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機械仕掛けの太陽 知念実希夫

現役医師でもあるミステリー作家の著者が2年半に及ぶコロナ禍の医療現場の状況を克明に伝える本書。コロナ病棟で奮闘する医師と看護師、かかりつけ医として長年地域医療に携わってきた老医師。3人の医療従事者を主役に、コロナ変異の実態、政府の対応とその意義や問題点、その時々において最善と思われる治療内容などが分かりやすい解説とともに語られる。医療現場で持ち上がっている課題と政府の対応のわずかなタイミングのズレが引き起こす医療現場での困難、陰謀論者による医療妨害のエスカレート、マスコミの無邪気な興味本位の報道による弊害など、あまり意識してこなかった事柄が次々と出てきてその度に深く考えさせられる。とにかくこれまで自分が心掛けてきた個々人の感染予防対策と積極的なワクチン接種が間違っていないことには安堵。オミクロン株が何故高い免疫逃避能力を持っているのか等、これからのコロナとの戦いに必要な知っておくべきことも学べて読んでよかったと心から思えた一冊だった。(「機械仕掛けの太陽」 知念実希夫、)
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