よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

厄介な国 中国

2013年04月28日 | アメリカ通信
政治経済社会と、あらゆる局面で弊害を撒き散らす中国と、未来永劫かなり”密接”に付き合っていくほか手がない日本は余程フンドシをを締めないと、神々しき”日出ずる国”が、いつの間にか”紅い日本”にならないとも限らない。ここでいう”密接”とは親密を意味するものではなく、兎に角嫌でも付き合わざるを得ない国、そういう意味である。

それにしても、黄砂の被害でブツブツ言っていたら、今度はPM2.5とやらの微塵大気汚染の被害だから、日本に住んでいても大変だ。奈良に住む娘が以前、黄砂の季節は大変だと言っていたけど、これにPM2.5が加わるわけで、なんともならん。

企業駐在員も大変だろう。とてもじゃないが、家族帯同での駐在は出来まい。欧米では中国駐在を拒否する人達が出始めており、もっともな話だが、日本人はそれが出来無いから、これまた大変だ。拒否すれば会社を辞めるしかないからだ。

日本人は政治と環境で中国に翻弄され、そして命の綱である食べ物でも脅かされている。食のコダワリでは世界でも比類なき民族の日本人の食卓にも中国製品が多いが、危険な中国製品のリストを見ると、加工の不手際に始まり、残留農薬や禁止化学物質使用などでの槍玉に上がっているリストの多いこと。

つい先ほどのニュースで、日本マクドナルドの輸入していた鳥加工肉が、中国河南のメーカーが病気で死んだ鳥を加工したものだったことが判明したが、このところ売上が落ちているマクドナルドには痛い追い打ちだろう。

豚の大量死骸投棄や最近の鳥インフルでアメリカの対応を調べてみたら、今月の17日付けで中国からの鳥加工品はすべて輸入禁止になり、港にある貨物は差し押さえとなったとある。念のため、日本での措置がどうなっているのか調べたが、そのような措置の記述が見当たらない。

欧米と日本の輸入食品関連に対する輸入検査の体制を調べてみたら、欧米に比べ日本の検査はかなり甘いらしい。やはり厳しいのはアメリカだ。どんなに厳しい検査でもヒューマンエラーはあるから、すべてを鵜呑みにしてはいけないが、日頃の安心感はだいぶ違ってくる。

メガネよ さらば

2013年04月23日 | いろいろ
先週の月曜日、残る左目の白内障の手術を終え、今日、術後一週間の検査に行ってきた。重症だった右目と違い、所謂黒目の白濁までにはなっていなかった左目の術後は右目に比べ回復は早く、11時の手術で、その日の夜7時頃には二重に見えていた眼もほぼまともに見えるようになった。

問題は、カタログなどにあるファインレター(極細字)と言われる、非常に小さい字で、これはさすがに読めないから、読書用のメガネを作るくらいが残された課題となる。これは、追々必要となれば作ればいいだろう。

あと二週間くらいは力作業等は控えるようドクターから言われているので、毎日がなんとも退屈ではある。

ワイフもメガネの無い旦那の顔に段々慣れてきたらしく、あまり「変だ、変だ」を連発しなくなった。ま、そのうち、伊達メガネを掛けてもいいのだが。これも追々考えていこう。

なにはともあれ、メガネの無い生活に完全突入したわけで、還暦過ぎて5年になるが、眼も生まれ変わったということで、何やら世界が明るくなった、気がする。


携帯機器の普及で仕事の生産性は上がったか

2013年04月07日 | ビジネス横丁こぼれ話
IPhoneに代表される携帯機器のめまぐるしい変化と進化によって、人々はおおいにその利便性を謳歌しているようにも見えるが、一方で、果たしてそうだろうかという疑問も湧く。機器を使いこなし、利用しているようで、実は無理やり使わされているのではないか。
ビジネスシーンでも、Eメールやテキストメッセージ等の情報伝達手段として、その普及は凄まじく、その効用として、あらゆる面での生産効率が飛躍的に向上した、と誰もが信じて疑わない。しかし、最近いくつかの調査結果が公表され、ある専門家は今後の方向性を考える重要な転換期にさしかかっていると警告を発している。

大きく二つの問題が提起されている。まず、職場の生産効率が殆ど上がっていないという事実。更に、今後増えるであろう訴訟に対し、企業のトップが鈍感であるという現状。

第一の問題点。今や仕事でEメールやテキストメッセージは当たり前だが、これが大いに人々の労働生産性を阻害しているらしい。人的資源の効率化に詳しいApex Performance社が実施した300人の調査結果、70%が毎日21件以上のメールを受信、半数以上の人が最低11回メールをチェックし、30%の人は、メール受信の通知の度にメールを開けてチェックするという。これは、20分に一回はメールを開けてチェックしている勘定なると言う。又、マイクロソフト社の社内調査によると、Eメールやテキストメッセージを受信したために、やりかけの仕事を中断し、メールをチェック後に本来の仕事に戻る時間は早くて15分要したとのこと。これらを総合すると、一時間に仕事に集中しているのはたったの15分に過ぎず、ひとつの仕事を集中してやるには、Eメールやテキストメッセージの存在がかえって邪魔をしているという皮肉な結果を指摘している。

第二の問題は、携帯機器で人々は“Always Connected”状態となり、就業時間外でも否応なしに仕事のメッセージが入り、就業時間の境目が破壊されてしまった。その結果、多くの人が、就業時間外でも仕事に“Involve”されている。問題は、FLSA(米国公正労働基準法)で定めた残業手当の支給不払いである。多くの企業が無知か、見て見ない振りを決め込んでいるのが実情で、全米でも携帯機器の使用に関するPolicyを備えているのは5分の1に過ぎないと言う。米国企業がこの実態だから、日系企業を推して知るべしだろう。
最近、デトロイトで携帯機器と残業に関する訴訟があり、当然のことながら訴訟を起こした労働者が勝訴した。

今後共、携帯機器との付き合いからは逃れられない以上、企業が知恵を絞らねばならない。

映画三昧 ー 朱花の月

2013年04月03日 | 映画
河瀬直美監督の「朱花(ハネズ)の月」を観た。彼女の作品は映画というものを毎回再認識させてくれる。あ~、これが映画だな、と。

奈良出身の河瀬は、今回も奥飛鳥の美しい映像を切り取って我々に見せてくれる。冒頭の奈良の山々の遠景の、その大和三山を女と男に見立てた語りは、この映画の物語の枠組みを暗示してくれる。一人の女を巡る二人の男。夫との日常性に厭いた女は、もうひとりの男が突きつけてくれるかもしれない”略奪”と言う非日常性をひたすら待つが、曖昧模糊とした関係が続くだけで、一向に非日常性は訪れない。女の祖母の嘗ての恋をフラッシュバックさせ、この恋が成就しないことを予感させる。

「男が始め、女が終わらせる」。誰の言葉だったか覚えていないが、頷ける言葉だ。恋の始まりは男が仕掛けるが、女と違い、男は優柔不断だ。終わらせる時が来てもズルズルと煮え切らない。男は自分から決断するのを嫌がる動物だ。だから、終わらせるのはいつも女と相場が決まっている。

女は究極の手段でこの恋を終わりにする。女の情念が大和三山を彷徨っているかのようだ。

二時間前後の中でテーマを完結させる映画は、テレビのドラマとは大きく違う。テレビのドラマは連続物にしても単発物にしても、多分に説明的、記述的である。だから観客も素直に筋を追うだけでよい。もっと露骨に言えば、ただ受身でいればよい。その証拠に、テレビのドラマは画面を観なくても声だけ聞いていれば最後まで筋も分かる。たまに、映像なんか要らないのではないかとさえ思う。映画の方は、物語の展開の中で、情景描写だけで観客に何かを語りかける部分があったりして、文章で言えば行間を読まないといけない箇所が頻繁に出てくる。又、時として映像美に魅了されることがある。切り取られた映像が何かを語りかける。だから、画面から離れることが出来ないのだ。こういう事はテレビのドラマでは味わえないところだ。映画の面白さがそこにある。