軽すぎる世の中、チープな人間

今の世の中、軽い。限りなく軽薄である。

社会の公器などと言われていた新聞、テレビの類では、とっくの昔から、節操の無い不祥事を繰り返し、あまりにも頻発するので、一般庶民は麻痺状態。

数日前、ラジオのオールナイトニッポンに出たコウダなんとかという、さして歌が上手いとは思わぬが、ギリギリコスチュームで、デビュー当時から人気の歌手が、暴言を吐いて、謝罪と自粛で時の過ぎるのを待っている。

このコウダなんとかに、知性だの教養だのを期待するつもりも無いが、今回の暴言で思う事が二つある。

まず、「羊水が腐る」という発言、どうしてこういう発想というか、表現が出てくるのかの不思議で仕方が無い。出産に纏わる神秘とでもいおうか、赤子は体内で言わば羊水と言う水分の中で生きるわけだ。世に生を受け,ひとたび空気を吸い込んだら、最早水の中では生きられないというこの神秘。妊娠している３０代の女性に失礼だと言う以前の問題として、普通でもこの表現は出てこないのではないか。
受胎ー出産という男には無い特性を持つ女性の身でありながらのこの発言、何か忌み嫌うものをもっているとしたら、この女性は相当な不幸と言わざるを得ない。

次に、この番組、生番組ではなく、収録物のオンエアーしたものだと知って、開いた口がふさがらない。
もし、そうだとしたら、事前に収録テープをチェックできたはず。なんの疑念も持たず放送したとしたら、放送人、それに携わる人間の質は地に落ちたと言うほかない。分かって放送したとすると、これは最早悪質な部類に属する。

この軽薄さはちょっとひどい。軽薄というより、チープ（Ｃｈｅａｐ）な人間が多過ぎると言い換えるべきか。