横浜映画サークル

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秋の鑑賞会、演劇『六月の奇跡』行ってきました。展開が面白く、とても感動的でした。

2023-10-17 15:59:09 | メンバーの投稿

六月の奇跡』(‘23/10/15作・演出:五代高之、於:杉田劇場)。秋の鑑賞会は、いつもは映画ですが、今回は映サの会員が出るので演劇の鑑賞会にしています。

現実の世界と死後の世界を天使が結びつける、展開が面白く、感動的でした演劇は目の前に演技者がいるので映画とは違った臨場感があり、迫ってくる説得力がありますね。つい、もらい泣きしてしまいました。

下の画像左は主人公役で劇団の代表を務める五代高之さん、67歳になり、円熟した魅力的演技になっていました。その右は若いころ、この写真を見るとあの人かと思い当たる人もいると思います

画像出典左:GODAIJUKU JAPAN Co.Ltd ・ごあいさつ 代表取締役 五代高之https://www.godaijuku.com/%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E7%B4%B9%E4%BB%8B2/  閲覧2023/10/16  画像出典右:bangumi五代高之(日本タレント名鑑)https://bangumi.tv/person/13266 閲覧2023/10/16

五代さんの舞台終演後のあいさつの中で『6月の奇跡』は何回も上演してきたが、今回を最終回にするとのことです。そこでネタバレしてもいいかなと思いますので、少し内容に入って感想を述べたいと思います。以下は記憶で記述しているので誤っているところがあると思います、また相当端折っていますが悪しからず。赤文字は私の感想など(敬称略)

場面1:主人公の父(以下父)は会社で重要なプロジェクトを任されそうで、忙しい毎日を送り、小学生の娘の誕生日を忘れてしまう。娘は友達と誕生会を行おうと父を待っていたが、父が帰ったときは遅いため皆いない。妻は仕事ばかりとなじり父は会社で重要な時期なんだと意に介さない。翌日は出張で早い、と話にならない。ここまではありそうな普通の家族。

場面2:父が目を覚ますとソファーに寝ていてどうも変。妻は父を無視する。娘も学校に行くのに父に何も言わないし、大きくなっている。妻も娘もいなくなると、下画像左の背中に妙な羽を付けた人が訪ねてくる。父は生命保険屋かなどと言って出そうと突き飛ばすが、その男は抵抗し死後の案内サービス業とでも言いましょうかと出ていかない。父に「あなたは自分が死んだことに気が付かず浮遊霊になってもう2年が立っています」「ここの新聞を見てください」と見せると父は納得する。娘は中学生になっていた。この場面からこの劇の展開の面白さが始まる。下の画像は6年前の公演の写真ですが天使役は今回とたぶん同じ人です。向こう側にいるのが父役五代高之。

画像出典:五代塾「六月の奇跡」4月公演ダイジェスト版 – YouTube https://www.youtube.com/watch?v=nr9xwfz7CbY  閲覧2023/10/16

場面3:父が天使の案内で天国への途中の道に行くとオートバイ事故で死亡した青年がいた。貧乏のどん底の母子家庭で高校には行けず、子供を放っていたと母を恨んでいた。父は「母がお前のために一生懸命働いていたのが分からないのか」と取っ組み合いになる。こんなに真剣に怒られたのは生まれて初めてと青年が理解を示し、自分は体育の先生になりたかったと話す。もう一人自殺した若い女性がいた。モデルになる夢が破れていた。この場面が、親が子を思う気持ちを表現した大事な場面になる。

場面4:主人公の父の娘を見に父、青年、若い女性が天使と下界へ行くと、娘は高校生になっており、友達に「おとうさんともっと一緒にいたかった」と話していて、青年、若い女性は良かったじゃないと父に話す。

下の画像は13年前の公演時のものですが、今回は薄いカーテン越しに見る以外はほぼ同様の配置です。手前に高校生になった娘と2人の友達、向こうに右に父、その左に女性、その左に座っているのが青年、その左に天使。

画像出典: 2010年11月3日公演時3分43秒の記録動画 https://www.youtube.com/watch?v=yOm_y00FZX4  閲覧2023/10/17

場面5:娘を下界で見てから天国の途中の道。天使は手元の本を見てハッとする。なんだと3人から詰め寄られると、ついに、話してはいけないことと言いながら、娘が2週間後にトラックに轢かれ死ぬと記されていると話す。何とかならないかと天使に詰め寄ると、下界へ戻るチケットが1枚だけあるので下界へ戻りトラック事故を防ぐ手を打てばいいが、本人のままでは戻れない。別の人と入れ替わって戻らなければならない、もし入れ替わったことがばれると即下界から戻されてしまうと話す。入れ替わる候補として、父が亡くなった後に妻に見合い話を持ってきた男が死亡し天国にいるので選ばれ入れ替わる。この入れ替わりが、ユーモアがあって面白い。

場面6:姿が見合い話を持ってきた男になった父は、家を訪ね妻と娘の様子をいろいろ聞く。妻におかしいと気付かれそうになるが、何とかごまかし、2週間後に娘を外出させてはいけないと盛んに話すがうまくいかない。ばれないようにごまかすところが面白い

場面7:ついに事故の日になり、見合い話を持ってきた男の父は再度出かけさせてはいけないと言うが、失敗する。テレビでトラック事故のニュースがある。父はダメだったかと落胆していると、轢かれた女子高校生はかすり傷で無事、男女二人が乗ったオートバイがトラックに体当たりしたため軽傷で済んだとのニュース。オートバイの男は体育の先生で女はモデル志望とのこと。父はあの時の青年と女性に違いないと思う。オートバイの二人も命を取り留めたとのニュース。オートバイの二人についてはこの一瞬のニュースだけだが、私は最もうれしく思う、感動的なストーリー展開です。父が事故を防ぐことに失敗したが、二人が助けた。天使の粋な計らい。

場面8:娘はさらに大きくなり、結婚式を迎えている。牧師が誓いの言葉を述べ終わると、時間が止まる。花嫁の娘だけが動くことができ、父がいつもは見えないのにこの時は見えて話をする。「幸せにな」という父の言葉を受けた後新郎の隣に戻ると時間が再び動き出す。新婦は新郎に「今父がここに来ていたの」と話す。天使の時間を止める粋な計らい。この結婚式(ジューンブライド:6月の花嫁)が題名の『6月の奇跡』と思います。

妻も病気で亡くなっていて、結婚式場に来ていた。父と妻はお互いを見ることができ、二人で天使の導きで天国へ向かう。-終わり‐

下の画像は天使役の人、コミカルで笑わせてくれる名演でした。主役の父とともに、この劇の最も重要な位置だったと思う。パンフレットから無断でコピーしたもので、もしパンフレットからコピーが不可でしたら削除いたします。個人情報保護の観点で名前は割愛しています。

画像出典:パンフレットからコピー。

6年前の公演ですが26分50秒ダイジェスト版(2017年4月8日公演)を下記アドレスYoutubeで見ることができます。下界へ戻るときの入れ替わる人物が今回作品とは異なっていますが、全体構成は変わりません。2時間近い作品を約27分にしていますので、感じを掴むだけで感動するまでには至らないものです。

https://www.youtube.com/watch?v=nr9xwfz7CbY  閲覧2023/10/16

13年前2010年11月3日公演時3分43秒の記録動画下記アドレスYoutubeで見ることができます

https://www.youtube.com/watch?v=yOm_y00FZX4  閲覧2023/10/16

下の画像は今回の出演者や多分照明や音響などの人たち、画像出典によれば公演の5日前に撮られたようです。小学生低学年から70歳代まで幅広い五代塾の皆さんです。娘役とその友達役の小学生の演技はとても練習したようで、自然に上手くできていたと思います。お手玉のシーンでは少しはらはらしましたが。手前に座っている黒い服の人が五代さん、終演時の舞台挨拶では『6月の奇跡』の後の新しい作品に取り組むそうです。

画像出典:鴨志田 媛夢 https://twitter.com/ActHitomi  閲覧2023/10/17

尚、杉田劇場(磯子区民文化センター内)は磯子区の中村橋商店街の魚屋で生まれた美空ひばりの歌手誕生の劇場(当時8歳:現在の杉田劇場は新しい設備で200m程移動した位置)とのこと。両サイドに張り出しの舞台があり、とてもいい設備でした。席数310はほぼ満席でした。

以上、S.Tでした。

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