ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

グレタ・トゥーンベリ

2019年12月24日 | 日記

 米国タイム誌は12月23~30日の合併号でperson of the year(今年世界に最も影響を与えた人)にスエーデンの環境活動家、16歳の高校生、Greta Thunberg(グレタ・トゥーンベリ)を選んだ。

 選んだ理由は、

 8歳の時、地球温暖化の危機を知って、政治家がうまく対応してくれると思っていたがそうはなっていない。それで、学校を休んで、一人国会に抗議に出た。それが世界中の若者に共感と行動を呼び、さらには、国連事務総長、各国の大統領、ローマ法王等々との面会にまでつながることになった。若者のパワーは香港、そしてアメリカの高校生の銃規制を求める行動ともつながる。グレタは、この地球を分け合う人間たちの弱肉強食で分断された世界にたいし、警告を鳴らし、国情や国境をこえて我々に、新しい世代がリードする世界がどのようなものかを示した。よって、2019年のperson of the yearは Greta Thunbergとした。

 読後の僕の考えは、

・グレタは、16歳の高校生。地球温暖化の専門的知識があるわけでもなく、選挙権もない。だが、「自分の孫たちに、できる限りのことを全てやった、と言いたい。」と語る。感心しない大人はいないだろう。

・グレタが国連で各国の代表たちを前に主張する姿を見て、彼女は、現代のジャンヌダルクに見えた。フランスがイギリスとの100年戦争(1339~1453年)で劣勢に立った時、オルレアンの農家の少女が神の啓示を受け、大人たちを鼓舞し先頭に立ち勝利に導いた。国内が分裂している時ジャンヌはどのように語り、鼓舞したのだろうか?

 グレタは、国連総会で、言うことを聞かない子供たちを叱るようにこう発言した;

 “We are in beginning of a mass extinction, and you can talk about is money and fairy tales of eternal economic growth. How dare you.”

 「私たちが全滅の始まりにいるというのに、あなたたちは、お金のことや、経済成長が永久に続くかのようなおとぎ話をしている。よくそんなことが出来るわね。」

・マドリッドで開催されたCOP25での共同声明は、具体的な数値目標は提示さなかったが、各国の事情に合わせ進めていくことで合意した。そして各国は進めていると聞いいている。グレタに鼓舞されている。

    絵はTIME誌の表紙をスケッチしたもの。

        2019年12月23日  岩下賢治

 

 

 

 

 

 

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韓国のことが気になる

2019年12月20日 | 日記

落葉3葉

 以前にも書いたが、隣国「韓国」のことが気になってしかたない。
 今、話題の「反日種族主義」李栄薫著をさっそく買って読んだ。韓国で起こっている反日主義の動向について根本から否定する書物である。
 冒頭いきなりこんな言葉が飛び込んでくる。
「韓国の嘘つき文化は国際的に広く知れ渡っています。2014年だけで偽証罪で起訴された人は1400人です。日本に比べ172倍だといいます。」
「保険詐欺が蔓延しているのは周知の事実です。2014 年の自動車保険、生命保険、損害保険、医療保険などの保険詐欺の総額は4兆5000億ウォンを超えると想定されています。」
「国民だけがそうなのではありません。政治が嘘つきの模範を示しています。嘘が政治の有力な手段として登場したのは2002年からではないかと思われます。その年の大統領選挙のときのことです。金大業という人が、ハンナラ党の大統領候補李会昌氏の息子が軍隊に行かずにすむようわざと体重を減らした、と主張しました。裁判の結果、あとから判明したことですが、それは嘘だったのです。しかし、その嘘によって大統領選挙の情勢が変わってしまいました。以後、この国の政治は嘘のパノラマでした。」
 私は韓国を卑下するつもりはまったくありませんが、著者たちの指摘するこうした嘘は、特に日本を標的にするとき、もっとも激しくなることを、例えば、日韓間の課題になっている「徴用工」「慰安婦」「奴隷労働」「植民地政策」などについて逐一例証し、流通している言説が全て捏造であることを暴いていく。その事実判定のあり方のあまりの単純さに驚くのだが、韓国の知識人たちは著者たちの言い分について多少の知識はあるだろうから、どう反論するのだろうか。私自身はその方にこそ関心がある。
 国家のイデオロギーについては、韓国に限らずどの国、例えばイギリスにしろロシアにしろ、アメリカ、中国にしろ、それぞれに国家の物語を持っている。それが不可侵のイデオロギーとなって国民の言説を無意識のレベルで支配する。韓国の場合は、国家成立の由来を、対抗軸として日本に向かわざるを得ない歴史事情を持っているので、特に激烈に高まるのだろう。だから著者たちのいう捏造もまかり通るのだと思う。
 かく言う日本の今日の国家のイデオロギーもそうした捏造と無縁ではない。戦後民主主義の場合だと、いわゆる「反戦平和」という不可侵の思想も、敗戦後の政治動向を詳しく見れば、相当に怪しいのだ。
 歴史というのはそういうものだ。マルクスはそれを見抜いているから、将来像として、国家は廃止されるべきだし、その結果として歴史が廃止されると言ったのだ。
 難しい理屈から離れるが、韓国あるいは北朝鮮は、漢字を廃止してハングルを用いている。
 しかし名前だけは、文在寅とか、金正恩とか漢字表記である。不思議である。名前は、表記を含めその国の主権をあわわす根幹だと思う。名前だけ漢字にして、公用語をハングルとしては、名前に付けられた漢字の由来は意味が分からなくなるのではないのだろうか。不満はないのだろうか。日本は漢語と和語そして外来語を、漢字と仮名を上手に分けて表記しているのだがーー。最近はちょっと怪しいかな‥‥。【彬】

 

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天使が銀杏に舞い降りる

2019年12月13日 | 日記

 先日、雨の上がった朝、ランニング練習で小金井公園に出かけた。

 この公園で紅葉の美しいのは銀杏だ。今が大銀杏の木が紅葉の真っ盛り。 そのうち雲の合間から日が差し込み、銀杏の葉を照らした。黄色い葉は照り返し、神々しいほどの美しさ。その輝きは、宗教的な何かを感じさせるほど。この日は、湿度が上がり、いつもこの時期に感じる乾燥した冬の匂いではなく、甘い杉の香りがする。山登りをするとよく経験する、あの山の杉の香と同じ。隣にヒマラヤスギが並んでいる。

 このように美しい、光り輝く銀杏を見るのは久しぶりのことだ。しばらく眺めていると、 光の中に、天使が降りてくるのが見える。実際の眼ではなく、心の中の眼では見えるのだ。

 じつは、この数年、ランニングをすると呼吸が苦しくなり、走ることが苦痛になることが多かった。そして、それとは別のことなのだが、循環器系に小さな病がみつかり、先月治療したのだが、その副産物のようなかたちで走るときの呼吸が楽になっていった。

 若い頃から続けているランニングは自分の生活の一部になっており、呼吸の苦さからの解放は、体全体を軽くし、気持ちを高揚させる。そんな精神状態なので、銀杏に降りしきる光の中に天使の姿を見ることになったのだと思う。

 師走になり、この一年をふりかえる。天使を見たことが、はればれと気分を良くし、来年に期待感をもたせるのだ。

   2019年12月12日   岩下賢治

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