横浜映画サークル

サークルメンバーの交流ブログです。

メンバーの鑑賞感想や映画情報など気軽に記述しています。

メンバーが選ぶ2017年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(2/2)

2017-07-16 17:07:00 | メンバーが選ぶ良かった、又は印象的な映画

メンバーが選ぶ2017年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(1/2)の続き。

F.Iさん

新宿スワン』(2015日本、監督:園子温)

綾野剛主演の歌舞伎町のスカウトマンによる勢力争い、ソープ嬢たちの心の浮き沈みを描いている。綾野の演技力は言わずもがな共演者の伊勢谷たちの魅力に感動します。

(画像上左はスカウトマンのタツヒコ役綾野剛、右はタツヒコをスカウトマンに誘ったスカウト会社バーストの幹部役伊勢谷友介。下左は別のスカウト会社ハーレムで歌舞伎町支配の野望を持つ役の山田孝之。スカウト会社間で縄張りをめぐる激しい勢力争いになる。下右はソープ嬢でシャブ漬けにされ殴られ蹴られていた沢尻エリカを助けて一緒に逃げるタツヒコ。タツヒコは「根っからの悪」になり切れない。暴力と欲望の砂漠の世界で、この場面はオアシスになる。)

画像出典上左:アメーバニュース、待望の続編「新宿スワンII」がついに公開 イケメン俳優たちのバトルにも注目http://news.ameba.jp/20170120-1313/ (閲覧2017/7/16)画像出典上右:Posts with #伊勢谷友介http://pixspot.xyz/index.php/web/tag (閲覧2017/7/16)画像出典下左:新・伝説のhiropoo映画日記https://ameblo.jp/hirop-1001/entry-12035092317.html 画像出典下右:沖縄LifeDoor、新宿スワン見て泣いてきた話。ttp://blog.livedoor.jp/yumi_mita/archives/1031214698.html(閲覧2017/7/16)

 

Uさん

1)『沈黙―サイレンス―』(2017米国、原題:Silence、監督:マーティン・スコセッシ) 

Yさんも感想を述べていますが、一度は見ておきたい映画です。この映画は江戸時代初期に行われた厳しいキリシタン弾圧を描いた遠藤周作の原作を、「タクシードライバー」などを手がけたマーティン・スコセッシ監督が映画化をしたものです。原作の「沈黙」(1966年)は、江戸時代初期のキリシタン弾圧に遭ったポルトガル人司祭、ロドリゴが背教の淵に立たされる姿を描いた歴史小説です。発表当時はカソリック教会で大きなセンセーションを巻き起こし、一時はノーベル賞候補とまで言われた小説ですが、その映画化までには50年の歳月を経ています。

イエスズ会において最高の地位にいた教父、フェレイラが日本で過酷な拷問のため棄教したという知らせを聞いた弟子のロドリゴは事実として受け入れることができません。彼は、真相を知るため、同じ弟子の司祭ガルペとともにマカオ経由で長崎に密入国する。しかしながら、同行した日本人、キチジローの密告により奉行所にとらわれてしまいます。同僚のガルペは棄教を拒み続け、見せしめのため海に放り込まれたキリシタン農民たちを助けようとして、ロドリゴたちが見ている前で自らの命を断ってしまします。

長崎奉行の策略でようやく師のフェレイラと再開したロドリゴは、既に棄教し仏教徒として余生を送る師に驚かされます。師の説得にも耳を貸さないロドリゴでしたが、踏み絵を踏まされたにも関わらず、ロドリゴを棄教させるために逆さ釣りの拷問を受ける信者のうめき声を聞かされ、「自分の信仰を守るのか、神を裏切ってでも罪のない人々を助けるのか」判断を迫られるのでした。彼は「神は自分が苦しむ姿を見ながら、なぜ沈黙を続けるのかと問い続けるのでした。

私が「沈黙」を読んだのは30年以上前であり、だいぶ記憶が薄れていますが、こんな重いテーマを映画にしても一般受けはしないだろうと思っていました。実際話題にはなりましたが、海外での評判はあまり良くなかったようです。私の入った映画館でも観客は少なく、年配の人ばかりでした。現在、日本人の宗教への関心は低く、特に若い人には教会は結婚式場、神社は初詣場所、お寺は大晦日と法事で行くところでしかないのでしょう。

しかしながら、宗教に関心の薄い日本人だからこそ、生命をかけてまで宗教を守り続ける人々のいることを知ることが必要なのです。現在も長崎には多くの隠れキリシタンがいるそうですが、なぜかその多くはカソリックに戻ることなく自分たちの受け継いできた宗教を現在も守っているそうです。彼らにとって先祖から引き継いた宗教は、他の誰にものではなく自分たちと先祖の絆をつなぐものとなっているからなのでしょうか。

(追伸)映画でちょっと気になったことがあります。

・ポルトガル人宣教師なのに、ポルトガル語でなく英語で会話している。

・奉行や農民の奥さんが流暢な英語を話している。

ポルトガル語では無理があったのでしょうが・・・、

(下の画像は過酷な拷問のため棄教するイエスズ会フェレイラ役のリーアム・ニーソン)

画像出典:CHRISTIAN TODAY映画「沈黙」はクリスチャンにとってどんな意味を持つのか「沈黙-サイレンス-」配給:KADOKAWA Photo Credit Kerry Brown.http://www.christiantoday.co.jp/articles/23076/20170123/movie-silence-1.htm (閲覧2017/7/20)

2)『海賊と呼ばれた男』(2017日本、監督:山崎貴)

 出光興産創業者の出光佐三をモデル。岡田商店の国岡鐵造(岡田准一)が海賊とよばれるほどの行動で日本の独立系石油会社を立ち上げる物語である。

 出光興産は現在でも大家族主義で知られた会社で、会社は平成18年までは非上場で、株主よりも社員を第一とした経営で知られた会社です。終戦直後、60歳で会社財産の全を失った岡田鐵造は、従業員を解雇することなく、ラジオの修理など本業以外の仕事を集めながら会社を存続していく。セブンシスターズと呼ばれた石油メジャーに日本の石油会社が飲み込まれていく中で、1950年に石油を国有化したイランとの石油取引を開始して、独自の販路を開拓していく姿はまさに海賊商法と言えるものでした。

 現在では出光興産のような大家族主義、出勤簿なし、定年なし、解雇なしの会社はほとんどなく、過去のスタイルになりましたが、いつ会社が潰れるかもわからないような時代には、そのような経営者が認められていたのかもしれません。ただし、会社存続のためには、社員全員が自己を犠牲にしてでもなんでもやっていくというのは、多少違和感を覚えましたが。

(下画像の右に、イギリスに封鎖されて危険なイランから石油を運ぶことを思いつく主人公役岡田准一、中央に元陸軍中野学校教官で、情報戦のプロとして主人公を支える役の鈴木亮平がいる。重役が反対するが危険なイラン石油の輸入は決行される)

画像出典:プロのパガンダ映画『海賊とよばれた男』感想文http://niwaka-movie.com/archives/5429 (閲覧2017/7/20)

 

Mさん

1、『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016日本、監督:中野量太)

要所要所で人生の岐路に立った時、ハグしてくれる観音様のような主人公。ラストはちょとファンタジックなシーン。始め、内容的に女性監督かと思いましたが違いました。女にだらしない夫を優しく包んでくれる主人公は男にとって都合の良い妻ですね。

(下画像左は左に余命2~3か月の宣告を受け、人生にやり残しがないように一つ一つ解決していく主人公役宮沢りえ。隣は学校でいじめられて登校拒否状態になる養女娘役杉咲花(すぎさき、はな)、右端は夫役で愛人と行方不明になっていたオダギリジョー。その左の子は愛人に押し付けられた鮎子役伊東蒼。画像右は休店していた銭湯の再開の準備をする4人、これは映画では使われなかった場面)

画像出典左:宮沢りえ、肉体でも勝負!『湯を沸かすほどの熱い愛』で監督指示より先に「1週間ちょうだい」(C)2016「湯を沸かすほどの熱い愛」製作委員会https://movie.smt.docomo.ne.jp/article/1051773/(閲覧2017/7/20)。画像出典右:『湯を沸かすほどの熱い愛』まぼろしの場面写真公開 宮沢りえ、オダギリジョー、杉咲花が風呂掃除。http://realsound.jp/movie/2016/10/post-2927.html (閲覧2017/7/20)

2、『マグニフィセント・セブン』(2017米国、原題:The Magnificent Seven、監督アントワーン・フークア)

何回か西部劇版にリメイクされている黒澤明の「七人の侍」の最新作になります。色んな人種がメンバーになっているのは現代的になっていました。七人を雇う村人の女性の存在が新しく活動的な魅力がありました。CGにあまり頼らないアクションシーンは見応えがあります。最近はBSで昔のマカロ二ウエスタンが放映され続けています。これも必見です。

(下画像左は村の乗っ取りを企てる一味に夫を殺される女性、村を守るため隣町へ凄腕ガンマンを集めに行く。画像右は集められた7人。南北戦争騎兵隊に所属していた黒人、弓と斧を使うコマンチ族、東洋系ガンマンとして韓国俳優イ・ビョンホンなど、色んな人種の7人)

 

画像出典左:映画ブログ~鑑賞記録~「マグニフィセント・セブン」死に場所を求める者達http://eiga-blog.hatenablog.com/entry/The.Magnificent.Seven (閲覧2017/7/20)画像出典右:映画.com マグニフィセント・セブンhttp://eiga.com/movie/85244/ (閲覧2017/7/20)

3、『メッセージ』(2017米国、原題:Arrival、監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ)

突如と現れた宇宙船。主人公の女性がコンタクトを取るシーンに結構、時間に苦慮しているのは今までの作品にはない面白さがあります。さほど大掛かりな場面はありませんが難解なストーリーに引き込まれました。じっくり劇場で鑑賞する作品ですね。

(下画像左は突如現れた宇宙船。画像中はコミュニケーションを試みる主人公。画像右は宇宙船側から送られてくる円形をした文字と思われるもの。この円形は時間の過去・現在・未来が直線的でないことを意味しているらしい。主人公は未来と過去が交錯する体験をする。未来が不幸なことであると知ってもそれに向かって今を生きられるか、哲学的なテーマを持つ作品のようです)

画像出典左:FC2映画「メッセージ」※深い名作!!http://uewomuitearuku2.blog.fc2.com/blog-entry-1341.html (閲覧2017/7/20)画像出典中:WIRED【ネタバレ注意!!】映画『メッセージ』は原作小説の「感動」を伝え切れていないhttps://wired.jp/2017/05/20/story-of-your-life/ (閲覧2017/7/20)画像出典右:映画が中心のブログです!映画 「メッセージ」http://blog.goo.ne.jp/ken401_001/e/101cc4cca9906df177c8042ea40e195a (閲覧2017/7/20)

 

H.Eさん

人生フルーツ』(2016日本、監督:伏原健之)

ニュータウンの一隅、雑木林に囲まれた一軒の平屋に暮らす建築家夫婦。90才の夫修一さん 87才の妻英子さん、長年連れ添った夫婦の暮らしをていねいに追ったドキュメンタリーナレーションを樹木希林が担当。素直に見て良かったと思いました。ぜひ機会があれば見てほしい。

(下画像左の右に高蔵寺ニュータウンなど多くの建築を手がけた修一さん。左に妻の英子さん。画像右は庭にある英子(ヒデコ)さんの名札が付いたフルーツの木。『長く生きるほど人生はより美しくなる』(近代建築の三大巨匠アメリカ建築家フランク・ロイド・ライト)『すべての答えは偉大なる自然の中にある』(スペイン建築家アントニ・ガウディ)『風が吹けば 枯れ葉が落ちる 枯れ葉が落ちれば土が肥える。土が肥えれば果実が実る こつこつ ゆっくり 人生 フルーツ』樹木希林のナレーショ)

画像出典左:2017年6月22日人生フルーツに学ぶこれからの生き方※画像は公式サイトより引用http://assort-ad.com/945.html (閲覧2017/7/22)画像出典右:キノの映画日記http://www.ontona.com/columns/nakajima/2017/04/19 (閲覧2017/7/22)

以上です。

コメント

メンバーが選ぶ2017年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(1/2)

2017-07-11 22:57:54 | メンバーが選ぶ良かった、又は印象的な映画

メンバーからメールで頂いた2017年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品は次の通りです。作品西暦は日本公開年度です。メンバーが2017年前半に観たもので公開年度や劇場で観たかに拘っていません。TVやレンタルDVDなどを含めて選んでいます。

Aさん

 今回は3本です。 

①『沈黙―サイレンス―』(2017米国、原題:Silence、監督:マーティン・スコセッシ、原作:遠藤周作)

 江戸時代初期のキリシタン弾圧を描いた遠藤周作の原作を、巨匠マーティン・スコセッシが映画化。若い頃「タクシードライバー」で度肝を抜かれて以来スコセッシ監督のファンだったので、是非観たい映画だった。これは静かで残酷な映画だ。人はここまで信じる宗教のために己を捨てることができるのか。その真摯な姿勢に対して神はどういう答えを出してくれるのか、あるいはどのように救済してくれるのか。『沈黙』というタイトルがすべてを表している。それでは神は無力なのか。いや、神はいつもそばにいて一緒に苦しんでいたのだ、とこの映画は語っている。 

苦悩する主人公の宣教師ロドリゴを演じたアンドリュー・ガーフィールドも良かったが、死にたくないため簡単に踏み絵を踏み、棄教してしまうキチジローを演じた窪塚洋介の、強固な意志を持たないおどおどした目が良かった。海外では、日和見的な長崎奉行役のイッセー尾形の怪演が評価されたようだが、私は、最後まで意志を曲げずに波の中で十字架に架けられ没する、一農民を演じた塚本晋也にグッと来た

 残酷な拷問シーンもある。私は仏教徒だし、理解しがたい部分もあるが、米国アカデミー賞には見向きもされなかったこの映画、日本人として観る価値はあると思う。

 (画像上左は左に宣教師ロドリゴと右に塚本晋也が演ずる農民。宣教師は生きるために踏み絵を踏んでいいと話す。画像上中は踏み絵を踏まずに波が激しい海の満ち潮で溺れ殺される農民塚本晋也。画像上右は流ちょうな英語でキリシタンを捨てろと迫る長崎奉行役のイッセー尾形、手前の髪の毛は宣教師。画像下左は踏み絵を踏むキチジローの足、画像下中は踏み絵を踏まずに殺されるキチジローの家族たち。画像下右は「俺は罪を犯しました」と棄教を告白するキチジロー右と左に宣教師ロドリゴ)

 画像出典上左と下左:イオリン手記歴史という名のノンフィクションストーリーのハナシ。〜映画「沈黙 —サイレンス—」を観て。https://iorin0225.com/blog/post-2984/(閲覧2017/7/10)。画像出典上中:ロゴス・ミニストリーのブログ教会情報やその他いろいろ。福音宣教者としての「沈黙」http://www.logos-ministries.org/blog/?p=7852(閲覧2017/7/10)。画像出典上右:あいむあらいぶ【ネタバレ有】「沈黙 サイレンス」映画感想とあらすじ・伏線の徹底解説!/深い精神性と俳優たちの表現力が素晴らしい傑作http://blog.imalive7799.com/entry/Silence-201701 (閲覧2017/7/11)。画像出典下中:エキサイトニュース、この凄み!原作 遠藤周作×監督 スコセッシの映画「沈黙-サイレンス-」日本版の予告公開ttp://www.excite.co.jp/News/column_g/20161221/Japaaan_48353.html(閲覧2017/7/11)画像出典下右:映画監督に注目する映画情報サイト<チネアスタ>マーティン・スコセッシ監督最新作『沈黙-サイレンス-』日本版予告編公開!http://cineasta-i.com/2016/302(閲覧2017/7/11)

 ②『たかが世界の終わり』(2017加仏、原題:Juste la fin du monde、監督:グザヴィエ・ドラン、原作:ジャン・リュック・ラガルス)

第69回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。グザヴィエ・ドランは三年ほど前の「トム・アット・ザ・ファーム」で初めて知ったのだが、若くして監督・脚本・主演までこなす才能とイケメンぶりにも魅了された。本作では監督と脚本のみで、役者はマリオン・コティヤールなどフランス人俳優の有名どころを揃えている。

病気でもうすぐ死ぬことを家族に伝えるために12年ぶりに帰郷する若き人気作家のルイ。久々の再会を喜ぶと同時に、ほったらかしにされていた日々を恨む気持ちも抱える家族。入念に準備したコース料理を食べる間に、母、兄、妹それぞれの思いがエスカレートしていく。何も言えないルイに兄嫁役のマリオンだけが理解あるまなざしを向ける。

ルイは最後まで死ぬことを家族に言えない。そして映画はある象徴的なシーンで終わる。観方によっては盛り上がりに欠ける映画かもしれない。が、この濃密な舞台劇のような時間と空間が私は気に入った

余談。原題のjuste(英語ではjust)をこの映画では「たかが」と訳しているが原作本の邦題は「まさに」と訳している。この微妙なニュアンスの違いにも興味が持てた。それにしても、この家族の言い合いが英語だったら私は耳をふさぎたくなっただろう。フランス語って罵り合っていても、なんて耳に心地よいんだろう。(あくまで個人的感想です)

(下の画像左は死を話し出せないルイ。画像右は帰郷を歓迎する家族たちとの食事。中央にルイがいる)

  
画像出典左:天邪鬼みーすけの映画な日々『たかが世界の終わり』ttp://meesuke1010.blog.fc2.com/blog-entry-242.html(閲覧2017/7/11)画像出典右:『たかが世界の終わり』http://www.uplink.co.jp/movie/2017/48130 (閲覧2017/7/11)

③『のライオン前・後編』(2017日本、監督:大友啓史、原作:羽海野チカ)

14歳の藤井四段が破竹のデビュー29連勝をし、世はまさに将棋ブーム。それを地で行っているようなこの映画。が、主人公の17歳のプロ棋士、桐山零の運命はもっと過酷だ。幼くして両親を事故で亡くし、生きていくために父の友人の棋士に引き取られ、中学生でプロ棋士となり一人暮らしを始めるのだ。零の深い孤独と勝負の厳しさ、家族、師弟、友人・知人など、周りの人々とのつながりや愛が描かれている。孤独な魂がいかにして救われていくのか。将棋というキーワードをもとに成長していく零の姿が丁寧に描かれている

カリスマ的人気のコミックを実写映画化するにあたり、TV「龍馬伝」映画「るろうに剣心」などの大友監督はリアルにこだわったという。そして何より主人公、零を演じた神木隆之介が良い。原作コミックから抜け出したように風貌がそっくりだ。繊細な雰囲気もそのままで、この映画は彼のためのものと言っても良い。先輩棋士の佐々木蔵之介や加瀬亮も適役で、早世した実在の棋士、村山聖をモデルにした二階堂を特殊メイクで太らせた染谷翔太が演じているのがまたご愛敬だ。

ちなみにタイトルの「3月のライオン」は、3月は獅子のように荒々しくやってきて仔羊のように穏やかに終わる、という気候に関する英国のことわざから。3月が将棋の順位戦最終局月であることから、棋士がみな獅子のようになるからという意味合いもある、と将棋監修の先崎プロは解説している。

(下画像左は桐山零役の原作から抜け出したような神木隆之介。右はアニメの桐山零)

 

画像出典左:ユナイテッド・シネマ3月のライオン後編【Dining】https://canalcity.co.jp/cinema/detail/5941 (閲覧2017/7/11)画像出典右:3月のライオン アニメ&映画まとめ http://3gatsu-lion.net/3gatsu-lion-kiriyamarei/ (閲覧2017/7/11)

 

F.Mさん

今回3本です。

1『殿、利息でござる!』(2016日本、監督:中村義洋)

久しぶりに映画館で見て、前評判にたがわず、純粋にとても楽しめました❣️

歴史学者 磯田道史氏の原作を基にした前作[武士の家計簿]には、物足りなさを感じていたので、あまり期待しない様に・・・と思っていたので、嬉しかったです。実話で、こんな方達がいた事実を知れた事や、あの羽生君が、仙台藩主の役を1度は断ったが原作を読み出演にいたった経緯にも、納得でした。

何とか時間作り、本や映画を見る機会を増やしたいと改めて思いましたが、現実には、まだまだ難しいですが・・・。

(下画像左は仙台藩に大金を貸して利息で宿場の資金難を救おうと画策する造り酒屋、味噌屋、両替商などの面々。画像右はかつら直しを受けている仙台藩主役の羽生結弦。『殿、利息でござる!』は本ブログの「2016年前半の良かった映画、印象的な映画」でNさんが取り上げているので、そちらも参照ください)

画像出典左:【映画】殿、利息でござる!のファンブログhttp://eiga-tono-risoku.blog.so-net.ne.jp/ (閲覧2017/7/11)。画像出典右:羽生結弦のNGシーンも解禁!阿部サダヲ&瑛太は撮影秘話を語る 映画『殿、利息でござる!』公開直前トークイベントhttps://spice.eplus.jp/articles/53710 (閲覧2017/7/11)

2『3月のライオン 前・後編』(2017年日本、監督:大友啓史、原作:羽海野チカ)

今まさに、藤井四段の登場も有り、将棋熱が♬。公開がもう少しだけ遅かったら・・と製作者サイドならずとも、やや残念に思ったり・・❓ 私は、偶然お正月のNHKの特集で原作のアニメを見て、将棋がよく解らなくても面白く、やはり主人公は神木隆之介君以外には無いと思った1人です(笑)。対局場面でのラストシーンは、続編有りますね・・と⁉️ 楽しみに待つ事に(^_-)

(下の画像は対局中の主人公役の神木隆之介。Aさんも『3月のライオン 前・後編』を取り上げていますのでそちらも参照してください)

画像出典:映画『3月のライオン』大友啓史監督インタビュー「これはライオンたちの物語、闘っている人たちの物語」http://top.tsite.jp/entertainment/cinema/i/35187087/ (閲覧2017/7/11)

3『私だけのハッピー・エンディング』(2011米国、原題: A Little Bit of Heaven 、監督:ニコール・カッセル)

病気から死を扱ったシリアスな内容では有るが、タイトルにも有るように、ヒロインのキャラクターと相まって全編通してどことなくコミカルで明るい感じがよかったです。あんな素敵なナイトの出現は、現実には有りえないけど、そこは映画だしね。

(下の画像は、右に余命半年の宣告を受けた主人公、今までと変わりなく周囲と接しようと、無理に明るくふるまう。左の男性は担当医で、主人公を支える)

画像出典:「私だけのハッピー・エンディング」ネット画像 (閲覧2017/7/11)

以上。今年の後半も、よい映画に出会えますように。F.M.でした。

 

 S.Tさん

ベストは『この世界の片隅に』(2016日本、こうの史代(ふみよ)原作、片渕須直監督・脚本、アニメ作品)。戦時中の普通の快活で少しおっちょこちょいな少女すずの人生を描く普通に生きようとするすずに次々と苦難が直面し、普通に生きることを許さないすずは自分に正直に生きていく。原作は上中下の3巻からなる漫画。小学生の時に知り合った子供たちが大人になってすずの人生に関わる大事な人たちになるので最初の部分に注目しておいた方がいい。ストーリーが分かっても、繰り返し見ても、感動する名作と思うので感動的ポイントを述べます。もしストーリーが分かるとつまらないと思う人は映画を見た後に以下を読んでください。下の画像は原作の最初の場面。すずの家は広島の江波(えば)と言うところで海苔を作っていた。小学生のすずが、できた海苔を兄に代わって『ふたば』と言う料亭へ納めに行くときに、砂利運搬船にタダで乗せてもらい、お礼を言う場面。砂利だらけのところに正座をしてお礼を言うので、船頭が『やめえやめえ正座は』と止める。左端の3コマ目のすずは砂利で痛くて正座が崩れ、言葉が標準語でお礼を言っていたそれまでから広島弁に変わってしまう。船頭の親切にお礼を言うこの姿は、すずの人柄をよく表している。広島は川が多く船が移動の手段になっていて今でも水上タクシーがある。映画は原作通り。

画像出典:私が原作からコピー。以下モノクロは同様。

この後海苔を届ける途中で人さらいの「ばけもの」にさらわれかかり、一緒にさらわれそうになった少年と「ばけもの」のかごの中で会う。画像下はすずが機転を聞かすと「ばけもの」は寝てしまい、かごから二人が逃げる場面。少年は「いくらばめものでも晩飯抜きは気の毒なけえの」とキャラメルを残していく、少年のやさしさが出る。すずは無事に『ふたば』へ海苔を届けることができた。この「ばけもの」は何だろう。この映画に出てくる唯一の不思議な存在。

答えは原作下巻の「鬼チャン冒険記③」で軍隊で南方に行ったときに兄が「ばけもの」に変身することから分かる。すずは兄が怖いので鬼ちゃんと呼んでいた。兄が風邪をひき、将来の夫になるこの少年と会わせてくれたばけもの」は幸せな偶然を作ってくれるすず18歳の時、大きくなったこの少年がすずに結婚を申し込み広島から電車で1時間くらいの呉に嫁ぐことになる。

画像下はすずが小学生の時、いじめっ子だった同級生が、兄が海で死んで絵が描けない状態だったので、代わりに海の絵を描いてあげている。すずの手が画面にある。海の白波が、うさぎが跳ねているようなっている大荒れの時に兄が死んだ。同級生はこの絵でクラスの代表作品になってしまう。すずの両親は「この子は海苔スキと絵しかできん子」という。

下の画像は大きくなり海軍に入った同級生が最後の出撃前にすずに会いに来た場面。すずの小学生時代の同級生とのことで夫たちは歓迎する。セーラー服の同級生は一日中すずのそばにいて家事仕事をするすずを見ている。左端のコマはそれを見ている夫。

すずの夫は、この後二度と会えないかもしれないからと二人だけの時間を作った。

同級生水原哲は以前南方に出撃した時、船に鳥が飛んできて羽を落としていったと、すずに渡すと羽ペンにした。下画像は別れの場面。哲が忘れた手帳を渡す。その手帳には絵と文字が羽ペンで書かれている。

下の画像左は小学生の時の話。ある日天井に子供が潜んでいて、スイカの食べかすを食べに降りてくる場面。すずはこの子に食べていないスイカを上げようと取りに行っている間に居なくなる。家族は天井にそんな子はいないという。

その子は大きくなり呉の遊郭で働いていた白木リン。地面にスイカの絵を描いていたすずと友達になる。桜の木に一緒に登った時の様子が右画像場面。左にすす、右にリンがいる。リンは貧しく、小学校に少ししか行けずカタカナ以外は読み書きができない。

画像出典右:http://noaidea.me/コトリンゴ-この世界の片隅にオリジナルサウンドトラック.html (閲覧2017/7/7)

出征した鬼ちゃんが遺骨箱の中の石ころで返ってくる。幼い義理の姉の子は爆弾ですずの右手と共に吹き飛ばされて死亡。次々と悲しい出来事が起き、画像下は何があっても泣かなかったすずが涙を流す。右手がなくもう絵も描けない。

画像出典左:マンバ通信、アニメーション版「この世界の片隅に」を捉え直す(3)細馬宏通 https://magazine.manba.co.jp/2016/12/14/hosoma-konosekai03/ (閲覧2017/7/7)

下の画像は終盤で夫の周作と話す場面。「この世界の片隅にうちを見つけてくれてありがとう」と言う。この場面に最初に出てきた「ばけもの」が少し姿を見せる。

この後の最後の場面で、少し希望が見える、ほっとさせてくれる展開が用意されている。これは見てのお楽しみにしておきます。

原作と映画の違いはほとんどないが、気になる人はウィキペディア『この世界の片隅に (映画)』にあるのでそれを見てください。

私は仕事の関係で広島の江波近くに10年ほど住み、そこから呉へも何回も行ったので、江波から呉に嫁いでいったすずがとても身近に感じる映画でした。呉は戦艦大和を作ったドッグが今も残り、旧軍関係跡が海上自衛隊呉地方総監部(総監部は全国に5つある、防衛大臣直轄)になっており、総監部の自衛隊関係者と話す機会があったことも映画が身近に感じた理由かもしれません。この映画は太平洋戦争前後の庶民を描いているが、戦争のことを抜きにしても私には、とても感動的作品でした。

 2番目は『超高速!!参勤交代』(2014日本)と続編『超高速!参勤交代 リターンズ』(2016日本、監督:本木克英)

英雄のような強い人は出てこないが、それぞれの個性で、悪事に立ち向かう。残虐場面はなく、映画はこれでなくちゃと思う「痛快」娯楽映画です。ストーリー:飢饉で貧乏になった藩に、江戸の老中が、金が取れるのを隠していると勘違いし、金山目当てにその藩の乗っ取りを企てる。短期日の無理な参勤を命じ、期日までに江戸城に来ないことを理由にその藩を潰そうとする。画像下左は参勤の一行を老中が画策した忍者集団が襲う場面。続編リターンズのストーリー:何とか期日までに参勤することができ、安心したのも、つかの間。老中が次の手を打ってくる。一行が藩に帰る途中に、老中が画策した謀略の農民一揆が起こり、一揆を収めるためとして老中の息がかかった柳生一族に城が乗っ取られてしまう。急いで帰らなければならない。下画像右は、参勤予算を使い果たし、安く帰る工夫をして、大至急で帰る場面。城に戻っても入れず、幕府の藩討伐隊もやってくる。さあどうなるか。後は見てのお楽しみ。深田恭子が遊女ですがほのぼのとした役で出ています。リターンズの方が前作より味わい深いように思います。

画像出典左:映画 【超高速!参勤交代】 を見ましたhttp://junsky07.blog89.fc2.com/blog-entry-3488.html?sp (閲覧2017/7/8)。画像出典右:『超高速!参勤交代 リターンズ』ロケ地を紹介―過酷な移動はまさに参勤交代!http://topics.smt.docomo.ne.jp/article/cinema/entertainment/cinema-51987?return=feature_train2014_news(閲覧2017/7/8)

3番目は『オケ老人!』(2016日本、監督:細川徹)

高齢者と若い人が一体となった楽しさが浮かび上がってくる。題名は「老人のオーケストラ」と「ボケ老人」を合わせたと思う。ストーリー:主人公の高校教師の小山(杏)は憧れのレベルの高い「梅が岡フィルハーモニー」に入団申し込もうとするが、間違えて「梅が岡交響楽団」に入ってしまう。そこは老人ばかり、若い時は腕が良かったが今はただ音楽が好きと言うだけの集団。「フィルハーモニー」に馬鹿にされている。下画像左からオーボエ担当藤田弓子、ベースの小松政夫、フルートの茅島成美、バイオリンをやりたかったが指揮をすることになってしまった杏。腕前よりも音楽を愛する心が大事と言う名指揮者が「交響楽団」を支援し、若い人の参加もあり、演奏会を開けるまでになる。何か横浜映画サークルを見ているような気にさせる

 

 画像出典いずれも:INTERFILM ONLINEオケ老人!http://www.interfilm.co.jp/Detail/17/im17_0853/im17_0853.html (閲覧2017/7/9)

 メンバーが選ぶ2017年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(2/2)へ続く。

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横浜市旭区ボランティア自主上映会「あさひ名画座」の『若い人』を7月2日に観てきました

2017-07-03 11:01:57 | メンバーの投稿

 

若い人』(1962年日本。原作は石坂洋次郎の出世作):吉永小百合さんが影はあるが可愛い女子高生、清楚ですごく綺麗な浅丘ルリ子さん、若々しい石原裕次郎さんが印象的でした。(下の画像は女子高生の吉永小百合)

(下の画像は中央に和服姿のスミ子先生役の浅丘ルリ子)

(下の画像は教室での新人教師役の石原裕次郎、右に吉永がいる。)

画像出典上記3点とも:夜ごとの美女。吉永小百合「若い人」(1962)…(プロローグ)http://sleepyluna.exblog.jp/10353456/ (閲覧2017/7/3)

上映後の座談会:サンハート所蔵のキネマ旬報、個人提供の裕次郎さんのポスター集、写真集そして今後上映予定のチラシ集などが閲覧できるように用意されました。

裕次郎さんの話が中心でした。そして、これからどんな上映作品を望むかの意見が交わされました。会場のお客さんは自分より年配の方が大部分で満席になりました。

次回上映作品

次回は年一回の子供向けアニメ『ソング・オブ・ザ・シー』になります。そしてまだ予定ですが11月5日『南極料理人』1月頃には『雨に歌えば』を考えているそうです。

以上、レポートはMでした。

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相鉄線二俣川駅サンハートホールでの演劇ライブ2017年7月17日に開演のお知らせ

2017-07-03 09:18:22 | メンバーの投稿

会員が参加しているサンハート演劇ライブが7月17日に下記パンフレットの内容で行われますので、都合が良い方、興味がある方がおりましたら、足を運んでみてください。

映画に直接関係がありませんが、本ブログは『企業の宣伝でないこと。会員が参加する無料の演劇公演などの場合は、会員間の交流を目的として公演日時などをブログに掲載することができる』としています。

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