2020/09/17
近くの施設で健康講座があり、出席しました。
テーマは「肺がん治療」。
総合病院の呼吸器外科の先生が話して下さいました。
自分の覚えとして、記憶が新しいうちにまとめておきます。
肺がんは自覚症状がないことが多く、発見されるときには進行していることが多いそうです。診断された段階では手術が可能な患者は4割程度。
自覚症状としては、肩痛、せき、血痰、胸痛。
手術で根こそぎ切除するほうが治癒率は上がりますが、喫煙や肺気腫で肺の状態がよくない人は、大きく切除してしまうと人工呼吸器をつけなくてはいけなくなるので、大きく取れない場合もあるそうです。
最近は腹腔鏡で負担も小さく、退院も早くできる(4~7日)手術があるそうで、手術の様子も動画で見せていただきました。ダビンチ治療というロボットを使った手術も紹介してくださいました。
抗がん剤治療については、分子標的薬の進歩が著しく、切除したがん細胞の遺伝子を調べて、個人に対して効果的な薬を選ぶことができます。
最近は新しい世代の抗がん剤が登場してします。イレッサ、タルセバ、ザーコリ、ジオトリフ、タグリッソなど。しばしば劇的に抗腫瘍効果があるそうですよ。
再発に対する治療も話して下さいましたが、省きます。
手術後5年は経過を見る必要があるため、癌になったからといって、すぐに仕事を辞めないようにとおっしゃってました。生活のためには手術後も働かなくてはいけないし、一度やめてしまうと、通院のためになかなか新しい仕事に就けないことがあるそうです。
配られたレジュメから書き写しておきます。
「がんを予防するには」
1、たばこは吸わない。たばこの煙は避ける。(肺がん死亡リスク4~5%上昇、禁煙後5年で低下)
2.飲酒は適度に(アルコール20g ビール中1本 日本酒1合 酎ハイ350ml)
3.バランスの良い食事
4.日常生活を活動的に過ごす(適度な運動)
5.体重は適正な範囲に。 BMI18.5 ~25
6. 肝炎ウィルス感染検査、ピロリ菌検査
「信頼度の高い情報を参照する」・・・間違った情報に惑わされないこと
1.優れた医学論文
2.診療ガイドライン
3.一般医学論文
4.学会発表
5.新聞・雑誌・体験談・インターネット
こうして毎日現場で手術をしている先生のお話はとても有意義でした。今まで怖いと思っていたがんも知識があると、恐れが減るなあと思ったことです。不安というのは、知らないから起こってくるのですね。
でも、自覚症状の少ないがんですから、健康診断は大切だなあと思いました。あと、予防もね。