(やまだあすか)
首都大学東京の上野淳先生と院生さん,山田と
小池で,
京都市の総合支援学校を,高等部を中心に見学させていただきました.
京都市では,高等部に一般企業への就業を目指すコースを設けています.
(参考:京都市教育委員会HP)
最近ではテレビや新聞などでも報道されているので,ご存じの方も多いかと思います.
その一端を拝見してきました.そして.
こどもたちが,障がいをもちながらも真剣に・そして生き生きと
「学ぶ」こと,「働く」ことに向かい合う姿に,相当な衝撃を受けてきました.
我と我が身を振り返り,ただ恥じ入るばかりでした.
写真は,見学させていただいたうちの1校で栽培され,収穫されたばかりのキュウリです.
2・3年生らしい,日に焼けた生徒さんが,「これから1年生がこれを売りに行きます」とハキハキ答えていました.
彼ら/彼女らが作る野菜は近隣の方々に大変好評で,大八車に乗せて売り歩くと,
戻ってくる間に売り切れてしまうのだとうかがいました.
自分がなにかできるつもりになって,能力がある気になって,日々にあぐらをかいているのではないかと,
自分という貴重な時間を無駄に生きているのではないかと,胸に手を当てる1日でした.
*研究室のみんなへ*
研究室で,キュウリを育てています.トマトやエンドウ豆も.
みんなを和ませてくれる,収穫祭への期待で日々に彩りを与えてくれる,素敵なキュウリだと思います.
実を付けるまでがとても大変なことを,実を付けたらそれがとても嬉しいことを,
これからそのキュウリたちは教えてくれることでしょう.
ただわたしたちにとって,いまのところそれは「真剣なこと」とまでは言えません.
言葉を選ばずに言えば.「片手間」「趣味」「おあそび」です.
それに真剣に向かい合っているひとたち~農家の人や八百屋さんや,いま紹介した生徒たち~を前にすると,ちょっと気恥ずかしくなってしまいますね.
そういうものです.
みんなにとって,大学生活とはなんですか? 学びとはなんですか? 小学校から大学までの学びを一旦集大成させるものとしての卒業研究は,なんですか?
片手間ですか,趣味ですか? おあそびですか?
願わくは,誰かを気恥ずかしくさせるくらいに真剣に生き生きと,取り組んでもらいたい.
あなたが学べることの幸福を,当たり前のように働いて,社会に参画できることの幸福を,知らずに過ごすことはあまりに哀しい.
心からおいしいモロキュウを楽しみにしています.
キュウリつながりでした.
(モロキュウは比喩ですよ? 卒論発表会にキュウリ観察・モロキュウ調理日記はなしよ?)