ハイカーホリックの介護日記~機能訓練指導員の一日~
体の衰えは筋肉の衰えです。筋肉を復活させる事に全力を尽くします。
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NHKで放送中の「チャングムの誓い」も医女編になってから
鍼(はり)をするシーンが増えてきました。
仕事柄とても興味深く見ています。症状とツボとの相関関係や
どうしてその場所に鍼をするのか、専門用語や医学用語など、
おそらく普通の人よりは理解できながら見ていると思うので、
何だかとても得をしたような気分です。

それぞれのツボを使うのにはそれなりの意味があります。
例えば下の写真のツボは「内関(ないかん)」といいます。
ドラマの中では度々登場しているツボです。



おそらくドラマの中では精神・神経疾患に使われているのでは
ないかと思います。「気力が衰えている」とか「精神が疲弊している」
とか、その他悪心(吐きそうな気持ちの悪い感じ)、嘔気、嘔吐
などの治療にしばしば使われるツボです。

現代では「乗り物酔い」の予防によく使われます。
昔、修学旅行の度にこの内関に皮内鍼という数ミリの小さな鍼の
治療を受けに来る子供がいました。
「この鍼をすると酔わない」とよく言っていました。

チャングムの時代にはさすがに「乗り物酔い」はなかったでしょうが、
同じような「酔い」の状態にはこのツボは使われたと思います。

ところでドラマの中の鍼を打つシーンを見て、「痛そう」と思われる
方は多いと思うのですが、実際も痛いものです。
ドラマの中で使われている鍼は中国の鍼に似ています。
僕が知っている韓国の鍼とはちょっと違うように思うのです。
現代の日本の鍼とも違いますが、この時代には日本でも
ドラマと同じような中国の鍼を使っていたかもしれません。
下の写真は現代の中国の鍼と日本の鍼です。



上が日本の鍼で、下が中国の鍼です。
大きな違いは鍼の柄の部分の長さと作りです。中国の鍼の方が
柄が長く、持ちやすいようにザラザラしています。
また一般的に中国の鍼の方が太いようです。
この違いは鍼の刺し方の違いにあります。
ドラマの中の刺し方は中国の鍼の刺し方です。
現代の日本の鍼ではほとんどあのような刺し方はしません。

鍼の刺し方については次回述べたいと思います。



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