年末になるとおせち料理を作る人も多いと思います。日本の年末の風物詩です。日本の原風景です。
しかしその伝統に縛られて窮屈な思いをする人もいると思います。お正月の挨拶やお年玉の用意など面倒なことも多いので温泉場に連泊する人もいます。若い家族は暮れからお正月は海外旅行に行く人もいます。
まったく個人的な話で恐縮ですが我が家では今年おせち料理を作らないことにしました。数日まえから夫婦そろってノロウイリスにおかされて昨日、今日やっと楽になりました。夫婦で話し合って結婚以来50余年続けてきた「おせち料理」を今年は休むことにしました。伝染すといけないので3世代が集まる新年会も取りやめにしました。外国風料理を毎年国を変えて作ってオセチの後に出していましたが。(大掃除の方は、幸い11月から少しずつこなしておいたので庭以外はまあ綺麗になっています。)
そうしたら心が晴れ晴れして楽しくなってしまったのです。良い妻は「おせち料理」が作れないといけない。こんな価値観にとらわれていた家内が安心してのびのびとしています。
どちらかというと教条主義的な家内はこの季節になるとおせち料理の材料を詳細に書きだして買い物のタイミングを調整します。一つでも買い忘れないように緊張します。
料理にかかると楽しそうでもありますが表情が変わります。沢山の野菜類の皮を剥き、切り、煮炊きします。ゴマメや昆布巻きなどなどを作ります。
下手に口出しすると叱られます。あげくには手伝いもさせられます。
出来上がった数々の料理をこの時しか使わない輪島塗の重箱に綺麗に詰めます。それはお正月が来るまで触ってはいけません。
私の育った仙台では大晦日の31日の夜は年越しのご馳走を食べます。ソバは見たこともありません。なんでも良いのですが頭つきの魚を必ず食べます。
しかし家内は年越しはソバだと主張します。東北ではそうかも知れないが、東京は違うのだと言います。
そんな恒例の争いもなくなると思うと気が楽になります。
年越しには、毎年の贈り物の燻製のサーモンで久しぶりにジョニーウオーカーを飲みながらテレビを見て過ごそうと思っています。こうして今年も暮れて行くのです。
読者の皆様には今年も本当にお世話になり有難う御座いました。
今年のクリスマスの前日の日曜日には一日のアクセス数が3612件という空前の記録を頂きました。本当に有難う御座いました。
どうぞ楽しいお正月をお迎えください。そして皆様の来年のご好運を」お祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)