2019/10/29
日曜日は東京文化会館で東京バレエ団の公演を見てきました。
演目
1・「セレナーデ」振付:バランシン 音楽:チャイコフスキー
2・「雲のなごり」振付:勅使河原三郎 音楽:武満徹
3・「春の祭典」振付:モーリス・ベジャール 音楽:ストラビンスキー
以前、バランシン振付のチャイコフスキーの「セレナーデ」をテレビで見て、なんとすてきな演目だろうと思っていたら、東京バレエ団が秋に公演すると知り、行ってきました。
チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」がどんな曲か思い浮かばない人もいるかと思いますが、「上司に恵まれなかったら、オー・人事」という派遣のCMの時に流れていた音楽です・・・(こんな形容でいいの?)
音符に合わせて踊る、まさしく音を体で表現する作品。チャイコフスキーの音楽はどれもメロディが美しいので好きですが、あのフレーズではあの動きになるんだ、と見ると興味深い作品です。
東京バレエ団の動画は見つからなかったのですが、オーチャードホールで「ニューヨーク・シティ・バレエ 」が踊ったセレナーデの短い紹介版がありました。これ、分かりやすいです。
https://youtu.be/gAPzTIzesL
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の生演奏がまたよかった。オーケストラの低音部がよく響いてくるのです。
次は「雲のなごり」。世界初演だそうです。
振付:勅使河原三郎、音楽:武満徹ですが、ダンサーたちはとても上手だと思いますが、私はどうも武満の音楽がわからない・・・海外で評価の高い武満ですが・・・。「地平線のドーリア」、「ノスタルジア―アンドレア・タルコフスキーの追憶にー」。難しいですね。不安を掻き立てるような感じであまり心地いいとは言えません。
勅使河原氏の言葉
〈創作をするとき、まるで身体のために音楽があるように感じます。きちんと向き合い、あるいは深くその音楽を愛さなければ、また身体的に交わらなければ、その音楽を使うことはならないという気持ちがありますが、いつか、武満さんの『地平線のドーリア』で作品を創りたいと思っていました」とも。藤原定家の歌「夕暮れはいずれの雲のなごりとてはなたちばなに風の吹くらむ」に想を得たことにも触れ、「夕日が暮れるときの、時間を超えたその最後に残る花の香り──。それは匂いという現象を受け取った知覚ではなく、なごりという感覚が残るということ、と感じたのです」。〉
東京バレエ団公式サイトブログ https://thetokyoballet.com/blog/
西洋音楽とは全く違う、日本的で瞑想的な音楽といえば言えるような。
「春の祭典」については衝撃的な作品ですが、長くなりそうなので次回にします。