建築・環境計画研究室

東京電機大学未来科学部建築学科
(山田あすか)

建築・環境計画研究室

この研究室は,2006年4月に立命館大学にて開設され,2009年10月に東京電機大学に移りました.研究テーマは,建築計画,環境行動です. 特に,こどもや高齢者,障碍をもつ人々への環境によるサポートや,都市空間における人々の行動特性などについて,研究をしています.

*当ページの文章や画像の無断引用・転載を禁じます*

マレーシア・コタキナバルまとめ(学会でした)

2018-09-17 14:51:26 | 【雑感・寄稿文他】建築・都市・環境探訪

 

【羽田空港にて】

 

公立刈田綜合病院(芦原太郎建築研究所)

エントランスホールと一体になった外来受付・待合は,空港の出発ロビー・チェックインカウンターホールをイメージしているそうです。

 

 

【クアラルンプール国際空港にて】

 

 

 

 

 

「鴨川アベック等間隔の法則」については, 森田孝夫,京都・鴨川河川敷に坐る人々の空間占有に関する研究 On Territorial Behavior of the People Enjoying the Evening on the Bank of the Kamo River,日本建築学会 学術講演梗概集. E, 建築計画, 農村計画 1987, 745-746, 1987-08-25 をぜひ読んでください。森田先生最高。

 

 

 

 


このトイレの性別と対応させた色分け,「わかりやすい」ので良い工夫ですねと思っていたんですけど(実際,10年前はそう教えていた),今のご時世に合っているか,今の価値観と対応しているかという観点から,あんまり良くないなと今は思っています。男女共同参画社会をめざし(まだ実現できてない),セクシャリズムへの反省が浸透してきた時代。小学生のランドセルも男女好きな色を選べるようになっている時代。好きな色の鞄,今日の気分の色の服を自由に選べる時代,LGBTへの理解も進みつつあるこの時代に,男は青・黒。女は赤。という固定概念を公共の建築物やサインが植え付けてくるこの国のサイン計画は,ちょっと立ち止まって考えてみたりしないのかしら,と。

 

 

 

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2018年10月11日(木)公開研究会「福祉転用」シンポジウムのお知らせ

2018-09-09 19:59:32 | 研究日誌

建築学会の福祉施設小委員会+科研研究会で行ってきた,「福祉転用」についての公開研究会を開催します。

第一線の研究者,実践者,設計者の声を直に聞き,議論ができるまたとない機会です。

ぜひ,奮ってご参加ください。

建築,福祉,福祉転用に興味をお持ちの皆様と会場でお目にかかれることを楽しみにしております。

 


【建築学会サイト】
■催し物・公募一覧
https://www.aij.or.jp/event/list.html?categoryId=84
■詳細・申込み
http://www.aij.or.jp/jpn/symposium/2018/181011_j250.pdf

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福祉施設小委員会主催 公開研究会福祉転用による建築・地域のリノベーション

−建築と社会をつなぐ仕掛けとしての福祉転用−


趣旨

高齢化が進み福祉・介護への需要が高まる一方、人口減少により空き家、空きビルも急増している。なかには立地に恵まれていたり、地域の人々に親しまれてきた建物や、高齢者が馴染みやすい建物も少なくない。こうした空き家・空きビルの福祉施設への転用はコストも安い場合が多いが、法的な制約も多く広がりが限られていた。しかし近年、設計者をはじめ関係者の努力と工夫により様々な成功が積み重ねられ、国交省も緩和を真剣に検討しはじめ、法改正にもつながっている。
そのような時代の要請に応え、福祉施設小委員会ではこれまで継続的に「空き家・空きビルの福祉転用」に関する調査研究を行い、その成果を今年3月に書籍「福祉転用による建築・地域のリノベーション」としてとりまとめ、刊行したところである。
本研究会では、この書籍の編集の過程で得られた成果から、法規・制度のみならず経営の壁をどう乗り越え良質な福祉空間を実現していくか、そのプロセスや成功例を紹介するとともに、空き家、空きビルをまちの資産とするために設計者は何ができるのか、聴衆の皆様とともに議論する。

1.日時    2018年 10月 11日(木) 17時15分~20時
2.会場    東京大学本郷キャンパス 工学部1号館15号教室
3.演題等
 1)趣旨説明 :松田 雄二(東京大学) ,司会:山田 あすか(東京電機大学)
 2)講演1:森 一彦(大阪市立大学)
  「まちを次世代につなぐ -福祉転用の横断調査から見えたもの」
 3)講演2:松村 秀一(東京大学)
  「「ひらかれる建築」と福祉転用」
 4)講演3:雄谷 良成(社会福祉法人 佛子園)
  「今度のごちゃまぜは Reイノベーション」
 5)講演4:秋山 怜史(一級建築士事務所秋山立花)
  「地域の資産を活かし,社会の課題を解決する」
 6)ディスカッション(講演者+司会) 18時45分?19時45分(60分間)
 7)まとめ:厳 爽(宮城学院女子大学) 19時45分?20時(15分間)
4.参加費
 建築学会会員1,500円,会員外2,000円,学生500円


申込方法

催し物名称、氏名・勤務先・所属・同住所・同電話番号・Eメールアドレス、参加区分(会員、会員外、学生)を明記し、10 月2日までに下記あてにお申し込みください。

申込・問合せ:福祉転用研究会事務局 E-mail: fukushitenyo.kyoto@gmail.com

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研究・設計業績(論文等一覧) 目次(2018.04.13時点)

2018-09-07 17:04:48 | □研究・設計業績(論文/プロジェクト等一覧)

1.公刊論文(特記なければ査読付)

  一覧(発表年順)

  テーマ別(論文によっては,複数のテーマに該当することがあります。

       各カテゴリから,個別の論文の一覧をご覧いただけます)

  【環境行動】

  【こどもの施設,成長・発達環境】

  【高齢者の生活環境】

  【障碍のある人の生活環境,支援施設】

  【医療施設の空間,環境】

  【住まい,住環境】

  【都市空間,まちづくり】



2.学会発表

 東京電機大学時代)2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010 

 立命館大学時代 )2009 2008 2007 2006 

 東京都立大学時代)2005以前

 

3.卒業論文・卒業設計・修士論文・博士論文

  東京電機大学時代)2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010 

  立命館大学時代 )2009 2008 2007 2006  


4.計画・設計

【計画・設計】富山大学附属病院小児病棟プレイルーム内装(2009-2010)

【設計コンペ】「つなぐ −ひと/建築/都市を編む復興小学校の再生」

  2011年度日本建築学会設計競技 課題「時を編む建築」(2011)

  全国優秀賞受賞

  (小林陽,前畑薫,堀光瑠,アマングリ・トウリソン,井上美咲,山田飛鳥

   指導:河本光正,佐藤裕)

・【計画・設計】身体障碍のあるスタッフに配慮した,オフィス&ショウルームの改修(2011-2012)

  (山田あすか)

【設計コンペ】「川を染める帯 −人と川をつなぐ緑と石−」

  2012年度日本建築学会設計競技 課題「あたりまえのまち,かけがえのないもの)

  (上谷ひとみ,千葉紗央里,中川春香,伊藤美春,上石康平

   指導:河本光正,佐藤裕)

【計画・設計】NPO法人ぷらちなくらぶ ロゴデザイン(ロゴコンペ事務局)(2012-2013)

【計画・設計】小規模多機能ホーム「スマイルぷらちな」環境改善 基本計画(2012-2013)

  (山田あすか,上谷ひとみ,千葉紗央里,中川春香,伊藤美春,上石康平 with古賀誉章)

 ・【計画・設計】NPO法人スマイルぷらちな ぷらちな児童デイ様 環境改善プロジェクト(2013)

  (山田あすか,正田博之,黒巣光太郎,鈴木杏奈,小林志乃,早坂渉)

 ・【その他】足立成和信金様 Websiteデザイン(2013)

  (情報メディア学科 高橋時市郎研究室との共同プロジェクト,2014.11.07新規オープン!)

 ・【計画・設計コンペ】複合・地域密着型高齢者施設(2014)

  特養、ショートステイ、都市型軽費老人ホーム、小規模多機能型居宅介護事業所の複合施設

【設計コンペ】(愛されるまちのシンボル)「まちが出会う 空中庭園」(2014)

  第49回セントラル硝子国際建築設計競技 課題「愛されるまちのシンボル」 

 (高橋愛香,熊本実桜,西条朝日)

・【計画・設計】障碍児童デイ J 基本設計(2014)

・【計画・設計】心身障がい児通所施設 療育室つばさ様 新築移転設計監修(2014-2015)

・【計画・設計】子育てサロン・幼児教室 株式会社ファピ天神教室 改修設計・施工(2015)

・【計画・設計】東京医科歯科大学小児科病棟 環境改善(空間デザイン)(2015〜)

【設計コンペ】(残余空間に発見する建築)「路が紡ぐまち」(2016)

  2016年度日本建築学会設計競技 課題「残余空間に発見する建築」 

 (八角隆介,宮﨑文夏,金子亜里砂,高瀬敦,青木隆太郎

  指導:+佐藤裕,河本光正)

・【計画・設計】レイモンド花畑保育園 環境改善(空間デザイン)(2016〜)

【設計コンペ】(地域の素材から立ち現れる建築)「こどもは竹の子」(2017)

  2017年度日本建築学会設計競技 課題「地域の素材から立ち現れる建築」 

 (古川亮,倉澤周作,元木望,齋藤亮太

  指導:+佐藤裕,河本光正,鹿内健)

【設計コンペ】(住宅に住む,そしてそこで稼ぐ)「マルのウチ マルシェ・ア・ハウス」

  2018年度日本建築学会設計競技 課題「住宅に住む,そしてそこで稼ぐ」(2018)

  全国 佳作受賞

  (宮岡喜和子,鈴木ひかり,藤原卓巳,岩波宏佳,田邊伶夢

   指導:+鹿内健)

 

5.著書

空き家・空きビルの福祉転用,学芸出版社,2012

 *修士課程の小林陽さん,博士課程の古賀政好さんと一緒に書きました。

・日本建築学会編,こどもの環境づくり事典,青弓社,2014

 *当時博士課程の古賀政好さんと,非常勤講師の古賀誉章先生と一緒に書きました。

建築計画のサプリメント,彰国社,2014

建築設計テキスト 保育施設,彰国社,2017

・建築設計テキスト 高齢者施設,彰国社,2017

 

6.研究(研究助成金による研究成果の概要)

【科研】小規模生活単位型高齢者施設における空間構成と入居者の生活様態に関する研究(2007-2008)

【厚労科研】現況と運営実態から見た幼保一体化施設の施設計画に関する研究(2006-2007)

【厚労科研】都市構造,就労形態,支援施設の一体的整備による子育て支援環境の構築(2007)

【住総研】居宅の延長としての宅老所の現況と展望に関する研究 −地域性による位置づけとニーズの相違に着目して(2006-2007)

【財 がんのこどもを守る会】こどもと家族の利用実態に基づく小児病棟プレイルームに関する検証的研究(2006)

【第一住宅建設協会】認知失調症高齢者グループホームにおける空間構成と入居者の滞在様態に関する研究(2006)

【科研(特別研究員奨励)】生活環境における「固有の居場所」の選択とその要因(2003-2005)

【厚労科研】就学前乳幼児教育・保育施設における,乳幼児の空間認知能力や活動規模を踏まえた建築空間の適正規模の研究(2008-2009)

【科研(若手A)】患児・家族・医療看護の視点による成長・発達の場としての小児療養環境評価基準の作成(2009-)

【(財)旭硝子財団研究助成】都市環境資源と連携した保育サービス拠点計画による子育て環境の構築(2009-2010)

●【総研】特別支援学校と障碍幼児保育施設におけるこどもの活動からみた環境構築に関する研究(2010-2011)

【科研基盤B】災害弱者の視点に立った減災システムと防災ユニバーサルデザインの開発(2010-2012)(主任研究者:伊津野和行)

【科研(基盤C)】高齢期の生活環境へのニーズに関する研究(2011-2012) (主任研究者:繁田雅弘)

□【科研基盤A】アクセシビリティの視点による地域医療提供体制の再構築に関する包括的研究(2011-2013)(主任研究者:熊川寿郎)

【総研】環境評価構造の図化と環境評価サイト運営による環境づくり支援手法の構築(2012-2013)

●【三菱財団研究助成】「保育の質」の検証にもとづく保育拠点と都市空間の環境づくりに関する研究(2012-2013)

【科研(若手B)】こどもの育ちと安全の拠点としての学童保育拠点の計画に関する包括的研究(2012-2014)

【科研(基盤B)】地域資源の利活用マネジメントにむけた福祉転用計画システムの構築に関する実証的研究(2014-2016)(主任研究者:森一彦)

【科研(基盤B)】医療・生活施設における看護・介護負担感軽減と利用者のQOL向上に関する包括的研究(2015-2017)

●【私学財団学術研究振興基金】地域継続居住を支えるCCRCにおける建築的特性と居住者の生活 −都心団地等改修型と地方集落新築型の比較(2016)(主任研究者)

●【総研(一般)】障がい児を含む児童通所施設の環境づくりに関する実践的研究(2015-2016)(研究代表者)

●【カシオ科学振興財団研究協賛事業】就学前障碍児通所施設での環境づくり手法構築に向けた 環境構成要素の導出と体系化についての研究(2015-2017)

●【ダイキン工業共同研究】

●【第一生命財団】集合住宅の多様な改修事例のデータベース構築を通した 良好なストック形成に関する研究(2017)(研究代表者)

 

 

 (進行中の研究はこちら

 

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【設計コンペ】(住宅に住む,そしてそこで稼ぐ)マルのウチ マルシェ・ア・ハウス

2018-09-07 16:33:51 | □研究・設計業績(論文/プロジェクト等一覧)

課題「住宅に住む,そしてそこで稼ぐ」

 

設計主旨

 高層ビルが立ち並ぶ丸の内に「ちょっと住んでちょっと稼ぐ」新たな職住近接のカタチ“マルシェ・ア・ハウス”を提案する。

  拠点とネットワークの時代である。そして,人や情報を「知る」ことはネットワークを強化する。この“マルシェ・ア・ハウス”では,様々な繋がりを持つ複数拠点居住者や兼業者が行き交い,時間・空間・役割がシェアされる。生産物の販売や情報発信,居住を通して多様な利用者が繋がり、血縁・地縁を超えた「知縁」による“知域コミュニティ”を創造する。

  3×3のグリッド状に柱を配置し、広さの異なるスラブを設け、スラブの面積に即したマルシェ空間を生む。それらのスラブを積層させて視線を操作し、コミュニティの密度に多様性を与える。これらのマルシェ空間を、柱を縫うように配置し様々な行き交いを生む動線計画を行う。

 様々な大きさ・間取りの住戸群は互いに少しずつずれて風や光が採り込まれ、重なり合うマルシェ空間を見渡せる。住民のプライバシーは守られつつも、マルシェ空間と住戸空間とが徐々に交わり、様々な利用者の生活の至る所で、思いがけない「知」の交流が生み出される。

  知縁は距離を超え,全国のあらゆる場所と繋がり,新たな価値や発見をもたらす。現代の生活形態に即した関係性は、物理的距離と社会的役割の境界を融かし情報・場所・人を繋ぐ“知域コミュニティ”に結実していく。その風景は,今の時代だからこそ現れる、新しい職住近接のカタチなのである。

 

 

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Quest of RED  パーティで立ち向かう。

2018-09-05 14:33:28 | 【雑感・寄稿文他】建築・都市・環境探訪

 はじめに,以下は幅広い計画系の一部に位置する,また大学に籍を置く研究・教育を業とする筆者の個人的見解であることをお断りいたします。

 建築学会の会員誌「建築雑誌」の編集グループから,「研究と設計の関係について,建築計画の研究者の立場から寄稿してください」というご依頼をいただきました。2018年の9月号に掲載された記事です。もともとは研究者と設計者は別れておらず,研究と設計を両方やっていくことが基本だった。そこから,役割・活動範囲が分化していき,研究者でもある設計者,設計者でもある研究者の割合は少なくなった。もう一度,研究と設計を統合的に捉える必要があるのではないか。そういった問題意識のもとでの寄稿依頼でした。今の,計画分野ならではの状況と課題認識についても盛り込んでください,というリクエストもありました。

 そのお題に対して寄稿をしましたが,分量の制限があり(編集とレイアウトのご都合があり,3段階くらいで減っていきまして),カットした部分がかなりあります。せっかくなので,加筆してフルバージョンを残しておこうと思います。

 

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 研究者と建築家。そう呼べばそれらが異なるように聞こえても,両者は根本的には「建築の職能者」グラデーションのなかに定位する位置と広さの違いに過ぎないと考える。設計の対象は大小の建築物全体に加えて,インテリア,テンポラリ空間,使いこなし,コンセプト,制度や仕組み,ガイドライン,イベント,まち・・と多様である。それらの実践を大きく捉えると,開発・製作・技術や専門的知見の橋渡しなども含まれ,これらに一切関わらない「研究者」は逆に珍しい。設計者や事業者選定(の支援)などもまた,専門的知見や技能と社会の橋渡しにあたる。一方,建築計画分野を顧みれば,拡大の時代に分化した専門分野が複合化・多機能化によって再統合されていく時代にあって,また人口と居住域の縮小が起こり社会支援の統合化も進むなかで,各職能者個々の定位エリアは拡大を免れず,多面的展開が必要になる。例えば従来の施設類型ごとの研究,その類型だけの研究という取り組み方はとても困難になっている。
 
 その加速する変化の中での研究と設計の関係を考えると,同時に,自己研鑽を含む教育や次世代育成を無視できない。新たな人材や視点が導入され続けなければ,その分野は衰退し消滅する。建築の職能者個人や組織は,研究・設計・教育を3枚羽根とする風力発電機のように,ニーズや社会的課題という風を受けて価値を創造する。3つのバランスは多様であってしかるべきだが,極端に偏りがあれば創造の効率が悪く,強い風でしか動けない。
 

 写真:3枚羽根の風車。(フリー素材)
 
 一方で,大学の研究者の多くに社会貢献として実践の比重を高める圧があることを危惧してもいる。研究成果を活かした研究者自らによる実践活動は,大学や研究,研究者の成果や価値を視覚化しやすい。もちろん,実践活動を通して研究にリアリティのある進展が見込め,その価値は高い。だが皆が二兎,三兎を追えば,あるいは追わなければならないと強制すれば,結局は研究も設計も追求しきれないこともあるだろう。知識や技術が高度化・複雑化するなかで,幅広い研究や実践,教育を一人ですべて突き詰めることは不可能だ。その意味で,連携して3枚の羽根を成す体制が必要である。
 
 現実的には,自分の強みとなる研究・設計の分野を芯に,他とつながるための手(興味関心,共通言語としての最低限の知識や技術,敬意)を持つ「連携できる職能者」は強い。つなぐこと=ハブ機能そのものも重要な職能である。また敢えて言えば,自分は大学では一度は研究にしっかり取り組める体制をつくりたいと考えている。設計課題や長期インターンシップは必須になっている研究による本質の探究や,そもそもを考える力と技術の獲得は,その実現のためのデザインの選択肢の拡がりや,他の研究分野への興味や基礎知識という手を増やすことにつながる。
 
 結論として,個人の職能領域の広さもさりなん,相互補完できるサブスキルをそれぞれが持つ戦士(設計に強い人),魔法使い(研究に強い人),ヒーラー(教育に強い人)のそろったパーティが強い。いかなる勇者も,1人では強敵に勝てない。全員が“すべてできる”“バランス型の”賢者を目指す必要もない。それぞれの得意が突き詰められていくなかで,新たな展開や突破口が生まれる。学会はさしずめ,こうした様々な得意をもつ職能者たちの出会いと別れ(新たな連携)の場である。
 

図:Quest of RED (This is some kind of game to advance with balanced Parties of Research, Education and Design)
 
 
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賢者の石は,一般的には赤いものだと思われているようですね。合わせてみました!
 
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花畑団地 お祭り&インタビュー

2018-07-19 16:56:39 | 研究日誌

 

皆さんこんにちは!

プレゼミ生の芝山です。

 

7月15日(日)に団地インタビューの被験者を集めるため、花畑団地「夏の一夜の夕涼み会」にB4の岡田君とM1の藤原さんと行きました。

 

 

皆さんお祭りを楽しんでおられました!

 

被験者集めの方法としては、 ティッシュとチラシを配布してインタビューの参加をお願いしました。

 

 

配布作業が終わったら自治会の方々が食事を用意してくださいました!

協力していただいた上に食事まで用意して下さりありがとうございます!

とてもおいしかったです!個人的にはみそこんにゃくが最高でした!

(写ってはないが端にビールも...)

 

 

翌日の16日は花畑公園横の桜花亭さんでインタビュー調査を行いました!

インタビューには4名ほどお集まりいただきました!

研究のための大変貴重なご意見を頂けました。

インタビューに参加して下さった方々、ありがとうございました。

 

8月18日にも桜花亭さんの方で団地周辺の方々にインタビュー調査を行おうと考えていますので、参加できる方はぜひお願いします!

 

協力して下さった自治会長の加藤さん、副会長の戸谷さんはじめ花畑団地自治会の皆様、大変ありがとうございました。

プレゼミ生 芝山

 

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相模湖

2018-06-26 16:01:12 | 研究日誌
皆さんこんにちは!!
M2の古川です✨


今日はB4の論文発表がありましたʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ


トップバッターは榎村くんの発表です🎶


熱意が伝わる発表でした!!


みんな一生懸命、先生方の質問にも堂々と答えていました!









おつかれ様です☆彡
来月は卒業設計の発表です
楽しい大学生活を送っていますo(^_-)O




発表を見た後、私と宮岡で意気揚々と施設の見学に行ってきました!

しかしちょっとしたことがあり、
急遽予定を変更して相模湖に行ってきました☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆






彼女は俯き、なにかを呟いた気がした
「隠居したい…」
夏のそよ風に乗って聴こえてきた気がした
立ち上がれ





僕もポーズを決めてヤケクソに自分の世界に酔いしれた
目を覚ませ


清々しい湖と空で僕らの心の汚れを洗い流した


頑張ろうニッポン!!!
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梗概提出までもう少し

2018-06-14 16:06:50 | 研究日誌

こんにちは!M2の齋藤です。

もうすぐ梗概提出ということで、4年生は一生懸命論文を書いています。

みんな自分のパソコンに向かって図や表を作成してますね。

榎村君は窓際のカウンターで書いています。

なんだかおしゃれですね。

 

今日は論文提出前に食べる「論文めし」を紹介します。

①耐熱容器でパスタをレンジで温めます。

 

②カルボナーラソースをかけます。

 

完成!

簡単で美味しそうなパスタですね。

皆さんもぜひ論文書く時にお試しください!

 

「論文めし」の後にはなんとデザートが!

M1の皆さんからの差し入れです。

思わず写真を撮りたくなっちゃいます。

 

美味しいものを食べた後はなんだか頑張れそうな気がしますね。

M2齋藤

 

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5月末に能登・金沢へ見学に行きました!

2018-06-12 11:36:12 | 研究日誌

こんにちは!そして初めまして!

B4の榎村です!

遅くなりましたが、5月末に石川県にある医療施設をはじめとした施設へ見学・ヒアリングを行ってきました。メンバーはB4の押尾、髙橋、榎村とM2の齋藤さんの4人です。

今回はその時の様子をお伝えしたいと思います!

 見学初日は、石川県鳳珠郡穴水町に位置する、介護医療院恵寿鳩ケ丘に訪問させていただきました。

B4らは、初めてのヒアリングということで緊張した部分もありましたが、施設の方々の親切かつ暖かな対応をしていただき、充実したヒアリングを行うことができました!大変勉強になりました!

お忙しいところ、ありがとうございました!!

次は、金沢市内にある仏具店を改修してホテルにした、The Share Hotels HATCHi 金沢に訪問しました。

こちらも店内をスタッフ様の懇切丁寧なお話をいただきながら、見学、ヒアリングを行わせていただきました。そのほかにも、金沢の地域事情などのお話もいただき、今後の研究につながる貴重な時間となりました!見学後は実際に泊まらせていただき、よりお話の実感が湧くとても良い体験をしました!

大変お世話になりました!ありがとうございました!!

 

おはようございます!2日目です。

B4榎村は、朝早起きをして、近くの浅野川を散歩しました。やっぱり金沢はいいですね♪

ネコとも遊んできました。気持ちのいい朝でした!

 

2日目最初は、三草二木 西圓寺を見学させていただきました。

もともとお寺だったものを改修した西圓寺は、カフェスペース、足湯、銭湯が入っており、「まちの共同居間」のような雰囲気が漂い、ゆったりとした時間が流れているようでした!

昼食時ということもあり、カフェスペースでおいしい昼食をとったあとは、足湯も入らせていただきました!

大変お世話になりました!ありがとうございました!!

最後はB’s行善寺を見学させていただきました。

こちらも先ほどの西圓寺と似た施設で、カフェスペースや銭湯などが入っております。実際に銭湯にも入らせていただき、体験勉強をしつつ、旅の疲れを癒させて頂きました。

大変お世話になりました!ありがとうございました!!

 

以上の4つの施設を見学したあと、新幹線で東京へと戻ってまいりました。

どの施設でも研究のためになるお話をいただき、刺激的な2日間となりました!

 

また機会があれば、見学・ヒアリングの様子をお伝えしたいと思います!

B4 榎村

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近代建築 別冊「卒業設計」

2018-06-12 10:37:42 | 雑記


届きました。各大学一名が推薦されて掲載されます。
今年は、うちの大学からはM1藤原くんの作品が掲載されています。


おめでとうございます🎉

そして、今年他大から進学されたM1岩波さんの作品も掲載されていました!


おめでとうございます🎊

どちらの作品も、人の生活や経験、気持ちに寄り添うことを空間化している、素敵な作品です。
詳しくは雑誌をぜひ。

次の年度の卒計作品も楽しみです。


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研究室配属について(2018)

2018-06-11 18:47:45 | ☆研究室について

例年とあまり変えていませんが,若干アップデート。

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この研究室は,建築計画環境行動研究分野での研究・設計・実践を専門としています。

建築計画研究 は,使われ方など人間の環境との関わり方を調査して,最終的に建物の空間構成等の計画指針を得るための研究です。

環境行動研究 は,建物という物理的環境を含む広義の環境と人間の関係そのものに着目し,その関係を読み解こうとする研究です。

両者は,スタンスが若干異なりますが,我々にとっての帰着点は同じです。建物や空間を実際に使い,そこに住まう人々にとって居心地のいい空間や環境,使いやすい建物のあり方を考えるということです。

 

この研究室では,研究成果を活かした,設計や実践活動にも取り組んでいます。

研究と設計は両輪です。抽象化したメタ認知は,応用の幅を拡げます。具体的な実現のためのステップを経験することは,建築や都市のあり方を考えるためにもちろん欠かせません。

詳細は このページから 参照して下さい。

 

なかでもこの研究室では特に,自分では周囲の環境をうまくコントロールしたり,自分の住みよい場所を自由に選んだりできない人々を代弁して,望ましい環境や建築のあり方を論じるための研究に積極的に取り組んでいます。

それは,そのような視点での研究・実践においては,建築を通して,人や社会の役に立てる部分が大きいと考えるからです。自己満足の研究に陥らないために,本当に必要とされているのはなんなのかを考えていくという姿勢を表明するものです。

ただし。「いま」必要とされていることだけを追求することだけが,「これから」や,「本質」につながることだとは思いません。一見,単純な個人的疑問に思えるようなことが,素朴で当たり前のことに思えるようなことが,見方によっては大きな可能性をもっていることもあります。

実際に私の卒論も,そういったところからスタートしました。医療・福祉と(最終的に)結びついたのはずっと後です。それこそ博論を書きながら,この“本質”を探る系の研究は具体的にはなんの役に立つのだ? という疑問を左手に,そういう問題ではない,本質を理解すればどのような応用も利くようになるのだという漠然とした確信を右手に,日々とにかく進める・・ということを経験して,そのあといろいろあって,今に至ります。

そういう意味で,とにかく医療系でなくてはとか,福祉系の研究でなくては,などの縛りはありません。

この研究室にお越しいただくことになる方と,今居るメンバーと,これまでのOBOGや研究者仲間のネットワークのなかでいろいろ考えて,議論して,それぞれの課題を一緒につくって行きたいと思います。

というわけで,研究テーマの選択は基本的に自由です。

基本的にはこの研究室に所属して取り組むことに意義のあるテーマを選ばれることをおすすめしますが,建築振動系の構造解析をなさりたいなら,相応しい研究室が他にありますよ…というレベルのことです。

研究蓄積や方法の蓄積,機材,人材,企業,学内外の研究機関や,連携して研究を行っている施設とのつながり等々の資源を有効に活用するためです。

 

いま,「なにをしている人がいるのか」は現メンバーのページをご覧ください。
「これまでのメンバーの研究テーマ(卒論・修論等の一覧)」はメンバーの研究一覧を見てください。

また,研究助成による成果の概要,進行中の研究や計画を参照してください。


この研究室に興味のある方は,研究室説明会に参加,または研究訪問などをしてください。
配属希望を出される場合は,公開ゼミ・website・先輩訪問などでゼミの活動内容を把握したうえで,志望調書に「取り組みたいテーマと志望動機」を明記して提出してください。現時点のものでもちろん,結構です。研究テーマは,決定までに,それから実際に進めて行く中で変わっていくものではありますが,この時点での人となり(背景や興味関心のありか,それを深化させる姿勢,熱意,表出の技術)を推し量る素材となると考えるためです。そのような視点で拝見しています。

もっともそれは,「落とすため」では全然なく,お互いのためにこの研究室とのマッチングを測るためですけども。

私が思っているこの研究室と,メンバーが思っている研究室の姿は違っていると思います。それぞれ違った姿に見えていると思います。

ですので,先輩たちに良く話を聞いていただくことをおすすめします。複数人から話を聞くと良いんでしょうね。雰囲気も分かりますし。

 

研究室説明会は,以下の日程で行います。

6月12日(火)11時20分〜@11417B室(1号館14階)

6月18日(月)15時45分〜@11417B室

 

研究室の定例ゼミは,毎週金曜日1,2限@1411室(1号館4階)

希望があれば自由に見学してください(出入り自由です)。

 

それでは。

 
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ちょっとひとやすみ

2018-06-11 14:22:20 | 研究日誌

こんにちは! M2の齋藤です。

梅雨になったので外では雨が降っていますね。

 

 

そんななか、コンペの締め切りがもうすぐということで、M1はみんなで話し合っています。

 

 

でも、時には休憩も必要です。先生からのおみやげを食べながらちょっとひとやすみ。

 

午後も頑張りましょう!

(M2齋藤)

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【科研(基盤B)】医療・生活施設における看護・介護負担感軽減と利用者のQOL向上に関する包括的研究(2015-2017)(研究代表者)

2018-06-08 22:30:13 | □研究・設計業績(論文/プロジェクト等一覧)

科研データベース

 (2018.6.8 研究成果報告書を追加しました)

 

■研究目的(概要)

我が国では、超高齢・人口減少時代を迎え,医療・高齢者福祉・障碍者福祉の連携・融合による包括的ケアによって高齢者や障碍者,病を持つ人も豊かなQOLが保障される社会の構築が喫緊の課題である。一方,社会保障費の抑制や,看護・介護資源の効率的な活用,また看護・介護職の疲弊の解消のため,単純な動線量等でない,看護・介護者の負担感が注目されている。本研究では,看護・介護負担感に着目した医療施設の入院療養部門,要介護高齢者と障碍者の生活施設の横断的な調査・分析によって,ケア対象者の生活の質の向上と,看護・介護者の負担感の軽減のバランスを支援する建築空間の検討と提言を行う。本研究は,今後の持続可能な社会保障の構築に向けて,今後の施設・サービスの枠組みの再編時にも活用できると考える。

 

■研究計画・方法(概要)

 本研究では看護・介護者の負担感と患者・利用者のQOLのバランスを支援する建築空間のあり方を提言するため,①医療施設の入院部門での建築空間構成(病棟平面,病棟間の関係等)と看護負担感の関係の調査・分析,患者視点での平面評価,②③高齢者と障碍者の生活施設での建築空間構成と介護負担感の関係の調査・分析,利用者視点での平面評価,および④これらの成果を踏まえた横断的分析・検討を行う。このため,医療施設の入院部門と高齢者・障碍者の生活施設において,看護・介護負担感と平面評価,患者・利用者視点での平面評価のアンケート調査,看護・介護動線量の調査を行い,相互の関係を分析する。また患者・利用者属性(重症度等)や地域性などを併せて分析することで,ニーズに即した平面の選択等を助ける資料としてもまとめる。

 

■人権の保護及び条例等の遵守への対応

 本応募課題では,対象者の同意・協力を必要とするアンケート調査・業務上の移動量調査を行う。この調査と調査データの分析・管理について,以下の通り配慮を行う。

1) 対象施設・対象者に対する調査趣旨,調査内容,個人情報保護の方針についての説明を行い,同意が得られた場合にのみ調査を実施する。調査協力への可否によって,対象施設また対象者にいかなる不利益も生じない。

2) 病棟・ユニット平面と看護・介護負担感の関係についてのアンケート調査にあたり,施設名称は原則として匿名で行い,施設名称等の施設特定につながる情報の記載は求めない。移動量調査への協力への許諾を得られる場合に限り先方の意志に即して記名を求める。

3) 調査協力者(看護師・介護職員)への同上アンケート調査は全て匿名で行う。

4) 移動量調査と当日の看護・介護負担感調査にあたっては,研究代表者・分担研究者の所属する機関での倫理審査に加えて先方施設の倫理規定に則り適切に行う。

5) 移動量調査は活動量計調査とし,休憩中は調査対象としない。歩数のみの把握のためプライバシー侵害への危惧は生じない。また,使用する機器は一般的に使用されている普及型の既製品で,身体的ないかなる負担も生じない。さらに,移動量調査当日の看護・介護負担感アンケート調査の対応は全て活動量計に対応するナンバリングによってのみ行い,あくまで匿名調査として実施する。

6) 看護・介護経験年数等の職員の個人情報を含むデータは,上記の通り匿名の上統計処理をして用い,個別の回答については公開などの対象には一切ならない。

以上で得た調査原票はスキャンしてpdf化し,パスワードロックのかかるPC(研究従事者専用端末)に保管する。上記のように個人が特定される情報はそもそも含まれないが,原票は他者が不用意に閲覧することがないようシュレッダー廃棄する。

 

■研究成果の一覧

〔雑誌論文〕(計5件)

①金子亜里砂,山田あすか古賀誉章:看護小規模多機能型居宅介護事業所の運営実態と利用者の地域生活についての事例的研究,地域施設計画研究,査読有り,Vol.34,pp.109-116,2016.07

②高瀬敦,山田あすか,野原康弘,佐藤栄治:地方都市における訪問介護の効率的配置と運用に関する研究 -U 市とN 市の社会福祉協議会の運営実態,日本都市計画学会 都市計画論文,査読有り,Vol.51,No.3,pp.901-908,2016.10

③古川亮,山田あすか:エンド・オブ・ライフケアを含む日常生活介護の場のしつらえに関する研究,日本建築学会地域施設計画研究,査読有り,Vol.36,pp.印刷中,2018.07

④村川真紀,山田あすか:児童精神系列診療科における環境要素への評価の実態,日本建築学会地域施設計画研究,査読有り,pp.印刷中,Vol.36,2018.07

⑤小山竜二,山田あすか,古賀誉章:廃校舎改修による高齢者施設の実態と適応性に関する研究 –活動量と介護負担感の視点から,日本建築学会地域施設計画研究,Vol.36,pp.印刷中,2018.07

 

〔学会発表〕(計17件)

①野原康弘,佐藤栄治,他:地方都市における在宅介護のサービス提供圏に関する研究 -中山間地域を抱えるN 市を事例として,日本建築学会大会,学術講演梗概集,F-93-94,2017.9

②Nozomi KUZUHARA, Eiji SATOH:A Study on future estimation of depopulated settlements with advanced aging, - A case of Kuriyama area, Nikko city, Tochigi prefecture, 15th International Conference on Computers in Urban Planning and Urban Management, University of South Australia, 2017.07

③三宅貴之,佐藤栄治,他:訪問看護ステーションにおける在宅医療提供体制の評価に関する研究,日本建築学会大会,学術講演梗概集,F-53-54,2016.8

④Yasuhiro NOHARA, Eiji SATOH:Nobuo MITSUHASHI: A Study on the Service Area and Administration of Home-help Services, 47th Asia Pacific Academic Consortium for Public Health (APACPH) Conference, Bandung, Indonesia 21th - 23th October, 2015.10

⑤野村洋介,三橋伸夫,佐藤栄治,本庄宏行,地域包括ケアシステムにおける地縁組織の高齢者支援に関する研究:栃木県高根沢町を事例として,日本建築学会,学術講演梗概集2015(農村計画), 37-38, 2015-09-04

⑥関悠馬,村川真紀,山田あすか:特徴的な平面を持つ急性期病院における看護負担感についての研究,日本建築学会学術講演大会,pp.383-384,2016.8.26

⑦高瀬敦,山田あすか,野原康弘,佐藤栄治:地方都市における訪問介護の効率的配置と運用に関する研究 -U 市とN 市の社会福祉協議会の運営実態,日本都市計画学会 都市計画論文,Vol.51,No.3,pp.901-908,2016.10

⑧古川亮,山田あすか:エンド・オブ・ライフケアを含む日常生活介護の場の設えに関する研究,日本建築学会学術講演大会2017,pp.227-228,2017.8

⑨倉澤周作・小林千紗奈・古賀政好・山田あすか:障がい者施設における施設平面と支援負担感の関係に関する研究 その1,日本建築学会学術講演大会2017,pp.453-454,2017.9.1

⑩宮崎文夏・小林千紗奈・古賀政好・山田あすか:障がい者施設における施設平面と支援負担感の関係に関する研究 その2,日本建築学会学術講演大会2017,pp.455-456,2017.9.1

古賀政好・小林千紗奈・山田あすか:障がい者施設における施設平面と支援負担感の関係に関する研究 その3,日本建築学会学術講演大2017,pp.457-458,2017.9.1

⑫古川亮,山田あすか:エンド・オブ・ライフケアを含む日常生活介護の場のしつらえに関する研究,日本建築学会地域施設計画研究シンポジウム,pp.印刷中,Vol.36,2018.07

⑬村川真紀,山田あすか:児童精神系列診療科における環境要素への評価の実態,日本建築学会地域施設計画研究シンポジウム,pp.印刷中Vol.36,2018.07

⑭小山竜二,山田あすか,古賀誉章:廃校舎改修による高齢者施設の実態と適応性に関する研究 –活動量と介護負担感の視点から,日本建築学会地域施設計画研究シンポジウム,pp.印刷中,Vol.36,2018.07

古賀政好,山田あすか,古賀誉章:高齢者入居施設における生活単位平面と介護負担感の関係性についての研究 その1,日本建築学会学術講演大会2018,pp.印刷中,2018.09

山田あすか,古賀政好,古賀誉章:高齢者入居施設における生活単位平面と介護負担感の関係性についての研究 その2,日本建築学会学術講演大会2018,pp.印刷中,2018.09

⑰目黒友子,古賀誉章,小山竜二,山田あすか:特養ユニットの平面形態の違いと介護負担感・活動量の関連,日本建築学会学術講演大会2018,pp.印刷中,2018.09

 

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2018年度日本建築学会賞(論文)を受賞しました

2018-06-01 19:05:40 | 研究日誌

2018年日本建築学会賞(論文)を受賞しました。

タイトルは「医療・福祉施設における利用者本位の建築計画に関する一連の研究 -環境行動、施設計画、制度と 都市環境のスケールを縦断して」です。

研究にご協力いただきました多くの皆様に篤く御礼申し上げ、研究成果の一層の社会還元をお約束いたします。

また、推薦いただいた上野先生、審査員の先生方、共同研究者の皆様、敬愛する歴代研究室メンバーに心から感謝いたします。

 


 


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学会からの依頼で受賞所感を書きました。建築雑誌8月号に掲載されるようです。

たった900文字を書くのにどれくらい苦悩して考えすぎているのかちょっと覗いてみませんか?→受賞所感草稿

いわんや論文をや。1編の論文を書くために,その背後に何千文字何万文字分の苦悩や紆余曲折があります。日々,そういう一つずつの積み重ねです。

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日本建築学会賞受賞所感草稿

2018-05-31 19:05:40 | 雑記

これは「受賞所感」の執筆を求められた筆者が,熟考の末,ある分量のテキストを生み出すまでの経緯を言語化し,そのプロセスへの思いをまとめた「執筆所感」です。ご依頼をいただきました分量は「900字以内」です。このテキストは9593文字あります。一応推敲されていますが,思うところを書き連ねてあるので文体も混ざっています。900字を書くためにどれだけの思考とコンテンツの切り貼り=構成・編集と推敲を重ねたものか,どちらかというと苦悩しているか,考えすぎているか,その一端をご覧ください。文章をまとめて書くのって決して楽にはできません・・少なくとも私には。

こんな思考の途中経過を公開することは後にも先にもこれきりだと思います。でも文字に残しておくと良いような気がするので残してみました。いつもはこういう途中経過は全部消えて行ってしまいます。

 

 

今年(2018年)の日本建築学会賞といえば,「作品」部門について“該当なし”だったことが大きなニュースとなった。日本建築学会賞は,論文・作品・技術・業績と4部門あり,論文と作品は学会賞設立当初からの歴史ある賞。建築学会大賞(永年に渡り研究・設計業績を重ねた個人に授与される)という,日本建築学会各賞のなかで最も栄誉ある賞は別格として,日本建築学会賞(作品)は,建築業界全般からの関心も高くその結果は否応なく耳目を集める。新しい時代が顕現した,これまでにない建築の有り様や思想が具現化された作品である,と学会が宣言する・・それは建築業界にとって重要なアイコンであるのだから,注目が集まるのは当然だ。

 

これに対して,研究はそれぞれの分野への分化がどうしても不可避であるせいか,論文部門界隈は穏やかなものだ。多分。建築作品が統合的でありいわばそびえ立つ山のようである反面,研究は多くの場合,深掘りだ。例えるなら谷だ。遠目で見ても谷の存在はわからない。近づけばその深さや対岸までの絶望的な距離を理解し(理解しきれないということを理解し),言葉をなくしたりするくらいのものではあるが。なお,建築学会賞(論文)としては,それら深掘りされた谷を集めた「巨大な穴」=多数の論文を再構成した「一連の研究/論文」というものがしばしば受賞対象となる。

 

繰り返す。建築学会賞は“該当なし”であったことが大きなニュースになった。人々がその個人的関心を半ば匿名の個人,門が開いた自宅の庭でのおしゃべりとして開陳するTwitterでもそのニュースについての言及が行き交った。これに対して,建築学会賞を誰が受賞したかというニュースは,管見ではほぼ流布されていない。建築学会大賞について広く話題になっているのは仙田満先生(2013:地球環境、こどもの成育環境等における環境デザインの研究、設計、教育、社会活動に対する貢献),原広司先生(2013:様相概念をめぐる空間理論の体系化と創造的な建築・都市設計による建築界への貢献),伊東豊雄先生(2016:新しい設計言語を通して、社会に開かれた建築を生み出した功績)など,設計実績についてよく知られている先生方である。その他の分野はそれぞれの分野の方々が,それぞれのアカデミックコミュニティのなかで話題にされるのであろう・・か? 少なくとも建築計画の分野ではそう(話題になる)らしい。

 

というわけで,広い意味では特に話題に登っていない(谷であるからして,むしろ落ちるくらいの方がふさわしいのだ),過日受賞の発表が行われた日本建築学会賞(論文)について,受賞所感を書いてください,というご依頼を建築学会からいただく。これが本題。ここまで枕。読んでくださってありがとうございます。

 

受賞所感は,建築雑誌(8月号)に載るとのこと。自慢ではないが建築雑誌は7年分は取ってある。ときどき面白い記事があり,そういうものは物理的に手放しにくいのだ。では8年より前のはというと,残念ながら書棚の物理的制限により最大7年分しか取っておけない。だが吉報がある。これらの記事は発行から1年が経つと,ネットに公開されることになっているのだ。ネットは広大だわ。じゃあ取っておかなくてもいいじゃないかと言われると,そういうものでもなく,書棚の1ブースを建築雑誌がいつも物理的に占めている,この状況が好きなので仕方がない。現実の物体が持つ圧倒的な説得力と存在感,これは得がたいものだ。

 

さて,おもむろに各年の「8月号」を集め,先輩方がどのような所感を書かれているか調べる。書きたいことはある。しかし,それをどのように表現するか,ということについては,先行研究の読解から始まるのだ。

うむ・・。

結果として理解したことは,この「受賞所感」という記事は,受賞に際して感じたこと(所感)をそのまま書くような場ではなさそうだ,ということだ。まず感謝だ。それと概要。最後に今後の抱負。感謝・概要(含・研究の部分ごとの共同研究経緯)・今後の抱負。これが授賞所感の基本三点セットだ。うむ,だいたい理解した。

 

感謝は「受賞所感」の根幹を成すようだ。それは全く同感である。しかし,この部分は直接関係ある方々=関係集団にはお読みいただけるだろうが,その関係集団を土壌として花開き得られた果実を広く世に還元していくのが研究であるという観点からして,より多くの方々,願わくは非直接関係者に読んでいただき今後の関係に繋げていきたいという意図をもって発表されるのであろう文章としては,おそらくたくさんの紙面を占めると,あまり面白くないのでは? 次に概要,ないし当該受賞論文の解説や,論文を構成する部分についてそれぞれの共同研究経緯,そして学問体系における位置づけが最も紙幅を割かれる傾向にあるらしい。それは「受賞所感」の欄の上に掲載される,選定理由の文章と重複するのでは? 既往文献の概観によると,選定理由は,おおむね論文の概要(目的・対象・成果)とその論文の研究分野のなかでの位置づけ,そしてこれらから導かれる評価について記載され,授賞の理由として説明されているものだからだ。

最後に,今後の抱負。これは,当該受賞論文(論文という形でまとめられた一連の業績)がある意味で代表する学問分野の今後の可能性や展開についての矜持や宣言,アピールを,公式な記録として発表できるということでもある。これは非常に貴重な機会であり,しかも受賞によって「過去」は一旦踏み固まった土台と客観的にある種のお墨付きを得た上で,さあこれから何をするつもりなんだと否応なく突きつけられるのであろう期待と,より深さと鋭さを増すであろう審査/批評の目に対して最初の一手という意味もある。

うむ。

感謝(短めに),概要(ほぼ要らない),今後の展望(大事),ということだ。理解し解釈を整理した。

 

よし,では以上を踏まえて執筆に入る。

やあ,こんなところまで読んでくださって本当にありがとうございます。

 

まず,選定理由と並びその下に載る文章であることから,選定理由での言及と対を成す文章であることが望ましいと思われる。

選定理由を見てみよう。

https://www.aij.or.jp/images/prize/2018/pdf/2_1award_009.pdf

・・・。わあすごい。

もうこれで十分ではないでしょうか。この文章の下に何を書き加えても蛇足になるのではないか。まず概要(目的・対象・成果)は蛇足オブ蛇足であることがわかる。おお,主要なボディ部分を失ったぞ? ああ少し分かった,概要はもう十分に書かれているのではないか,と思われる選定理由の文章と対を成すものとして,それに敬意を表すると,当然ながら選定理由には記載されない謝辞と経緯の説明が重きを置かれるという流れがあるのかも知れない。選定理由と受賞所感を別に読んで理解するというステップは誤りだった。これらは最初から対を成しうるものとして読むべきものだった(選定理由を読むより先に受賞所感を執筆されるケースもあるだろうと拝察されるため,「成しうる」と記述)。

 

もう一度読み直し・・分析して統計取りたくなるのをグッと我慢(そこは時間を使うべきトコロではない。溜まっている論文を書かなければいけない)。

 

それと大きなところとして方針を確定しておきたいのが,美文調で行くか論文調で行くか散文調で行くか,笑いの要素は採り入れるのかどうかだ。どこかでちょっとクスッとな感じかアイロニーな感じかスキを見せることで嫌われないための道化スパイスが必要であるかなど。

このひとって変な人なのかね。まあ大学の人ってだいたいそんな感じあるかも。くらいの感想を持っていただけるとたぶん一番良いだろう。個人的にはそのあたりがいい。わあ優秀な人〜,も,なにこいつ鼻持ちならない。もほとんど紙一重,受取手との相性一つなように思う。リスキーだ。建築学会員全員に配られる『建築雑誌』の,「建築学会賞」のページって。ほとんど読まないでしょ。読むのはよほど関心がある人だけなのではないだろうか。私今回初めて読みましたよ自分の分野の方以外のは,そしてこんなに何度も分析的には。よほど関心のある方,非常に熱心な方,がお読みになるところと考えればリスキー路線は取りたくない。調子のってんなこいつ,のリスクは避けよう。内輪受けも避けつつ,こやつちょっとずれている? まあそんな人もいるのかね,くらいが狙い目だ。それでいくとちょっと自分語りで,興味のある方だけがお読みになるのではないかしらと思いますので〜,な感じのワールドを展開するといいだろうか。・・ねえ? 考えすぎるわけですよ。考えすぎじゃなでいでしょうかこういうのは? こういうのを自意識過剰というのかも知れないし,慎重派と言うのかも知れないし,どうでしょう。

 

「こ・の・た・び・は・栄・え・あ・る・・」この辺は鉄板だ,ここは抜かしてはいけない大切な導入部分のようだ。この賞とこの賞を支える建築という文化,この賞を受賞された先人,そしてこれから受賞される方々に敬意を表し,書き出される部分である。

 

このたびは,日本建築学会賞(論文)を賜り,誠に光栄に存じます。選考委員の皆様,ご推薦をいたただきました上野淳先生,これまでの共同研究者の皆様に心より感謝申し上げます。

 

「こ・の・論・文・は・・」一応かるく自己紹介をした方が良いのではないか。詳しくは選定理由を,とかまでは書かない方が良いのかな。いやみっぽいか,大物然過ぎるかも「本論文の概要と位置づけについては上記の“選定理由”に詳しい」なんてああこれ絶対にだめだ。「本論文の概要と位置づけは上記の“選定理由”にこれ以上ないご紹介をいただいております。これを超える概要を著すことは叶わないため,割愛いたします」これが心底正直な気持ちなのだけれどもこれを書いてあると・・呼応はするけれどもこの受賞所感は独立した文章として書かれた方がよい気がするので・・他人のふんどしで相撲を取っている感がする気がするおもねっている気がする迎合している気がする気のせいでも気がするから気がする。

ここは短く書く。論文の概要を短く書くと,ほぼタイトルと同じになる。逆に言えば,論文の概要を最も端的に表したものがタイトルである。「この論文は,医療・福祉建築を対象に,環境行動,施設計画,制度,都市計画のスケールを縦断しつつ,利用者の視点に立って行われた一連の研究論文をとりまとめたものです」。ほぼタイトル通りである。つまり情報量の拡大という意味ではあまり書かれる意味のない文章である。しかし,情報の再出現によるプレゼン強調,認識と記憶の強化,という観点からは十分な意味があるかもしれない。

 

 この論文は主に医療・福祉建築を対象に,環境行動,施設計画,制度,都市計画のスケールを縦断しつつ,利用者の視点に立って行われた研究の成果を一連の研究論文としてとりまとめたものです。施設種別を横断する6つの研究視点– ①生活者の「固有の居場所」,②「記憶の振り返り」による建築空間の評価と検証,③「環境づくり」とその検証,④検討スケールを縦断するこども施設の整備・配置計画,⑤空間構成と滞在様態,⑥医療・介護・支援施設におけるスタッフの「負担感」−と,建築・都市・環境による支援の対象の組み合わせによる論文群によって構成されます。

 

かなり削ったが後半重いな‥。しかも文章で書くとわかりにくい。文字量によっては削除の候補箇所だな。

 

こっちを使うか。

 

本論文では,建築計画分野における,主として医療・福祉の領域にあって,こどもや高齢者,障碍のある人とそれを支援する人と,地域に暮らすさまざまな人々にとっての環境を幅広く対象としています。そして,「利用者がどう過ごすか・どう感じるか」という利用者本位の環境心理・環境行動の視点から各種施設計画,都市資源の活用による施設配置まで研究視点のスケールを縦断的に構え,既存の地域資源や空間をどう使うかの実証的な検討までを行ってきました。

 

そして最後に今後の展望。ここは今,手がけている研究課題とその意図するところ,その次の展開を踏まえた30年後までの漠然とした研究使命感のようなもの。30年。30年。長いな・・・。定年まであと30年,その頃には定年という概念がなくなっているか大きく変化しているか,それより先に天寿を全うしているかもしれないが30年。

 

なんと,こんなところまで読んでくださったのですか?

であればある程度私のこともご存知か一定のご関心をお持ちいただいている方ではないかと拝察いたしますが,当職,まだあと30年ほどの研究職としての猶予をもってこの賞をいただくこととなりました。(途中で職場や人生をリタイヤしなければですが)

これは直接的な表現は本番の「受賞所感」からは削除する部分ですけれども,卒業論文を執筆する学部4年生(満21歳で書き始め,22歳で書き終わる)から研究人生が始まったとして,満70歳の3月まで49年(合ってます?)。受賞論文をまとめたのは38歳の年(毎年9月に募集締め切りで,4月に発表,5月に表彰式)なので,38-21=17,17/49≒34.7%。ここまでで研究人生の時間のおおむね1/3まで来ました。もちろん概算です,大学教員という労働契約に定年はあっても研究者という生き方に定年はありませんし。

 

おそらくこれから,研究に割ける実質的な時間はこれまで以上に減っていき,次第に身体には無理が利かなくなり,感覚は鈍磨して・あるいは良い意味での緩やかなヴェールがかけられて,時間の流れには日々冗談のような加速度がついて感じられるのだろう。それでもまだ,これまでのおおよそ倍の時間がある。このときにこの賞を受ける。これからの時間こそ,おまえは何をするのだという鋭く光る匕首がのど元に突きつけられている。と,いうくらいの自覚は持つべきなんじゃないかな〜たぶんな〜と思っている。ダレるからだ。自慢ではないが自分は非ッ常にめんどくさがりだ。自分であきれるくらいめんどくさがりだ。めんどくさいから課題の遂行においては常に120%の出力を目指す。59点で出し直しを命じられると,最低限59点+60点=119点の仕事をしないといけない。めんどくさい。無駄な感じがいやだ。最初から120点なら出し直しをしなくていいだろう。もっと良い仕事ができたんじゃないか?とあとから後悔したり悩んだりする無駄がない。最初から120%が最も効率的だ。事態が大きくなってから対応するのもめんどくさい。だから先んじて動く。最小限の角度,最小限の距離で物事をふるだけで済む。進んでしまったあとでは同じ角度でも移動する距離が長くなる。それはなんとめんどくさい! 人生の終わりに,後悔するとかもう一度人生やり直したいと考えるとか,それはめんどくさいの真骨頂だ。完全に十二分にこの人生は生ききる。二度とやり直したくない。どの時点にも戻りたくない。これ以上うまくやれることはあり得ない。ほむらさんは凄い,自分には二回以上は無理だ。

 

30年分の,自分の分と,天寿のほどは神のみぞ知るだがこの目で見るつもりのこの分野の課題として認識しているところを書く。それもくどくどと書くとうっとおしいだろう。受賞して何を感じたかの感想(受賞所感)なのだから,2文くらいか。それとも,これからなにをするかのところに最も紙面を割くべきか?

 

今後の我が国の持続的な発展に際しては,医療・福祉・教育・居住の社会基盤を形成する施設と仕組みの統合的な再構築が必至です。そして,縮退する成熟社会の中では社会基盤施設とサービスが地域の雇用・生活・支援などの起点としての役割を増していくでしょう。このため,地域に住まう多世代・多職種の人々が,従来の血縁(家族・親戚)や地縁(地理的近接性)を超えた新しい関係性,ある福祉・医療・教育サービスやその提供拠点の利用(興味関心や必要な支援の共通性)というつながり:利用縁とでも呼ぶべき関係性のなかで包括的かつ相互に支え合う広義の福祉起点型の複合コミュニティを構築することが必要不可欠だと考えています。その実現のためには,QOLの観点からは人々の心理や感覚,個々人が固有に有する環境を理解したうえで,かつ社会の維持と経営の観点からは建物や制度,地域,都市それぞれのレベルでの効率的展開や具体的なあり方を検討・決定し支援の体制を整えていくことになります。研究視点のスケールと研究対象者・施設種別の幅広さを両立しながら編み上げられてきた本論文は,その構成自体が現時点での完成形です。そして,この構成はこれからの研究の基盤としての意義がより大きいと考えています。

 

これからの研究につながるのは,研究課題との出会いで,研究課題との出会いは研究グループとの出会いでもある。かなりな部分が「縁」と「偶然」により,そこから選び取る,行動の強度を決定する意志は働くものの,最初から決まっていた必然であったようにはどうしても思えない。所感ということでは,まさにその気持ち(感想)は大きい。

 

とても幸運なことに,研究活動を始めた上野研究室,卒論執筆当時助手でいらした竹宮健司先生,学生研究室が共同利用であったために近しい関係がつくられていた吉川徹先生とその研究室の面々,との研究の最初の土壌が根本的な視野と可能性を与えてくれたと思います。その後,学会の委員会にお誘いをいただき,つくられた研究仲間のネットワークや多くの研究企画・研究成果公開企画への参画機会に恵まれました。

 

積むことでつくられる研究ストーリー,つなぐことでつくられる研究ストーリー。ストーリーは構造。構成。

 

さあこんな感じでしょう,パーツとしては。あとはこれらを組み合わせて取捨選択して。文字数を調整して。

 

→実際にどのような文章になったかは建築雑誌8月号で! 900文字に納めてあります。

 

ちなみに・・これは書きにくいので本文に載せないと思うけれど・・(学会)賞が直接,その業績の価値を高めるわけではない。賞を得たからその業績/個人が優れているのではなく,あるときある角度(立場)からみたときにその業績/個人には価値があると,一輪の花を添えるだけだ。その花が新たに訪れる人のための目印となり,結果としてその業績には価値があると考える人が増え,新たな価値の発見につながることはあるかもしれないが。

 

そしてこれは文章量の関係で書けないこと。でもこれこそ受賞所感だという気がしていること。

 

さきほど建築作品を山に例えたが,世界や世界の見方を変えうる研究群は確かにあって独立峰ないし山脈を形成する。そのなかでもひときわ高くそびえ立ち,他の山脈全体をも引き上げたとされる山がある。その山に対し,そのときその価値を学会が評価するということの共有の機会として,そしてそのときその価値を学会が評価していたという記録を留めるため,そのすでに偉大なるところに,学会大賞の栄誉が,その業績の偉大さの前には十分に小さな花を添える。その花は今年,小職の分野では高橋鷹志先生(2018:建築計画学における環境心理・環境行動学、人間工学を基盤とする建築計画基礎分野の確立と発展および建築設計資料集成全面改訂に関する功績)に捧げられた。小職のこの度の受賞は,この偉大な山の裾野を形成する一部分である。はるかないただきを見上げ,紺碧の空に,成されたこととこれから成されうるであろうことの境界として描き出されたくっきりと美しい稜線を目に焼き付け,次に深く頭を垂れて心よりお祝いを申し上げる。

 

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