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一般社団法人EIGC代表理事のブログ/ ニュース英語 北千里教室(大阪府吹田市)

2016年の英語教育のあり方~『「学力」の経済学』中室牧子さんから

2016-01-03 09:31:17 | 寄付・社会貢献
みなさん、新年あけましておめでとうございます!
今年も皆さんが健康で充実した一年をおくられますよう、心よりお祈りいたします。
教室では、今年もみなさんの学習をよりよくサポートしていくようがんばっていきます!

<ご寄付ありがとうございました!>
昨年は、木曜日のディスカッション&通訳案内士試験の学習をされている自主サークルさん、
ならびに個人の方から、EIGCにご寄付をいただき、ありがとうございました!

EIGCでは、日本の学校英語教育に貢献していくことを大切な目的の一つとしています。
今年も着実に前進していけるようがんばりますので応援よろしくお願いいたします!

<英語教育のカリキュラムにもっと自由度を>
日本で中高の6年間、あるいは大学4年間を入れて10年間英語を学習しても、
書けない、話せないとよく言われます。
ここ数年も英語教育の改革について激しく議論され、
・文法よりオーラルコミュニケーション
・小学校低学年からの英語教育
・大学受験制度改革
・TOEFL試験の採用など、さまざまな改革の動きがあります。
しかし、そんな動きに対して、
現場の教育を担う学校や先生が納得していなかったり、人手不足、技術不足などで
政策立案者側と現場にかい離が生じています。

最近読んだ『「学力」の経済学』中室牧子著 では、
日本は諸外国に比べて、教育の規制が非常に厳しい一方で、教育に対する客観的な評価が行えていないと指摘していました。
世界的に、学力の「付加価値」という考え方が定着しているそうです。
これは、教員の質を計測する方法として「教員の担当した子どもの成績の変化でみる」もので、
たとえば、生徒Aが小学4年生のときに標準テストで35点だったのが、5年生のときには55になっていたという場合、この間のテストスコアの上昇分はこの生徒を担任した教員の教育力によってもたらされたのだと考える(『「学力」の経済学』から)
というものです。
残念ながら、日本では塾に行くのが当たり前なので、他の先進国のように純粋に学校教員による成果を測るのは難しいですが、教育政策を考えるうえで、今の日本のように、教育に携わっていない経済界や政界の人の意見を反映させた政策ではなく、このような客観的な指標を用いる必要性は強く感じます。

ただ、現在、日本にはデータがありませんので、何が正しいのか判断が困難です。
ではより効果の期待できる英語教育のために日本に今できることは何でしょうか?
それは、画一的な英語教育ではなく、先生や学校に教育方法を自由に選択させてあげることです。
人間、自由が増えると選択するという責任が生じると同時に、やりがいも出ます。
教育に熱い思いを抱いている能力ある教育者なら、自分が向き合っている生徒に対して最も効果がある、と考えるやり方で教育を行います。そしてそれが、効果のある教育になる可能性は非常に高いはずです。

さまざまなカリキュラムで教育する学校や先生がいて独自の教育を実践し、
それらの教育について教育の付加価値を研究していけば、将来、信頼できるデータも得られるでしょう。
そういう流れを日本の英語教育に期待し、私も努力していきたいと考えています。

今、日本に必要な英語教育について私なりに考えをあたためてきましたが、
次は、小中高それぞれの段階に良いと思われる英語教育について、
考えを文字にして今後の活動の指針にしたいと思っています。

※ちなみに上記、中室先生の書籍では、こんな記述もありました。
経済学者の間では教員免許の有無による教員の質の差はかなり小さいというのがコンセンサスとなっています。
なかでも、ハーバード大学のケイン教授らの研究は、示唆に富んでいます。
 ケイン教授は、「教員免許を持っているかどうかが子どもの学力に与える影響は非常に小さいにもかかわらず、教員免許を持っている教員同士の質の差はかなり大きい」ことを指摘しています。
 具体的にいえば、免許を取得している教員同士の差は、免許を取得している教員とティーチ・フォー・アメリカの教員の差の10倍に達していたのです。
(p.156-157)

知識や能力のある人が、免許を持っていないために教員になれないと言う点で、教員免許制度は、参入障壁だと私も思います。今後も柔軟な教員採用の機会が広がっていくと良いと思います。

※ティーチ・フォー・アメリカとは、アメリカの教育NPOで、大学時代にさまざまな方面で活躍した魅力のある学生を、教員免許を取得したか否かにかかわらず、卒業後に数年間、教員として学校に送り込み、成果を上げている団体です。

さて、
英語は道具ですから磨くことは必要です。しかし、道具だけでなく、自分の頭で考えて、問題点を見つけ、正解のない問題に対する最善の解決策を、仲間とともに編み出すコミュニケーション力をもつ人が、グローバルコミュニケーション力を持つ人だとEIGCでは考えています。そういう人を育てられる教育をこれからも目指します。


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