ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

なぜ、中高年は山を目指すのか

2013年06月24日 | 日記

 

 いま、中高年の登山がブームである。80JC* のメンバーでも山登り、山岳マラソンがはやっている。

   *80JC=私たちのランニンググループの名称。50数名が会員登録している。 

 なぜだろう?

 登山というのは、現実の生活・街の雑踏から離れ、自然・別世界に遊ぶことで、憧れる人は多い。時間と金がかかるので、若いときできなかった中高年が、余裕ができた今、乗り出してきた、というのが普通の見方だろう。  80JCの中高年で、登山や山岳マラソンが盛んになってきたのは、平地のマラソンではタイムに限界がでてきて、新しい分野に挑もうという面もあろう。

 わたし自身のことをいうと、19~30歳まで、盛んに登山をやっていた。今、思い返すと、若かった当時は山を楽しむというより、コースタイムを競ったり、難しいルートを攻略しようとしたりしていた。だが、2回の遭難を経験し、山はやめることにした。

 12年前、自然の豊かな茨城に移り、山登りはやらないものの、自然を愛でる気持ちはいっそう強くなってきた。中高年になると、生きとし生けるもの、路傍の野草、かよわい虫たちに、愛おしさを感じることが多くなってくる。そして、身近な小さな自然を求め歩く道は、やがて高みに向い登っているのである。ああこうして、自然を慈しむこと、これがやがて山登りに繋がっていくのだろうか。

 中高年の登山ブームはスポーツというより、若い時は希薄だった、自然へのより本質的で素直な気持ちが強くなり、それがテコになっているのだ、と思う。 私はこの中高年の登山ブームの中でも、山登りではなく、里山の自然に遊んでいる。昔の数々の山の思いでは胸の中にしまってある。

           絵は北アルプスの春。      6月20日  岩下賢治

 

 

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みなもとたろう「風雲児たち」

2013年06月18日 | 日記

 歴史の中にはいろいろなエピソードが隠されていて、私たちは歴史の大きな流れより、個々のエピソードの方が物語的に伝わるために、そこに真実をみたがる。例えば、江戸時代で言えば、忠臣蔵、吉田松陰の物語、桜田門の変、榎本武揚の伝記などなど。

 みなもとたろう「風雲児たち」は、関ヶ原の戦いから幕末(明治維新までいくのだろう)までの流れを、劇画として描きとうしており、現在、幕末編だけで22巻を数える。考証も怠りなく、単なる劇画とは思われない力のいれようだ。もちろんマンガだから、笑話としてのオチがあって、その分、訴えるものが重畳化する。

 愛読している私は、中でもターヘル・アナトミアの翻訳に奔走する杉田玄白・前野良沢を中心として、その関連で展開される蛮書関係の物語が好きだが、最近作の22巻「咸臨丸」から「木村摂津守」に至る物語が、それに増して出色を極めているので、紹介したい。

 咸臨丸には勝海舟を艦長とする105名が乗り組んでいるが、その中にブルックという難破船のアメリカ人ら11名がいる。勝は艦長とはいえ、強度の船酔い癖があり、もっぱら操艦の指揮をとるのはブルックという船長である。この時のブルックの航海記というのがあって、本人の意思により死後50年間封印されてきたが、これが公開されることによって、咸臨丸の一部始終(往路)が明らかになった。彼ブルックの男気、それに応える勝、木村という人たちの気概というのが描かれており、思わず落涙する。通常「幕府保守派」対「薩長開明派」としてとらえられる幕末史だが、幕府・咸臨丸には年少の福沢諭吉ら文明の先進性を求める人材多数が乗り込んでおり、薩長側よりいっそう開明的だったのである。

 絵として掲げたのは作品の扉とみなもとたろう氏の自画像であるが、マンガ著作権に見識を持っている氏には無断で拝借しました。作品の紹介なので、お許しいただけるものと思っています。【彬」

 
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世界の言葉について

2013年06月14日 | 日記

 グローバル化に対応し、小学校で英語教育が始まる。理解できることだが、英語をコミュニケーションの道具とみるだけでは寂しい。さて、私の外国語への接し方を少し話しましょう。今回もニヤニヤしながら読んでください。

 物好きな私は、「世界の文化を理解したい」という大きなテーマを持ち、今まで8カ国の言葉、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語、ハングル、ロシア語を「勉強」してきた。「話す」ことが主目的ではない。文法とか、表現方法を調べ、比較することが面白い。言葉を知ることは、考え方、つまり文化を理解する基礎だと考えている。

これら8つを、文法、表現方法から自分流に仲間分けすると、

①英語

②ドイツ語

③フランス語、スペイン語、アラビア語

④ロシア語

⑤中国語

⑥ハングル となる。 まず次のことが言えそうだ。

 第1 英語は世界の共通語の地位にある。200年前のイギリス、現在のアメリカの政治経済の支配によるのかもしれない。が「もっとも学習しやすい言語」であり、世界で多くの人がコミュニケーションをとりやすい共通語となっている。世界の政治・経済の進歩に英語の果たす役割は大きいと言える。

 第2 地球を思い切って、半分に分ける。A領域、①~④と、B領域、⑤~⑥プラス日本語、の領域である。簡単に言うと、ヨーロッパ系(アラブもいれる)とアジア系(東アジア)

分ける基準は

・名刺に性別があるかないか:ヨーロッパ系にはある。アジア系にはない。

・人称代名詞と動詞が対であるかどうか:ヨーロッパ系は対である。…私、あなた、彼、彼女…などはそれぞれに対応する動詞を持つ。アジア系は対ではない。私、あなた、彼、彼女、皆同じ動詞。

 かなり独善的な言い方だが、ヨーロッパ系は、人間個人・主体のありようをはっきりさせる論理的、科学的思考に向いている言語で、哲学、科学の発展に繋がった。アジア系は、人間を総体として一般論を語るのに向いている言語で、一般思想、儒学などの発展に繋がった。人類は700万年前アフリカを起源として、世界中に広がり、そのなかで様々な文化をつくってきた。言葉を勉強するのは、夜空の星にロマンを求めるように、想像力を駆り立て面白い。

 現在、主にロシア語をやっているが、文法的には8カ国語の中でもかなり厄介。疲れた時は、夜空でも眺め気分転換をしようか。

 絵はNHKテレビ、ロシア語講座の舞台、サンクト・ペテルブルク。6月5日        岩下賢治

 

 

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不自然な光景

2013年06月06日 | 日記

  灰皿に禁煙のマークがあるのにびっくりだ。普通だったら、禁煙のところに灰皿があってはならない。

 この灰皿が設置されているのは、我が家の近くの階段付きの路地で、私有地である。最近設置された。まわりに木々があるせいか、休みがてら座り込む人もいる。タバコを吸う人もいる。そんなことから、所有者が置いたに違いない。

 効果はどうなのかと思うのだが、灰皿には吸い殻が捨てられている。

 

 地下鉄の販売店でタバコを売っているが、これも不自然だ。

 吸ってはならないところで売っているのだから。気にする方がおかしいのか?   【彬】

 

 

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