ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

貴重な花見

2022年03月30日 | 日記

 このところ色々忙しいのだが、時間を作り、小金井公園に花見に行った。ソメイヨシノは満開である。

 近々、少し長い「旅」に出かける。旅先で花見をすることは無い。ある人が出かける前に、花見をしておいたら、と言ってくれた。その言葉に従ったということ。

 この日はウイークデー、で寒い。にもかかわらず、花見客がどんどん訪れてくる。

 桜の花見は、何としてもやっておかなければ恰好がつかない行事のようだな。自分自身も、花見ができ、一区切り。これで、安心して「旅」にでかけられる。

   2022年3月29日  岩下賢治

 

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プーチンのパラノイア

2022年03月24日 | 日記

                   ボケの花

 プーチンは何故戦いを起こしたのか。
 19世紀ではあるまいし、通信手段が発展し、社会経済のグローバル化が進んでいる現代社会では、他国を軍事的に制圧することは不可能であることを、知らないわけではあるまい。アフガニスタンを見ればわかる。
 この決着は結局プーチンがどのように倒れるか、倒されるかの問題にならざるを得ないと思う。つまり多大な賠償を伴う国内問題である。クーデターが起こるか、殺傷されるか、、、引退ということはあるまい。引退というのはクーデターと同じである。
 プーチンはおそらくロシア特有の専制主義にとりつかれたのであろう。ロシアのこの特性は旧ソ連のプロリタリア独裁とつながっていて、元はロシアの農村社会に関連づけられると思う。ソホーズ、コルホーズで集約されたロシアの土地や農地の国家所有は、ソ連が解体した後でも、未だ私有化されていない。大部分が、地域共同体で所有するか、国家が管理するか、である。土地が共同所有=国家所有される場合、政体は専制か独裁になりやすい。農業は私的な生産活動ではなく、地域的で自然環境に強く依存する産業だからだ。
 土地や自然に依存する農業が私的生産に移行するためには、天候に依存する活動からある程度の抜け出す必要がある。このためには肥料の開発と農機具の発展が必須である。これなくして、自然や気象の変化に対応することはできない。ヨーロッパでは、土地は富豪・貴族が管理所有していて、マニファクチャーが進んだこともあって、比較的早く私的所有に進んだ。ところがアジアでは、灌漑農業が中心で、自然から抜け出すことが難しかった。工業化した中国ではいまだ土地は国家の所有である。この土地の国家所有が、ロシア、中国、東南アジアの諸国の専制主義とつながっている。(詳しい論述は私にはできないが、日本では戦後、占領軍の農地改革によってこの難問を乗り越えられた)
 余談だが、黒澤明「七人の侍」の中の志村喬演ずる農村の長の役割中に専制の萌芽が見られる。農家はまとまらなければ効率よく生産することはできない。二二六事件などの農本主義も根は同じである。
 プーチンはこのロシア的不可避ともいえる農村=資源=専制の幻想に囚われたに違いない。言ってみればパラノイアである。これを止めるものは、ロシア自身以外にいない。仲裁など不可能な事態になっているように思える。【彬】

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プーチンに「ソ連」の残像

2022年03月19日 | 日記

                 白と黄色のクロッカス

 ウクライナが酷いことになっている。都市が戦場になっている。戦史を辿れば明らかなはずだが、大きな都市内では砲弾が飛び交うような戦いは、ほとんど例がなかったのではないか。戦場は首都や大都市とは離れたところにあって、勝負が決着した後にそこに凱旋するのが普通だ。占領後に抵抗勢力やパルチザンなどのゲリラ戦があるのは通例だが。
 露・ウの戦いは、異常である。戦争に異常も正常もないのだが....
 そんな戦いの一方の旗頭、侵略の張本人が一体何を目的にしているのかが、皆目わからない。彼の意図、あるいはかの国の要望が、ただ単に報道されないだけなのか。
 伝えられるところでは、ナチ勢力の粉砕、地域の中立化、ウクライナ南部地域のロシア民救済などと言われているが、本当なのだろうか。私たちには、遠い国のことだから真相は分からないが、本当にウクライナにナチ勢力がいるのか、ロシアを脅かす軍事勢力が迫っているのか....甚だ疑わしい。らなば、何がプーチンを駆り立てているのか。私には、それが分からないのでイライラしている。
 ロシアは別にNATOを恐れる必要な何もないはずである。NATOはもともとソ連時代のワルシャワ条約に対抗したものであって、今ではイギリス、アメリカも腰を引いている組織である。それなのに、NATOとかEUとかの何に恐れているのか。
 私が思うに、プーチンはひょっとすると未だソ連時代に生きているのではないのか、と想像する。ソ連というのは社会主義国家として、コミンテルンを結成し世界制覇を目指し、一気に東欧からアジアに勢力を拡大した大勢力だった。その国のKGB=秘密警察の官僚だったのがプーチンである。プーチンは社会主義が何故壊滅したのか、その経済社会思想や政治思想は何が問題だったのか、理解していないのだと思う。ソ連が崩壊したのは幹部が腐敗したせいだとしか、思っていないのかもしれない。もしそうだとしたら世界認識の錯誤も甚だしい。プーチンの言辞や、大統領としての地位の中にそういう仮構された言辞が点在しているのではないのか、と疑ってしまう。このことはロシア民にとっても、何故ソ連が解体したのかのについての理解にも関わってくる。ロシアには、依然として共産党という政党が一大勢力として生き続けていてるのである。
 翻って中国も同じである。
 ロシア社会主義とはなんだったのか、もっと掘り下げてしかるべきではないか。ロシア社会主義は共産主義の本義に反している。今回の戦争を戦況論だけで云々するのではなく、ロシア社会主義の延長で考察するそんな解説が皆無なのが、残念である。【彬】

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梅の花に安らぎを求める。

2022年03月13日 | 日記

 3月12日(土)は大変暖かく、吹く風に春の香りを乗せている。

 このところ、気持ちのふさぐことばかりだが、いつものように、小金井公園に梅の花見にいこう。梅園の中の適当なテーブル前のベンチに腰を下ろし花見を楽しむ。梅は満開、梅園は花見客が平和な時を過ごしている。

 テレビは連日、これが21世紀の現実かと疑いたくなるニュースを伝える。人間不信に陥る。また、自分自身でもキツイ問題を抱えこれから2ケ月ほど解決に取り組まなければならなくなった。

 昨日、3月11日は大震災から11年目。11年前は茨城で被災したが、何もなかったように咲く梅の花に安らぎを求めた。 今年の梅の花もそういう花になった。

  2022年3月12日  岩下賢治

 

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国家は膨張する

2022年03月07日 | 日記

                時期遅れのセンリョウ

 ロシアがウクライナに攻め込んでいる。圧倒的な軍事力である。一体ロシアは何の利益があって攻め込んでいるのか。我々には理解できないが、彼の国の、いわば大ロシアの理想なのであろう。そうした事情なんて、私たちには知りようがない。
 ただ、私たちが言えることは、戦争反対だというだけである。
 もう一つ、言える。それは国家というのは、隙あればと膨張するものだということ。もちろん国家は有機体ではないから、己れ自体で動くことはできない。有機体が如く動かす政治家が作動させているのである。別に独裁者が差配する専制国家である必要はない、民主国家でも同じだ。
 国家を動かすのは、国の歴史や国のあり方についての理想をもった政治家である。彼はその理想に従い統治する。しかし、その理想は往々にして政治家から独立して、逆立ちして一人歩きをしだすことがある。それが昂じると政治家そのものがその幻想に囚われて己れ自身身が動けなくなる場合がある。かつての日本が、東洋の理想を掲げ、大東亜主義として、軍人もメディアも政治家も含め突っ走ったことなどは、その典型である。反対意見の余地もなくなる。
 現在のロシアもその一例なのか。国家の理想ほど危ないものはない。
 翻って、日本の憲法9条を根幹とした平和主義の理想も、その幻想が逆立ちし、空虚な平和理念を抱いたまま、身動きできなくなり、暴走することもなしとはいえない。
 そこでだが、国家を動かせようとするのは、権力者であるともに、その国民である。軍事だけに限ったことではない。社会福祉から経済の仕組み、教育、交通、医療すべて国民からの要望とされる。だからというわけではないが、過度に国家に依存しないようにしたい。国家が関与する範囲を狭めたい。
 ところが現在の風潮は政治の及ぶ範囲を、あれやこれや些細なことまで入り込ませるようにすることが、良いことだと思われている。特に社会保障や災害に関して顕著である。軍事だけを狭め、生活に関わることを拡大することが国家的な善だと誤解しないほうが良い。国家は膨張するものだから、例えそれが社会保障といえども、なるべくそれを抑えること、それが理想社会への第一前提だと思う。すなわち小さな国家、これは保守主義思想ではなく、人間が自由であることの、将来的な理想なのである。【彬】

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