ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

寒さがやってきた

2021年12月23日 | 日記

              白い花のツバキ

 いよいよ寒さが本番。昨日(18日)は日中でも4~5°だった。風も強かったから、夕方の帰宅途中で耳が凍えた。思わずコートのフードをかぶった。こんな体験は久方ぶりである。
 冬、晴天が続く関東では、この時期、大根干しが盛んになる。大根を冷たい水で洗い、軒端に吊るしたり、縁側に並べたりして乾燥させる。4〜5 日経つとしんなりする。それを沢庵漬けするのである。そのまま食べても少し甘味が出て美味しいし、塩漬けにしたものも美味である。大根に限らず白菜など漬物は全て一旦干す。冬野菜は干すことが料理の基本のようだ。干柿や乾燥芋も同様である。少し昔までは、冬場の家並みは地方色豊かだった。
 そんなことを想いながら、我が家では、比較的空気の良い所を選んで、小魚を干している。今は、イワシ。一夜干しなどの丸干しを購入し、それをもう一度干すのである。2、3日後には、油が抜け、身がシマリ酒肴に最適となる。市販されている干魚は機械干しのせいか、塩が効き過ぎることもあって、美味しいものに巡り当たったことがない。
 寒さについては、本当はそんな呑気がことが言えないのかもしれない。知人で山形出身の人は、冬の寒さが耐えられないという。
 余談だが、米原万理の「マイナス50°の世界」(角川文庫)という小冊子を思い出す。ロシア通の米原が記者をシベリアのマイナス50°の集落に案内するという内容である。手元に原典がないので記憶だけで紹介するが、洗濯物の干し方が印象的だ。洗濯したものを、室内干しするのではなく、外に干すのである。例えばタオルなど一瞬のうちに凍ってしまう。そして凍らしたものを、バタバタと氷を落とす。すると乾燥した状態に戻るという。全くの異世界である。トイレの話も面白い。【彬】

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2021年ノーベル文学賞作家、gurnahグルナ氏の作品を読む

2021年12月21日 | 日記

 この度、今年のノーベル文学賞作家、abdulrazak gurnah,アブドゥルラザク・グルナ氏の作品、by the sea(海辺にて)初版2001年、を読みました。

 氏は1948年、アフリカ、タンザニアのザンジバル生まれ。ザンジバル革命後の1968年、英国に難民として移住、その後大学教授も務めた、現在73才。授賞理由が「植民地主義の影響や、難民の運命への妥協のない思いやりを持った洞察力。」

 極東の日本の人間として、作品の舞台が、地理的に文化的にも遠いい位置にあり是非とも読みたいと思っていたが、東京の丸善書店に作品が並ぶようになったので、ブッカー賞の候補のロングリストに載っている本作品を選んだ。

 小説の流れをごく簡単に書くと。

 英国の航空で、難民申請する、ザンジバル出身のオマール氏。母国語は、スワヒリ語、宗教はイスラム教。父の投獄、財産所有問題など、様々な苦難を背負っている。一方、かなり前に、同じくザンジバルからの難民で、様々な困難を経験、今は普通の生活を維持している、マウド氏。この二人がある浜辺の町で出会う。そのうち、オマール氏の苦難の責任はマウド氏にあることが解る。そして対立があり、妥協、・・・。

 時代は植民地からの独立した混乱の中に始まり、長い年月が経ち、時代の様相は変わっていく。二人は、ザンジバルという美しいパラダイスを離れ、迫害、屈辱に耐え、自らの生きる場所を見つけていく。

 少し間違はあるかもしれないが、以上のよう。というのは、英語はかなり、上質で、難しく、物語の流れも、複雑。とにかく一度通読し、大筋を捕え、あと何度でも読み直そうという作戦にした。

 日本から遠く離れた、タンザニアのザンジバル。そして英国。ノーベル賞作家の目を通したアフリカ、インド洋、ヨーロッパ、を舞台とした歴史と現実、時空を超えたスリルがある旅。ところで、英国のthe times誌の作品評価は、

 ’One scarcely dares breathe while reading it for fear breaking the enchantment.’

 ・・・興奮を途切らすのが怖くて息をつこうともしない面白さ。・・・である。

    2021年12月20日  岩下賢治

 

 

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おや、ウツギの実だ

2021年12月13日 | 日記

              枯れかかったウツギ

 近所の植え込みで、ウツギが実をつけていた。ほとんど葉を落としていて、実も緑色から薄茶色にと色褪せていた。
 この実を見ると思い出すことがある。
 子供の頃、この実を玉にして鉄砲遊びをしたのである。実の大きさに合った篠竹を切ってきて、竹の空洞に実を詰め、その上でもう一個を後から押し込む。すると空気の圧縮で、パチンと音を立て、先に詰めていた実が飛び出すのである。実の大きさにほんの大小があって、全てがパチンと弾けるわけではないが、勢いよく弾けた時は、気分が高揚したものである。篠竹を切り出すのは、肥後守という折りたたむポケットナイフで、男の子なら誰でもが持っていた。この小刀で小細工するのも楽しく、忘れがたい遊びであった。
 ウツギの木、昔はいろいろな所に植えられていた。田畑のある田舎では、境界の間に植えられていたし、山地のあちこちに自生していて、もっとも身近な小木だった。
 歌にも歌われていて、
 童謡に
   卯の花の匂う垣根にホトトギス早も来鳴きて
   忍び音漏らす夏は来ぬ
        佐々木信綱
 あるいは奥の細道に
   卯の花を飾しに関の門出かな 曽良
というのがある。
 いうまでもなく、卯の花というのは、ウツギのことである。
 ウツギと卯の花は、違う花だと勘違いされることもある。というのも、ウツギの仲間には、ハコネウツギ、フジウツギ、コゴメウツキ、フサウツギ、ヒメウツギなど、多くの栽培種があるためで、基本のウツギが認識しづらくなったためかと思われる。
 ウツギがなぜ卯の花と呼ばれるようになったのかは、不明だが、思うには旧暦の卯月(4月)の頃に満開になる花だからではないか。旧暦の4月だから、初夏の頃、真っ白な花を咲かせる。トーフカラの別名を卯の花ともいうが、これはカラが空に通ずるので縁起を担いでいるという説がある。【彬】

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初冬の野川、鳥達の争い?

2021年12月06日 | 日記

 12月5日(日)野川沿いのウオーキングに出た。快晴で寒気が気持ち良い。輝く紅葉、清らかな川の流れ、そんな風景を楽しみながら進む。予定の折り返し点を過ぎ、公園に近づいたとところ、水量が多く流れの穏やかなところがある。

 このあたりは、いつもは多くの鯉が集まり戯れているのだが、この時は、水面すぐ下を勢いよく浪たて進むものあり。行ったり来たり、一体何事かと凝視すると、正体は鵜(ウ)である。盛んに潜り魚を捕えようとしている。野川では時々見る鳥だ。

 やがて、一羽のシラサギがとんできてその後をおうようについていく。鵜が魚とりの名人で、このあたりは餌の魚がたくさんいることをしっているのだろう。そしてもう一羽加わる。更に、大きなアオサギも飛んできて水面はたいへん騒がしい状態。そしてさらにとどめを刺すように、カワセミまであらわれ周りを飛び回る。魚とりの鳥達が勢ぞろいという具合だ。

 いつもは自分の縄張りとしている鯉たちはその場を避難し脇で静かにしている。魚を採らない鴨たちは木の陰で休みながらこの騒ぎを眺めている。

 僕はその様子を暫く眺め、ウオーキングにもどる。コースには、散策したりジョギングしたりする人多い。皆、鳥たちの争いとは関係ない。そして周囲は美しい紅葉の木々。なにか、僕は世界の縮図のようなものを想ってしまう。ある地域では、生きるため、食べるために争う人達がいる。それをただ眺める者、そして何も知らない者がいる。その周りを現実世界が囲む。

 途中、川沿いのゴミ掃除をするグループとすれ違う。僕は頭を下げ敬意を示した。

   2021年12月5日  岩下賢治

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私のメディア接触

2021年12月03日 | 日記

                 センリョウ

 世の中にはいろいろなことが起きる。その出来事をどうやって知るのか、またその出来事をどう判断したら良いものなのか。芸能娯楽からスポーツ、深刻な犯罪、政治問題など、いろいろな分野に無頓着で、仙人のように我関せずと生きていくわけにはいかないのが現代だ。そこにマスメディアが介在してくるのだが、近年このメディア環境が、以前と随分と変わってきた。
 私の場合、10年前までは、主な時代認識は、新聞、テレビ、図書、映画だった。今はどうか。新聞、テレビと接する機会が大幅に減って、その代わりがいわゆるSNS =私の場合はほとんどツイッター関連になっている。
 その中で、私が最近、多く接触しているアカンウトを次に上げておく。
 これらのアカンウトに何か意味があるわけではないが、新聞やテレビ、あるいは接しているメディアに何か不満に思うことがあったら、何かの参考になるかもしれない。世に言うリベラル系統の人とは異質な人たちである。
  池田信夫
  馬場正博
  池内恵
  早野龍吾
  finalvent
  玉井克哉
  king-biscuit
  菊池誠
  bibibi
  buvery
  飯山陽
  知念実希人
  OGAWA Kandai 他   【彬】

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