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世界堂書店 米澤穂信

作家が古今東西の短編を選りすぐった1冊。作家の個性を前面にだすのではなく、SFあり、歴史ものあり、幻想小説ありで、とにかく面白い作品を選んでくれているのが嬉しい。読んだことがあるのは「15人の殺人者」という1編だけで、後は全て「こういう面白い小説があるんだなぁ」と感心してしまう作品ばかりで、とにかく楽しく読むことができた。既読の1編も、こういう形で読み直すとまた違った趣で、最後のトリックを思い出せなかったせいもあるが、別の輝きをみせてくれたように思う。作家は仕事柄、多くの作品を読んでいるだろうという前提もあるが、こうした短編集を色々読んでみるのもいいだろうなぁ、と感じた1冊だった。(「世界堂書店」 米澤穂信、文春文庫)

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