閑散広場の立て札

ゲームとか漫画とかについて書く、というブログであったはずですがさて・・・

愛猫が逝きました

2006年11月30日 12時48分45秒 | 日々のよもやま
時々このブログ内にも出てきていた、うちの長老猫「しま」。
19年間、生活を共にしてきた彼女が、ついさっき、雲の上に行ってしまいました。
今は自分の横で、静かに、ゆっくりと眠っています。

今年の8月頃からよくおもらしをするようになり、おかしいな、そろそろ年だからしょうがないのかな、思っていたら、急に容態が悪くなったのが10月中頃。診断の結果は、腎不全、とのことでした。年老いた猫にはよくある、というより、長く生きていれば多かれ少なかれ、いずれそうなる病気ということでした。

それから、4~5日に一度のペースで点滴を受けるようになりました。点滴をしてもらったら数日は体調も良くなるようで、その間はご飯もよく食べるし、鳴き声も元気で、まだまだいけるじゃん!と思っていました。
でも同時に、年は越せないかも、とある程度、覚悟も決めてきました。

まだまだ自分で歩いてトイレまで行って、わがまま放題に鳴いて回って、1階にも階段を下りていって人間のご飯のおこぼれをもらおうとしていたのが、まだつい6日ほど前のこと。
再び容態が変わったのは、ほんの2日前のことでした。

先週の木曜日に点滴を受けた後、週末を挟んでもあまり食欲がなく、不安に思ってもう一度病院に行ったのが月曜日。
まだ、まだ元気かなと思っていたんだけどね、この時は……。

火曜日になってもやっぱり食欲がなく、腎不全によくある症状でよく飲んでいた水もほとんど飲まなくなりました。それでも、火曜の深夜には、まだちゃんと自分の足で歩いていたんだけど…。

それからは、あっという間でした。水曜にもう一度病院に。家に連れて帰ると、もう自分の足では歩けなくなっていました。
ひたすらに、ぐったりと寝るだけ。たまにか細い声で鳴き、猫の習性なのか、時々起き上がろうとしては、誰にも見つからない自分の死に場所を探しているようでした。

そして今日。朝9時に病院に連れて行って、あとはもう自宅で……と言われて、家に連れて帰って、自分の他の家族が仕事に出て行って、ほんの少し。
本当にほんの少し、家に帰って1時間ぐらいしか経っていないのに……。

2006年11月30日午前11時。

あっという間に、逝ってしまいました。か細い声で鳴くので、自分の手を枕の代わりに添えてやって、少しでも苦しみを和らげてあげようと体を撫でていたとき、激しい痙攣を起こし、痙攣が終わって数分間。眠るようにして息を引き取りました。

最期の痙攣の時の、苦しそうな表情と仕草が忘れられません。お医者に、そうした痙攣が何度か来る、と聞いていたので、痙攣の起こった瞬間には、すぐに収まってくれるだろうと、これが何度か来る痙攣の最初の1回目なんだろうと、思っていたのだけど。

これは違う、ということが解った瞬間に、涙が出てきて止まらなくなりました。
すごく苦しそうにしてるのに、手を添えてやることしか出来ない自分の無力を痛感しました。

呼吸のたびに動いていた腹部がほとんど動かなくなり、そして、すごく痩せていたせいで手を触れずとも目に見えていた心臓の動きが、少しずつかすかに、小さくなっていって、しまは遠いところに、行ってしまいました…。
もう手を伸ばしても、どれだけ撫でてやっても、届きません…。

最後が苦しそうだったのが、かわいそうだった。でも最期を看取ることができて、良かった。
自分の腕の中で、19年一緒に過ごした家族の最期を見届けることができて、悲しくてたまらないけれど、良かった。

思えば2年前、しまは風邪をこじらせて危篤状態になったことがありました。あの時も、もうだめなんだ、と思ったけれど、奇跡的に回復し、去年は病気もなく18歳の猫とは思えないくらいの元気さで、センコロで松山に来た遠征者たちを出迎えてくれました。
それからさらに1年……。風邪が治ったときは、もうあと1年はもたないかもしれない、と思っていたけれど、2年間も本当に、よく頑張ってくれたと思います。

飼い主バカかもしれないけど、しまは誇り高い猫であったと思います。他の猫が、寝るとき仰向けにだらしなく腹を見せて寝ることが多い中、しまはそうした格好で寝ることは、本当にただの1度もありませんでした。
いつも姿勢良くきちっと、プライドが高くて怒りっぽく、抱っこが大キライで、猫の尊厳とでもいうべきものを守った、昔気質の良い猫でした。
そんなしまが一番なついてくれたのが自分でした。他の家族には見せない自分にだけ見せる甘えた表情なんてのも知っています。動けなかっただけかもしれないけど、最後の死に場所に自分のすぐ側を選んでくれて、良かった。
本当に、いい猫でした。最期まで、年は取ってヨボヨボだったけど、綺麗なまま生を全うしました。

思い込みかもしれないけど、きっと19年間の生活、悪くなかったと思って逝ってもらえたはずです。まだ悲しくて仕方がないけど、最後まで寄り添うことができた。これはそんなに、悪い気分ではないですね。また今日はよく晴れていて暖かい。まんざらでもない、なんてね。

これだけ晴れていればきっと、天国まで迷うこともないでしょう。

どれだけ言葉を尽くしても、しまへの気持ちを表すことはできないけれど。

19年間、思い出と楽しい時間をありがとう。最期の数ヶ月、人間の我儘に付き合ってもらってごめん。
そして、さようならね、しま。


夏頃に撮った、しまの居る風景の写真。
もうこの光景を見ることはないんだね……。
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4 コメント

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Unknown (S)
2006-11-30 15:35:59
全俺が泣いた。
19年か。かなり長いっすね・・・。
ペットを飼った事が無い俺にもひしひしと
悲しみが伝わってくるよ。

しまさん安らかに。

残りのぬこ達も元気ですごしてね><
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Unknown (CHK)
2006-11-30 21:30:53
うわぁ前に泊まらせてもらった時はまったくそんな感じに見えなかったんですけどねぇ・・・

しまさんにご冥福を・・・
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Unknown (蜂子)
2006-12-01 03:57:19
いつか海山羊さんの家の猫さんにもお会いしたいと思っていたのですが…。

悲しいです。

私は自称猫好きですが所詮実際に飼ってる方の気持ちは計り知れません。

しまさんのご冥福をお祈りします。
返信する
みんなありがとうm(__)m (海山羊)
2006-12-01 12:31:38
>Sさん
19年は、長かったねえ…。親や兄弟を別にすると、自分が最も長く一緒に過ごした存在だったから…。
これだけ一緒に暮らした存在との死別は初めてなので、心の空白の処理に、少々時間がかかりそうです。

>CHK君
そうだねえ。自分もいつか来ることだと、まだ健康なうちから何度も何度も想像しては覚悟してきたけど、それでも半年前まではしまが今年中に逝ってしまうとは思ってなかったから…。
本当に3日前までは、昨日死んでしまうなんて思ってもいなかったから…。

>蜂子さん
そうだねえ…。自分の一番の家族を、知り合った人みんなに紹介してあげたかったけど、ちょっと、間に合わなかったか…。
自分にとっても初めての経験なので、まだ手探り状態です。でもあんまりね、悲しみ続けても、しつこくちょっかいを出し続けた時みたいに「いい加減にせい!」って感じで怒られそうなので、ぼちぼち整理していかないとね。


みんなの言葉、墓前でしまに伝えておきます。ありがとう。
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