よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

映画三昧 -久保菜穂子

2009年11月29日 | 映画
久保菜穂子は、スタイルも然ることながら、その「お色気」も抜群だった。荻窪に新東宝の常設館があったので、嵐勘の日露大戦争やら、宇津井健のスーパージャイアンツを観にいっていたが、女王蜂を観たのもそこだ。新東宝が潰れなければ、高倉みゆきと並び主演級で会社を引っ張って行くはずだった女優さんだ。

次に観たのが、「殺されたスチュワーデス」。これを観たのには訳がある。
当時杉並の東田町、今の成田東に住んでいたのだが、遊びはチャンバラ、缶蹴り、その他もろもろの外遊びだ。その日、遊んでいると周囲が騒がしくなり、大宮公園で人が殺されたという。大宮公園は我々餓鬼仲間が洞穴探検遊びをする場所だ。という事で皆で機関車の如く大宮公園へ突っ走った。もちろん、着いた時には立ち入り禁止になっており、遠くから見るだけの野次馬の一人に過ぎなかったのだが、印象は強烈に残った。そして、この事件を題材とした映画なので早速観にいったのだろう。

事件は松本清張の「黒の福音」でも取り上げられているが、大宮公園(本当は和田堀公園が正式らしいが、我々餓鬼どもは皆大宮公園と呼んでいた)に流れる善福寺川に死体が浮かび、犯人と思しき外国人神父は本国ベルギーへ帰ってしまったので未解決となってしまった事件である。

会社倒産から他社移籍となれば当然主演級の仕事が無くなってしまったのは残念だが、仕方あるまい。それにしても新東宝はグラマー女優が一杯居たような気がする。三原葉子もそのひとり。あと覚えているのは清純派としての三ツ矢歌子。彼女を観たのは宇津井健主演のスーパージャイアンツ。

新東宝の余談になるが、時代劇では若山富三郎が捕り物シリーズで気を吐いていたように思う。

懐かしの新東宝と久保菜穂子、かな。

アメリカ人は利巧か

2009年11月20日 | アメリカ通信
今更する質問でもあるまいが、答えはハイ、イエス、ウィ、スィ、ネ。例えばのノーべル賞。調べてみて驚く。アメリカはダントツの三桁300人台。続くイギリスが100人台である。日本人も優秀だと言われているがまだまだだ。確かにアジアでは群を抜いてはいるが。もちろん、これだけで利巧か否かを決めるわけにはいかんのだが。

アメリカで関心する事が二つある。一つはお釣の出し方。日本人は算数が結構得意だから、簡単な掛け算暗算は得意だ。つり銭を出す方も貰う方も引き算で答えを出すのに慣れている。アメリカでは、そうならない。例えば、15ドルの買い物をして20ドル札を出すと、商品の15ドルを基礎に1ドル札を16、17,18,19,20と5回数えながら出してくる。それを貰って取引終了となる。最初は、なんだ、アメリカ人は引き算も出来ないのか、等と、ちょって見下す気分になるが、後でよくよく考えると、これが、何とも合理的であり、何しろ間違えない。これは頭が良いとか悪いとかの問題ではない事に気がつく。

もうひとつ、小銭の交換だ。日本では10円玉や50円玉をお札に換えようと銀行に行くと、機械で計算をして換えてくれるそうだが、アメリカは専用の包装紙が売っていて、それに入れて包めば、数えなくてもいくらと分かる仕掛けである。しっかり包んだ物を銀行に持って行くと、中身なんかは数えない。信用しているというか、包みを見ればいくら入っているか分かるので、ものの二分で換えてくれる。
何とも合理的というか、確かに日本と違う。

それで思い出したが、日本の銀行、1円でも違っていれば行員残業で計算のやり直し、それが合うまでやるらしい。最後は合わなければ支店長決裁みたいな事になるのだろう。こっちはそんな事をやる事自体時間の無駄だとして、残業なんかやるわけが無い。人間ミスは付き物として、どこかで合理的に割り切っているのだろう。その点、日本のやり方は、人間を信用していないような匂いがする。

昔ワイフが日本の銀行でお金をおろした時、余分な千円が何故か出てきたそうだ。銀行の申し出たら、機械は絶対間違いません、と言って千円は持って行くようにいわれた。その晩、銀行から電話が来て、申し訳ない、千円合わない事が分かったの取りに来るとのこと。

お国事情というやつだ。

映画三昧ーInglourious Basterds

2009年11月16日 | 映画
あのKill Bill以来の久しぶりのタランティーノ節を観た。題名から昔の「Inglorious Bastards」とは違うぜ、と言っているのも面白い。何故Ingloriousではなく、IngloUriousなのか、BastardsではなくBastErdsとしたのか。昔の単なるリメークではないぜ、だけどこの題名でなきゃ駄目なんだ、そう主張しているような気がする。本心は分からないが。

映画は、一つのプロットはユダヤ系アメリカ人兵士をブラット・ピットが率いてナチス暗殺へ赴く。ブラッド・ピットが南部訛りのキツイ英語を喋るが、南部テネシー出身の設定だから納得。
昔、「Dirty Dozen」で、Lee Marvinがならず者兵士を束ねて地獄の特攻部隊を編成し、敵陣に乗り込む面白い映画があり、ついその場面を思い出してしまう。この映画は今考えると涎の出るような連中が出ている。アーネスト・ボーグナイン、テリー・サバラス、ジム・ブラウン、それとクリント・ウォーカー。
クリント・ウォーカーは、小さい頃観たアメリカテレビ西部劇「シャイアン」。これと、タイ・ハーディンの「ブロンコ」の2大テレビ西部劇は堪能した。

Basterdsの冒頭の音楽は、どこかで聴いたような、と思うが即座には思い出せず、終わった後も必死で考えた。昔、何かの映画で聴いた音楽だ。ってなことで、映画名と音楽を入れてインターネットでチェックしたら、出てきた。アラモ。そう、あのジョン・ウィイン主演のアラモ砦の攻防だった。

鬼才、といわれるには未だ早いタランティーノの次は何か。

厄介な国、米中

2009年11月14日 | アメリカ通信
GMハマーが噂どおり中国に身売りされ、中国資本の世界席捲は留まるところを知らない。

アメリカも、戦後の日本を相手にしているうちは良かった。何せ、勤勉と正直を看板に
背負っている人種だから、丸め込むのはお手のもの。次に韓国に手を付ける。ここも資源の無い国だから、アメリカを満足させる世界の工場を目指した。かつてのスポーツシューズがいい例だ。その力関係から、いつもアメリカは“上から目線“で事を運べた。

いくらアメリカでも、中国はそうはいかぬ。もともと、中国は大国。あの上海が一時期、世界一の国際としであったことは記憶に留めるべきだ。大国が故に戦後でも、しっかり、国連P5(常任理事国)の座を保持し、政治的にもゆるぎない権利を持ち続けている。 共産党支配下での資本主義取り込みを見た自由世界は、そのうち中国はその矛盾のために崩壊する、と淡い期待を描いたが、どっこい、中国は双頭の龍の如く、共産主義の頭と資本主義の頭を、その都度クネクネさせながら、敵を翻弄し、いつの間にかの経済大国。

世界の警察を標榜するアメリカも、今やピンからキリまで中国製品(それは日本も同じこと、いや、世界中がそうなっている)のご厄介になっているのだから、強い事も言えない。いっそのこと、ドンドン仲良くしようじゃないかと考えている節もある。

思い起こせば、ニクソンの電撃的米中国交回復宣言とそれに続く歴史的訪中。当時、アメリカのガールフレンドと思っていた日本は、一言の挨拶も無かったと息巻いたが、そこが大国と小国の違いなのだろう、ここ一番では相手にされない。

昨年中国が非公式に太平洋を米中で二分統治しようと打診した話は荒唐無稽の話ではない。中国は本気で東西南アジアの覇権者になりたがっているし、ヨーロッパのお膝元と言えるアフリカには以前から着々と物的人的投資をして影響力拡大を加速させているから厄介だ。

一見、世界は四極(アメリカ、中国、ロシア、欧州)のようにも見えるが、中国が経済力を武器に世界に突出し続ければ、アメリカも手を拱いているわけにはいかず、やがては4極を崩し、大相撲番付も有り得る。米中が固い握手をする瞬間だ。そう、東西横綱の米中、大関のロシアと欧州。

日本はどうすりゃいいかって? 目の上のタンコブ化しかあるまい。

オール・ホワイツ

2009年11月08日 | サッカー
ニュージーランドと言えば、なんといってもラグビーのオール・ブラックスが有名だ。黒のウェアで国技を背負って立っている。

手に持って走ると強いが、足で蹴ると弱い。そんなサッカー弱小国が、変わりつつあるから面白い。その名も、ラグビーの向こうを張って、All Whitesときた。写真は黒一色で、まるでAll Blacksだが、実はホームの試合は真っ白、アウェイは真っ黒だから、これまた面白い。

大洋州ブロックは長らくオーストラリアの指定席だったか、何年か前に豪州がアジアブロックに入った為、NZの国際舞台への露出が多くなり、それに連れて力を付けつつあるような気がする。弱かった豪州があれよあれよという間にアジアブロック最強になったが、NZも同じ道を歩もうとしているかのようにも見える。

この間終わったU-17。決勝ラウンドには進めなかったが、見事予選ラウンドを突破。日本は予選ラウンドも突破出来ていない。豪州の躍進の原動力の一つは、中心は豪州と同じく先祖イギリス人連中だが、これに身体能力の優れた土着の人達が台頭してきた事のようだ。

巷に「草食系男子」等と言われる世代グループが言いはやされているが、日本のスポーツは正に草食系人種がやっているようなもので、身体的競争では、肉食系に対しては相当に分が悪い。同じアジアでも韓国はU-17のベスト8にも残り、この国は焼肉の国だから、肉食系と勝手に思えば納得である。

来年のワールドカップのアジア大洋州枠の残り一つを掛けて今月NZは戦う。来年のキップを手に出来れば、サッカー元年になるかもしれない。草食系日本の益々の地盤沈下が見えてくる。

映画三昧ーアラビアのロレンス

2009年11月03日 | 映画
戦争スペクタクル巨編!! 昔は、こんなキャッチフレーズで、色々な戦争映画があり、ワクワクしたものだ。史実をベースにした海外物は歴史の勉強にもなる。

アラビアのロレンスはそんな一つだ。一介の英国将校が、その語学力と土地勘(10代で中東を旅している)を買われ、敵国ドイツの野望を粉砕すべく、熱砂のアラビア半島で、ドイツに通じるオスマン帝国を相手に戦争を仕掛けていく。

圧巻は、帝国が海に面する拠点のひとつ、アグァバ陥落のシーンだろう。到底横断は出来ないだろうと思われる砂漠を意表をついて横断し、アグァバの背後から責めるのである。駱駝に乗った騎馬軍団が、「アグァバ!」と叫ぶあのシーンだ。

後にアラビアのロレンスと呼ばれるT.E. Lawrenceは、映画の冒頭に有る如くオートバイ事故でアッサリこの世を去ってしまうが、これをやるのが、シェイクスピア役者のピーター・オトゥールがピッタリはまっている。この端正な顔立ちの役者の最大のポイントは、あの透き通るような目だろう。
もう一人の役者、オマー・シャリフを観たのもこの映画が初めてだ。暫くして、「ドクター・ジバゴ」で、メインステージに躍り出た。この映画もロシア革命前後を描いたスペクタクルである。役者も、ジュリー・クリスティ、ジュラルディン・チャプリン、アレック・ギネス、忘れたくないのが、「長距離ランナーの孤独」という映画に出ていたトム・コートネィ。

オトゥールに話を戻すと、次に観たのが「ロード・ジム」。現地人役で日本人ぽいのが出てくるのだが、最後の配役を見ているとIchizo Itamiと出た。そう、あの伊丹十三なのだ。未だ20代の前半だったろうか。

最近はCGなる度派手なシーンを作れるコンピューターグラフィックは発達して、それはそれでいいのだが、音や映像の速さで目を誤魔化されるだけで、昔の画面の厚みが感じられない。昔のスペクタクルは捨てたものではないのだ。