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一般社団法人EIGC代表理事のブログ/ ニュース英語 北千里教室(大阪府吹田市)

シャドーイング練習の落とし穴に注意

2014-09-09 14:39:45 | ニュース英語・英語学習
以前はよく通訳者の学習方法としてとりあげられていましたが、
シャドーイング(ネイティブスピーカーの発声を聞きながら、それについて発声練習する方法)は今やたくさんの人が試みる練習方法となっています。

みなさんも自宅で復習する際に、ニュースを流しながらシャドーイングをしていると思います。
当教室でも復習のときには、テキストのセンテンスを流しながら皆さんに発声練習していただいていますね。

今日は、間違ったシャドーイングの練習方法になってしまってはいけないので、シャドーイング練習の際の注意点をお話します。


◆シャドーイング練習の際に注意してほしいこと
1.発声練習であっても、チャンク(意味のかたまり)ごとに意味をイメージしながら発声する
 (シャドーイングは、ネイティブ音声より少し遅れて発音するわけですが、そのネイティブ音声を音として聞くだけでなく、意味も把握しながら聞く)
2.聞き取れない音があったら、シャドーイングはストップして聞き取り練習に戻る
 (聞き取れなくてもどんどん音声は進んでいきますから、そのまま聞き取れたところだけマネるだけにならないように。
  シャドーイングは学習の完成段階で行う練習です。
  聞き取れない小さい音がある、ということは、まだシャドーイング練習の段階に至っていません。)

1.の意味のイメージができなければ、そのスピードにまだついていけていない状態です。
この場合は、C1ニュースとC2ニュースには、スロースピードも復習用にお送りしていますから、
スロースピードで練習してみるのが効果的です。
スロースピードで、聞きながら、意味をしっかり把握し、同じように発声できれば力がつきます。
そのステップを経た後なら、文章の構成は身体にしみついてきているので、もう一度ノーマルスピードでトライしてみてください。

2.については、小さい音(助動詞、前置詞、接続詞、短い単語など)を落としたままだったり、
時制を間違えたままのシャドーイング練習では、間違った文章の発声練習をしていることになります。
シャドーイング中に聞えていない音があると感じる場合は、いったん中止し、
リスニングに集中して練習し、完全に聞き取れたことを確認するか、聞き取れない場合はスクリプトを確認し、
書かれたものとその発音が一致するよう、発音をマネる練習をしましょう。自分の発音が近づけば、音を聞き取る力も格段に伸びます。
このように、理解度がシャドーイング段階に達していないときは、聞くことと発声することと分けて練習する必要があります。

授業で前週に学習したテキストの復習の際には、シャドーイングをしていますが、
これも同じです。しっかり復習して文章の意味が聞きながらすんなりと入ってくる、という状態を経て
シャドーイング練習に入り、自分での発声練習を完成させるつもりで行えるようにしてください。

シャドーイングは、聞くことと発声することと同時に行う練習なので、学習の完成段階で行いましょう。


ここで1つ練習文をあげますのでやってみてください。
少し前に、元ファーストレディで、オバマ大統領の一期目で国務長官を務めたヒラリー・クリントン氏のニュースがC1にありました。
彼女が出版した本に関してのこのセンテンスを例に練習してみましょう。

ヒラリー・クリントン氏ニュース音声

The 66-year-old politician says in her book that she placed importance on Asia, with China rising as a global power.

これを聞いて、チャンクごとに意味を瞬時に理解し、ほんの少し遅れて、聞いたネイティブ発音、イントネーションをまねながら発声する
というのがシャドーイングです。

in, her, with, as, a なども聞こえましたか?
まず聞いたときに、音の聞き分けに加え、構文や語法の知識を背景に正確に聞き取れることが第一段階です。
聞き取りに自信がない場合は、ディクテーションをしてみて、自分が書いたものと正解文との違いを確認することで、
文章の構成を確認します。

そのうえで、少なくともフレーズごとにスムーズにリプロダクションできるかどうか確認してください。これが第二段階です。
フレーズごとのリプロダクションは、
The 66-year-old politician says /in her book /that /she placed importance on Asia, /
with China rising as a global power. //


このスラッシュごとに瞬時に意味をイメージしながら言えるなら合格です。
この段階をクリアして初めて第三段階のシャドーイング練習に入ってください。

実際には、シャドーイングまでできなくても、フレーズごとのリプロダクションがスムーズにできるだけでも十分に力はつきますが、
正しい方法でシャドーイング練習をすれば、英文を文頭から順にスピーディに理解していく習慣ができると同時に、
単語レベルでなく文章レベルでの発音やスピーキング練習になります。
ノーマルスピードで難しいときは、迷うことなくスローで何度か練習して文体と発音を身体にすりこんでくださいね。

ニュースで鍛える 国際社会で通用する英語力
一般社団法人EIGC 茅ヶ崎方式ニュース英語 北千里教室・小野原東教室

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