横浜映画サークルでは会員を募集しています。興味のある方は、左の枠の欄の「カテゴリー」の『会員募集』をクリックして入って表題『横浜映画サークルの紹介と入会希望者窓口』をご覧ください。
メンバーからメールで頂いた2024年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品です。作品西暦は特記がなければ日本公開年度、次に製作国です。公開年度や劇場で観たかに拘っていません。TVやレンタルBDなどを含めて選んでいます。これから見たい映画も取り上げていいとしています。また、半年間を振り返って多くの作品について書いている人もいます。尚、ネタバレの要素がある場合がありますのでご了承ください。原則敬称略。映画題名は赤文字、記事でポイントと思うところは青文字、さらにポイントと思うところは赤文字にして、電車の中など短時間に読む人などが読みやすくなるよう工夫しています。
F.Mさん
①[PERFECT DAYS] (2023年 日本とドイツの合作 監督 ヴィム・ベンダース)
東京渋谷を舞台に、トイレの清掃員の男が送る日々の小さな揺らぎを描いた作品です。
主演の役所広司氏をはじめ、映像・音楽など全てが素晴らしかったです。
私は、毎朝植木達に水やりをするシーン(私も毎朝観葉植物達にそうしてるので)と、若い姪のニコとの何気ない場面が、最も気に入りました。
下画像左:主人公が育てている、毎朝水をやる植木達。画像右:主人公(役所広司)と若い姪のニコ右
画像出典左:PERFECT DAYS Room146 渋谷区のトイレを清掃する男が暮らすスカイツリーが見える下町のアパート 美術 桑島十和子https://www.athome.co.jp/cinemadori/12955/ 閲覧2024/7/11 画像出典右:ニッポンドットコムおすすめ映画 映画『PERFECT DAYS』:ヴィム・ヴェンダースと役所広司、トイレから生まれた奇跡の出会い https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c030250/ 閲覧2024/7/11
本予告編1分4秒 https://youtu.be/WipSjUsBwcg
②[PLAN75] (2022年 カタール・フィリピン・フランス・日本の合作 監督 早川千絵)
オムニバス「十年Ten Years Japan」の一編「PLAN75」を監督早川千絵さんが、新たに構成した作品です。
75歳以上の高齢者に、自らの生死を選択する権利を保障・支援する制度「プラン75」の施行された架空の社会が描かれています。
自分自身も75歳がかなり身近に感じられる年代になり、何とも言えないおもいで見ました…
下画像左:ホテルの客室清掃の仕事をしている主人公役倍賞千恵子、78歳で高齢を理由に解雇される。安楽死を選ぼうかと思う。画像中:安楽死申請窓口役の磯村優斗。画像右:死亡するまでサポートをするコールセンタースタッフ役の河合優実
画像出典左:週刊NY生活「プラン75」NYで上映 https://www.nyseikatsu.com/entertainment/04/2023/38017/ 閲覧2024/7/11 画像出典中:磯村優斗オフィシャルサイト 映画「PLAN75」出演情報 https://hayato-isomura.com/contents/493282 閲覧2024/7/11 画像出典右:女の転職 映画『PLAN 75』舞台挨拶付き凱旋プレミア試写会に5組10名さまをご招待 https://woman-type.jp/wt/feature/25079/ 閲覧2024/7/11
予告編1分32秒:https://www.youtube.com/watch?v=NzECEkX0fAM
その他
映画は残念ながら見てないのですがBSNHKのドキュメンタリーで[オッペンハイマー]を見ました。どこかの機会で、やはり見ておかなければと思っています。
Mさん
『首』(2023日本 監督 北野武)
『アウトレイジ』シリーズなどの北野武監督が自身の小説を原作に、本能寺の変を描く時代劇。北野監督が脚本などのほか羽柴秀吉役も務め、天下取りを狙う織田信長、徳川家康、さらに明智光秀ら戦国武将たちの野望を映し出す。
大河ドラマにない解釈、リアル感、残酷さがありました。タイトル通り、至る所で斬首。当時は本当に行われていたのでしょうね。
しかし、たけしを含む、お笑い芸人たちのアドリブぽっいシーンは正直、違和感がありました。好みが分かれる作品ですね。
下画像左:左から黒田官兵衛(浅野忠信)、羽柴秀吉(ビートたけし)、羽柴秀長(大森南朋)。画像中:戦場で首を持つ兵士。画像右:本能寺の織田信長(加瀬亮)
画像出典左:シネマカフェ「秀吉たちはコミカルに見えるよう」北野武監督『首』を支える衣装デザイン・黒澤和子のこだわり https://www.cinemacafe.net/article/2023/11/19/88616.html 閲覧2024/7/11 画像出典中:映画『首』レビュー。「アウトレイジ」を乗り越えて、北野武が到達したのはキッチュでクィアな武士映画(評:北村匡平)©︎ 2023 KADOKAWA ©︎ T.N GON Co.,Ltd. https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/kubi-takeshi-kitano-film-review-202311 閲覧2024/7/11 画像出典右:シネマトゥデイ北野武監督の新作『首』タイトルの意味は? https://www.cinematoday.jp/news/N0140077 閲覧2024/7/11
本予告編1分31秒:https://www.fashion-press.net/news/102259
ファイナル予告編1分12秒:https://www.youtube.com/watch?v=DIKjq762fik
『リバー、流れないでよ』(2023日本 監督 山口淳太)
京都・貴船にある老舗料理旅館「ふじや」。仲居のミコト(藤谷理子)は、別館裏の貴船川のほとりに佇んでいたところを女将に呼ばれて仕事に向かうが、2分前にいた貴船川のほとりに戻ってしまう。ミコト以外の番頭、仲居、料理人、宿泊客たちも、2分間のタイムリープを実感しており、協力して原因を突き止めようとする中、貴船一帯に異変が生じ始める。ミコトはある思いを抱えながら、そんな状況を眺めていた。
舞台の映画版でその出演者が多数参加しています。キャストの京都の実家での撮影。2分のしつこい位のタイムリープでなかなか、解決の糸口が見出せないストーリーが面白い。撮影期間に制約があったのか、途中、雪のあるシーンに違和感とオチが残念でした。
下画像左:旅館「ふじや」、貴船川の上に台を設けて涼みながらの食事ができる実在旅館。画像中:雪のシーン、左に主人公ミコト(藤谷理子)。画像右:近くの貴船神社。
画像出典左:【元祖川床の宿 貴船ふじや】─川魚料理でもてなす京料亭─ https://www.jalan.net/yad331500/?vos=evjlnpg0047&cxlt=n7lqmdjzmvlsm2k02zw2y82hq2ng&pog=mt_kwdvccrgpcm19786233982&gad_source=5&gclid=EAIaIQobChMIj9mo48qehwMVtG4PAh2B3AFLEAAYASAAEgKaAPD_BwE&gclsrc=aw.ds 閲覧2024/7/11 画像出典中:ヨーロッパSHOP【Blu-ray】映画「リバー、流れないでよ」 https://www.europe-kikaku.com/shop/image/goods/captcha/movie-003_8.png 閲覧2024/7/11 画像出典右:【貴船】暑気退散!京の奥座敷へ納涼エスケープ~『リバー、流れないでよ』ロケ地より~ https://www.digistyle-kyoto.com/magazine/35535 閲覧2024/7/11
予告編1分30秒:https://www.youtube.com/watch?v=xDsSW0StrHk&t=2s
ASAさん
1、表題:2024年前半の自分の映画生活を振り返って~映画コメント「マッドマックス:フュリオサ」~
2、雑感
(1)年明けに、ビデオで「ドクトル・ジバゴ」を観直し、ロシア革命について自分は何もわかっていないなあと、あらためて思い、ロシア革命に関わる本や映画を少しさまよってみました。こういう「関連するものをめぐって読んだり考えたりする」という面白みが、去年くらいから徐々にわかってきました。
(2)亡くなった和田誠氏の著書を読み返していたら、「けんかえれじい」という作品がすごく好きだと書いていたので、これは録画したビデオを観直してみたら、昔(20歳ころ)観た印象とまったく違う傑作でした。
その印象に引っ張られて、長年あまり観ていなかった鈴木清順作品を録画やら配信やらで観直したのも、今年前半の映画生活のトピックです。(自分のベストは「野獣の青春」)
(3)映画館で観た映画の中で特によかった作品を外国映画、日本映画、3本ずつあげておきます。
《外国映画》「コット、はじまりの夏」(2022/アイルランド 監督:コルム・バレード)
貧農で、親からも学校でも軽視されている末娘コットが、ひと夏おばさんの家に預けられて、自分の生き方というものを初めて学ぶ物語。少ないセリフ、描写の映画力。泣ける展開。最高でした。(女房と観て「地味な『赤毛のアン』だね」ということで衆議一決しました。)
「ありふれた教室」(2023/ドイツ 監督:イルケル・チャタク)
公立学校の関係者としては、他人事とは決して思えない、ドイツの中学校をめぐる、ヒリヒリするサスペンス。金銭の盗難に始まり、人権であったり、親子関係であったり、教師の権力であったり、あらゆる社会の課題が一つの教室で渦を巻く。誰も逃れられない現実の恐怖。
「オッペンハイマー」(2023/アメリカ 監督:クリストファー・ノーラン)
一緒に観た友人は「わかりにくすぎる」と不評でしたが、確かに情報と知識が必要な作品だと思います。登場人物も多岐にわたり、時代は白黒で表現される時代と、カラーの時代にわかれ、それがまたひっきりなしに切り替わるので、クリストファー・ノーランの映画に慣れていないとつらいかも知れません。私は大好きなので堪能しました。原作(文庫本で3冊のノンフィクション)を読んで、2回目に観たらさらに面白かった。科学者の孤独と、ある種の狂気。
《日本映画》「ミッシング」(2024 監督:吉田恵輔)
行方不明になってしまった幼い我が子を捜し求め、走り回り、叫び怒りのたうち回る母親を熱演する石原さとみがとにかくすごいのですが、彼女を取り巻く夫や、弟や、取材するテレビの記者や、そういった人々が、みんな実に嘘くさくなくて、それぞれに傷ついているのを観て、観客もまたちゃんと傷つくことができる。つらいけれど、希有な映画体験ができます。
「夜明けのすべて」(2024 監督:三宅唱)
だいぶ前にサークルのブログに掲載していただいた感想が細かく書けているので、よろしければ参照して下さい。なかなか人には伝わらないメンタルの病をかかえた二人が、苦しみながら、時に助け合いながら(それでも恋愛方面にはまったく行かず)、なんとか自立して社会の中で生きて行こうとする、すべての人が「自分ごと」と感じられる名作です。
「違う惑星の変な恋人」(2023 監督:木村聡志)
この映画を観たことで、自分的には、時ならぬ木村聡志監督ブームが来ました。(といっても4本しか観てないんですけど)単なる恋愛の三角関係というか四角関係というか、そういう話ではあるんだけど、キラキラした真剣さというよりも、「なんかわるいけどこうなっちゃって」という、ダメな人たちのダメ恋愛コメディなのです。とにかくツボでした。
3、作品感想
(1)作品「マッドマックス:フュリオサ」(2024/オーストラリア 監督:ジョージ・ミラー)
(2)ストーリー
9年前の大傑作「マッドマックス:怒りのデスロード」の前日談。とはいえ、題名こそ「マッドマックス」ですが、「デスロード」は、男の権力支配から女性たちを解放しようと闘う女戦士(フュリオサ)の物語でしたね。
そして、本作は、そのフュリオサが、幼いころに誘拐されて、助けに来た母親を目の前で殺されて、それから戦士として成長しつつ、のし上がり、やがて復讐を目指す物語。
ラストは「怒りのデスロード」につながる。
(3)感想
前作に比べて今一では?的な批評や感想をいくつか見聞きしたので、多少不安を持ちながら劇場に向かったのですが、始まっちまったら、そんな不安はかけらも思い出しませんでした。全篇これクライマックスです。
少女時代の彼女がバイカー軍団にさらわれるのは予告編でみた通り。しかし、そこから母たちによる追跡と反撃が始まり、続く。いったん終わるかとみせて、また続く。ここまでか、と思わせておいて、さらに続く。このいい意味での「しつこさ」。これこそが本作を、凡百のアクション映画から屹立させていると思います。
そう、大傑作である前作が、ほとんど止まらずに走り続け戦い続ける人々の姿を全篇クライマックスとして活写し続けたように、今回は確かに少女期から大人期まで、あえて言ってしまえば前作の始まりまで、長いスパンの物語ですが、とにかく止まらない。走り続け、戦い続け、あらがい続け、破壊し続ける。止まらないアクション、今回もそのビートは継続しています。
こうしていてもすぐ観に行きたくてたまらなくなるくらいの躍動感と興奮が全篇にわたって貫かれています。
少女期を演じた女優も、実にいい面魂をしていて、しかも美しいのだが、彼女がいつの間にかアニャ・テイラー・ジョイに変わったかわかりきらないくらい全篇スピード感がある。たしかにシャーリーズ・セロンに比べて、ゴツさは足りないかもしれないが、ぶすっとした表情と、誰しも感じるであろう眼力の強さは、それを十分補っているし、多少若く弱さを感じさせなくもない分だけ、愛おしいキャラクターと感じられる部分にもなっていると感じます。
残念なのは、前作でのマックスの立ち位置にいることになるジャックという好漢の存在感というかキャラ立ちというか、それが少し足りないかなあ、と思わないでもない点ですがそれが前作(つまり未来)で、少しずつフュリオサがマックスに心を開いていく過程につながるのだろうとも思いました。
とにかく全篇そうくるのか!と叫びたくなるようなアクション上の工夫に満ちた画づくりが心を震わせます。次は10年と言わず、すぐにでも続篇(前作の続篇なのか?)が観たくてたまらない。
観ないのは大損。映画ファンでこれを観ないというのは本当にもったいない超傑作アクション映画です。
(4)下画像左:フュリオサ役アニャ・テイラー・ジョイ。画像右:ポスタービジュアル。
画像出典左:『マッドマックス:フュリオサ』が思わぬ苦戦!?北米No. 1発進も、クリス・プラット&“ニュークス”共演のアニメ映画が猛追https://moviewalker.jp/news/article/1201235/ 画像出典右:映画ナタリー「マッドマックス:フュリオサ」新ビジュアル到着、“もう1人の戦士”の新写真も。 https://natalie.mu/eiga/news/569529
予告編31秒:https://www.youtube.com/watch?v=q2KJot6OzUI
S.Tさん
1番目『ハマのドン』(2023日本 監督 松原文枝)
映画終了時に場内で拍手が起き、しばらく続きました。映画終了時に拍手がある映画は『雪道』など時々ありますが、大きな劇場で多くの観客のほぼ全員が拍手するのは『ハマのドン』が始めての経験です。それだけ魅力的なドキュメンタリー作品です。
ストーリー:港湾労働者の元締めとして君臨したハマのドンこと藤木幸夫横浜港湾協会会長が横浜へのカジノ誘致に「バクチは家庭を破壊する」「人をダメにしてしまう」とバクチに取りつかれた港湾労働者の実態に基づいて反対。市長選で総理や代議士の権力が押すカジノ推進派候補を、反対派候補が打ち負かすまでに至るドキュメンタリー。その過程で「ハマのドン」藤木会長の人生と人柄が浮かび上がる。
感想:港湾労働者の元締めと言えば暴力団や悪徳権力の巣窟、裏社会のボスと思っていたが、藤木会長のような極めて正義感の強い、「主役は横浜市民」と話す民主的な人がいることに驚いて拝見した。私は17歳のころ横浜港で20㎏の塩袋を10トントラックから船に積むためのパレットに降ろす仕事をアルバイトでしたことがあるが、初めは楽に持てたが、50袋を超えるあたりから、とてもつらくなる。港湾の荷物運搬は当時、力仕事が多く、単純だが過酷な労働だった。パンフレットによれば当時、野毛の木賃宿住まいや、はしけ船の水上生活の家族がおり、賭博は日常的に当たり前のように行われていた。藤木会長はそうした労働者の生活を見ていたと思う。
印象的な場面は藤木会長が山口組3代目田岡組長に「組を解散して、まともな生活をするように組員に話すべきだ」と述べた場面。この言葉は私の記憶で正確でないかもしれないが、このような内容を話していた。あの武闘派暴力団の山口組を全国組織に作り上げた田岡組長に直接このような話をする、「ハマのドン」と言われるゆえんと思う。
もう一つの印象的な最後の場面、横浜発祥の地「象の鼻パーク」の「横浜港湾労働者供養塔」で藤木会長が手を合わせ、記者らしき人に「人は幸せに生きなきゃいけない。人は一人でいる時は人間じゃない。相手がいて人間になれる。だから相手に幸せな思いを与えられるように努力する。向こうからも幸せになれるよう助けてもらう。大事だよ。」と話す。(パンフレットで話した内容確認した)
下画像左:人間関係図、右中央に「ハマのドン」藤木会長現在92歳で健在、左中央はIR実施法案を強行採決した当時の菅総理、その上は市長選に出た当時国家公安委員長衆議院議員小此木八郎、その右はカジノに反対し当選した横浜市大医学部教授山中竹春。右端には松原文枝監督のサインがある、当日劇場に来ていてサインを頂いた。画像右:手前左から2人目が山口組3代目組長田岡一雄、その右中央に藤木の父藤木幸太郎。幸太郎の藍綬褒章受章祝賀会、シルクホテルで撮影された(現在の横浜シルクセンターと思われる)。
画像出典左:パンフレットのコピー 画像出典右:文春オンライン「今も港はヤクザが仕切っているのか」…“ハマのドン”藤木幸夫(92)が明かす「ヤクザとバクチとミナト」の“本当の関係”『ハマのドン』より#1 https://bunshun.jp/articles/-/63188?page=2 閲覧2024/7/9
予告編1分、公式サイト:http://hama-don.jp/
2番目『バカ塗りの娘』(2023日本 監督 鶴岡慧子(けいこ))
ストーリー:漆塗り製品の津軽塗が斜陽産業として多くの家が廃業する中、主人公の家は父親が細々と技術を守って仕事を続けている。貧困のせいか、母は離婚して別の男と暮らし、兄は津軽塗に見切りをつけて美容師になっている。主人公は家計を助けるためスーパーのレジの仕事をしながら父の津軽塗を手伝う。手伝いながら津軽塗の美しさに惹きつけられて、廃校に残されていたグランドピアノの漆塗りに津軽塗を付け加えたいと思い、役所の許可を取ってピアノに自分が思う通りの津軽塗を付け加える。インバウンドで青森に来た芸術家がピアノの津軽塗を見て注目する。
感想:漆塗りは能登の輪島塗しか知らなかったが、この映画で津軽塗を知ることができた。塗っては研きを繰り返し、手間がかかるのでバカ塗りと言われるそうです。最後が希望につながる終わり方なのでホッとします。同様の多くの伝統的優れた製品が、100円ショップのような開発途上国で作られた安価なものに押しつぶされていく現実ではないかと、考えさせられます。伝統工芸を取り上げた映画としては、現代的なテーマのLGBTも取り上げていて、単純な伝統工芸や地方文化だけではない深みのある作品になっていると思いました。
下画像左:左に津軽塗職人で口数少ない父(小林薫)、右に父を手伝う娘主人公(堀田真由)。画像中:主人公が自分の思う通りに津軽塗を加えたピアノ。上側や鍵盤側にも加えられている。画像右:津軽塗の表面柄の1例
画像出典左:映画.comバカ塗りの娘 https://eiga.com/movie/99177/ 閲覧2024/7/9 画像出典中:11月の弘前 1日目 『バカ塗りの娘』ロケ地巡り https://note.com/lydiamaho/n/ndbd759dcacaf 閲覧2024/7/9 画像出典右:メーカー紹介<津軽塗> https://www.monova-web.jp/blog-20200704-tsugaruakarilab/ 閲覧2024/7/9
3番目『団地ともお#44朝起きて昼寝して夜寝ろともお#47二軍で完全試合だともお』(2014日本 監督渡辺歩)
このシリーズは小学校4年生「ともお」が中心の話が多いのですが、「ともお」以外が主人公の時に特に魅力的な作品があるように思います。1本が12分程度の短いアニメです。残虐傾向のアニメが多い中でこのシリーズは真逆の人の心を温かく見守る作品が多いです。
『#44朝起きて昼寝して夜寝ろともお』は、「ともお」の姉の君子中学2年の同級生熱海が主人公になっている。
ストーリー:姉がバイオ部の早朝練習に朝早く学校に行くと、同級生熱海は既に来ている。いつも熱海は早く来ていた。君子は熱海の兄や弟はスポーツ万能で成績も抜群であることを知る。熱海は、スポーツは苦手で成績もよくないことが分かってくる。君子はだんだん熱海の人柄を理解できるようになっていく。
感想:スポーツや成績がよくない人がどういう気持ちでいるか、魅力的な人であることがわかる作品と思う。
『#47二軍で完全試合だともお』は、「ともお」と同じ団地に住むプロ野球選手阿羅間(あらま)が主人公。
ストーリー:一軍の阿羅間は年配になり二軍へ行って二軍球場を立て直してくれと二軍に配属される。やる気がない二軍選手たち、ゴミだらけの不衛生な二軍球場内。阿羅間はトイレ掃除、選手ユニホームの洗濯、球場では観客にビールなどを販売。販売中に阿羅間の出場アナウンスが出ると、観客席からグランドに降りて投手をやる。グラウンドが広いので、空いているスペースを民間や少年野球に貸して少しでも経営が良くなるようにする。阿羅間の姿勢で、やる気がなく、ふてくされていた二軍選手たちが変わっていく。
感想:やる気がない二軍選手たちが、だんだんやる気を出して、球場が活気を持つようになっていく姿が、単純な話であるが、痛快さがある。
下画像左:朝早くからバイオ部の部屋にいて作業をする熱海。画像中左:バイオ部ノートを持つ君子。画像中右:観客が少ない客席を見る阿羅間。画像右:隣で練習中の少年野球チームの人が試合中のボールを取り、エンタイトルツーベースになる。
画像出典左と中左:アニメ万国情報館【画像あり】団地ともお第44話「運動会で神になれともお/ 朝起きて昼寝して夜寝ろともお 」 実況 https://aniban.ldblog.jp/archives/38735354.html (閲覧2024/7/20) 画像出典左と中左:アニメ万国情報館【画像あり】団地ともお 第47話「かわいい子には一人旅だなともお/ 二軍で完全試合だともお 」感想https://aniban.ldblog.jp/archives/39109979.html (閲覧2024/7/20)
以上です。
映画鑑賞大学ノートが6冊になり、その中から今回は9作品を掲載しました。題名左のAAA~Dは映画の良かったものをAにしてランク付けしていますが、観た時の雰囲気で記していて、厳密なものではありません。面白くなかったというのもあります。題名の次の年数は特記なければ日本公開年、国名は製作国。以下ノート抜粋。
AAA’『芙蓉鎮』フヨウチン(1988中国 監督シェ・チン。鎮は中国語で村や町の意味。)
中国映画独特のリアリズムと重さ、暗さが強く出ているが、いい映画。チンさん・クーさんが特に好ましい人物。チンと主がホウキで遊ぶシーン、雨の中で3人立たされるシーン、ヨウの夫が殺される前の表情など、どれも印象的。支配者の入れ替わりにより態度を変える住民ら。人の本質、貧富といった差別意識をリアリスティックかつソフトなまなざしで描いている。また、愛の形だけはどの国においても、変わりはないことを感じさせた。どんな時も飄々とし、態度、表情を変えず、ひたすら音楽と主人公を愛するチンさんは素敵だ。
(下画像左:くず米を臼で引いて米豆腐にして売る主人公。画像中:主人公は不当利益を得ているとして1960年代に中国に吹き荒れていた文化大革命でのブルジョア分子として販売禁止、家が没収となり、道の掃除が命じられた。向こうに掃除しているのは右派として同様に道路掃除を命じられたチンさん。チンさんは1,2,3とリズムをとって踊るように掃除をすれば楽しいよ、と言う。画像右:文化大革命の紅衛兵に雨の中で立たされている3人、右に主人公、中にチンさん、左に二人を貶めたが自分も紅衛兵に立たされている人)
画像出典左:中国映画界の巨匠・謝晋監督の映画のスターたちhttp://japanese.china.org.cn/geino/2008-10/21/content_16645806_6.htm 閲覧2024/5/27 画像出典中:「瘋癲」という生き方~映画『芙蓉鎮』に見る文革期中国知識人の保身術https://note.com/kanshikanbun/n/n3c038a0eeba3 閲覧2024/5/27 画像出典右:中国映画「芙蓉鎮」:動乱に翻弄される中国の庶民を描くhttps://movie.hix05.com/China/china46.huyo.html#google_vignette 閲覧2024/5/27
下記Youtubeで全編2時間43分を見ることができます。日本語字幕
https://www.youtube.com/watch?v=0WSJkVEWRgg
AAA”『嘆きの天使』(1930年独、監督ジョゼフ・フォン・スタンバーグ 原題DER BLAUE ENGEL、女優ディートリッヒ)
狡猾さ、おかしさと悲惨さ。教授の変わりよう目を見張る。教授の舞台上でコケコッコーと鳴くシーン、狂ってしまうシーン、ラストシーンなど、いい。ひたすらリアリティー、厳しい現実を描き出していく映画。ローラと座長は魅力的。チャップリン映画にも共通するモノを感じた。”芸の厳しさ”~自分自身の非劇をも笑い飛ばせる、笑いに変えられる強さが必要なのだと思う。とても素晴らしい映画だが、2度と見たくないシリアスドラマ。
(下画像左:踊り子ローラ(マルレーネ・ディートリッヒ) 画像中:講義をしている教授。踊り子ローラに惹きつけられて踊り子一座に付いていく 画像右:楽屋のローラ)
画像出典左:20世紀・シネマ・パラダ イス 嘆きの天使https://cinepara.iinaa.net/Der_Blaue_Engel.html 閲覧2024/5/28 画像出典右:ゆうべ見た映画 嘆きの天使 (1930) 独☆https://ameblo.jp/jasminemariko/entry-12561241837.html 閲覧2024/5/28 画像出典右:PONYの缶詰『嘆きの天使』(1930)-587https://ponycanstyle.com/entry/2019/03/16/113419 閲覧2024/5/28
AA『帰らざる河』(1954米 監督オットー・プレミンジャー 原題RIVER OF NO RETURN)
単純なストーリーながら、その大自然やキャストに感銘を受ける。ミッチャムとモンローが特に魅力的。
(下画像左:いかだで大自然のロッキーの急流を下る右からマリリン・モンロー、ロバート・ミッチャム、少年。画像右:酒場で「帰らざる河」を歌うモンロー)
画像出典左と右:燃えよ!映画論 帰らざる河http://blog.livedoor.jp/jikogisei212/archives/2029426.html 閲覧2024/5/28
AA『コレクター』(1965年英米 監督 ウィリアム・ワイラー 原題 The Collector)
全体的に暗い雰囲気ではあるが、人の欲望、孤独といった様々な感情を描き出している。多くの愛の形があり、主のそれは、蝶に対するモノと同じである。それゆえ異常と言われるが、彼の1つ1つの感情をよく見てみると、普通の男が女に対して持つ感情となんら変わりはない。
(下画像左:蝶を集める主人公。画像右:美術大学に通う憧れの女性をクロロホルムで昏倒させ拉致し、窓のない地下室に監禁)
画像出典左:KENT FILM OFFICE The Collector(1965)https://kentfilmoffice.co.uk/filmed-in-kent/1965/10/the-collector-1965/ 閲覧2024/5/30 画像出典右:Great Movies The Collector(1965)https://madeinatlantis.com/greatmovies/the-collector/ 閲覧2024/5/30
B『疵』(キズ)(1988日本 監督 梶間俊一、主演 陣内孝則)
出だし、と音響good。ジョニー大倉、芦川よしみは、はまり役。藤谷は少々間が抜けている感じ。花形敬のイメージとしては、もっと冷たく、狂った様な雰囲気がある。
(下画像左:右に1955年頃渋谷を縄張りにした安藤組の実在した大幹部「死神」と恐れられた花形敬(はながた たかし,前科7犯,逮捕22回)役の陣内孝則。左に花形を安藤組に誘った幹部役ジョニー大倉。画像右:クラブでピアノを弾いていて花形の妻となる役藤谷美和子)
画像出典左:MIRAIL 疵https://mirail.video/title/0720456 閲覧2024/5/29 画像出典右:Xやーさん@ya_san8931#同じキャラで違う俳優を晒せ 花形敬https://x.com/ya_san8931/status/1402580380130021376 閲覧2024/5/29
C『新ゾンゲリア』(1990製作伊 監督:ロバート・マーティン 原題:THE MURDER SECRET NON AVER PAURA DELLA ZIA MARTA グーグル訳「殺人の秘密 マルタおばさんを怖がらないでください」
ストーリー設定は面白いが、坊やが殺される所は不自然。主人公の表情がいい。
(下画像左:30年ぶりにおばさんの別荘に来た主人公一家。次々殺される。画像右:殺され切断された頭部、残虐注意)
画像出典左:あーぁホラー喰っちまったダ!THE MURDER SECRET / ルチオ・フルチの新ゾンゲリアhttps://ameblo.jp/ah-a0926/entry-12676795035.html 閲覧2024/5/29 画像出典右:あびしにあん@bloodymommy 生きろ!「新ゾンゲリア」観た。https://x.com/bloodymommy/status/1268198287955247104 閲覧2024/5/29
C『女優ナナ』(1955仏伊 監督 クリスチャン=ジャック 原題 Nana)
主人公魅力に欠ける。一生懸命さ、苦労人といった大女優に必要な要素が感じられなかった。裏づけのない強がりは、スクリーンの中で、ただのキレイナ、ツンケン女が動き回っているにしかすぎない。ただお金が欲しい為に女優になるという点しか見えなかったのが残念。原作『ナナ』を上手くまとめてはいるが、少々物足りない。
(下画像:右に女優ナナ、伯爵や銀行家などの富豪が女優ナナに惹きつけられる)
画像出典不明
下記アドレスで全編を見ることができます。1時間57分、ただし仏語で字幕なし。
C’『ピアノ・レッスン』(1994仏ニュージーランド豪 監督ジェーン・カンピオン 原題 The Piano)
退屈させない画面、ストーリー展開だが、『エンジェル』と同じく、センチメンタルで、ロマンチック過ぎるところは少々辟易(へきえき)する。この映画も、やはり、表現においてでしか、人の愛情を確認できない内気で繊細な人の姿を描いている。
(下画像左:英国からニュージーランドの入植者に嫁ぐために来た主人公母娘。19世紀半ば、産業革命での貧困な多くの英国人はオーストラリアやニュージーランドに入植した。母は声が出せずに娘が代わりに話す。画像右:声の出ない母にとってピアノはかけがえのないものとして英国から持ってきたが、夫が重たいピアノを家に入れられないとして、砂浜に残され、わずかな土地と交換されてしまう。母は浜辺にピアノを弾きに通う)
画像出典左:映画.com 仏映画サイトが推薦する、カンヌ映画祭パルムドール受賞作12本https://eiga.com/news/20200607/6/ 閲覧2024/5/30 画像出典右:NewOrder 思想・美術・音楽のための覚醒器 ピアノレッスンhttp://erishiho.blog.fc2.com/blog-entry-583.html 閲覧2024/5/30
下記アドレス 映画『ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター』本予告3分18秒
D『殺したい程アイ・ラブ・ユー』(1990米 監督 ローレンス・カスダン 原題 I Love You to Death)
割と笑えるコメディー。主人公と刑事の義母がいい。しかし、フェリーニ映画の雰囲気、伊男の女たらしぶり、音楽の猿真似は、いただけない。
(下画像左:左に浮気が激しい主人公、右にその妻。画像右:浮気を発見した妻と義母は主人公を殺そうと、睡眠薬を多量に入れて料理を出すが、主人公はただ寝るだけで死なない。殺し屋を雇う)
画像出典左:【殺したいほどアイ・ラブ・ユー】映画の2021年3月おすすめ無料動画配信サービス情報どれで見れる?|テレビ放送予定で見逃した洋画をフル視聴するVOD方法https://iotmafia.com/koroshitaihodoiloveyou/ 閲覧2024/5/29 画像出典右:SONY PICTURES殺したいほどアイ・ラブ・ユーI LOVE YOU TO DEATHhttps://www.sonypictures.jp/he/2696 閲覧2024/5/29
以上です。
『夜明けのすべて』(2024日本 監督:三宅唱 原作:瀬尾まいこ)
(1)ストーリー:PMS(月経前症候群)という症例で、月経前になると普段が嘘のように怒りっぽくなって周囲に当たり散らしてしまうヒロインの藤沢さん。そして、ある日パニック障害を発症して、やる気いっぱいのビジネスパーソンから脱落してしまった山添くん。二人が再就職して出会ったことから、お互いの症状を知り、他者には分からない苦痛や悩みを、お互いにだけは率直に出し合えるようになり、次第に支え合う関係になっていく。
二人の社会人としての人生は立て直せるのか、という物語に、二人とふれ合う周囲の人たちの物語がじんわりと重なっていく。
(2)感想:「明けない夜はない」という言葉や「夢はあきらめなければかなう」という言葉が、無責任な励ましだ、と感じ、とても嫌いなのです。
しかし、この映画は「明けない夜はない、しかし、誰にでもまた夜は来る」でも…と続く、その先までを射程に入れてくれていると感じ、素直に共感を持てました。
自分は原作の小説やマンガと映画を見比べ読み比べをして、それぞれの作り手の意図やねらいを考えるのがすごく好きなので、今回の場合、幸い小説はそれまで読んでいなかったので、家で半分だけ小説を読んでから映画を観に行き、見終わったあとで、喫茶店で後半をすぐ読んでみる、という(自分にとっては)理想的な読み・鑑賞ができました。
原作と映画は、主人公(山添くんと藤沢さん)二人の設定や、職場での出会いや会話もほぼ同じなのですが、いくつか決定的に違う部分があって、その中でももっとも大きな違いは、サブキャラクターの扱いです。
原作は、二人がパニック障害とPMS(月経前症候群)という、社会生活における重要な支障をかかえ、出会い、そしてバディとなって、時にユーモアすらまじえながら、ある意味その支障を乗り越え、前に向かっていく物語と言えます。
しかし、映画は、二人の会社の社長、山添くんの前の会社の上司、山添くんの恋人、藤沢さんの母親、さらに多くのいわば脇役にも、ていねいに物語を用意し、そして、各人物の心の傷や生きづらさの一端をはっきり示しています。つまり「乗り越える物語」ではなく、二人が、多くの傷をかかえる人たちと共に、多分これからもやってくる多くの夜を、受け止めて生きて行くことを「納得して引き受けていく物語」にしたのだと思います。
小さいけれど興味深かったのが、原作では終盤に出てくる、ポジティブな医師の言葉が、映画では序盤に、そして、ほぼ同じ言葉なのに、ネガティブにとれるように配置されている点でした。そして、この一見ネガティブキャラクターである医師が、後半でもう一度出てくる時の印象の違い(あ、この人って、決してイヤな人じゃないんだ・・)も、映画ならではの見どころだった気がします。
そう、このようにあらゆる登場人物に、作り手たちが手をかけ、リアルに、しかし突き放さず、距離感のある愛情を持って描いているのです。だからこそ、この映画は、最初に述べた無責任さとは無縁の「私と私たちの物語」だと思えるのです。
最近よく使われる「自分ごと」という言葉がありますが、この映画の美点は「自分ごと」ではなく「自分たちごと」(変な言葉ですが)という印象を与えてくれることで、つらさの重い軽いはある、それは当たり前だ、でも、傷を負わずに生きている人はいない。だからこそ、隣の傷ついている人を少しだけでも助けてあげようと思うのだし、自分が少し助けになった時にこそ、自分の傷も少しだけ軽くなる。そうやってみんな生きているんじゃないのか?というメッセージがじんわり心に届くような作品でした。
映画には、時々ロングショットで風景が映し出され、それが観る者に「世の中にいる孤独感」を感じさせるように思いますが、孤独なのは当たり前、だからこそ、その中でちょっと手を貸してくれる人の存在が大切なんだと、逆に思えるショットでもあります。
「原作は作り物で甘く、映画は現実的で厳しさをも描いてくれた」と感じる人もいるかもしれませんが、あえて付け加えておきますと、原作もとても面白いし、人やつらい時にこそユーモアに救われることがあることを教えてくれる佳作です。
原作が刊行された2020年10月、コロナ禍まっただ中の私たちには、この小説の愛らしさと前向きさが必要だったのだと思うし、コロナ禍は脱したね、と背中を押されて、再び格差社会に放り出されている、今の私たちには、この映画の、闇の中でかすかな光に目をこらし、なけなしの勇気を振りしぼって支え合う諦念と覚悟が必要なのだ、と感じました。
下画像左:映画の1場面(パニック障害で床屋に行くのもつらい山添くんの髪を藤沢さんが超下手くそに切ります)。画像中:原作の書影(現在は文春文庫から発売中)。画像右:移動式プラネタリウム(映画のクライマックスで活躍。これは原作にまったくない要素でした。)
画像出典左:映画.com夜明けのすべて : フォトギャラリー 画像(2) 、(C)瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会 https://eiga.com/movie/98942/gallery/2/ (閲覧2024/2/18) 画像出典中:映画.com松村北斗×上白石萌音「夜明けのすべて」で再共演!三宅唱監督、瀬尾まいこの小説を映画化、(C)瀬尾まいこ『夜明けのすべて』水鈴社刊 https://eiga.com/news/20230213/1/ (閲覧2024/2/18) 画像出典右:プラネタリウムワークス、移動式プラネタリウム https://pla-works.jp/b-planetarium.html (閲覧2024/2/18)
以上、ASAでした。
大きな映画館では上映されない名作や社会的テーマ作品などを上映する個性的ミニシアターの『ジャック&ベティ』が、新型コロナでの休館や客数減少で建物漏水修繕費、デジタル映写機の入替費、給料や各種の経費支払いで閉館を考えるピンチとのことです。銀行融資は難しくクラウドファンディングが頼りとのことで明日1月31日まで受付とのことです。映画を観に行くことも支援になります。
クラウドファンディングは下記アドレスで手続きができます。
MOTION GALLERYクラウドファンディング・プラットフォーム
https://motion-gallery.net/projects/HelpjandB 閲覧2024/1/29
1月29日現在クラウドファンディングは目標の3000万円を達成し、当面は一息ついている状態とのことです。
下記アドレスは『ジャック&ベティ』公式ブログ、上映予定作品を見ることができます。ここからもクラウドファンディングにアクセスできます。また劇場で直接カンパ(支援金)や振り込みもできるそうです。
『シネマ・ジャック&ベティ』公式ブログ
https://www.jackandbetty.net/ 閲覧2024/1/29
2024年1月29日以後2月2日までに観ることが可能な10作品(内容や上映時間は公式ブログを見てください):「駒田蒸留所へようこそ」「枯れ葉」「いまダンスをするのは誰だ?」「市子」「朝がくるとむなしくなる」「メンゲレと私」「誰かの花【シネマ・ジャック&ベティ30周年企画映画】」「劇場版優しいスピッツ a secret session in Obihiro<アンコール上映>」「恐解釈 花咲か爺さん」「宇宙探索編集部」
下の画像は『シネマ・ジャック&ベティ』の入り口。
画像出典:【ミニシアターを訪ねて】まちづくり視点で経営する映画館〜横浜「シネマ・ジャック&ベティ」梶原俊幸さん〜 https://sst-online.jp/magazine/3728/ (閲覧2024/1/29)
以上、S.Tでした。