よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

今も続くイスラムテロ組織との戦い

2011年09月29日 | アメリカ通信
FBIによるSting Operation、即ち”囮捜査”で、マサチューセッツの男が捕まった。イスラムとジハードを信じ、アメリカの力の象徴の一つであるペンタゴンを写真のようなリモコン装置によるミニ飛行機で爆破しようと言う計画がその罪状である。

あの悪夢の9.11から十年。以後、海外からのアメリカへの流入に対しての様々なハードルの構築で、イスラム過激派は、外からのアメリカ侵入から”Homegrown”テロリスト養成に転換していった証左の一つが今回の逮捕劇である。アルカイダを含む過激派は、個人や小グループのアメリカ人に照準を合わせ、テロリスト養成に励んでいるとの事だ。

”平和”は確かに国家の国防ガードを甘くする。アメリカも東西冷戦崩壊後、アメリカに対する脅威が薄れる中、CIAに象徴される海外のダーティなオペレーションが国内批判を浴び、予算削減を余儀なくされた。予算削減とは人員削減である。その結果、海外情報収集能力の低下を伴うインテリジェンス能力の劣化が進んだ時に、あの9.11が起こったわけである。この事件でアメリカはもう一度目覚めたと言っていい。もう一つ忘れてならない事は、恐らくアメリカにとってラッキーだったのは、大統領がブッシュだった事だと思う。もちろん当時の大統領が他の人間でも国防強化の点から様々な施策を打ったと思うが、イラン、イラク、北朝鮮を「悪の枢軸」と言い切った彼なればの国境沿いの柵構築だったのだろう。彼が大統領であった唯一のプラスポイントだろう。

その点、日本は四方を海に囲まれ、国防と言う点では恵まれすぎている。だから、国防に限りなく甘く、外からの攻撃に鈍感な事は、今までの事件に対する対応を見てもよく分かる。近くでは、尖閣騒動がそうであったし、今はマカオの追いやられた金正一の長男が、再三に渡り日本に遊びに来ていたことすら把握出来ていなかった公安当局を見ても明らかである。

もし、北朝鮮の拉致がアメリカ人に対して行われたらどうなったであろう、と想像すると答えは簡単だ。奪還に向けてあらゆる手を使うだろうし、政府、国民が一体になってその奪還作戦を支持するに違いない。もし、政治家に北朝鮮と些かのコネクションなどあれば、そこで政治生命は終わる。それがアメリカだろう。

日本はどうかと見れば、情けない事限りなしである。北朝鮮に繋がる団体に資金を提供していた前総理や前法務政務官を含む民主党の体質は断じて見過ごせぬ。
”Homegrown”テロリストとは言わぬが、”Homegrown”の北朝鮮シンパが、恐れ多くも国会議事堂の中で、何食わぬ顔をしながら闊歩しているように見えて仕方が無い。民主党は、そもそも誰が仕掛けたのかは知らぬが、遥か以前から、その党のみならず、国会や官僚組織に繋がる下部組織の事務方に、かつての社会党を母体とした左翼系の人間を送り込んでいると聞く。その方法は、あたかも昔の忍者の「草」の世界ではないか。日本では、左翼系のほうが遥かにインテリジェンスに優れているようで、日本の国防力を身体に例えれば、外から見てもパンツも履いていないスッポンポン(問題は自分達はパンツくらいは履いていると錯覚している事だろう)、内臓にいたっては、寄生虫に食い荒らされているの体(てい)だ。優しいニッポン、が美徳のように称えられているが、世界はそんなに甘くない。

映画三昧 - 白い巨塔

2011年09月19日 | 映画
役者、俳優には代表作と呼ばれるものがある。雷蔵の狂四郎であり、勝新の座頭市であるならば、田宮二郎のそれは紛れも無く「白い巨塔」である。

映画の白い巨塔は良かった。田宮が漸く辿り着いた作品であったろう。しかし、同じ田宮の主演で1978年に放映されたテレビドラマの白い巨塔は、映画の巨塔を超える出来映えと言ってもいい、そんなドラマだったと思う。象牙の塔の中で、権力を目指す財前五郎は、大映でトップスターという「権力」を目指しもがいていた田宮の陰影と二重写しとなりドラマに深みを増しているように見える。田宮と反対の極にいる山本学も良い出来だし、愛人役の大地喜和子が、すこぶる良いのだ。その後、他の俳優でリメイクもあったが、田宮の巨塔には迫れない。

田宮二郎が生きた時代がある。
鼻っ柱の田宮が大映のニューフェイスとしてデビューした大映は、時代劇の大映で、看板は雷蔵、勝新。現代劇では川崎敬三、船越栄治などで、所謂文芸路線かそれに近い物が主流であり、彼を活かす企画は、軽い物にならざるを得なかったのであろう。勝新の「悪名」で飄々とした清次を好演しても、主役ではなかった。だから、映画の配役序列にも拘り、暴君永田雅一の逆鱗に触れてしまった。

映画が斜陽に向かう中、トップスターへの階段を上がろうともがき、そして規制の強い映画界で、その場を失ってしまった。不本意ながら、時代の流れがテレビに傾く中で、渾身の力を込めてぶつけたのが、31話にも及ぶ連続ドラマ「白い巨塔」だ。

最終話の放映を待たずに命を絶ったと聞くが、最終話の「最後」の演技が、「最期」の演技にダブルのは考えすぎだろうか。

「白い巨塔」は、間違いなく田宮二郎の代表作である。

円高の先にあるもの

2011年09月14日 | ビジネス横丁こぼれ話
ついこの間までは、90円あたりで定着していた円が、あれよあれよと言う間に80円を切り、70円台が定着しそうな勢いである。相場だけは分からぬ、と昔から言われているが、過去の円高の流れを見れば、実勢で定着している事から、70円台での企業収益を考えねばならないだろう。

と言うことで、企業は軒並み悲鳴を上げ始めた。 海外進出企業では、一層の国内生産分の海外移転を加速せざるを得ないだろうし、今まで何とか国内生産で踏ん張ってきた輸出企業も、その海外移転を考慮せざるを得ないところに追い込まれてしまっている。政権交代による国内政治の大混乱と、大震災被災後の政治の無策、加えて、主要各国軒並みの財政基盤の低下は、かつての円高阻止の為の大々的な強調介入を「今や幻」にしてしまった。極論すれば、最早「円」がどうなろうと問題ではなく、問題にするとしたら、台頭した中国の「人民元」をどうするかであり、日本及び円は格下の位置づけとなった。

さて、今後企業が海外移転を加速するとして、今のグローバル経済下で、果たして日本企業は、成功するのだろうか、と考えると否定的な答えにならざるを得ないのだ。

アジア地域では、欧米並みの厳しいマネジメント力も要らないので、当面今までの財産である「経済大国」をテコにして、なんとか食いつなぎは出来るかもしれないが、正面に中国が立ちはだかっているから、安心は出来ない。むしろ、中国の下請けに段々組み込まれていく可能性が高いと見るのが自然だ。

欧米地域では、今のような、4-5年の駐在によるマネジメントのローテーションを採る限り、現地に不可欠な、本当のマネジメント力は育たない。海外進出とか海外移転を考える時、最も大きな問題にして、最も過小評価されてきたのが、このマネジメント力である。これを抜本的に変えていかないと、ひしめく各国のグローバル企業との競争に勝つのは難しい。

マネジメント力の育成補強には何が必要か。ずばり、日本人の海外での土着スタイルの定着しか無いだろう。その点、韓国人や中国人は土着性に優れ、一日の長があるのは間違いない。品質のいささかの優位性だけでは最早勝てない時代だ。「品質」で日本がちやほやされた時代はとっくに終わっている事に日本及び日本人は気が付かなければならないのだが...。

「攻撃は最大の防御」を忘れたナデシコ采配

2011年09月09日 | いろいろ
注目の北朝鮮戦。当地アメリカで観れるのが明け方3時半。眠い目をこすりながら、さて、今日はどういう試合を見せてくれるか、楽しみにスイッチをひねった。

ノッケからボールを奪われ、ボール支配が全く出来ぬまま前半を終わり、それは後半も続く。パスのも全くリズムがなく、パスミス、レシーブミスが続出。一方の北朝鮮はリズミカルなパスワークで、殆どが日本人陣営での試合運びとなってしまった。明らかに今日の試合は負けである。

問題は、先行した一点でロスタイムに入った時だ。明らかに全体が守りの態勢に入ったのが分かる。選手の動きがそれを物語っていた。ボール支配が圧倒的に不利な試合で、何故?が過ぎる。こういう時の予感というのは当るものだ。これはやられるな、と思ったら、決定的なミスが出た。これを見逃す北朝鮮ではない。見事なシュートを決められた。

あの、ドーハの悲劇もそうだ。守りに入った時、人間の中に、表現出来ない何か、ブラックホールみたいな物が出来るのだろう。そこをつけ込まれる。一点取られたとは言え、北朝鮮の勢いは衰えず、日本が守りに入ったと見て、一層攻勢をかけてきたわけだ。佐々木監督の戦術ミスといってもいいだろう。

「攻撃は最大の防御」なる格言が生き続けているのは何故なのか、を今一度噛み締める必要があるだろう。澤の残念な顔が画面に映し出された。

ナデシコの課題の一つは、強いパスボールをピタリと止めるレシーブ力を磨くことだ。女バルサと勝手に言われて迷惑をしていると思うが、欧米の体力あるチームと互角に戦うには、本気で女バルサになるしかあるまい。ボールテクニックの一つがこのレシーブ力だと思う。これで小気味よい、crispyなパス回しが出来たら、チーム力は一段と上がるのだが。

ニッポン道中記 - グレートバリューvsトップバリュー

2011年09月08日 | いろいろ
アメリカでの食品スーパーは、ウォルマートが食品売り場を備えた「スーパーウォルマート」を展開するに及んで、その市場を大きく変化させた。有名ブランドの横にはプライベートブランドである「グレートバリュー」が幅を利かせており、我が家も専らグレートバリュー品のお世話になっている。

2008年日本へ行った時は、西友がウォルマート傘下に入ったばかりで、グレートバリュー品は隅の方に有ったように思うが、今回行ってみると、センターステージに躍り出た感がある。やはり100%の子会社になった効果だろう。

恐らくこれに対抗してであろう、イオンがプライベートブランドの「トップバリュー」で戦っているが、地元の利を生かして品揃えが豊富だ。前回も触れたが、第三のビールやワンカップ清酒にもトップバリューを打ち出し、味も決して悪くない。

こうしてみてくると、他の業界でもそうだと思うのだが、日本の流通や社会のシステムの変革は、常に外資や外国勢力からの圧力をバネに、その一部か全部を取り入れて成り立ってきているように思える。大きいか小さいかは別にして、常に「黒船」が必要なのだ。

近年流行のユニクロも、その対象コンセプトはGAPブランドであろう。最近ではコスコが日本に上陸しているが、このレベルの戦いがどうなるのか、新しい対抗馬がいずれ出て来るのであろうが、興味深々である。

ところで、面白いところでは、その名もズバリ「業務用スーパー」と言うチェーン店が各地に有ると聞き、早速近くの店に行ってみた。業務用だから一品あたりの容量が大きい。しかし、確かに価格は相当安い。ってな訳で、今回は家でよく使う一味唐辛子の小瓶にして20個分やら、すりゴマやら、なんやかや、破格の値段で大量に買い込んでしまった。お蔭で、いつもなら、好きな焼酎を買ってくるところが、カバンに入り切らず、残念ながらの断念。

ニッポン道中記 - 第三のビール

2011年09月01日 | いろいろ
第三のビールと言うものを初めて飲んだ。いや、種類の多いこと。どれが美味いのかさっぱり分からぬ。という訳で、滞在一週間の間に片っ端から飲んだのだが、大差なしで、あえて言えば写真の「金麦」あたりが美味い部類か。

アメリカで缶ビールと言えば、一本50-60円相当が普通だから、日本のビールはヤケに高いと感じるのだが、それでも、100円レベルの第三のビールの出現自体、日本も相当頑張っている感じがする。外食で飲めば従来の高いビールだが、家では第三のビールで十分だ。娘がビールを飲めるようになり、親父としては大満足の一週間であった。

近くにイオンモールなるものが出来たので早速探訪となった。ウォルマートの「グレートバリュー」に対向したのだろうか、イオンのプライベートブランドの「トップバリュー」だが、中々頑張っている商品群に見えた。

トップバリューの第三のビールが100円を切っている。驚いたのは98円のワンカップ清酒である。日本酒にも目のないよし坊は早速買い求め、晩酌となったが、これがスッキリして中々いける酒なり。今度日本へ行ったらシコタマもって帰りたいアイテムである。

アメリカで日本酒といえば、現地生産の月桂冠、大関、松竹梅が主流を成し、全て1.5リットルで1500円位。その他の有名ブランドは輸入となり、5-6000円するから、手が出ない。

それにしても、日本人の食に対するこだわりは、半端ではない。大した文化的資質を持った民族だ。