ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

キセキレイ

2022年12月26日 | 日記

 ある冬晴れの日の、ウオーキング練習。自宅を出て、野川を沿い、小金井市の貫井神社往復のコースをとる。割と暖かく大変気持ちがいい。

 この、貫井神社は周囲が自然豊かで、秋はモミジの紅葉が格別であるが、今日はその時期をすぎている。本殿に行くには池の上にかかった赤い橋を渡るのだが、橋の前に来ると、橋の中央にキセキレイが留まっている。セキレイというのはよく見るが、腹の黄色い、キセキレイは珍しい。飛び立つと、池の水で水浴びをしたかと思ったら去っていってしまった。

 先日、野川を歩いていたら、カメラを持って何か鳥を真剣に撮影しようとしている人がいた。

 「なにを撮ろうとしているのですか?」と尋ねると、「キセキレイです。ものすごく珍しいわけではないが、セキレイのなかでは珍しいですよ。」とのこと。バードウォッチャーの間でも人気で観察対象になるのか?

 僕にはキセキレイが黄色ではなく金色に見える。確かにきれいだ。そして橋の下の池。ここには、金色の鯉が泳いでいる。

 この神社に来るときは、この金色の鯉を眺め、何か御利益を頂こうと願うのだが、この日は金色のキセキレイに出会ったことで満足は二倍、来年は良い年であるようにと、少し早めだが願ったりする。

    2022年12月26日  岩下賢治

 

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国家の由来と国防

2022年12月21日 | 日記

              瓦礫の中から福寿草

 防衛費の増額が物議を醸しています。GDP2%まで上げるという。その金額をどう捻出するのかが問題になっている。国債か、増税か。私は増額に反対ではありません。ただし、増税には反対。この考え、虫が良すぎで、しかも矛盾しているでしょうか。
 増額分は既存の税で賄えば良いことだ、と思う。例えば厚労省予算、建設省予算、文部省予算、そのほか、各省庁分を節約縮小する。その分を防衛費に当てるのである。
 なぜ、そんなことが言えるのか。
 国家というのは、その本来の役割は国防だからである。その国防を最優先させるべきだからである。それは非戦を宣言した憲法に反する、という意見もあろう。だが、国家の由来、本質は国防以外にない。
 現在日本の最大省庁は厚労省である。予算も他を圧倒し、巨額になっている。なぜなら健康保険や年金制度をはじめとし、各種の保険業務が絡んでいるからである。そのような行政は福祉国家としては当然だが、そもそも福祉国家というのは、社会主義国家の裏面であり、破綻した社会主義国家の残像をひきづっているに過ぎない。日本は最も進んだ社会主義国家だと言われる所以である。
 国家機能はなるべく縮小することが理想である。国が強大になると専制になりやすい。国の役割が強大し、それに依存するのは、私たちの生活が依然として未熟だからであって、できることなら全ての官業は民間に移行し、民間の営業業務として独立するべきなのである。例えば国鉄が民営化されたように。
 そんな中で、国家の役割の中で最後まで残るのが、国防なのである。国防は民間化できない。
 国家というのは社会から離脱し、その一段上に独立して存在する。吉本隆明によれば共同の幻想なのである。その国家は放っておくと、領土を広げる欲望を露骨に表す。今日のロシア、北朝鮮、ミャンマー、中国などがそれを証明している。
 そんな国家というものは、廃棄すべきだというのが、社会主義、共産主義の理念だった。だが、それが空想に過ぎず、失敗だったことをソ連というインタナショナリズムが証明した。しかし依然として理想とするのは、国家をいかに縮小するかということ。そうした国家の役割の中で最後まで残るのが、国防という業務である。国家の主権=国民主権を守るのは、軍事以外にない。軍事以外に国家を維持する方途を見つけられるといいのだが、今は絶望的である。
 増税によって国防を充実するのは、順序が逆である。国家機能を縮小することで軍事費を賄う。これが私たちが進むべき道だと思う。【彬】

 

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街中トイレ

2022年12月17日 | 日記

                柘榴(ざくろ)

 歳をとってくると、どうしてもトイレが近くなる。出がけに膀胱をすっかりはたいてきたはずなのに、街中に買い物に出たら、尿もれしそうになる。情けない。
 ビールなど少しアルコールが入るとてきめんである。
 二十数年前だと、街中のアチコチに公衆トイレがあった。それがほとんど撤去された。その原因は、例のサリン事件だったと思う。でも数年前まではコンビニがその代用を任され、いざとなったらコンビニに駆け込むことができた。ところがコロナ騒ぎでコンビニトイレは閉鎖された。もう逃げ場がない。テナントがいくつも入っている大きなビルならトイレを利用できるが、そんなビルはそんなに多くはない。だから駅トイレを利用する以外にない。
 その駅トイレは、近年、実に清潔になったものの、駅の通路が複雑に絡み合って、不慣れな地域だと、どこにトイレがあるのやら分からないのが実情。
 さて、街中での小用、この問題、どういう解決の仕方があるのか。
 都内だとコンビニにお願いするのが、一番いいと思う。ただし、コンビニ側も清掃とか大変である。だからその分を行政が補償すべきだと思う。街中トイレは下水を管理するのと同じ、重要で大切な行政だと思うが。【彬】

 

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機械や道具の「美」

2022年12月15日 | 日記

 先日、自宅近くの、東京農工大学に付属する、科学博物館を見学した。しばらく、コロナで休館していたが最近開けるようになった。ここには、明治から現代にかけての製糸・紡績・織機・編機の機械を展示している。

 クラシックカーが好きで、以前、名古屋のトヨタ博物館に何度か行った。そして、世界中のクラシックカーを堪能したものだ。その折に、トヨタ産業技術記念館も見学した。この記念館には、豊田佐吉の発明した自動織機が展示されていたが、その機械の美しさに感動した。目に見える機械は、機械音痴の僕ででも「美」として映る。そしてこういった古い時代の機械は、歴史のロマンを感じさせてくれる。

 ということで、織機の美をもとめ、東京農工大学の科学博物館内を散策する。縄文時代の繊維編み機の再現もある。手で回す糸まき機にはインドのガンジーの姿が目に浮かんでくる。昔の実家にあった黒いミシン・・・・等々。もちろん豊田自動織機もある。

 大いなる満足感で、博物館を出る。大学構内は自然豊かで、晩秋から初冬にかけての自然の風景の「美」が待っていた。

 絵は科学博物館内の、大きな糸まき機。高さ、2.5mくらいか。

     2022年12月15日   岩下賢治

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紅葉と結実、そして落葉

2022年12月08日 | 日記

               真っ赤なセンリョウ
 東京周辺、今年はイチョウやカエデの紅葉が見事だ。台風の被害がなかったからだと思われる。
 同時に木々の実もよく実っている。イチョウは落ち葉の中から、独特の臭気を発しているし、シラカシも根元によく実を落としている。びっくりしたのは、ウバメガシ。東京周辺では、実をつけるのが珍しいのだが、私がよく通る脇道に植えられたウバメガシが、根元に数え切れないほどの実を落としていたのである。食べられないか、拾ってみたが、渋みが強くて食には適さない。
 食べられる実もある。今年はスダジイの実、いわゆるシイノミを拾って、3度食べた。薄く油を敷いたフライパンで軽く炒ると、パチパチとはじけ、ピーナツに劣らない味わいである。カシ類は食べるには適さないが、シイ類は食べられる。マテバシイ、ツブラジイなど。
 話は変わるが、都会の樹木で問題にされるのは落葉。
 落ち葉を踏み歩くのは、風情のあるものだが、周辺の人からすると始末に困る代物である。年配のビルの管理人たちが腰をかがめて掃除しているのは気の毒という他はない。道路や公園などを管理している自治体に対し、秋口に枝下ろししてほしいと要望する人もいる。すると強めの剪定の結果、落ち葉を楽しむことができなくなる。
 落ち葉を厄介物にするのは、これをゴミ扱いするからだと思う。
 その昔、夏場にダイオキシンという物質が発生した。住宅地で化学物質を燃やすからだとされた。そのため、各地の焼却炉が高温対応の炉に改善され、手近の簡易焼却炉を使用することが禁止され、廃棄された。その影響で、ちょっとした広場などで物を燃やすことも禁止され、その流れで落ち葉も焼くことが禁止された。落ち葉はすべて清掃車で回収するようになったのである。
 おかげで冬場、町のあちこちから煙が全く立たなくなった。落ち葉の、自前の処理ができなくなったのである。
 この現象をなんと思うか。私は街から落ち葉の煙が立つことを願う。【彬】

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