本ブログ「2016年後半に観た映画で良かった、又は印象的な作品」の記事掲載1月末を、会員が読み終えた旧暦の新年会の頃にミーティングをしました。以下その時話された一部です。
1、「2016年後半に観た映画で良かった、又は印象的な作品」記事の補足や他の人の感想
Nさん:『君の名は。』は2回観ました。1回目はストーリーが分かりにくくて、2回目でわかった気がします。音楽がよく画面が美術作品のようにきれいで2回目も十分楽しめました。『怒り』の宮崎あおいは知的障害があるのかもしれない役で、「こうなるしかしょうがないのかな」と言う上手い演技でした。千葉編、東京編に比べ沖縄編が米軍の取り上げ方などが、突飛すぎて薄っぺらに感じました。
Aさん:『怒り』の沖縄編の広瀬すずの同級生役の沖縄の新人佐久本宝(さくもとたから)がいい演技していた。佐久本宝が沖縄の踊りをしているのをYou-Tubeで見ることができます。現代風俗や社会性を表現しているがNさんがおっしゃるように沖縄編はデモなど社会性表現に唐突感があるように思う。『空気人形』は『海街diary』などこれまでの是枝監督作品と違う異色作。18歳以上お断りの場面もあるが何かフランスっぽい大人のファンタジーと言う感じです。『聖(さとし)の青春』難病物は好きではないがこれはグッとくる。29歳で亡くなったが才能人生を全うした感じ、運命を受け入れる。原作では主人公聖が将棋界のしがらみでプロになるのが1年遅れ、寿命が短いのを知っていた彼は激しく悔やむが、映画にはその場面がない。聖は15歳でプロになろうと弟子入りした森師匠(リリーフランキー適役)のおかげが大きいと感謝している。原作の方が深く、100とすると映画は30ぐらいしか表現していない。3時間ぐらいの映画にして原作の深さを全部出すようにしてもよかったのではないかと思う。原作者の大崎義生は小説家になろうとしたが村上春樹を読んで自分はダメだと思い一度あきらめ、将棋雑誌の仕事へ。将棋プロを目指した人は26歳までに四段にならないと将棋界からふるい落とされる。多くのプロを目指した人がふるい落とされるが、その人たちを描いた大崎義生の「将棋の子」、これもいい。
A.Mさんの『東京夜曲』:S.Tさん:映画を深く理解していて、味わい深い評論になっている。この評論を読んでから映画を見ると深く見られるのではないかと思う。A.Tさん:監督が誰かなと思うので、監督名を入れてはと思います。「市川準監督」を入れておきましょう。『靴に恋して』S.Tさん:女性たちの思いを比喩「『大きな石』を容器に入れる」でうまく解説している。これもA.Mさんの解説を読んでから映画を見ると味わい深くなるように思う。Nさん:原題を邦題にするときに、うまく合っていないことがあるが、A.Mさんが言うようにこの題名は合っていないようですね。『コーヒーをめぐる冒険』S.Tさん:これもA.Mさんの記事を読んでから見るのを勧めたい。A.Tさん:これも『靴に恋して』と同様に原題を邦題にするときに合っていない。S.Tさん:邦題を考える人は映画を見ていないかもしれない。
S.Tさん:『北のカナリヤたち』は北の三部作の一つで『北の零年』をまだ見てないので、機会があれば見たいと思う。来年春に3部目の『北の桜守』が公開予定とのことで楽しみにしている。
F.Iさんの『アルジャーノンに花束を』:Nさん:F.Iさんには『とんとんの夏休み』など見落としてしまいそうないい作品を挙げていただいている。この『アルジャーノンに花束を』も面白そう。Mさん:テレビ版でチャーリイ役をユースケ・サンタマリアがやっていたのがあるが、リメイクがいろいろある。
H.Eさん:『あん』は樹木希林の生きざまが好きで、主人公をしているので見た。どら焼き屋のオーナー役の浅田美代子がハンセン病に理解がなく徳江(樹木希林)を追い出してしまうが浅田のような「意地悪な人」は現実にもよくいる。最後の場面で、どら焼きを作っていた永瀬も店を追い出されるが、桜がきれいな木の下に露店を作り元気な声でどら焼きを売っている姿にほっとさせられます。
Mさん:『僕だけがいない街』は実写版よりアニメ版がいい。実写版の主人公藤原竜也は舞台演劇出身のせいか演技がわざとらしい感じがする。
2、最近見た映画、見たい映画の情報交換
Aさん:『たかが世界の終わり』『マリアンヌ』を見たい映画に挙げています。
Mさん:『沈黙-サイレンスー』江戸時代のキリシタン弾圧に神のキリストが最後まで助けることがなく、沈黙している。キリスト教への根本的な問いかけで、アカデミー賞にはこの作品は話題にもならない。ラストシーンが遠藤周作の原作と違う。暗くて残酷だが美しい。
Uさん:「沈黙」は原作を読んだが、このような弾圧はキリスト教だけでなく仏教にもあった。鎌倉時代に貴族宗教化した比叡山から浄土真宗が弾圧された。
3、その他:Mさんが『シン・ゴジラ』のゴジラに襲われる江の島と品川の住民の中にエキストラ出演をしていますので探してみてください。
以上です。