よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

安全な場所

2012年04月26日 | アメリカ通信
毎年恒例の「安全な場所」が公表された。

世界の国々で安全度はどうなのか。トップからアイスランド、ニュージーランド、日本、デンマーク、チェコとなる。安全と定評のある日本は堂々の三位で誇ってよい。現住所のアメリカは気になるところで、全153カ国中82位で、ほぼ真ん中に位置している。お隣のカナダは上位8位で安全度は高い。こうしてみると、安全度の高い国は国民も総じて大人しく、どちらかといえば他者追随型のようにも思える。

ワーストは、下から、ソマリア、イラク、スーダン、アフガン、北朝鮮となる。いずれも紛争地で、その国民の辛苦には同情を禁じえない。ベルリンの壁崩壊で誕生した新生ロシアが下から7番目に入っているから、大国とは言え難しく複雑な国である。

国の興味もさることながら、お膝元アメリカの州や町の安全度が我々の主たる興味である。アメリカは人の流動性が激しい国だから、住む所の環境安全レベルに敏感で、この手のデータは豊富かつ簡単にアクセス出来る。

アメリカの安全度の基本的ハードルは、殺人件数、凶悪犯罪数、警官の数、囚人収監数、小型銃器使用許容度などである。

この基準で安全度の高い州は、メイン、バーモント、ニューハンプシャー、ミネソタ、ユタとなる。低い方は、ミズーリ、アリゾナ、フロリダ、ネヴァダ、テネシー、ルイジアナで、ルイジアナがワーストだ。この中で以外なのがテネシー。発展途上にある南部が総じて低いランクなのは致し方あるまい。

町単位では、マサチューセッツやシアトル近郊の安全度が高く、ワーストではデトロイト周辺や州としてもワーストだったルイジアナのニューオリンズが入る。

もちろん、どこに居ても、危険な場所はあり、そこさえ近付かなければ快適な生活が楽しめると言うものだが。

映画三昧 - Ashley Judd

2012年04月23日 | 映画
アシュレイ・ジャッドは可愛らしい女優である。彼女を初めて観たのが、サミュエル・ジャクソンのTime to Kill。弁護士マッコノヘイの奥さん役でアレっと頭の隅に入り込んだ。本格的に注目し始めたのは、モーガン・フリーマンとの映画 Kiss the Girls。なかなかいい女優だと思い、その後のトミー・リーと共演した「Double Jeopardy」で強い印象を与えてくれた。以来彼女の映画は極力観ることにしていたが、いつの間にかスクリーンでの露出が減っていった。しかし、彼女は今放映のTVドラマ「Missing」で久しぶりに元気な姿を見せてくれた。

その彼女が昨年本を出している。サマリーと彼女のインタビューを観て、露出減の理由の一端が分かったような気がする。もちろん結婚した事も大きいが、本で告白しているように、幼児期にChild Molestationの犠牲者だったことが、彼女の中でのトラウマとなっていた事が影響しているようだ。

アメリカは離婚再婚が多いので、当然女の子は養父からのMolestationを受けやすい。著名なカントリーの歌い手を母に持った華やかさの陰で、多感な時代を孤独な環境で過ごし、その間にMolestationの犠牲となったのだから、その苦難は相当なものだったのだろう。

テレビドラマのMissingも次の回で終わるが、もっと映画に露出を増やして欲しい女優である。


映画三昧 - 萌の朱雀

2012年04月19日 | 映画
「萌の朱雀」をふと観たくなって、久しぶりにビデオ棚の奥から引っ張り出した。10何年ぶりだろう。当時中学生で、初々しかった尾野真知子が最近ブレークしたせいもある。初々しかった彼女はその後の映画で、不思議なオーラを発する、いい女優になったと思う。久しぶりに尾野真知子の起点を観てみたくなった。

この映画が好きな理由がある。映画の舞台が西吉野村。関西に慣れ住み、ワイフの実家が吉野ということで、それだけで身近なものになる。出てる俳優が「知名度プンプン」でないからいい。知っていると言えば國村準くらい。それ以外はローカルの俳優と地元のおじちゃんおばちゃん。過疎の村が時代に翻弄される中で、彼らが、その家族が、なす術も無く崩壊していく様が、何十年、何百年と身じろぎもしなかったような周りの山々との叙景的な対比で、淡々と語られていく。質の高い香りが漂う、佳品だと思う。

よく、吉野を訪れていた頃、そこを起点にして川上村や天川、大塔へ繰り出した。山道を車で走っていると、山の中腹に使われていない、ちょっと真新しいトンネルを二つ三つ見ていた。当時は「何故?」と思うだけだったが、これらが、映画の背景でもある五条と新宮を結ぶ国鉄五新線(計画中止)の未完の残骸だとは知らなかった。

映画の冒頭の緑一色の画面。画面いっぱいに揺れ、ざわめく緑の木々は、極めて印象的で、よし坊には途轍もなく好きなシーンだ。

長生きする気は無いけれど

2012年04月16日 | いろいろ
朝起きてまず体重を量る。今日も135パウンド近辺をうろついている。去年の目標130パウンドは最早絶望である。去年は132パウンドまではこぎ着けたのだが、日本行きが入り、当然美味いものと酒三昧で努力は水の泡と消えた。130パウンドは無理にしても、132だと丁度60キロなので、そこまでは行きたいところだが。

135は61キロだから、なんだ、目標60キロに対し1キロ超えの61キロで大騒ぎをしていると思うなかれ、である。パウンド表示となると、0.5パウンドで一喜一憂をせざるを得ない。これが現実だ。だから、今日もラジオ体操といささかの柔軟体操で一日をスタートさせるのだ。

体重を気にしている割には食事に気を遣わないから、何をやっているのか分からない。カロリー計算そっちのけで食べる。昼などは昔からの「ラーメンライス症候群」である。なにも毎日ラーメンを食べているわけではないが、麺類とご飯とか。学生時代のラーメンにどんぶり飯、バイトをしながらよく食べたのがいまだに忘れられない。

食事の無茶食いという片手落ちで減量を求めるなど滑稽な話だが、それでも現実はそうなるから、哀しい性としか言いようも無い。

それにしても今頃の老人は長生きだ。ワイフの両親も94-5まで生きたが、長生きにも問題がある。ワイフの母上殿は殆ど意識のないまま二年程寝たままであった。人生のページを閉じるチャンスは有った。子供3人のうちワイフを含め二人は閉じる選択だったが、一人が存続を選択。一人でも存続を選択すればそちらが勝ちだ。生命維持装置を外す決定は全員一致でないと極めて難しい。医学の進歩とは反面恐ろしいもので、生きるのではなく、生かされてしまう。こうなると、最も贅沢な死に方とは、昨日まで元気一杯で、翌日あっという間に逝くことだろう。

ワイフと常々言っていることは、お互い、その様な状況になったら迷わず外そうと。次いで子供の話になった。子供がそうなったらどうする? この答えは二人ともまだ出せずにいる。

DO-IT-YOUR-SELFのアメリカ

2012年04月09日 | アメリカ通信
ごく平均的な日本人(この場合、あくせく働き土日は家でバターンキューの日本人、即ち、かつてのよし坊)がアメリカに来て、まず目にするのは、実にアメリカ人は日曜大工が好きだと言う事だ。ただ、「好き」の一言では片付けられない。そこには、必要上の問題が内包されている。大工仕事や修理を専門家に頼むと結構高い。だから自分でやった方が安くつく。日本人は「一生ものの家」だから大事にする。アメリカ人は次に売りやすくするために大事にする。だから暇さえあればメンテに余念が無い。

学校の春休みになると、ホームセンターで見かける光景は、パパやママに連れられた男の子や女の子が、ホームセンターの広場でノコギリや金槌を使った日曜大工講習で楽しんでいる。もちろん無料だ。日本では絶対に見ない光景だ。日本であるとしても、せいぜい男の子のセッションだろうが、アメリカは女も限りなく逞しい。既に男女平等の雰囲気がこの頃から漂っているのだ。別にホームセンターで、このようなセッションが無くても、普通の家庭で、小さいうちから親父が息子に手伝わせるから自然と身につく。

よし坊も、最近は不景気の煽りを食ってビジネスが低調である。と言うことは暇がごっつあるっちゅう訳だ。そこで家の点検を始めた。今まで手入れを怠っていたお蔭であちこちが傷んでいる。手始めに裏のデッキの清掃塗り替えが急務となった。二階部分のデッキに階段付きだから結構範囲は広い。金があれば業者に頼むが、暇はなんぼでも有るからもったいない。てなわけで、晴れの日を選んで都合4日くらいで漸く終わりに近付いた(写真)。業者に頼めば?千ドル、自分でやれば材料代100ドルの世界。
次は裏庭に延びている木製の階段と土手代わりのフェンスに手をつけねばならない。

日曜大工に勤しむアメリカ人への最高のプレゼントのひとつが大工道具だといわれているが、納得である。



Bullying and Harassment at Work

2012年04月01日 | ビジネス横丁こぼれ話
職場での嫌がらせの代表格がSexual Harassmentだが、最近の日本では「パワハラ」もクローズアップされている。Bullyingとか、Bullying at Workという表現で使われる地位と権力を利用した「イジメ」なのである。このパワハラは、洋の東西を問わず、どこでも起こり、このアメリカでも日常茶飯事である。だからHRは忙しい。問題は、そうした事例に対する感度だが、日系企業の感度は極めて低い。理由は簡単。日本では歴史的に、セクハラやパワハラに対する認識が希薄で、その様な企業文化に育った人間がアメリカに来てマネジメントをするからである。日本人幹部がその辺りを意識すれば良いが、ななかなそうならない。以下は社長もHRも本来の仕事をしなかった事から訴訟となった残念な出来事である。

滞米10年以上のベテランで英語は堪能、と聞けば、誰しも問題は無いと思うが、実際はそうではない。甘い日本と異なり、ルールに厳しいアメリカでは容赦なく叩かれる。ハラスメントの領域ではなお更だ。彼は、指示(口頭やメール)は常に命令口調を帯び、説明無しでの指示変更が多く、部下泣かせ。日本人はそれに黙って付いていくが、新たに転職してきた米人女性の部下は黙っていなかった。何故変更が必要なのかの説明を求めたのだが無視されてしまった。時には過重作業になり、予定通りにいかないと、パフォーマンスが悪い、査定に響くよ、等と嫌味を言われ始めた。彼女は、この上司とは仕事が出来ないと判断し、米人HRに問題を持ち込んだ。

何故、会社は訴えられたのか。問題は二つ。一つは、米人HRの問題の取り上げ方である。変に日本ズレしていたHRは、日本人はそんなものだから、と逆に彼女に我慢した方が良いと説いた。それでも彼女は我慢が出来ず、社長に直談判するとアピールした時点で、漸くHR氏は社長に問題を上げたのだが、ここからが二つ目の問題である。対象が日本人駐在員なので、社長としては事を荒立てたくは無い。「本人にはよく言っておく」ことでその場を収めた。彼女は社長に話が上がった事で問題が改善されると信じた。が、そうならなかった。

彼女はHRに問題が一向に改善されない事を問い詰めるが、HRは「社長マターだ」と逃げのスタンス。最早これまで、とHRに辞職願いのメールを送った。訴訟が起きたのは、それから二ヵ月後の事だった。