横浜映画サークル

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メンバーが選ぶ今年(2014年)前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品

2014-07-14 16:17:26 | メンバーが選ぶ良かった、又は印象的な映画

メンバーからメールで頂いた今年(2014年)前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品は次の通りです。

作品西暦は日本公開年度です。メンバーが今年(2014年)前半に観たもので公開年度や劇場で観たかに拘っていません。TVやレンタルDVDを含めて選んでいます。最も好印象を集めたのは『アナと雪の女王』で3名のメンバーが、それでも夜は明ける』は2名が良かったと評価しています。

M氏

1)『モンスターズ』 

自分が参加した舞台「白戦」の仲間がエキストラで参加しているということで鑑賞してきました。 韓国映画「超能力者」のリメイク、この作品ある意味、ミュータント物ではないか。 

しかし、「ヒローズ」や「X-MEN」のようなスケール感はなく、生まれながら特別な才能を持つがうえの悩みが身近に描かれていました。そういえばこの能力、昔自分も想像していました。 

(2014年作品。他の人を操る事が出来る超能力の“男”は、唯一操れない男を殺害しようとする。下の写真左超能力者(藤原竜也)と超能力が効かない男、右(山田孝之))

 写真出典:『MONSTERZ モンスターズ』(C) 2014「MONSTERZ」FILM PARTNERS 

名画館「三軒茶屋シネマ」が7月20日に閉館になります。東京の名画館少しずつ減少してゆくのが残念です。池袋文芸座みたいに新しく生まれかわればいいのですが。 

「三軒茶屋シネマ」で2)『 最後のマイ・ウェイ』、3)『塀の中のジュリアス・シーザー』を鑑賞してきました。ちかく、7月のWOWOWのラインップに載っていましたがスクリーンでの大画面は迫力がありますね。

(「 最後のマイ・ウェイ」2012年作品マイ・ウェイを作曲したフランス人歌手クロード・フランソワの伝記映画。39歳で急逝した。「メンバーが選ぶ昨年(2013年)観た映画で良かった作品」でA氏も「最後のマイ・ウェイ」を取り上げている。原題はクロードの愛称「Cloclo」(クロクロ)。)

 写真出典:ブログ~青いそよ風が吹く街角~(2014/7/9日閲覧)。http://blog.goo.ne.jp/blue_city/e/1b9e1039e0f0642a8cc3498cbbe5a9a3 

(「塀の中のジュリアス・シーザー」2012年作品。第62回ベルリン国際映画祭の金熊賞。第85回アカデミー賞の外国語映画賞。ローマ郊外の刑務所で重罪犯服役囚がシェークスピアの『ジュリアス・シーザー』を演じ、市民に見せる。下の写真。原題:Cesare deve morire

 写真出典:ブログ:きょうのかけら(2014/7/9日閲覧)http://t-iskish.blogspot.jp/2013/07/blog-post_9.html

4)「アナと雪の女王」原題:FROZEN

今、話題のアニメーションを鑑賞しました。ミュージカル仕立てのアニメで面白く鑑賞できました。自分が観たのは吹き替え版でアナ役の神田沙也加はお母さん譲りの声、歌唱力で聞きごたえがありました。松たか子の歌もエンデイングの方よりもうまかったと思います。ピエル瀧の吹き替えもいい味を出していました。近く発売されるDVDの予約もしてしまいました。

 画像出典:キューティー映画専門の情報サイト。http://cue.ms/news/frozen-japanese-trailer/ (2014/7/10日閲覧)

N氏 

今年前半では映画館で4作品、DVDで5作品みました。その中で印象に残ったものは、『アナと雪の女王と『舟を編む』と『八日目の蝉』でした。

 1)圧巻は『アナ雪』です。

 人物のポジションの美しさ、振り付けの美しさ、背景の美しさと緻密さ。そして、背景を惜し気もなく数秒でカットし、ストーリーを進展させるスピード感。

 スクリーンに釘付けになりました。映画館のスクリーンでしか味わえない見事なミュージカルでした。 

(写真など前記M氏の欄の「アナの雪の女王」参照)

2)『舟を~』は原作のイメージどおりです。特にオダギリジョーさんは良かったです。(下の写真は新しい辞書、「大渡海」の表紙を打ち合わせる右側の主人公松田龍平、中央オダギリジョー、左ピース又吉)(2013年作品「メンバーが選ぶ昨年(2013年)観た映画で良かった作品」でH氏も「舟を~」を取り上げています。)

 

 写真出典:ブログとりあえず、いってみよう(2014/7/10日閲覧) http://blog.livedoor.jp/bach0123-habanero02/tag/%E8%88%9F%E3%82%92%E7%B7%A8%E3%82%80 

3)『八日目の蝉は誘拐犯人の行動に私自身はまったく共感も理解も出来なかったのですが、永作博美さんに惹き付けられました。

(2011年作品。下の写真は不倫相手の妻の赤ん坊をさらった希和子(永作博美)。21年間自分の子として育てる。)

写真出典:日本経済新聞ネット版「八日目の蝉 母性の純粋形の美しさ 」2011/5/6 17:00 記事保存(C)2011「八日目の蝉」製作委員会(2014/7/11日閲覧)http://www.nikkei.com/article/DGXDZO27828830S1A500C1BE0P01/

U氏

ベストは、『マンデラ自由への長い道です。16年もかけて作られた映画ですが、事実に基づいたストーリーに好感がもてました。決して強い人間ではない一人の男、マンデラが、人種を越えたリーダーとして成長していく姿に感動しました。(2013年作品の伝記映画。写真は獄中のネルソン・マンデラ(イドリス・エルバ)。27年間投獄された。原題:Mandela: Long Walk to Freedom)

 写真出典:BeBOXのブログ(2014/7/11日閲覧)http://ameblo.jp/star-box-xyz/entry-11861095459.html

 二番目は、『それでも夜は明ける原題:12Years a Slaveです。

 奴隷制度時代のアメリカに自由黒人という、作られた特権人種がいたことは初めて知りました。為政者が、人種差別を維持するために、作った身分制度に甘んじていた主人公が、12年の抑圧生活を経て、自分たちの仲間を救おうと目覚めていく姿が感動的でした。(2014作品。第86回アカデミー作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門を受賞)

写真左出典:YouTube「映画『それでも夜は明ける』予告編」(2014/7/12閲覧)http://www.youtube.com/watch?v=OKlE31ROTk0

アニメの2枚出典:「四コマ映画」(2014/7/12閲覧)https://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=671

三番目は、『アナと雪の女王です。子供も大人もわかりやすいストーリーで、テンポも良く、安心して見ることができる映画でした。

(写真など前記M氏の欄の「アナの雪の女王」参照)

S.T氏

1)『蝉しぐれ

2005年作品。山形県庄内地方が舞台。自然が美しく、それだけでも惹きつけられる。原作の藤沢周平らしい、人の心をとらえて離さない作品の一つになっている。運命が二人を引き裂き、二人別々の人生を歩み、41歳で再開をする。デ・シーカ監督の「ひまわり」を思い出させる作品。

下の左の写真は、幼馴染の二人、毒蛇に噛まれた「ふく」の手から毒を吸い出す主人公文四郎。中央は文四郎が、跡目相続の冤罪で切腹をさせられた父の遺体を乗せた荷車が坂で上がらなくなった時に、後ろから「ふく」が手伝う場面。右は純真で優しい「ふく」。二人は互いに心の支えになっていた。「ふく」は江戸の藩主の所へ奉公に出、藩主側室になり子供を授かるが跡目相続に巻き込まれ苦労する。文四郎は剣の使い手として成長し、江戸で成長した「お福様」を助けることになる。

写真出典:としさんのブログ(2014/7/9閲覧)http://90351113.at.webry.info/201406/article_20.html

下の写真左は最後から2つ目のシーン。39歳になったお福様は昔の13歳の時に「江戸へ行く前に文四郎さんの家に行ったのは、文四郎さんのお嫁にしてくださいと言いに行ったのですが、言えませんでした」「文四郎さんのお子が私の子で、私の子供が文四郎さんのお子であるような道はなかったのでしょうか……。」と初めて自らの気持ちを話す。文四郎は41歳になり2人の子供がいる。お福様は藩主の世継ぎを出産し、尼寺へ入る前に、どうしても文四郎に会いたかったので手紙で文四郎を呼んだ場面。20年ぶりの再会。文四郎はそれまでずっと「お福様」と呼んでいたが、初めて昔の呼び名「ふく」と呼ぶ。

下の写真右は最後のシーン。船の上から蝉の声がやかましいほど降り注ぐ。文四郎はこのあと船に横になり見えなくなり、長いエンドロールになる。私には剣の使い手の文四郎が誰からも見られない船の中で一人涙があふれて、あふれて止められない姿が見えるような気がする。泣き声は蝉の声が消してくれる。

 

写真出典:ブログ「あかでやみぬる月の光を」(2014/7/9閲覧)http://heroyui.blog64.fc2.com/blog-entry-223.html

2)『西部戦線異状なし原題:All quiet on the western front

武器の発達が戦争の形を変えることの例として観た機関銃が発明され、戦争が塹壕(ざんごう)戦になった。塹壕から出て突撃すると機関銃に打たれ死体の山になる。第1次大戦のドイツ西部戦線(フランス国境)の映画。下左の写真は塹壕から銃を構える主人公ドイツ軍のポール。ドイツ国家の「愛国心」のためにと志願したが、大砲で手足をもぎ取られる兵士などの現実を見て、「愛国心」が変わっていく。下右の写真は実際の西部戦線の塹壕。セダン近郊で訓練を行うドイツ軍の突撃歩兵。1917年5月の第一次大戦の真っただ中の写真。

 

写真左出典:(中二のための)映画の見方(2014/7/12閲覧)http://baphoo.hatenablog.com/entry/20110419/p3

写真右出典:ウィキペディア:塹壕(ざんごう)(2014/7/12閲覧)

スイスからイギリス海峡の海岸までドイツとフランスの国境がすべて何本もの塹壕で埋め尽くされた。総延長は日本列島より遥かに長い。ドイツ軍もフランス軍も機関銃を装備し、戦線は互いに突破することはできない。死体の山ができたが、大戦の間中この戦線は変化せず『西部戦線異状なし』となる

ついでながら、日本の大阪城の戦いでも大阪城側の真田幸村は銃撃戦部隊であり、家康軍は塹壕を掘って大阪城に迫る戦いになっている。また、家康軍は大砲で天守閣の一部を破壊しているが、大砲は城が無力であることをはじめて日本の歴史で明確に示した。城が役に立たなくなったことが日本の統一に決定的なことと私は見ている。鎧は弓矢の矢の防御のためであるが、銃弾は鎧を貫通してしまうので、銃の登場とともに西欧でも日本でも鎧は姿を消した。火縄銃の弾丸スピードは900㎞/h程度で、初期のライフル銃と弾丸スピードも破壊力もそう変わらない。違うのは、火縄銃は弾丸が球状のために命中率が若干落ちることだけである(スカパーのディスカバリーチャンネルで実験をしている)。鎧を身に付けずに銃を手に素早く移動する足軽が戦いの中心になる。剣などは使いこなすのに数年以上かかるが、銃は4か月もあれば実践で戦えるようになる。銃の登場で武士以外が戦力の中心になる。明治維新の高杉晋作の軍隊はほとんど農民である。銃の登場で誰でもすぐに戦えるようになるので徴兵制が成立した。なお、塹壕戦は、戦車の発明で機関銃が役に立たなくなり、主要な戦い方ではなくなった。

(1930年作品。第3回米国アカデミー賞最優秀作品賞、および最優秀監督賞)

3)『ジョニーは戦場に行った原題:Johnny Got His Gun(ジョニーは銃を手にした)

今はこのような古典問題作がBSやスカパーなどで見る機会がたくさんある。いい時代になった。

高校時代に見たが、衝撃的だった記憶があり再度BSで見た。剣・槍・弓矢での戦争では、大けがをすることはあっても死ぬことや、手や足がもぎ取られることは少なかったが、第一次大戦では大砲などの兵器が発達し、手足がもぎ取られる兵士がたくさん出て、多数が死んだ。この映画はそうした背景のもとに作られている。主人公ジョニーは手足を失い、顔面や顎が破壊されて話すこと、見ること、聞くことができなくなった兵士である。下の写真は窓からの太陽の光を額で感じて、ジョニーが喜ぶ場面である。外部との交流はモールス信号で頭を動かすことと、外部の人が額に指でたたくことにより行われる。

写真出典:ブログ人生論的映画評論(2014/7/10閲覧)http://zilge.blogspot.jp/2008/12/71.html

ジョニーは優しい自然が好きな普通の青年だった。前記の『西部戦線異状なし』の主人公ポールと通ずるところがあるように思う。(1971年作品。)

A氏

1)『青天の霹靂

劇団ひとりの小説家としての手腕は「陰日向に咲く」でも明らかだったが、映画は他監督の手によるものだった。この青天の霹靂』は原作・監督・出演とも見事にこなしている。

単なるタイムスリップものでなく、お笑いらしく過去に戻って父親とコンビを組んだり、出生時の秘密に出会ったりとストーリーテリングはなかなかのもの。誰にでもある、消えてしまいたいほどの自己嫌悪との戦いもよく描かれている。ラストは好みが分かれるところだろうが、劇団ひとりの並々ならぬ才能が垣間見えていて私はすごく好き。(2014年作品。高校の時に家を出て、売れないマジシャンをしていた主人公轟晴夫(大泉洋)は晴れた日に雷(青天の霹靂下の写真)に打たれ昭和48年の浅草にタイムスリップ)

写真出典:minp! www.major-j.com(2014/7/16閲覧)http://www.minp-matome.jp/pub/5644375d032e3e30c6c71c7dd388cbdd

2)『それでも夜は明ける』     

自由黒人というものを知っただけでも、映画によって新しい世界を見せてもらえた気がする。ビリー・ホリディの「奇妙な果実」という歌があるけれど、果実のように木に繋がれる黒人たち。長廻しのドキュメンタリータッチの画像が効果的だった。

ただ自由黒人と自由ではなかった黒人との差別はどうなのか。そこに突っ込んで欲しかった。

(2014作品。第86回アカデミー作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門を受賞。原題:12 Years a Slave。写真など、前記U氏の2番目『それでも夜は明ける』を参照)

3)『チョコレートドーナツ』原題:ANY DAY NOW

銀座の単館上映で連日長蛇の列となったというロングランの映画がMM21にやってきたので期待をもって観た。家族になりたくてなれなかったゲイのカップルとダウン症の少年の物語。1970年代の実話を基にしている。

主役のゲイのアラン・カミングの演技は歌も含めて素晴らしかった。が、もう少し少年とのからみを描いてもらわないとなぜそこまで彼と家族になることにこだわったのかがいまひとつ伝わってこない。

しかし、夜の街を歩く人形を抱いた少年の姿、唐突に語られる悲劇的なラストなど、暗いけれど印象に残る作品

(2014年作品。下の写真は育児放棄されたダウン症の少年(中央)と育てる二人)

写真出典:ABOUT THE MOVIE(2014/7/16閲覧)http://bitters.co.jp/choco/story.html

(『チョコレートドーナツ』は多くの賞を獲得している。第48回シカゴ国際映画祭観客賞、第38回シアトル映画祭観客賞、第24回GLAADメディアアワード最優秀作品賞、第13回ウッドストック映画祭観客賞、第19回セドナ国際映画祭ディレクターズ・チョイス賞、第11回トライベッカ映画祭観客賞、第30回アウトウエスト映画祭審査員大賞観客賞、第1回キーウエスト映画祭観客賞、第14回プロヴァンス映画祭観客賞、第2回ナバヴァレー映画祭観客賞)

以上。まとめテッシー。

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「今年前半の印象的な映画」お願いの件

2014-07-03 21:46:15 | メンバーの投稿

会員に下記内容のメールをしましたが、一部の会員とうまくメール連絡が取れないのでこのブログに載せておきます。

『今年も、あっという間に半年が過ぎてしまいました。

皆さんお忙しくお過ごしのことと思います。

さて、以前お知らせしていましたこの半年間で印象的な映画、ありましたら感想コメントを付けて7月10日までに返信メールください。

考え方は今年の初めに「昨年観た印象的な映画」と同じです。』

以上

テッシー

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