今年はなんとか花を見たいと思っているヤマゴボウであるが、3週間ほど前に訪問した時にそれらしき個体は確認したものの花芽が付いていなかった。咲くとすれば、そろそろ咲いていて良い頃である。午前中は南アルプス市に出張があったので午後から訪れてみる。
茎が赤っぽい。これはヨウシュヤマゴボウであろう。
花芽が付いておらず、これは咲かないかも知れない。
こちらは茎が緑色でヤマゴボウと思わしき株
こちらも花芽が見えない。ヨウシュヤマゴボウに比べて葉の皺が深いように思う。
周辺の斜面を探してみると、幸運にも一株だけ咲いているものがあった。
軸が緑色でこれはヤマゴボウで間違いないであろう。
結実しかけているが頂部はまだ花が咲き残っている。
結実した実は溝がはっきりと見える。
花は葯が赤紫色をしている。これがヤマゴボウの花の特徴であろう。
葉はやや皺が多い感じはするが、この大きさになるとヨウシュヤマゴボウとの区別は難しい感じがする。
1株だけだが、なんとか出会えてとても感動したヤマゴボウ
さて、花仲間が別の場所でマルミノヤマゴボウと思わしきものを発見してきたのでそちらに移動してみる。林道を少し歩かなければならないのだが、現地に近付くと車道の脇に大株が生えているのが目に付いた。
車道脇に生えていた大株のマルミノヤマゴボウ
今年見る中で最大の株。花をたくさん咲かせた。
ほぼ結実しているマルミノヤマゴボウ
先端部にまだ花が残っている株。
結実した部分。ヤマゴボウのように溝が深く無く丸くなっている。
咲き残っていた花。薄ピンク色の花で葯は白い。この葯の色がヤマゴボウとの違いであろう
沢沿いに生えていたマルミノヤマゴボウ
今日はヤマゴボウとマルミノヤマゴボウの両方を観察することが出来た。特にヤマゴボウは個体数がかなり少なく食害も受けていると思われ、咲いている花が見られたことはとてもラッキーだった。ヤマゴボウとマルミノヤマゴボウの違いはしっかりと分かったと思う。