

きっと疲れたのだろう。


13日(月)

病院へ連れて行く。

おしっこが近いようで気になったので

検査をしていただいたけれど、

大丈夫だった。

ほかに症状はないので

多分風邪だろうという事で

薬をいただいた。

夕方、熱も下がって食欲もでて

元気になりました。


14日(火)

熱は下がったけれど

念のために保育園はお休み。

久し振りに2人でゆっくりテレビを見たり、

絵本を読んだりいい休日になりました。


15日(水)

今日は元気に保育園へ行った。

やっぱり家よりも保育園がいいのか

うれしそうにバイバイをして教室に入っていく。


16日(木)

今日は保護者講座に参加するために

一人で長崎へ。

由紀子はいつもより

1時間も早く保育園に連れて行かれて

違う教室へ行ったので

大泣きしてしまったらしい。


でも帰えったら、

港でニコニコしてお迎えしてくれました


17日(金)

保育園でお昼ごはんの後に公園へ行って

小学生に遊んでもらったらしいが、

しばらくは嬉しそうだったけれど、

気がつくと滑り台や階段で

一人遊びをしていたということだった。

少しの時間でも小学生と遊んで

楽しそうだったのは嬉しいです。


18日(土)

コンサートの練習。

いよいよ後1週間になって

練習もきつくなってきた。

も由紀子は、はじめちゃんに逢えることを

楽しみにしているので、

あまり苦になっていない様子なので

助かっています。

みんなにもやっと馴染んで、

会の一員になれた気がする。


19日(日)

ブロックをつんでは

「カッコイイでしょう」

というのが

最近の由紀子の口癖ですが、

作って放ってあるブロックを

かたづけようとして壊したら、

すごい剣幕で走ってきて

大泣きされてしまった。

勝手に壊した私が悪かった。

ごめんね



20日(月)

夕食の後

「今日は保育園でなにをしたの?]

と聞くと

「ブランコすべりだい・おすなば」と、
答えたので公園に行ったんだなと、

「たのしくて、よかったね」
と話を終わろうとしたら急に


「Sのせんせい・ねた!!」

といった。

いつも

「今日はだれとお昼寝したの?」

と聞くのに
今日は聞かなかったので

自分で言ったのでしょうが、

文章で答えたのは初めてだった。


21日(火)

昨日の言葉について先生から、

「私がゆきちゃんより、
早く寝てしまったことを言っているのかも。」

の返事に笑ってしまった。


22日(水)

最近保育園でお昼寝ができていないようで、

8時ごろから寝てる。

それはいいのだが、

夜中に必ず目を覚ましてしばらく起きている

そのせいで朝が起きれない。

悪循環だ。


23日(木)

保育園のお友達がお散歩の途中で

「先生、今日はゆきちゃんがかるいよ」

と言い、

目的地に近づく頃には

「やっぱり重くなってきた」

と言ったらしい。

いつも人に引きずられて歩く由紀子です。

その重さ、良くわかります。

お友達、いつもありがとう!!


24日(金)

最近少しづつお話をしてくれるのですが、

自分に都合の悪い話しは、
全くしらんぷりです。

でも前後の様子からして
みんなわかっているような気がするんだけどな。


25日(土)

いよいよ明日はコンサートです。

いろんな意味で緊張する。

由紀子が観客を見ても泣きませんように!


26日(日)




無事にコンサートが終わりました。

由紀子はほとんど何もしなかったけれど、

いつものようにニコニコして元気でした。

みんなの前に障害がある子どもとして

由紀子を立たせることに

抵抗を感じたこともありました。

でも今は何かふっきれた感じがして

落ち着いています。

会のみんなも障害と向き合って

がんばって いるのだから

私も負けてはいられないと思います。


27日(月)

保育園にお迎えに行くのが少し遅くなって

慌てて行くと

教室から由紀子が

「おかあさん!ドーナツたべた」

と言って走ってきた。

思いがけないことに一瞬、

言葉を返すことができなかった。

少しづつ、少しづつ自分の言葉を

喋るようになってうれしい。


28日(火)

今日は「芋掘り遠足」でした。

昨日から急に寒くなって、
由紀子も鼻水をそでで拭きながら
がんばっていたとの事ですが、

おかげで鼻のまわりは
擦れて真っ赤になっていた。

お芋を掘るよりも
泥遊びをがんばっていたみたいだけど

みんなに手伝ってもらって
たくさんお土産がありました。

テンプラおいしかったね!


29日(水)

トイレに入ってカギをかけることを覚えて
たびたび出られなくなってしまう。

我が家のトイレは優れもので

外からもドライバーで
簡単にあくようになっているので
助かっているが、

早く開けることも覚えさせなければ・・・

今特訓中です。


30日(木)

保育園でS野先生がバイバイと
子どもたちの所から離れようとした時、

由紀子が不安そうに

「どこいくの?]

と聞いたとお便りにあった。

話し言葉が増えてきた。


31日(金)

療育センタ-へ。

今まで嫌がっていたブラランコに
一人で乗ることができた。

コンサートの練習で宙返りができたことや、

みんなとがんばったことが
由紀子の自信になっているような気がしますよかった!

=END=
コメント
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