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「私達の40年」 編集委員会連絡事務所 思い起せば赤道直下のアマゾン川河口ベレンで下船された幾家族、小さなハシケに乗り換え1ヶ月近くも費やし奥地に向かわれたご家族を見送ったあの日のことは、今でも心の奥深く焼き付いています。 ==============================
尖閣諸島の野田内閣の国有化決定以来、中国各地で大規模な反日デモが繰り広げられました。そして尖閣諸島の近くの海域には中国の大型巡視艇が隊列を組んで示威航海を続けています。 それに対してアメリカは軍事的な対抗措置をとっていません。日本の海上保安庁が巡視艇を張り付けて監視しているだけです。 中国の大型巡視艇4隻が尖閣諸島に接岸して武装した隊員が上陸し、島々を占領したらどうなるのでしょうか?私はこのような最悪のシナリオの可能性を想定し、毎日心配していました。 中国の武装隊員が数十名上陸したら日本の海上保安庁の巡視艇は手出しをしません。手出しをすれば小規模な実戦になります。日本政府は実戦を避けます。その結果、尖閣諸島は中国の実効支配のもとになり、竹島や北方4島のような事態になります。 そうなっても良いという理屈もいろいろ考えられます。しかし私は今まで墨守してきた日米安保とは一体、何だったのかと暗い気持ちで過ごしていました。 ところが昨日の新聞で、11月29日にアメリカの上院の本会議で尖閣諸島が日本の施政化下にあり、日米安保の適用範囲であることを全会一致で確認したのです。 ご承知のようにオバマ大統領は民主党です。しかし上院は共和党が過半数以上の議席を持っていて、いろいろな政策でオバマ大統領に対立してきました。 しかし外交や安保保障の問題については大統領の提案が合理的なら賛成するのです。これがアメリカの民主主義です。どこかの国のように野党が議会の解散を条件に法案に賛成するというような姑息なことをしません。正々堂々と進めます。11もの政党が乱立するこの国の政治を憂慮するのは私だけではないと思います。 それはそれとして、尖閣諸島が日米安保の適用範囲とアメリカが言明した以上、中国は実力で島々を占領出来なくなりました。占領すればアメリカの海兵隊と自衛隊が逆上陸するからです。中国共産党軍隊が得意とする人海戦術は小さな離島では実行出来ません。 戦争回避が出来たと安堵できます。戦争は小規模といえども日中の経済関係を破壊します。人間の人格を破壊します。 戦後67年間も日米の共同防衛や安保体制を思い返すといろいろな感慨を覚えます。そして戦争を回避することの重要性が深く理解されます。 日本が武装しなければ平和が続くという単純な考えが通用しないのが現実です。憲法も改正する時期ではないでしょうか?しかしシビリアンコントロールを厳守し、軍部独走を絶対に許さないシステムを構築すべきです。 それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人) |