よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

昭和の足跡(25)中学時代と英語

2021年05月27日 | 昭和の足跡
何故か英語を覚えたかった。そのきっかけは何だったんだろうか、いまだに分からない。中学校に入った頃だろうか、新宿のほうにあったプロメテ学院とかいう英語塾に通った記憶がある。その後しばらくして高田の馬場にあった神田外語学院という英語塾を探して行くようになった。そこで知り合った九州出身の子に初めて「デンデレリューの歌」を教わった。

中学から英語の授業が始まったが、クラスにとんでもない奴がいた。西田君というのだが、兎に角英語が上手い。発音とか当時の高橋先生も真っ青になるレベルであった。英語が好きだったから他の連中よりは出来たが、西田君の前では脱帽するのみだった。後で本人に聞いてみたら、父親が自衛隊の武官で当時の西ドイツの大使館勤務で、現地のインターナショナル・スクールへ通っていたという。納得である。

あの頃、Jack &Bettyの教科書を使い、This is a pen を連呼する時代であった。

きっかけかどうか分からないが、ひとつだけ思い出すことがある。小学3~4年の頃だったか、親父がシンガポールへ2年ほど行くかもしれないという話があった。恐らく今でいう海外技術協力隊のようなものだったに違いない。これには母親が猛烈に反対し、オジャンになってしまったのだが、この話を聞いた時、なにやら憧れを込めた”凄いこと”のように感じたことがある。

Tulip Treeが百合の木とは

2021年05月17日 | アメリカ通信
日頃目にしているが見ていないもの。日常にはそんなものがごろごろある。

裏庭のクリーク沿いにいろいろな木が乱立している。毎朝ワイフとそんな光景を観ながら雑談しているから、景色としては見慣れたもののはずだ。だが、目には入っているがしっかりとは見ていないのだ。

先日、あれは花か?とワイフが突然目の前の木の上のほうを指して言う。みれば間違いなく花だ。いつも見ているはずの木に花が咲いているではないか。もう20年近く見てきたはずなのに、なぜ今まで気が付かなかったのだろうか、思った。目に映ってはいたけれど、見ていなかったのだ。

早速ワイフがインターネットでそれらしき木と花を見つけた。百合の木といい、花はチューリップの形をしている。だからだろうか、英語名はTulip Treeとなっている。日本ではなぜ百合の木と呼ぶのか分からないが、英語名のほうが表現としては分かりやすい。これを知ってから近所の木や林を観ると、やたらとTulip Treeが多いことに気が付いた。調べたら原産は北米東南部とあった。多いはずである。

昭和の足跡(24)小平5小、小平3中

2021年05月13日 | 昭和の足跡
小学5年の夏、杉並の東田小学校から小平5小に転校したのだが、転校というのは何となく落ち着かないものだ。まず、都内からの転校なので、ちょっと距離を置いて見られるのが何となく分かった。この二学期に以前書いた「梅干し弁当事件」が起こるのだが、なにはともあれ、都会の不味い給食から解放されたのが嬉しかった。都内の授業が若干先行していたためか、二学期の成績もまずまずで、三学期には学級委員に選ばれてしまった。

仲が良かったのが小林勝美君と高橋公平君。女の子では鈴木章子、山田君子、河野操。この3人とは下校時校庭の片隅でとりとめのない話をしていた。

ベビーブーマーの我々世代。中学校は小平第三中学校。といっても最初の一年は新築校舎が間に合わず町(当時はまだ北多摩郡小平町であった)の公民館での授業であった。昔ながらの木造り公民館では床は雑巾がけで黒ピカだった。トイレも雑巾で磨かされたものだ。こうして二年生から新築の校舎へ通う。家から歩いて5分と有難かった。

家の周りの風景は、小五で移った頃は、まだ林があっちこっちにあり、すぐ近くの林には栗の木があり、台風の後には栗拾いが出来たものだ。店やはすぐ近くに中島食品店が一軒あり、ここでお惣菜は大概間に合った。時代とともに小さなスーパーや洗濯屋が出来、やがて花小金井周辺の発展とともに小金井街道沿いに西友が出来ていく。


Cheap Wineを侮るな

2021年05月03日 | アメリカ通信
まだ日本に居た頃、テレビのバラエティでワイン通を自称する芸能人数人に安いワイン(1000円級)と高級ワイン(?万円級)のブラインド・テイスティングをさせる番組があった。結果は安いワインを高級ワインと見事(?)に言い当てていた。日本には自称ワイン通はゴマンといるが、さほど当てにならぬ。

ボージョレ・ヌーヴォーというのがある。世界を尻目にその時期になると狂喜する日本人。何しろ輸出量の半分が日本向けとあるから、その狂喜度は凄まじい。熟成後の出来を占うほやほやワインをを新酒として売り出したワイン業者のしたたかさに、新しもの好きの日本人は見事に嵌った。ワインは年代物じゃないと、という一方で”獲れたて”というだけのボージョレに至極ご満悦なのである。

よし坊はワイン通ではない。アルコールは好きだからワインもたまに飲むが、焼肉かスペアリブの時くらいで年に数回、それもALDIかTrader Joe’sの3ドルクラスのワイン。このワインの世界に踏み込んだジャーナリストのビアンカ・ボスカーの「Cork Dork」がSmithonian Magazineに紹介されていて面白い。彼女はワインの裏側を知るためにソムリエの訓練を受けて一年半かけて取材したそうである(以下ハイライト)。

”伝統を壊す”のが得意なアメリカ人は最新の科学の力を駆使して世の高級ワインの味に近づけた安いワインの製造に成功したという。ワインは法律上、アルコール度、酸化防止剤及び着色剤使用の有無のみ表示すれば良く、そこに自由度を見出した人達は最新技術によるフレーバー研究等により、消費者が求める香りや軽さ、重さ、渋味などを自在に管理し、安定生産を可能にしたという。安くて上質なワインの誕生により、アメリカは今、ワイン飲酒の黄金時代を迎えている。

安いワインにはいろいろと”混ぜ物”が入っているのだが、しからば、高級ワインは混ぜ物は無いのか、といえば、今頃のワインには程度の差こそあれ、立派に混ぜ物が入っているそうだ。表示の必要がないからいかにも無さそうな振りをして、有名な産地を売りものに安いワインの10倍の値段を取っているのが現状だという。知らぬは消費者ばかりなり。あなたはどちらのワインを飲む?