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幻夏 大田愛

年末に読んだ書評本で紹介されていた1冊。遠い昔の思い出話から始まる物語は、いくつもの謎に包まれていて混沌としている。主人公である警察官と探偵コンビが昔の事件を追いかけていくなかで、驚くべき事実が次々と明らかになっていく。遠い昔という時間の壁もあって、一つ謎が解けたと思ったらまた別の謎が浮かび上がる。それでも事実を丁重に追いかけていくことで、ようやく全体像がうっすらと見えてくる。「冤罪」というテーマをこれほど真正面に扱った小説を読むのは初めてだし、これだけ見事な構成のミステリーもめったにないなと感じた。(「幻夏」 大田愛、角川文庫)

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