横浜映画サークル

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映画『凶悪』残虐性シリーズ(その4-12)北九州監禁殺人(6/6)サイコサイクル

2016-06-11 18:42:46 | 映画凶悪・戦争のサイコパス残虐性シリーズ

(その4-11)の北九州監禁殺人(5/5)の続き。

(ⅱ)健常者のサイコパス化移行期間の特徴と絶望の関係

まんじゅうの皮となった犠牲者のサイコパス化の期間を調べた。真白化期間=真白、疑似サイコパス前期=前期、疑似サイコパス後期=後期とする。結論は次の4点。 

①最短の真白への移行期間:1ヶ月もたたずに、おそらく監禁状態で虐待されると1週間もあれば真白に至る。 

②最長の真白の経過期間:自分だけが虐待され、他者を虐待することを強制されること(サイコパス強弁)が無ければ、いつまでも真白のまま。 

前期後期へのそれぞれの移行/経過期間:サイコパス強弁で他者虐待を強制されると1週間もあれば移行する。次のレベルのサイコパス強弁が無ければ、いつまでもその疑似サイコパスレベルのまま。 

④「絶望」で移行を捉えた場合真白前期後期の3段階の移行の間には「絶望」がある。次のレベル段階の「絶望」に直面すると同時に移行が始まり、「絶望」が1週間も続けば完全に移行する。次の段階への「絶望」が無ければ、その前の「絶望」段階を維持する。 

以下調べた内容。 

純子は松永と知り合い真白5年前期状態を10年経過した後に緒方誉を「自主的」に殺害、死体処理しており、後期に入った。その後6人の殺害に係り後期のまま1年を過ごす。その後逮捕まで約3.経過したが、逮捕直前に沙織を殺害しようとしているので、逮捕までの合計4.5年を後期のまま維持したと考えられる。 

主也は松永に知り合って約10ヶ月で父誉の殺害を正座で見ており真白、その2か月後に静美を松永に言われるままに殺害しサイコパス前期になり、その20日後には松永が不在の状態で妻恵理子を殺害するサイコパス後期に入った。 

緒方誉は松永と知り合って約10ヶ月で、真白状態で虐待死した。 

精神病院へ入った証言者は松永に知り合って監禁され3ヶ月で自分の子供を虐待する前期になった。前期になっても後期になる前に逃亡を試みる犠牲者がいる。この証言者と純子は後期の前の2段階目の逃亡をした。純子は捕まり後期へ移行した。証言者は逃げ切り呪縛解放へ向かったが自分の子供を虐待したため精神的なダメージが大きく精神病院へ入った。各犠牲者のサイコパス化移行時期又は経過期間を下記表にまとめた。

犠牲者

サイコパス化移行又は経過の期間

純子

松永に知り合って真白5年経過

前期10年経過

後期1年経過

主也

 

3人とも、松永に知り合って約10ヶ月真白(目前で誉殺害見る)

2ヶ月前期移行 (静美殺害)

20日後期移行(恵理子殺害) その2か月後殺害された

恵理子

前期移行後20日で殺害された

静美

真白移行後2か月で殺害された。

12ヶ月で母静美殺害を見て真白

真白移行後4ヶ月と20日前期(優貴殺害)移行

沙織

父と監禁され1か月もたたず通電で真白

1年で父の死体解体処理で前期。以後前期のまま維持

おそらく1ヶ月もたたず真白

松永に知り合って10ヶ月真白のまま殺害された

証言者

おそらく1ヶ月もたたずに真白

松永に知り合って3ヶ月前期移行(子供を虐待)

(ⅲ)サイコパスの逆転欲求満足にはサイクル(サイコパスサイクル)がある 

松永は徐々に残虐性が増し、殺人ではそのピッチが徐々に短くなる。麻薬患者が徐々に使用頻度を上げ、より強い薬を求めるのと似ている。6ヶ月で6人を虐殺し、逆転欲求満足のピークを過ぎると、松永は逆転欲求減衰期に入り、残虐行為が見られなくなる。松永の逆転欲求はおよそ以下のようなサイコパスサイクルを形成している。 

サイコ初期:24歳まで懐柔(仮面)と豹変(悪魔化)を繰り返す。激しい暴力であるが、監禁部屋や通電はまだ使用していない。 

サイコ虐待期:25~32歳7年豹変(悪魔化)が恒常化してくる。ワールド社3階事務所に防音壁の「電気部屋」と通電を使い、本格的な虐待の期間。 

サイコ満足期:33~37歳4年:松永が逆転欲求の高度な満足を得ている時期、最も残な時期。満足(悪魔)期。虎谷の監禁虐待に始まり第1~第7の殺人までがこの間。この間に殺人のピッチが徐々に短なっている。1年10か月2か月20日。主也の殺害に2か月を要したが、その後再び40日20日と殺人のピッチが短くなっている。 

サイコ停滞期:38歳頃1年程度:満足期にドーパミンが脳内に常に充満しているようになり、それ以上逆転快を得られなくなったために、残虐行為を急激に求めなくなったと考えられる。逆転欲求減衰期。麻薬患者が麻薬を打ちすぎて精神異常をきたし、幻覚を見るように、松永もこの間に幻覚を見たかもしれない。 

サイコ再初期:39~40歳頃2年程度再び懐柔(仮面)と豹変(悪魔化)を繰り返す。結婚詐欺をこの間に盛んに行ったのではないかと推測する。結婚詐欺の犠牲者に対し松永は豹変して激しい暴力を振った。この結婚詐欺は金銭を得ることや相手の苦痛で逆転快を味わうだけでなく、次のサイコパスまんじゅう形成のターゲットを探していたと筆者はみている。あるいは既に見つけていたかもしれない。 

サイコ再虐待期:41歳頃~逮捕まで:松永は純子に沙織を殺すよう指示し、沙織は首にロープをまかれ殺されそうになったが逃れている。このことが逃走を決意するきっかけの一つ。沙織は疑似サイコパス前期で後期に至っていなかったために、松永が停滞期に入って虐待が緩んだ間に、呪縛解放が進み、自分の夢を持つようになったのではないかと思う〔本シリーズ(その4-9)「(I)生き延びた沙織の将来の夢」参照〕。また、沙織が17歳という若さのため偏桃体機能回復(呪縛解放)が進んだとも考えられる。松永が再び虐待期に入り残虐性が復活してきて、呪縛解放に向かう沙織がその復活を感じ取って逃走を決意したのではないか?純子(41歳)は疑似サイコパス後期に至っており、呪縛解放は難しく、逃走できなかった。 

停滞期、再初期、再虐待期の期間は事件化した犯罪がないため情報元に情報が少なく、筆者が推定した。以上を下記表にまとめる。2サイクル目は1サイクル目より短期間で満足期へ向かうのではないかと筆者は考える。また、まんじゅうサイクルとほぼ一致する。沙織/純子を殺害して皮は全員消え形式的にはまんじゅうサイコパス1サイクル目は完結して、松永単独期に戻る。形式的とするのは、沙織/純子の殺害は2サイクル目の最初の犠牲者とも考えられるためである。すなわち1サイクル目と2サイクル目は重なる部分がある。

サイコパスサイクル*1

1サイクル目

2サイクル目

サイコ初期

(懐柔、豹変)

サイコ虐待期

(豹変,悪魔化)

サイコ満足期(悪魔)

サイコ停滞期

(仮面期)

サイコ

再初期

サイコ

再残虐期

松永年齢

24歳まで

25~32歳

33~37歳

38歳頃

39~40歳頃

41歳頃~逮捕

期間

7年

4年

1年程度

2年程度

半年程度

残虐性

激しい暴力

本格的虐待

最残虐、虐殺

逆転欲求減衰

激しい暴力

本格的虐待

まんじゅうサイクル*1

実質まんじゅう1サイクル目

次のターゲット物色中

サイコ再残虐期に沙織/純子を殺害して、1まんじゅうサイクルが終了し松永単独期へ戻る。

*1:サイコパスサイクルは逆転欲求満足のサイクルで、サイコパスからみている。まんじゅうサイクルは、まんじゅうの皮を構成する人の増減のサイクルで、犠牲者の側からみている。両サイクルは一致することも、ずれることもある。

以上サイコパスまんじゅうの基本形を見てきたが、次の例14「尼崎監禁殺人事件は」この基本形が重層化した例になる。 

以下(その4-13)へ続く。

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