真珠子学園

真珠子主催の活動公式公開日記。
https://www.youtube.com/user/Shinjukohime

新作57点あります。よかにゃ~☆みぞかちゃん展コンセプト

2012-01-19 03:36:20 | 個展

今回の展示は、2011年に天草大陶磁器展で真珠子が主催した
天草初のメイド喫茶”みぞかふぇ”の東京お披露目という形になります。
天草では天草でしか出来ないこと、東京では、東京でしか出来ないことを
実現したいと考え、天草では、祖父母の山から切ってきた竹をふんだんに使って
ドーム型のやぐらを組み、竹笹の香りのする中で、真珠子が1ヶ月間滞在して制作した
湯飲みで、お茶を飲んでいただくような趣向を凝らしました。

今回は、東京版ということで、東京でしか出来ないことを今回、発表しております。

真珠子は、1976年天草に生まれました。
天草においてバブル前のちょうど古いものと新しいものが入れ替わる狭間を
体験できた世代だと思います。

木に描かれたあやとりシスターズは、真珠子、今年36年間の年間絵で、36人います。
本展DMにも使用されたこの”あやとりシスターズ”3人それぞれの分身であり、
変体であり、脱皮であり日常です。
龍と一緒に遊んでもいます。
この龍は、幼い頃の真珠子の日常の中にいつも溶け込んでいた龍です。
実家の近くの袋池という所に、おじいちゃんと行ったときに、「ここには、龍が棲んでいる」と
教えてもらいました。
祖父は、長崎から養子として天草に迎えられました。
幼い頃に見た長崎くんちの蛇踊りの文化を天草に持ってきた人です。
その蛇本体も、祖父が作ったのだと去年、天草に帰った時に初めて知り、
自分も龍を作ってみたいと思いました。
今年年女で、げんかつぎの意味もこめて。
真珠子10歳の時、
こんな事になろうとは、真っ赤なチャイナドレスを着てシンバルを叩きながら
町を蛇と練り歩いていたあの頃には、想像もつかないことです!
真っ赤な口紅を初めて付けて人前に出た興奮の方が遙かに大きかったです!
けれども、真珠子にとって龍は、とても身近な存在でした。

襖絵と、40号にも龍が描かれています。
これは、みぞかちゃんの祖先かもしれません。

その龍が棲んでいると言われている袋池は、あの天草島原の乱で天草四郎が落とせなかった
富岡城の麓にあります。
城跡は、真珠子幼少時の遊び場でした。保育園のお散歩は、まさにその山城のけもの道を
泥まみれになってかけぬけることでした。そこで拾ったしいの実をおやつの時間に食べました。
保育園は、鎮道寺というお寺の中にありました。その”おみどう”には、あの日本の変革期に大活躍した
若き日の勝海舟の落書きがあります。
このお寺に滞在したときに、「
蒸気の御船にのりて再びここ旅に寝せしかば、
 たのまれぬ世をば経れども契りあらば
 ふたたびここに月を見るかな 
      日本海軍指揮官 勝麟太郎」

と柱に書いて帰ったそうです。
その柱に寄りかかって、ピーコちゃんの母役をしたのが、真珠子初の舞台です。
天草に魅了され訪れた方々は、この勝海舟を始め、影響を受け、作品を作った方々は、
林芙美子、五足の靴(与謝野鉄幹 北原白秋など、木下杢太郎)、頼山陽 、種田山頭火など
数多いです。

真珠子は、”おみどう”の下によく潜りました。
真っ暗でどこまでも先の見えないおみどうの下は、怖かったけど、
一人でも潜らずには居られない魅力がありました。
その時の体験が元になり、アニメ「うず犬」が生まれました。

”うずうずずのうず犬は、お寺の下で生まれます
ようようようと鳴きまする 夢を召しませウグイスの”

これは、21日に行われるアニメ紙芝居活弁で披露いたしますので
ぜひおいでください。
本日もご予約承っております。
本展のために制作された、新作アニメ「よかにゃ~ みぞかちゃん」も
披露いたします。

よかにゃ~ みぞかちゃん のきっかけになった「みぞかちゃん」は、
2009年に制作されました。

天草には、17世紀、ポルトガル船がたくさん着ていたらしいから、
きっとその船から、朝日と共にかわいい女の子が出てきたに違いない。
その女の子を見たときに、天草島の人々は口々に
「みぞかにゃ~」(かわいい)と、みんな言ったに違いないという推測で生まれました。


その当時、後に天草更紗と呼ばれた更紗という染め物類もたくさんポルトガルより
輸入されました。ポルトガル語で木綿布を意味する「saraca」に由来する そうです。

その時に思いをはせて作られたのが「みぞかづくし」のろうけつ染めです。
昨年春に真珠子は、バリ島でろうけつ染めの技術を習得してきました。
後になって知ったそうなのですが、キリシタン追放令が出され、
ジャカルタに流されたジャガタラお春が恋しい日本を思ってこっそり思いをしたためた布、
それが更紗だったのでした。
何とはなしに、閃いて渡ったバリでしたが、天草とととても関連のある地であった事に
あとで気がつきました。あと、明治時代、天草の女性が海外に出稼ぎに向かっていた場所も
バリ周辺の諸島だったのでした。
真珠子は、あのバリの気候や、現地の人々の事を思い出しながら、
「からゆきさん」のことを思いました。

天草には、日本での産出輸出NO、1 江戸時代には平賀源内も「天下無双の上品に御座候。 」と絶賛した
資材があります。それが天草陶石です。
真珠子は、2000年に天草を離れ、作家活動を始めましたが、
その天草陶石を使って、何か作って欲しいと市の方から招聘された2008年をきっかけに
その素晴らしい資材に気がつきました。
それで作った作品がこのみぞか招き人形です。
これは、隠れキリシタン達が拝んでいた「マリア観音」の系譜を引いています。

そして、2008年に制作した年に一度しか開帳されない「海母」の事を思いながら、
制作した「祈念湯飲み」 も、天草陶石で作りました。

それから本展で特筆すべきは、マグカップです。
これは、日本が誇るグラフィックデザイナーの祖父江慎氏とのコラボレーションマグカップとなっております。
真珠子が描いたこの絵を、祖父江氏がデザインされました。
祖父江さんと真珠子は、2008年に出版された香山リカ著の「ポケットは80年代がいっぱい」の表紙を
依頼されて以来、数々のお仕事を一緒にしています。
残念ながら、もう完売いたしましたが、見本をご覧ください。

このマグカップで真珠子実家で焙煎しているお茶が飲めるカフェ、みぞかふぇ(みぞか=かわいい+カフェ)を、

14、15日に開催し、真珠子が生み出したキャラクター「みぞかちゃん」に扮した女子達が給仕をするというコンセプトで行いました。

 

今回の展示は、未公開の新作全57点の意欲展となっております。

 



真珠子の母校の校歌

一 彼の山陽が 詩いたる 雲か山かの 大洋は 
萬里渺茫 堂々と 寄せては返す 四時の花


二 天領以来 苓洲に 歴史も古し 臥龍岡 
ここ西海の 一勝地  松籟不断の 楽の音


八 水天髣髴 一碧の 天草灘の荒波も 
不撓の心 固ければ などか彼岸に 着かざらん


《歌詞訳》
一 かの大儒学者の頼山陽も感じ入って歌に詠んだ、この見はるかす大海原は、

見渡す限りの果てしない広さで、いつも波を湛(たた)えて四季を美しく彩っている。

二 天領と定められたここ天草の地には、歴史も古い臥龍山がある。

ここは西 海地方きっての景勝の地であり松風の美しい音が響いて絶えることがない。

八 はるかに見渡せば海原と天とがその果てに合して混然とした青一色に見える。

よしや、この天草灘の荒波が前途に立ちはだかろうとも、

くじけぬ闘 志を抱いて渡ろうとするならば、目指す彼岸に着
けぬことなどあろうか、 いや必ず着けるに違いない。

 

 

真珠子展「よかにゃ~♡ みぞかちゃん」

人々を独特の世界観で魅了してきたアーティスト「真珠子」。ジャパニーズガーリーアートの代表格ともいえる彼女の2012 年初の企画展。

さらに天草で開催し話題を呼んだメイド喫茶、”みぞかふぇ”がグラフィックデザイナーの祖父江慎とのコラボレーションデザインマグカップ登場で

さらにパワーアップし、その全貌を明らかにする!

 

会 場
LOGOS GALLERY ロゴスギャラリー
渋谷パルコ パート1 / B1F
期 間
2012/01/13 (金) -2012/01/25 (水) 
※会期中無休
10:00 - 21:00 ※最終日は17:00にて終了
入場料
無料
主 催
パルコ
企画制作
パルコ
お問い合わせ
03-3496-1287  (logos-g@parco.jp)
公式HP

 

 

http://www.parco-art.com/web/logos/exhibition.php?id=453

 

 

 

 

 

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