よし坊のあっちこっち

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映画三昧 - The Counterfeit Trator(偽の売国奴)

2011年08月06日 | 映画
スパイ小説も映画も、第一次及び第二次大戦下でヨーロッパを舞台にしたものが、圧倒的に面白い。だから製作も必然的にヨーロッパ物となる。007張りの派手なアクションも悪くはないが、淡々と描かれる中でのスリルとサスペンスが最も良い。そして、ヨーロッパを舞台にするならば、Spyと言う言葉よりは、フランス語から来たEspionageの方が、響きがピッタリくるような気がする。

昔、日本で観た映画に「偽の売国奴」と言うのがあった。ウィリアム・ホールデンとリリー・パルマーの主演だ。何故この映画が印象に残っているかと言うと、最後の方でリリー・パルマーが鉄格子の中から、冷酷にも去っていくホールデンに助けを求めているシーンが脳裏にこびりついているからである(実はこのシーンは記憶違いであることが今回分かった)。

物語は、中立国スェーデンのビジネスマンが、ナチス協力者にでっち上げられ、否応なしに連合国側のスパイにさせられる。スパイとしての協力者達へのツナギのサインも古典的で良い。コペンハーゲンではナチスの将校に街で見破られるが、レジスタンスの咄嗟の抵抗と反ドイツの市民達の自転車による妨害も小気味良い。レジスタンスの協力で最後はスェーデンに帰る話だ。

「偽の売国奴」の原題名は何だったのか、思い出せないので、ホールデンの作品から辿って、ようやく、Conterfeit Tratorに行き着いた。実に40数年ぶりにこの映画を観たが、その面白さはいまだに衰えていない。

問題の記憶違いのシーンは、パルマーが処刑されるのを目の前にして、鉄格子のJailからホールデンが彼女の名前を叫ぶ場面だった。何故、逆のシチュエーションと言うか、パルマーが鉄格子の中で、ホールデンが去って行くシーンになってしまったのか、分からない。

ホールデンといえば、ヘップバーンと共演した「麗しのサブリナ」とか、西部劇で意欲的な作品に仕立てたペキンパーの「The Wild Bunch」、もっと古いところでは「第17捕虜収容所」等が記憶に残っているが、よし坊は「偽の売国奴」が一番好きである。


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