閑散広場の立て札

ゲームとか漫画とかについて書く、というブログであったはずですがさて・・・

オンノジ

2014年03月06日 22時30分08秒 | チャンピオン
とても稀にWEB拍手で戴いたコメントに絡めて。

チャンピオンで読みたい漫画がどんどんなくなっていきます…。もう、弱ペダはコミックだけで読んで定期購読本気で切っちゃうか…。

自分もなんだかチャンピオンで本気で楽しみにしてる漫画が減ってきちゃいましたなあ。いや、バチバチリクもいい漫画だし楽しみにしてる。ブリキのアーチストも細川先生の才能が意外な方面で花開いて期待できる漫画だし、エンジェルボイスも最後まで是非お付き合いしたいと思ってる。

が、この辺までかなあ、本気で楽しみなのは……。イカ娘はもう習慣としてw
ドカベンも意外と、水島御大が楽しんで描いておられるのは伝わってきて、意外にちゃんと面白かったりするし、ペーパーブレイバーいきいきごんぼなんかも単行本買うぐらいには好き。雨天決行はどうでも良かったけど、ツチノコが出てきてから(主人公の活躍が減ってから^^;)なんだか面白くなってきた。

けども、うーん5~6年前ほどの、外れ漫画無し!って感覚ほどの面白さはない……。昔は何度も同じ号を読み返したりしたもんだけど、最近は1回読んだらそれっきりだし、だからもう、立ち読みでもいいかなあ?と思ってた頃にバーサスアースの打ち切りだったのでちょっとっと。

まあバキにすがりたいんなら勝手にすればよろしい。

と、色々考えてみるうち、自分のチャンピオンとの馴れ初めはなんだったっけ?と思い返してみたところ、どうもこれは意外と、がんばれ!酢飯疑獄だったようなw

確か一番原初に残ってる記憶は、酢飯疑獄の「白雪姫と7人の小人の、小人の数が7人というのは多すぎないか?」ということを白雪姫と6人の小人(既に一人故人)たちで議論する話。
これ読んだ時に、おっもしれえなあ!と笑うと同時に感心したのを憶えてる。こういうショートギャグは他雑誌でもあったと思うけど、やや語弊のある言い方をすると、他のこうした漫画には無い独特のインテリジェンスを感じたものでして。

ちょうどその頃、購読してきたジャンプの低レベル化と腐り方に辟易してた頃で、なんか他の漫画を、と新天地を求めてそれまでノータッチだったチャンピオンをちらちら読み始めてみた頃で、酢飯疑獄のあれが決め手となって、よし買おう!と思い立ったのは憶えてる。あの頃っていうとアクメツとか無敵看板娘とか虹色ラーメンとかあった頃かね……。ああ、もう一つこれは一味違う!と感じたギャグ漫画に、フェイスガード虜もあったわあ。

で、まあ話戻して、酢飯疑獄の作者、施川ユウキ先生の作品、オンノジを読んでみました。
いや、施川先生の作品は、酢飯疑獄の次の作品のサナギさんから続いて、もずくウォーキング森のテグーと全て全巻揃えてきてるぐらい好きで、施川先生の独特の切り口とネタの完成度の高さの完全なファンなのですが、なんかちょいと地味で作品の宣伝が広告欄に載ることもあんまりないから、本屋で見つけて初めて新刊出てるの知った、てのもちょくちょくありまして(--;

オンノジも作品が世に出てからだいぶ経ってから読んでみたわけですが。

うむ、良い。
これは素晴らしい。

世界中の人間と生き物が全て消えた世界。そんな絶望の世界で繰り広げられる、日常系ギャグ4コマ。
こんなのが描ける人って、そうそうは居ないと思うぞ!?

自分一人残して他の人間が全て消えてしまったら、というのは誰しも想像してみることだと思う。そしてそれを物語にすると、まずジャンルはSFかホラーになると思う(ドラえもんの「独裁スイッチ」や、異世界に迷い込んだ系の怪談話などによくありますな)
そんな究極の非日常で日常ギャグ! うーんとんでもない切り口ですぜ。

絶望の世界の中でほのぼのとした日常を送り、時にその絶望に正面から向き合い、時に切なく、しかし希望に溢れてる。読み終えた後、ああ読めて良かった、と非常に心地よい読後感の中に浸れる。いやあ、良い漫画だった。さすが施川ユウキ!と拍手を送らずにはいられない。

自分をチャンピオンの世界に引きずり込んだ氏の才能は今も健在、どころか更に磨きがかかってきているように思う。そろそろサナギさんアニメ化とかあってもいいんじゃねえの~?と思ったりもしちゃうんですが、さて。

まあなんだ、もう施川先生も週チャンに帰ってこず、他の媒体に羽ばたいていってもらったほうが良いんじゃないかな、って話w チャンピオンで連載したって読者と作品を冒涜するような打ち切りされるだけだしshine!(単行本も2巻分の話数があっても1巻しか出さずに未完!にするだけだしね!ドリル園児の完全版がエンターブレインから出た時は感謝しきりだったよ畜生め!)

蛇足:
ただ、ホラーになるだけかといえば意外とそうでもないかも。上記の「独裁スイッチ」の話がありますが(人を消すことができる独裁スイッチという道具を使い、のび太が勢い余って世界中の人間を消してしまう話)一人になったのび太がスーパーやおもちゃ屋から好きなだけ物を盗み出しているのを見て、なんか楽しそう、と思った人も案外いるんじゃないかとw
それと似たような話はオンノジにもよく出てきます。世界をそっくり残したまま、自分以外が全員居なくなるというのは、ある種の理想郷なのかもしれないw

蛇足2:
オンノジにホラー成分が無いかといえば、ちょっとあるかも。世界はそっくりそのまま、なのではなく、びみょ~にズレた世界になっています(主にギャグのためではありますが)
なんとなく、無数に枝分かれした線路や、なんだかよく解らない形の遊具などは、ちょいっと異世界系ホラーの香りもするかな、と……w

コメント
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