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ヒトラーとUFO 篠田航一

ドイツで新聞社の特派員をしていた著者が赴任時代に現地で集めたドイツの都市伝説について解説してくれる本書。内容は、ヒトラー生存説、UFO目撃談からハーメルンの笛吹き男に至るまで多彩だが、著者が語るように、世界の中でドイツ人が特に都市伝説が好きといことではなく、たまたま都市伝説好きの著者の赴任地がドイツだったということらしい。現在著者はカイロに赴任しているということなので、是非エジプトの都市伝説とかアフリカの都市伝説といった続編を期待したい。本書で取り上げられた都市伝説は、ヒトラー生存説が生まれた背景、存在しないと揶揄されるがちゃんと存在する町、異邦人に対する謂れなき不安心理が生み出す都市伝説等、どれも面白かった。特に、ハーメルンの笛吹き男の伝説について、ペストの蔓延が背景にあるという説以外にも、十字軍への徴兵説、大規模な移住等多くの異説があるとのことで、これも大変面白かった。(「ヒトラーとUFO」  篠田航一、光文社新書)

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