所用があり、いわき市まで出かけた。
今日も暑くなりそうな快晴の朝、磐越道をひたすら走る。
郡山ジャンクションからいわき方面に向かうのは、震災以降、初めてだ。
思いのほか、道路が傷んでいる。
雪の降る会津側ならともかく、いわき方面は、わたしの記憶では、こんなに傷んでいなかった。
地震の影響で傷んだだけではないのだな、と思う。
「あの日」以降、自衛隊やパトカーや多くの支援の車が、この道を通過したのだろう。
2年前の春、わたしは2回、この道路を通っている。
一度目は3月、南房総に旅行した際、常磐道から磐越道のルートで帰ってきた。
2度目は4月、ぷらっと結城紬と筑波山を観光した帰り。
この時は丁度、小野町の桜並木が満開だった。
来年の春は、この桜を家族で見に来よう、と思っていたのに、震災が起きた。
あの時と同じ景色、阿武隈の山なみは変わらない。
「常磐道・広野町から先は災害により通行止め」の看板が目にはいる。
山懐(ふところ)の人たち、山向こうの人たちの暮らしは、一変したのだ。
運転しながら、さまざまな思いが錯綜する。
飯舘村のこと。
津島のこと。
富岡町のこと。
夜ノ森公園の桜。
双葉町や浪江町の親戚のこと。
お世話になった方々のこと。
子どもの頃、わくわくしながら迎えた海水浴のこと。
いわきや双葉町や原町(南相馬市)の病院に出張に行った時のこと。
なんと平和な日々だっただろう。
車は峠を越え、視界が広がる。
いわきの空は明るくて、空気がさらっとしている。
浜通りから中通りに避難している人たちにとって、きっと、この空が本当の空なんだろうな。
小名浜の三角倉庫というところで、ジャズフェスティバルが行われていた。
近くには、見事に復興しつつあるアクアマリンふくしまがある。
フェスティバルの会場にあったピアノは、震災で津波をかぶったピアノだった。
昨年のNHKの紅白で、嵐の桜井クンも弾いたピアノだ。
わたしもちょっと弾かせていただいた。
本来の楽器としての値打ちがどうなのかは、わたしには、わからない。
でも、津波で泥だらけになったとは思えない、深い音色が響くピアノだった。
会場係の方のお話では、苦労して、丁寧に丁寧に、泥を除き、弦を張り替え、
弾けるように再生したのだそうだ。
でも、どうしても、瓦礫でこすれたと思われる傷は、取れなかったそうだ。↓
この傷は、このピアノの、勲章だと思う。
いまだに、でたらめなことを言う人たちがいる。
なんとでも、言うがいい。
わたしたちは、負けるもんか。
今日も暑くなりそうな快晴の朝、磐越道をひたすら走る。
郡山ジャンクションからいわき方面に向かうのは、震災以降、初めてだ。
思いのほか、道路が傷んでいる。
雪の降る会津側ならともかく、いわき方面は、わたしの記憶では、こんなに傷んでいなかった。
地震の影響で傷んだだけではないのだな、と思う。
「あの日」以降、自衛隊やパトカーや多くの支援の車が、この道を通過したのだろう。
2年前の春、わたしは2回、この道路を通っている。
一度目は3月、南房総に旅行した際、常磐道から磐越道のルートで帰ってきた。
2度目は4月、ぷらっと結城紬と筑波山を観光した帰り。
この時は丁度、小野町の桜並木が満開だった。
来年の春は、この桜を家族で見に来よう、と思っていたのに、震災が起きた。
あの時と同じ景色、阿武隈の山なみは変わらない。
「常磐道・広野町から先は災害により通行止め」の看板が目にはいる。
山懐(ふところ)の人たち、山向こうの人たちの暮らしは、一変したのだ。
運転しながら、さまざまな思いが錯綜する。
飯舘村のこと。
津島のこと。
富岡町のこと。
夜ノ森公園の桜。
双葉町や浪江町の親戚のこと。
お世話になった方々のこと。
子どもの頃、わくわくしながら迎えた海水浴のこと。
いわきや双葉町や原町(南相馬市)の病院に出張に行った時のこと。
なんと平和な日々だっただろう。
車は峠を越え、視界が広がる。
いわきの空は明るくて、空気がさらっとしている。
浜通りから中通りに避難している人たちにとって、きっと、この空が本当の空なんだろうな。
小名浜の三角倉庫というところで、ジャズフェスティバルが行われていた。
近くには、見事に復興しつつあるアクアマリンふくしまがある。
フェスティバルの会場にあったピアノは、震災で津波をかぶったピアノだった。
昨年のNHKの紅白で、嵐の桜井クンも弾いたピアノだ。
わたしもちょっと弾かせていただいた。
本来の楽器としての値打ちがどうなのかは、わたしには、わからない。
でも、津波で泥だらけになったとは思えない、深い音色が響くピアノだった。
会場係の方のお話では、苦労して、丁寧に丁寧に、泥を除き、弦を張り替え、
弾けるように再生したのだそうだ。
でも、どうしても、瓦礫でこすれたと思われる傷は、取れなかったそうだ。↓
この傷は、このピアノの、勲章だと思う。
いまだに、でたらめなことを言う人たちがいる。
なんとでも、言うがいい。
わたしたちは、負けるもんか。