ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

体温計のこと

2012年12月22日 | 日記

 村上龍の最近作「歌うクジラ」は、作者の特徴である俗っぽさを存分に生かしながらの壮大なSF小説である。その中に、人類の医療革命の中で、体温計の発明がどんなに多大な成果であったかについて触れている一節がありました。なるほど、と思ったものだから文章を紹介しようと思い立ち、作品を点検したのですが、該当箇所が見つかりません。

 記憶違いかな、あるいはボケたか。

 体温計の発明者はベネチアのサントーリオという人だそうです。ガリレオの時代。村上の言うところだと、体温の変化によって病気が意識され、その治療の研究が進むようになったとのこと。それまでは病気は悪魔的な行状だったのかもしれません。

 指摘されてみると、我々の身の回りは、たくさんの文明の成果が取り巻いていることに気づきます。自動車や飛行機といった大型なものではなくとも、である。

 自然回帰というのが、アンチ現代文明として述べられることが多いのだが、体温計のことを思うとそう単純なものでないことがわかる。  【彬】

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

12月の星空

2012年12月12日 | 日記

私が普段住んでいる茨城県の常陸大宮市にJR水郡線が通っている。水戸と福島県の郡山を結ぶ単線である。

私は生活の中で利用することはないが、年に何度か最寄り駅の大宮駅から郡山駅まで、2時間半ほど、車窓の景色を楽しむ旅をすることはある。

12月初めの3日間、この単線に栃木県真岡鉄道の蒸気機関車が持ち込まれ、SLに揺られる汽車の旅が企画された。予約制としたところ直ぐに完売されたそうだ。私は利用する機会を逸したが、汽笛の音を聞き、吐き出す煙を見るだけでも楽しめるものだった。

さて、こちら、茨城の田舎は星空も美しい。12月は天の川の季節ではないが、星降る夜がSLと重なり、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に誘ってくれる。    【岩下賢治】

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする