「秋吉台地下水系」、「くじゅう坊ガツル、タデ原湿原」と僕のお気に入りの場所2ヶ所がラムサール条約に登録されました。ラムサール条約とは「水鳥の生息地として国際的に大切な湿地に関する条約」のことで、最近では水鳥の生息地に限らず、水に関わる全ての場所が登録できるようになったそうです。
目的は簡単にいえば「自然保護」だと思います。それで具体的に何をするのかということは新聞にも書いていないのでよくわかりません。新聞は「自然保護」よりも「観光活性化」のほうに重点を置いて報道しています。このへんにどうも違和感を覚えるのです。
「自然の保護」、これは大切なことです。それでは自然を壊しているのは誰なのか、「他ならぬ人間です」。それでは自然を保護するために一番有効な手段は何か? ということになると「人間がその場所に踏み込まないようにすること」ではないでしょうか。人間が関われば必ず自然は壊れるのです。
知床が世界遺産に登録されたときにも感じましたが、世界遺産や条約に登録されることは本当に自然保護になるのでしょうか。本当に自然を保護しようとするならば登録地域への人間の立ち入りを一切禁止するか、期間限定で限られた人数だけ入れるようにするかしないと自然は守れないはずです。ところが知床が登録されたときには、関連する町の役場では大喜びで紅白饅頭まで配っていました。この人たちを見たときに、この人たちには絶対に自然を守ろうという気も、能力もないと思いました。あるのは目先の利益のみ。こんなことならば世界遺産なんかに登録されないほうが絶対に良かったと思いました。そして間違いなく知床の自然は壊れると思いました。早速次の日からは旅行会社のチラシには「世界遺産・知床半島4泊5日」などのパック旅行の募集が始まっていました。
屋久島は世界遺産に登録されたおかげで環境が非常に悪化したそうです。地元は少しは潤ったかも知れませんが、長い目で見たら絶対にマイナスだったはずです。悠久の時をかけて作られたものが壊されたときにはそれを取り戻すことはできないのです。目先の利益のために大きなものを失ったのではないでしょうか。これでは何のための世界遺産登録かわからなくなってしまいました。
ですから本来は世界遺産やラムサール条約に登録されたときには、地元は落胆しなくてはいけないはずなのです。人を寄せ付けないようにしなくてはいけないのです。人が集まれば、それなりの施設が必要となり、それを作るために道路などが必要となり、そのためにさらに自然が破壊される。こんな愚かなことを多分世界規模でやっているのでしょう。自然を保護するための世界遺産登録が自然を破壊する原因になっていると世界中の誰も考えないのでしょうか。どうしてこんなバカなことをいつまでも続けるのでしょうか。
干潟のことを云々するならば、有明海の干潟の問題をどうかしろよと思ってしまいます。諫早湾の堤防が原因なのは明らかなのに、絶対に自分たちの失敗を認めようとしないバカ官僚のせいで大切な干潟が死んでしまいそうになっている。その片方ではラムサール条約がどうのこうのとやっている。これだけ矛盾したことをやっていて自然保護と訴えたところで何になるのでしょう。
秋吉台もラムサール条約に登録されて喜びのムードが漂っています。ただそこには自然保護というよりも、「地元の商店街が潤う」とか「観光客が増える」という喜びばかりで、本来の趣旨からは大きく懸け離れているように感じます。こんなことならば登録されないほうが良かったと思います。
写真は「くじゅうタデ原湿原」(8月16日撮影)です。
以前からメールアドレスを探しているのですが分かりません。よろしければ教えて下さいませんか。
なお、コメントをメール代わりに使わせて頂きましたので後ほど削除して下さいますようお願い致します。
ホームページを開設しているせいで膨大な数の迷惑メールやウィルスメールが来ます。それへの対処だけで結構時間を取られます。
アドレスを書いてしまうとまたそれが増えてしまうので、ブックマークの一番上が当院のホームページのトップです。その中ほどに「お問い合わせ」がありますのでそこをクリックすればメールソフトが立ち上がると思います。
あるいはこのブログのgooのメールでも構いません。先ほども申しましたとおり沢山の余計なメールが来るのでその削除に追われています。誤って削除してしまうかも知れないので、こちらのほうが他のメールが来ないので確実だと思います。アドレスは下記です。
yottanko@mail.goo.ne.jp
沖縄も今回、私のよく知る2ヶ所が登録されました。
ラムサールで慶良間の海も対象になったのには驚きました。 干潟では無いので・・・
多くの人に関心を持ってもらう事と環境の保護が相乗効果になってくれる事を願うばかりです。
海の中も人気スポットになると、多くのダイバーが訪れ、残念ながら必ず荒れてしまいます。
観光と環境の保護が両立できればそれに越したことはないのでしょうが、おそらく無理です。
ここで何度か紹介した山口県の角島も橋ができて観光客も増え、僕もその恩恵を受けています。島も以前より潤ったと思います。
ただそれによって盗掘などの環境破壊が激増したのです。
ですから今回のラムサール条約の登録も観光の材料だけに使われないようにして欲しいと思います。
確かに屋久島のように大切な遺産そのものが荒れてしまうという状況に進むキッカケになってしまう恐れは十二分にあるでしょうね。
環境税・排気ガス税のように、環境を守るコストを国だけでなく入場者にも厚く負担していただくのもひとつの方策だと思います。
仰るとおり、指定地域への人間の排除か、入場料を取るしか手はなさそうですね。とにかく指定を受けることで地域が活性化するとか、暮らしが良くなるとか、そんな考えは一切捨てていただきたいと思います。
またのお越しをお待ちしております。