横浜映画サークル

サークルメンバーの交流ブログです。

メンバーの鑑賞感想や映画情報など気軽に記述しています。

メンバーが選ぶ昨年(2014年)後半に観た映画で良かった、又は印象的な作品

2015-01-13 13:01:21 | メンバーが選ぶ良かった、又は印象的な映画

メンバーからメールで頂いた昨年(2014年)後半に観た映画で良かった、又は印象的な作品は次の通りです。作品西暦は日本公開年度です。メンバーが昨年(2014年)後半に観たもので公開年度や劇場で観たかに拘っていません。TVやレンタルDVDを含めて選んでいます。

Uさん

昨年後半のベスト映画をお知らせします。       

一位は『インターステラー』(原題: Interstellar、2014年米国・英国)です。絶滅に瀕している近未来の地球から、居住可能な新惑星を探して、木星にできたワームホールを通って別の天体にいくストーリーです。キューブリックの2001年とかなり重なるところがありますが、親子、人類 、地球の生命の継続の必要性なども考えさせられ、一歩進めた感じの映画でした。映像も美しく、地球型惑星の設定もうまく、三時間があっと言う間でした。ラストの時空を越えたメッセージを父親が娘に届けるところはやはり2001年と似たシーンでしたが、自然に受け入れられました。

(下の左画像は、ワームホールを抜けて、地球型惑星へ向かうところ。右はブラックホール。ブラックホールの最新理論での映像化や時間が短くなったり長くなったりする現象など、宇宙好きな人にはたまらない。)

 

 画像出典:『インターステラー』公式サイト

二位は『100歳の華麗なる冒険(原題:Hundraaringen som klev ut genom fonstret och forsvann:原題の直訳:窓から逃げ出した100歳の老人。2014年、スウェーデン)です。100歳の誕生日に老人ホームから抜け出した老人の冒険を、若いときの冒険とダブらせながら、ストーリー展開していきます。世界中の大事件に関係していたと言うのは荒唐無稽な話ですが、単純に楽しく見られる映画でした。ウェーデンではアナ雪を越える興業成績だったそうです。

(下の画像は、老人ホームの窓から逃げ出す場面。ここから冒険が始まる。)

 

画像出典左:ブログ、映画の時間http://www.jorudan.co.jp/eki/movie/cinema/26943.html (2015/1/12閲覧) 画像出典右:ブログ:Mikikihttp://mikiki.tokyo.jp/articles/-/2805 (2015/1/12閲覧)

 三件目はリバイバルですが、正月テレビで観た『グリーンマイル』(原題:The Green Mile、2000年米国)です。新旧合わせるとこれが一位です。15年前に映画館で観た時には、涙と感動でしばらく席を立てませんでした。今回も泣いてしまいました。場面のほとんどが刑務所内ですが、美しいストーリーだと思います。冤罪で処刑される主人公が、これで楽になれると言う言葉は、たいへん重く残りました。

 (下の画像中央は殺人罪のコーフィ、大男だが純粋な心を持つ。両側に看守がいる。看守はコーフィが無実であることを確信する。原作はスティーヴン・キング。ホラーや怪奇物ではないが、スティーヴン・キングらしさがある。)

 画像出典:ブログ、ヤマトノオト http://yamato-note.com/?p=704 (2015/1/12閲覧)

Nさん

後半で印象に残った映画は特出して良かった一本だけ挙げます。DVD鑑賞の『最強のふたり』(原題:Intouchables、2011年仏)です。

主人公の二人は大金持ちの身障者とスラム出身の介助者の関係です。その二人が互いに相手を認めあう有り様が素晴らしかったです。

笑える雰囲気もあり、フランスの貧困や無意識な差別も織り込まれ、単に泣けて感動する作品ではありませんでした。

(下の画像左は、障害のある富豪を介護人となった貧困層の移民が押す。)

画像出典:「最強のふたり」公式サイトhttp://saikyo-2.gaga.ne.jp/intro/(2015/1/13閲覧)

Kさん

Blue Eyes‐in HARBOR TALE』(2014年日本) 舞台は明らかに横浜とおもわれる港街「Y」。永い時を経た建物からとびだしたのが1個の赤レンガ。その頭の角が少し欠けているレンガが主人公です。ある日130年間生きてきたビスクドールと出会い、彼女の持ち主からの脱出に手を貸すことになります。レンガ君の愛らしさ、幼い顔立ちなのに人生に疲れたビスクドール。ストーリーよりそれぞれの場面が印象にのこります。公式サイトによると、コマ撮りアニメーション風景をデジタルワークで組み合わせたということで、奥行きの感じられる画面だからでしょうか。観にいった当日は、トークもあり、ビスクドール役の声の河村万梨阿さんが、伊藤監督から「30周年おめでとうございます!」と言われていました。河村さんは30代にしか見えなかったので、一体何歳で仕事を始めたのだろうと不思議です。

(下の左画像は中華鍋?に乗る主人公のレンガ君。右は青い目のビスクドールがレンガ君と手を繋いでいる。)
 

画像出典両方とも:Tampen.jp http://tampen.jp/article/246 (2015/01/13 閲覧)

Fさん

なかなか忙しく、やはり映画館では去年は結局1本も見られませんでした(≧∇≦)

テレビで見つけて、録画して見たたくさんの中からの[お気に入り]を3本選んだので、みなさんのとは全く違う感じだと思いますが、それも有りかと思いますので、お知らせ致します。
①『 三十四丁目の奇蹟 』(原題:Miracle on 34th Street、1947年米国)  
クリスマス特集で見つけました。
サンタクロースが実在したかどうか?にまつわるお話なのですが、
とても面白く、70年近く前に作られたとは全く思えず、最後がまたおしゃれな結末で、ほのぼのとして、映画のよさを実感しました(≧∇≦)

是非みなさんにも、特にラストがどうなったかを見て欲しい作品に♬

(下の画像は妄想壁の精神障害と見られた自称サンタ〔エドマンド・グウェン〕と仮装パレードの人事係の娘〔ナタリーウッド〕が話している場面。4回リメイクされた原点作。カラー版がある。アカデミー賞の脚色賞、原案賞、助演男優賞(サンタ役のエドマンド・グウェン)作品賞ノミネート。ゴールデングローブ賞脚本賞、助演男優賞)

画像出典:愛すべき映画たちhttp://micchii.blog4.fc2.com/blog-entry-99.html (2015/1/9閲覧)

② 『育子からの手紙』(2010年日本)      

これまで見た闘病にまつわる映画の中での、ベストワンに。
若い主人公の育子さんは、残念ながら亡くなってしまうのですが、(重いテーマにもかかわらず)見終わった後、不思議と爽やかな気持ちになり、また見たいと思いました。
(主婦が体験した実話。主婦が持病で入院。隣のベッドに、中学生13歳の骨肉腫の女の子がいた。原作:副島喜美子「育子からの手紙〜15歳、ガンと闘った日々」(筑摩書房刊)。下の写真は主婦が隣のベッドの育子と知り合いになる場面)
 

画像出典:シネマトゥデイ、(C) 映画「育子からの手紙」製作委員会http://www.cinematoday.jp/movie/T0008523 (2015/1/9閲覧)

③ 『初恋のきた道』(原題:我的父親母親、直訳:私の父と母、2000年中国)

ずーっと見たかったのですが、なかなかチャンスが無く、テレビでこの放送を見つけた時には、とても嬉しかった作品です。
とてもシンプルなお話なのですが(見た方はご存知の様に)私達にも、こんな時が確かにあった⁉️と
いつまでも、忘れたくない気持ちを思い出させてもらいました。

(息子が母の思い出話としてストーリーが展開する。下の写真左は18歳の少女(母)と都会から来た教師。文盲の少女は、手作りの料理にその思いを込める。2000年ベルリン映画祭銀熊賞。『紅いコーリャン』など農村映画が多い張芸謀(チャン・イーモウ)監督作品。写真右は主人公の少女の章子怡(チャン・ツィイー)、デビュー作。)

 

画像左出典:タコの映写室 http://takomovie.blog.fc2.com/blog-entry-429.html (2015/1/9閲覧)

画像右出典:好きな映画リスト独断50 ちょっと古いやつ・・http://www.iesu.co.jp/ghs/weblog/article/20131005140348.html (2015/1/9閲覧)

Aさん

先ずは美しき天才、グザヴィエ・ドランの『トム・アット・ザ・ファーム』(原題は同意のフランス語でTom à la ferme、2014年カナダ・仏)。フランス語圏カナダのモントリオールで子役をしていたドランは十代から監督・脚本デビューし、現在20代半ばにして既にカンヌなど各映画祭の常連となっている。この映画はベネチア映画祭において国際映画批評家連盟賞を受賞している。自身はゲイをカミングアウト。

亡くなった友人の葬式のために訪れた農場。そこでドラン演じるトムは友人の粗暴な兄と、その兄を精神的に支配している母に会い、農場を手伝うことを余儀なくされる。逃げ出そうと思えば逃げ出せそうなのに何故?という思いが続くなか、映画は静かにサイコ・サスペンスの様相を深めていく。冒頭から抑えた色調の映像と音楽により独特の世界観に引きずり込まれる。兄と踊る官能的なタンゴ、死んだ牛の映像、粗暴な兄のセーターに書かれていたUSAの文字など、象徴的とも取れるシーンを織り交ぜながら、非日常に陥ってしまったトムの心象風景を丁寧に描いていく。観終わった後にも、じわじわとした怖さが残る作品。

「この監督の作品をすべて観たい」と思えたのは久し振りだ。カンヌ映画祭で審査員賞を受賞し今年日本公開の新作「Mommy」も是非観たい。

(下の画像は主人公トム役のグザヴィエ・ドラン。ドランは監督・脚本・編集・衣装をこなしている。)

画像出典:© 2013 - 8290849 Canada INC. (une filiale de MIFILIFIMS Inc.) MK2 FILMS / ARTE France Cinéma http://www.uplink.co.jp/tom/ (2015/1/13閲覧)

次はアキ・カウリスマキ監督の『ル・アーヴルの靴みがき』(原題:Le Havre、2012年フィンランド、仏、独 )。ブルーレイで鑑賞。フランスのル・アーヴルで靴みがきをする男を中心としたヒューマン作品。題名を見た時はもっと暗い内容かと思っていたが、良い意味で裏切られた作品。あまり感情を表に表わさない登場人物たちが醸し出す世界は実にホットでハートフル。そこに移民問題などもからんでくる。設定は全然違うが、ちょっと小津安二郎を思い出した。

(下の画像左は横柄な客に唖然とする主人公、手に靴磨きの道具を持っている中央の人。画像右はアフリカからの移民の人たち、移送コンテナの中。中央の黒人少年を主人公が助けることになる。)

 

次はブライアン・デ・パルマ監督の『スカー・フェイス』(原題:Scarface、1984年米国)。DVDで鑑賞。キューバからやってきた男の成功と挫折を描いた1983年のマフィア映画だが、あらためてアル・パチーノの魅力に気づかされた。一人の男を演じきるということの覚悟と迫力に気圧される。ラストシーンは何かが憑依したような圧巻の演技。同時に観たシドニー・ルメット&アル・パチーノの不屈の警官『セルピコ』もかなり良かった。

(下の画像は、キューバ難民アル・パチーノがコカイン密輸で地域の顔役にのし上がった場面。顔の左に傷(スカー)がある。)

画像出典:音楽の迷宮http://blogs.yahoo.co.jp/aquamulsa/10202181.html (2015/1/13閲覧)

S.Tさん

1、『紙の月』(2014年日本)良い映画と言う意味ではなく、印象的な映画として。

「紙の月」は英語にすると「Paper Moon」だがプログラムには「Pale Moon」と印が押されている。「青ざめた月」となり、意味が変わる。たぶん米国映画「ペーパームーン(原題:Paper Moon)」の著作権で使えなかったのだろうと推測する。

1973年製作米国映画「ペーパームーン」は10歳のテータム・オニールと父親ライアン・オニールの詐欺師の話。そのテーマ曲の歌詞を理解すると、映画「紙の月」が一層深く理解できると思う。下の写真は、映画『ペーパームーン』のテーマ曲「It is only a paper moon」のレコードジャケット。写真のように三日月に座るポーズは1900年代から米国で人気がある。映画「ペーパームーン」の中でもライアン親子のこの場面がある。家族や友人や恋人との楽しい時期をこのポーズで写真に残すのが流行した。

画像出典:ブログ、いいさhttp://tora3hime.ti-da.net/e3249907.html (2015/1/4閲覧)

テーマ曲「It is only a paper moon」はリズミカルで私は今でも鼻歌で出てくる。歌詞の内容は、(It is only a paper moon)「単に紙でできた月に過ぎない」(The world’s a temporary parking place.)「人生はいつも一時駐車場にいるようなもの、すぐにそこを離れなければならない。幸せは続かない」(以下原語省略)「だけど私にはその一時が大事なものなの」「紙でできた月に乗って写真を撮ったこの時が大切なの」『ペーパームーンの時』「紙でできている月だけど私が信じれば、それは見せかけのものでない本物の月と変わらないわ」と言う意味に私は歌詞を解釈した。歌詞の直訳だけではこのようにならないが、言葉の裏を汲み取るとこうなると思う。歌詞と直訳はブログMAGICTRAIN MusicBlog、http://www.magictrain.biz/wp/?p=1318(2015/1/5閲覧)にある。

映画「紙の月」では主人公梅澤(宮沢りえ)が年下の大学生と過ごした時間は映画「ペーパームーン」の「人生の一時の駐車場」「紙でできた月に乗って写真を撮った時」「紙でできた偽物の月だけど大切な時」『ペーパームーンの時』に当たる。梅澤(宮沢りえ)のように銀行員の女性が男性に貢いだ実際の事件がある。

下の写真の左は「滋賀銀行9億円横領事件1973年」の滋賀銀行山科支店の行員・奥村彰子(当時42歳)。奥村は6年間で9億円の金を着服、ほとんどを10歳年下の男性に貢いだ。年下に貢ぐのは映画「紙の月」の梅澤に似ている。写真中央は「三和銀行オンライン詐欺事件1981年」の三和銀行大阪茨木支店の伊藤素子(当時32歳)。伊藤は当時35歳の男性のために1.8億円を架空入金で入手し貢ぐとともに、マニラへ逃亡した。海外へ逃亡するのは映画「紙の月」の梅澤と似ている。写真右は「足利銀行詐欺横領事件1975年」の足利銀行栃木支店の大竹章子(当時23歳)。大竹は架空の預金証書を使って2.1億円を引き出し、当時25歳の男性に貢いだ。預金証書をねつ造するのは映画「紙の月」に似ている。映画「紙の月」はこの3事件をほぼミックスした内容になっている。3事件の女性にとっては男性と過ごした時間は、たとえ騙されたものであっても、「紙でできた偽物の月だけど大切な時」『ペーパームーンの時』になっているのではないかと思う。

横領事件のような経済犯罪の多くはこの『ペーパームーンの時』に似た心理状況のために罪を犯すのかもしれない。

  

画像出典:日本で起こった3大銀行横領事件【男に貢ぐ女たち】http://matome.naver.jp/odai/2139183944705254001 (2015/1/3閲覧)

映画を見ただけではこの題名「紙の月」の意味が分からない。プログラムにも題名の説明がない。原作に書いてあるのかもしれないが、原作者角田光代さんに、「紙の月」と言う題名の意味を教えていただければと思う。きっと私がここで述べた内容でいいと思う。

『先日映サの他の会員と話した時に異なる見解でしたので、紹介しておきます。「紙の月」の「紙」は紙幣のことで、「月」は憧れの象徴としているのではないかと言うもの。「紙の月」は「月」のように手が届かない「お金」を意味している。「お金」を何とか手にいれたいとの思いを「紙の月」(手に入らない憧れ)と表現している、というものです。無理に「お金」を手に入れようとすれば、堕落が待っている。私はこの見解も、的を射ているように思えるので追記しておきます。こう理解すると、「紙の月」の英語「Pale Moon」(青ざめた月)は、「月」を擬人化して、「お金」で堕落していく人を月が見て、月のぞっとしている様子を、青ざめた月とすると、理解できる。』(2015/4/5追記)

誰も傷つけず、銀行から金を奪うので、罪悪感が少ない。「金持ちから金を奪って、金に困っている人が使うのがなぜ悪い」という、江戸時代の義賊(金持ちから金を盗み、貧乏人に配る)のような痛快さが若干残る作品です。

映画「紙の月」では梅澤(宮沢りえ)が爽快に自転車で疾走する場面に長い時間を取っている。下の写真左は自転車で振り返る梅澤。金を横領しながら客周りをしている時だが、さわやかに疾走している。自転車の疾走中に「It is only a paper moon.」をバックミュージックで流してほしかった。右は終盤の横領が発覚して窓を割って銀行から逃げ、疾走する場面、髪がたなびいている梅澤、何かさわやかさがある。また、別のシーンで、紙で出来た三日月が崩れていく場面がある。これらの場面でもこの曲を流してほしかった。全体に暗い映画だが、この曲の明るいリズムでバランスが良くなるのではないかと思う。

 

画像出典左:プログラムから筆者がコピー 画像右:CinemaCafe.net

http://www.cinemacafe.net/article/2014/11/18/27418.html (2015/1/6閲覧)

映画「紙の月」では1973年頃のロックバンドThe Velvet Undergroundの曲「Femme Fatale」(邦題:宿命の女)を使っているが、「Femme Fatale」の歌詞はそのままでは映画「紙の月」の内容とは合わないと思う。

梅澤役の宮沢りえについて。

一時宮沢りえが激ヤセして、自殺しなければいいが、と思ったことがあるが、今の宮沢りえを見ていると自分の人生の中に俳優業のしっかりした位置を見つけ出したようで、ほっとしている。結婚・離婚など苦労をして、いい俳優になった。宮沢りえは「たそがれ清兵衛」で俳優業を自分の人生を支えるものにしたのではないかと思う。下の写真は山田洋次監督「たそがれ清兵衛」2002年公開の宮沢りえ。映画「僕たちの7日間戦争」のころの宮沢りえとは別人のようだ。

画像出典:黒猫幻燈舎http://gentosya.blog74.fc2.com/blog-entry-283.html (2015/1/6閲覧)

2、『遥かなる山の呼び声』(1980年日本)

健さんの追悼番組で見た。下の三枚の写真は、私が最も感動した終盤の場面。田島(高倉健)が傷害致死の刑が確定し、網走刑務所へ護送される列車の中。護送される田島を虻田(あぶた、ハナ肇)が見つける。虻田に同行した民子(倍賞千恵子)は護送員がいるので田島に話しかけられない。虻田と民子は向かいのボックス席に座り、虻田が大声で田島に聞こえるように民子が苦労しているくらしの様子や、知り合いで網走刑務所へ行く人が出所するまで民子は待っている、と話す。この話を聞いて涙を流す田島が一番上の写真。健さんいいね!2番目の写真は、世間話のように大声で田島に聞こえるように話す虻田。その向いに民子がいる。その下の写真は、虻田の話を聞いている民子。この後、民子は涙を流している田島に、「ハンカチを渡していいですか」と護送員に聞き、いいとのことで、ハンカチを渡すと、それで田島は涙をぬぐう。このハンカチは黄色い色をしている。

『遥かなる山の呼び声』の感動は、文章で解説することが出来ない深いものがある。ストーリーが分かっていても、しばらく時がたつとまた見て感動する。とても好きな感動名作です。

画像出典:ブログ、FC2http://fumiyatag.blog.fc2.com/blog-category-23.html (2015/1/3閲覧)

3、『キューポラのある街』(1962年日本)。

これを昔見てからずいぶん経つ。下の写真は吉永小百合が演ずる石黒純、隣に川口の鋳物工場で働く塚本(浜田光夫)、その後ろに見えるクレーンの鉄骨は川口の工場。貧乏な境遇の中でそれぞれが自分の道を歩んでいく感動的な名作。私自身もこの映画でずいぶん励まされた。先日スカパーの日本映画専門チャンネルでの、吉永小百合への軽部真一のインタビューで「これまでの映画で一番心に残るのは」の質問に吉永は「キューポラのある街」と答え、「今とは時代の違いはあるが、今でも輝きを失っていない素晴らしい映画です。これからもずっと見続けられる名作と思います。私の大好きな作品」という話をしていた。横浜映画サークルは昔「キューポラのある街」を自主上映していたが、今回再び見て、これを自主上映したことが誇りに思える作品です。

画像出典:ブログ、遊星王子の青春歌謡つれづれhttp://blog.livedoor.jp/yousayplanet/archives/5000139.html (2015/1/6閲覧)

Mさん

1、『ジーザーズ・クライスト・スーパースター』(原題:Jesus Christ Superstar、1973年)

DVDを以前から探し求めていた作品です。公開時、大変感動し、LPレコードを購入し、聞き惚れていました。数十年DVDの購入を希望していましたがなかなかDVD化なりませんでした。漸く、今年の春に発売されることになった模様。早速、ブルーレイ(BD)版を購入。やっと夢(?)が叶いました。

(下の画像はキリストの聖地イスラエルで撮影されたノーマン・ジェイソン監督テッド・ニーリー主演BD版。ネットに良い画像がないのでBDジャケット。同名で現代のニューヨークを舞台にした2000年のDVDがある。)

 

2、 『蜩ノ記』(2014年日本)

自宅近くの映画館で鑑賞してきました。この劇場、再三、試写会の申し込みをしていたのですがやっと当選での鑑賞です。淡々とストーリーは続き、特に奇抜なシーンはありませんでした。特に興味深かったことは武士言葉が忠実と思いますが別に理解しにくいところはありませんでした。テレビから時代劇が少なくなった反面、映画での作品は増え続けているようで期待しています。

(下の映像は、不義密通の疑いから10年後の切腹を命じられ、10年後に切腹に向かう場面。映画では、この10年間の生活と切腹が命じられるに至る真の事情が明らかになっていく。)

画像出典:http://movies.yahoo.co. 蜩の記

3、『砂の器』(1974年日本)

「第二回新・午前10時の映画祭」で鑑賞しました。もう40年前の作品になりますが色あせませんね。しかし、残念なことに故人に多いこと。公開当時も数回鑑賞したし、音楽に感動し、レコードまで購入していました。もう、涙は流さないと思いながら鑑賞していたのですが当時と同じシーンでウルウル。親子の放浪シーンと音楽にまたもや、やられました。良い作品は色あせないものですね

(下の画像左:父がハンセン氏病になり、妻は逃げ、石川県の村からは追い出され、7歳の子供とともに南へ向かう2人。右側は日本海。当時ハンセン氏病に誤解があり、本人だけでなく家族にも激しい排除が行われていた。

画像中央:島根県の善良な駐在所巡査(緒形拳)に2人は助けられ、父(加藤嘉)がハンセン氏病の施設へ入るときに、子供と分かれるのを嫌がる場面。

画像右:子供は駐在所を逃げ出し、大阪に住込み、戦争の空襲で街中が焼失した時に、名前を変え、戸籍を作り、別人となって生きて、音楽家となって成功している場面。ピアノを弾いているのが大きくなった子供(加藤剛)。

ハンセン氏病を取り巻く過酷な人生が、殺人事件に至る背景となって推理サスペンス映画は展開する。)

画像左出典:第2回新・午前十時の映画祭、http://asa10.eiga.com/2014/cinema/422.html(2015/1/15閲覧)

画像中央出典:ブログ、ゆらゆら草 http://yurayuragusa.blog.fc2.com/blog-entry-46.html(2015/1/15閲覧)

画像右出典:LE CERCLE ROUGE BLOG http://melville.blog.shinobi.jp(2015/1/15閲覧)

E.Hさん

私事都合で昨年はTV、DVDを含め全く見ていないので、機会があれば見たいと思っている映画をあげます。 安藤桃子監督の『0.5ミリ』(2014年日本)です。

(下の画像は介護ホームの茂ちゃん〔坂田利夫〕と主人公サワちゃん〔安藤桃子監督の妹、安藤サクラ〕。サワちゃんは、宿無し、職なし、貯金なしで、介護ホームへ「押しかけホームヘルパー」となり、ホームのいろいろな人と交流が始まる。)

 

画像出典:dia STANDARD©2013 ZERO PICTURES / REALPRODUCTS http://www.diastandard.com/journal/201411topic03momokoando/ (2015/1/17閲覧)

以上、まとめはテッシー。

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