畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

山芋を掘りに

2018-11-04 04:25:24 | 山菜

 午前9時からの用事があり、済ませて帰宅したら家人は不在で誰も居ない。

雨は上がったけれども、まだ畑は濡れていて仕事にはならない。それではと山芋掘りに行きました。

 10時半ころのことだったでしょうか。

前から山を見ては気になっていた所に行きましたが、何本かの獣道。きっとカモシカの歩く道でしょう。

 

  目的の場所にたどり着いて直ぐに山芋の蔓を見つけました。

でも、左に見える太い蔓の根元は掘らない。その向こうに見える蔓が目当てです。

 どうして、この太い蔓の下を掘らないかと言うと、これは味の悪い種類の山芋だから。

長年の経験で、同じ山芋でも微妙に種類が異なり、味に違いがあることまで覚えたのです。

 

  前の写真でお判りのようにかなりの急斜面です。

土の下には泥岩の層があり、そこにぶつかった山芋は岩には潜れず下方へと斜めに伸びる。

 そのために思いもしないほど、蔓の根元から離れたところにまで伸びているのです。

今回も記念すべき、一本目は途中で折ってしまった。毎年の事ながら一本目はたいてい失敗します。

 

  次の蔓は慎重に遠目から掘り出す。

まるで遺跡の発掘作業のような仕事。慎重に山芋の周りの土を除き続ける。

 

  根元から少し下がった所で二股に分かれた山芋でした。

山芋の下に見えるのは、根を断ち切るための小型の鉈で、これをこの場所に忘れてきてしまった。

 この近くには小さな「ナラタケ」も見えたので、少し時間をおいて行き、その際に鉈も回収しましょう。

さて、久し振りに収穫した山芋はその日の夕食に、スベルべが男の料理で「とろろ汁」に仕上げます。

 狙い通りの山の幸の香りと美味しさ。そして粘り強くてすり鉢から茶碗になかなか入れられない。

掬うお玉から、繋がってぞろぞろと流れ落ちてしまう。「お玉が悪いんじゃない」との言葉で換えて見る。

 でも、同じことでしたよ。余りにも強い粘り気はお玉を換えても同じことで繋がって中々掬えない。

大騒ぎしながら、新米のコシヒカリに掛けて食べた「とろろ汁」の味はまさに目を細めんばかりの味でした。


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2 コメント

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Unknown (ミケ)
2018-11-05 00:52:56
ご自分で掘って来られた自然薯はおいしかったでしょうね。そろそろ自然薯掘りの時期ですが、田舎ではキノコ採りには行きましたが自然薯掘りは行きませんでしたね。それともみんなナイショで行っていたのかな。弟は掘る時に楽なように庭の畑に土を高く盛ってそこで長芋を育てていましたっけ。今でも帰るともらえます。自然薯はお出汁でかなり伸ばさないとずるずる繋がって扱いにくいのですが長芋はお箸で掻き回したくらいでおいしくいただけます。そうそう、自然薯の話の度に思い出すのが長嶋茂雄監督のはなしです。遠征先かなんかで自然薯をいただいたのですが長いのでポキポキ折って持ち帰ったとか。長くていいのが掘れたからそれを褒めてほしくてプレゼントしたのでしょうに、長嶋さんの天然さには誰も敵わないことでしょうね。野球を引退後に田舎に長嶋さんが来た事があって(親戚の方が連れて来た)それが誰も長嶋さんだとは気がつかなくて「あの大きい人、誰?」なんて言っていたその中でおとなりのお嫁さんが「あれ、長嶋さんじゃない?」と気がついたんだとか。父が一緒に写真を撮ってもらってありますがズボンのベルトを締め直していて下を向いたまま。あとで長嶋さんだったと聞いてみんなびっくりしたんだそうです。まさかこんなところに、と思うから気がつかないのかもしれませんね。ユニフォームを着てくればよかったのにー。
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ミケ様 (スベルべ)
2018-11-06 04:32:55
 久しぶりの山芋の味でしたが、やはり期待にたがわぬ美味しさでした。
山芋掘りは、山を荒らすので嫌われる一面もありますから、ま、内緒の仕事ですね。
長嶋茂雄さんのエピソードは面白いですね。
スベルべママも摩り下ろしやすいから、折れていた方が良いなんて言います。
そこが山芋掘りのプライドでどうしても最後の先端まで、傷付けずに掘りたい。
急斜面の薮を歩いて、背負った山芋を居らずに下るのも大変なんですよ。
今度は長嶋さんを見習いましょうか(笑)。
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